ブショネとは?ワインのコルクが原因?酸化と違う劣化の見分け方を解説
ワインを飲んでいて「このワインはブショネだね…」なんて台詞を聞いた事、ありませんか?そもそも『ブショネ』とは一体何なのでしょうか?また、酸化したワインとブショネのワインの見分け方とは…?そこで今回は、ブショネの原因や劣化と酸化の見分け方について調査です!
目次
美容効果もたっぷりなワイン!
あなたはお酒は好きですか?ビール・焼酎・日本酒・酎ハイ・カクテルなどなど…多くのお酒の種類がありますが、そんな中でも美容効果もたっぷりなお酒とされているのがワインです!特に赤ワインは、肌の健康維持・美肌効果などの美容効果だけではなく、高血糖や動脈硬化の予防・貧血予防などと健康面にも嬉しい効果がたくさんあるお酒です。
そんなワインには『ブショネ』というものがある…
出典: http://iewine.jp
そんな嬉しい効果が盛りだくさんなワインには『ブショネ』というものがあります。ワインを飲んでいる時、「このワイン、ブショネだね」という台詞を聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、ワインを飲み慣れていない方にとっては「『ブショネ』って一体なんなんだろう…?」と思う方も少なくないでしょう。まずは、『ブショネ』について簡単に学んでみましょう。
『ブショネ』って一体何なの?
『ブショネ』は、簡単にいってしまえばワインの栓に使われているコルクの汚染とカビによって発生する異臭のことです。『ブショネ』の語源はフランス語の『Bouchon(ブション)=コルク』から来ています。ブショネは『コルク臭』とも言われ、品質劣化のことを指します。
ブショネの原因って何?
ワインの栓に使われているコルクの汚染とカビによって発生する異臭が『ブショネ』というのはわかりましたが、そもそもブショネになる原因って一体何なのでしょうか?お次は、ブショネの原因についてチェックしてみましょう。
一般的にワインの栓って天然のコルクでできています。このワインの栓として使用されているコルクは自然の植物です。そのため、どうしてもコルクには目に見えない菌が存在しています。
コルクがワインの栓として使用される前にバクテリアなどの細菌に汚染されている事があるのですが、このバクテリアがコルクを洗浄する際に用いられる塩素系消毒剤と化学変化を起こして発生する『トリクロロアニソル(TCA)』がブショネの原因と言われています。
目に見えない細菌汚染がブショネの原因を作り出しているとなれば、それらの原因を防ぐには一体どうすれば良いのか解決策を考えても見つからないものです。言い変えてみると、ブショネは保存環境が理想的でも発生してしまうものということです。
とはいえ、塩素系消毒剤はコルクの洗浄の他にもワイン醸造所の熟成用の木樽やワインカーブ(貯蔵庫)の壁など、木材を消毒する際に使用されています。そのため、木樽やワインカーブ(貯蔵庫)全体がブショネとなる事も可能性としてはあり得るのです…。
また、コルクや木樽が健全だったとしても瓶詰前のボトルや輸送の際のパッケージ(木箱やダンボールなど)に存在する細菌などでも『トリクロロアニソル(TCA)』が発生する場合もあるとされているので注意が必要とされています。
ブショネのワインに当たる確率ってどれくらい?
保存環境が理想的でも発生してしまうブショネ…。こうなってしまえばもう手の施しようがない気もしますが、「もしも自分がブショネのワインに当たってしまったら…」と想像するとなんだか不安になってしまうものです。ブショネのワインに当たる確率って一体どれくらいなのでしょうか…?お次は、ブショネのワインに当たる確率についてチェックしてみました。
ブショネのワインに当たる確率は…
ブショネの原因となる『トリクロロアニゾール(TCA)』が混入する確率は、100本中3本~8本ほどと言われています。これは各国で統計に違いがあるため、ワインを100本購入すれば必ず3本〜8本ブショネのワインに当たるという確率というわけではありません。最近では合成コルクやスクリューキャップ型も多くなってきているのでブショネのワインに当たる確率も低くなりつつあります。
もしブショネのワインに当たってしまったら…?
ブショネの原因となる『トリクロロアニゾール(TCA)』が混入する確率は、100本中3本~8本ほどと言われ、決して珍しいものではないブショネ。では、もしブショネのワインに当たってしまったらどうすれば良いのでしょうか…?やっぱり飲まないほうがいいのでしょうか…?お次は、ブショネのワインに当たってしまった際の対処法について学んでみましょう。
結論からお話しさせて貰えば、ブショネのワインを飲んでも健康に害はないので飲むことは可能です。しかし、ブショネは先ほどもご紹介させていただいたようにコルクの汚染とカビによって発生する異臭ですから、ワイン本来の香りや風味が損なわれ、美味しいものではなくなってしまいます。「カビ臭い…」と、違和感を感じた際のブショネのワインは飲まないほうが良いかもしれません。
バーやレストランなどでボトルワインを入れる場合は、ソムリエが最初にテイスティングを促してくれます。この時にブショネのワインであることがわかればその場で交換が可能です。しかし、店舗などで購入した場合は各店舗で対応が異なるようになっているそうですから、購入前にブショネのワインに対する対応をチェックしておく必要があります。
酸化したワインとブショネのワインの見分け方は?
ワインの劣化にはブショネの他に酸化などの原因も挙げられます。では、酸化したワインとブショネのワインの見分け方って一体どんなふうに見分ければ良いのでしょうか?お次は、酸化したワインとブショネのワインの特徴をチェックして、見分け方について学んでみましょう。
酸化したワインの特徴・見分け方
ワインはそもそも、リンゴ酸・酒石酸・クエン酸などといった様々な酸で構成されたお酒ですから酸を感じるのは当然です。熟成させることや開栓時に空気へ触れることによる酸化熟成などで変化して行くのはワインにとって「良い酸化」と言えるのですが、反対に「悪い酸化」というものも存在します。
「悪い酸化」の原因は、コルクの緩みなどによって隙間からボトル内に酸素が入り込むなどした場合や、高温の場所に放置した結果、ワインに熱が加わってしまい酸のバランスが破壊されて酸化されてしまうなどという原因が挙げられます。熱が加わったものは「熱劣化」と言われ、大抵のワインが熱によって瓶内で再発酵を起こし、ワインが噴き出してしまいます。
ブショネのワインの特徴・見分け方
ブショネのワインの特徴は何と言っても、カビ臭さです。その臭さを例えるなら「コルクの腐った臭い」や「雑巾を陰干しした臭い」などと言われます。しかし原因や症状の度合いにより臭いも様々で、ワインに飲み慣れていない方は軽いブショネであれば気付かずに飲んでしまうといった事もあるそうです。
ブショネであるかどうか、判断するには原因や症状の度合いなどにもよって異なりますが共通して言えるのは、ワイン由来の芳香が際立たず、淀んだ不快な臭いが続くということです。「不快な臭い…」と感じた際にはソムリエやワインに詳しい酒屋に相談してみましょう。
また、ブショネにはプロのソムリエでないと見分けれないほど微かなものもあります。そんな時に試してほしい方法が、グラスワインを数回ステア(回すこと)して1~2分ほど放置してみる方法です。放置後の香りも不快であればソムリエに相談してみましょう。ここで一体なぜ1〜2分放置するのかというと、ブショネの香りは酸化が進んでいくにつれてどんどん強くなるためです。
酸化するとワインに含まれているカビや最近がどんどん増えていくため、ブショネ特有の臭いが強くなってしまうのです。逆に、気になっていたコルクの臭いが、酸化させてもきれいに飛び、5~10分後には全く問題なく健康な香りを発すると、そのワインは優良であったということです。
《まとめ》ワインのブショネ原因・見分け方調査
ワインのブショネ原因・見分け方調査まとめのご紹介はどうでしたか?ワインを飲み慣れている方なら、「このワイン、ブショネだ…」と気づくこともできるでしょうが、飲み慣れていない方にとっては気付かずに飲んでしまうことも少なくありません。
ブショネの原因となる『トリクロロアニゾール(TCA)』が混入する確率は、100本中3本~8本ほどと言われていることや保存環境が理想的でも発生してしまうと言うことを考えるとブショネは決して珍しいものではありません。
ブショネのワインを飲んでも健康に害はないですが、ワイン本来の風味や香りを楽しめなくなってしまいますので、避けておいたほうが賢明であるでしょう。また、ワインの酸化と劣化やカビについても良いものや悪いものがありますので、しっかりと見極めて飲むことを心がけましょう!