なすを生で食べよう!あく抜き方法やおすすめの生なすレシピを解説
なすを生で食べる方法を徹底解説!加熱して食べることの多いなすですが、生のなすには加熱調理では味わえない食感と美味しさがあります。生なすを食べる際の下処理方法やなすの選び方、食べ方レシピなどを詳しく紹介します。
なすは生で食べられる?
夏が旬のなすは、揚げても煮ても美味しい野菜。煮びたしや麻婆なすなどあらゆるジャンルの料理に活用できる使い勝手のよさも魅力です。一般的に加熱して食べることの多いなすですが、生でも美味しく食べられることを知っていますか?
本記事では生なすの下処理の仕方や新鮮ななすの選び方、生なすを使ったアイデアレシピなどを紹介します。「どんな種類のなすが生で食べられるの?」「生で食べる時の注意点は?」という疑問にもこたえているので、ぜひ参考にしてみてください。
なすを生で食べる時の下処理
生のなすを食べるには事前に下処理を行う必要があります。なぜならなすはあくが強く、そのままでは渋みやえぐみを感じるからです。紹介する下処理方法は生だけでなく加熱調理にも使えるので、ぜひ参考にしてみてください。
なす生食時の下処理①ヘタとガクを取り除く
はじめになすのヘタとガクを取り除きます。先端のかたい部分がヘタで、その下についているひらひらとした部分がガクです。ガクの下は可食部にあたるため切り落とし過ぎないように気をつけてください。ヘタとガクの境目を目安にして包丁を入れます。
新鮮ななすはガクにトゲがあり、それが刺さるとかなりの痛みが出ます。ヘタとガクを取り除く際はトゲが刺さらないように注意しましょう。
なす生食時の下処理②塩水にさらしてあく抜きする
ヘタとガクを取り除いたなすは、レシピに合わせて乱切りや薄切り、細切りなどに切り分けます。そのあとすぐに水にさらしてあく抜きを行います。水道水でもあく抜きは可能ですが、生で食べる場合は塩水に浸けた方が色味が綺麗に仕上がります。
塩水に浸ける時間は約10分、濃度は0.5~1%のものを使用します。加熱する時も同じ濃度の塩水であく抜きが行えます。ただしなすを加熱する場合は、あく抜きが必要な時とそうでない時があります。
あく抜きした方がよいのは汁物や煮物など油を使わずに調理する場合です。揚げ物や炒め物などは高温で調理する過程であくが抜けるため、あく抜きの必要はありません。
なす生食時の下処理③直接塩をふってあく抜きする
水に浸けてあく抜きする以外には、生なすに塩を振ってあく抜きする方法があります。まずは切ったなすをペーパータオルを敷いた皿やバットなどに並べます。その上からパラパラと塩を振り、なすから水分が出てきたらペーパータオルで拭き取ります。
ここで塩を揉み込んでしまうと漬物になってしまうので注意が必要です。また油で揚げたり炒めたりする場合は、水分が残っていると油はねすることがあります。ペーパータオルで水気をしっかりと拭き取ってから調理してください。
生なすのあく抜きはそれほど時間がかかりません。なすの味や見た目に大きな差が出るので、面倒に感じても丁寧な下処理を心がけましょう。
なすを生で食べる時の選び方
調理時間が短くフレッシュな味を楽しめるのが生なす料理の魅力です。けれどどんななすでも生で食べられるかというと、残念ながらそうではありません。ここからは生食向きのなすの選び方と新鮮ななすの見分け方について紹介します。
苦味の少ない茄子を選ぶ
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泉州の恵みの大地で育った水茄子。瑞々しくてすごく美味しい^ - ^
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1年を通して購入できるなすですが、収穫される時期やなすの形状によっては苦味が強いものがあります。そのため、なすを生で食べる場合はできるだけアクが少なく苦味のないものを選ぶことが大切です。
旬の時期にあたる6~7月に栽培されるものは、苦味が少なく生でも美味しく食べることができます。旬を過ぎると苦味が感じられるようになるので、生では食べずに加熱調理することをおすすめします。最近では品種改良によって苦味や渋みが気にならないなすも出回っており、そういった種類のなすを選ぶのも1つの手です。
おすすめは水なす
なすには長なすや水なす、米なすなど様々な種類のものがあります。なかでも生食に向いているのが水なすです。水なすは大阪の泉州特産のなすで丸みを帯びた卵型をしているのが特徴です。あくが少なく水分を多く含んでおり、皮が薄いので生で食べても口に残りません。
果肉にほんのりとした甘みがあるので、生のままサラダや漬物などにする食べ方がおすすめです。包丁で切れ目を入れるほか、手でちぎって料理に使うのもよいでしょう。
水なすは大阪以外でも栽培されているため、有名百貨店や専門店などに行けば手に入れることができます。他には通信販売を利用するのもおすすめです。
新鮮ななすの見分け方
なすは、新鮮なものの方がアクが少なく生食に向いています。スーパーや市場で購入する際は、できるだけ新鮮ななすを選ぶようにしましょう。鮮度のよいなすはハリがあってヘタの切り口が青く、表面がツヤツヤしています。またヘタの部分にあるトゲがしっかり立っており、触れると鋭くとがっています。
なすの種類にもよりますが、ヘタから実にかけて太さがあるものもおすすめです。鮮度が落ちると果肉の水分が抜けるため、持ったときにずっしりと重さを感じるものを選びましょう。
なすを生で食べるときの注意点
生なすの食べ方にはいくつか気をつけたいポイントがあります。ここからは生のなすを美味しく食べるための注意点を紹介します。ポイントを押さえておくと自宅でも生なすを使っていろんな食べ方が楽しめるようになります。保存方法についても触れているのでぜひ参考にしてください。
生で食べるなら新鮮ななすにする
生で食べれるナス、シーザドレッシングとパルメザンチーズをたっぷりかけて食べた。ほぼ食感のみ!#生で食べれるナス#ナス#味はナスと同じ pic.twitter.com/HtX81qfIsG
— 中島 芽衣子 (@meiko_na) August 21, 2017
なすは収穫してから時間が経つと、徐々に水分が抜けてあくが強くなります。あくの強いなすは高温で加熱すれば食べられますが生食には向きません。水なすにおいても同じことで、鮮度が落ちればそれだけ味や口あたりが悪くなります。
新鮮な水なすは何もつけなくても食べられるほど甘みがあり、独特の食感が楽しめます。スーパーや市場で購入してきたら、あまり時間を置かず早めに調理することを心がけましょう。
冷凍保存したなすは生で食べるのにおすすめできない
水分を多く含むなすは冷凍するとしんなりとした食感になるため、生食にはおすすめできません。あくまで生で美味しく食べられるのは新鮮ななすに限ります。
冷凍したなすは炒め物や煮物、スープなどの加熱調理に使用しましょう。冷凍すると火の通りが早くなるだけでなく、解凍せずにそのまま使うことも可能です。なすが大量に手に入った時や忙しい時のお助け食材として使う場合は、冷凍したものをストックしておくのもよいかもしれません。
なすの保存方法
生なすは冷蔵庫に入れると低温障害を起こしやすく、皮がかたくなってすぐに鮮度が落ちます。なすの旬は夏ということもあり、冷暗所で保存するのが最もおすすめです。
しかし夏場は湿度と気温が高いため、放置するとカビが生えたり変色したりする可能性があります。生でなすを食べる場合は購入して早いうちに、加熱する場合も購入から3日を目安に使い切ることをおすすめします。
冷凍する場合は食べ方にあわせてなすをカットし、水にさらしてあく抜きをしてから保存します。キッチンペーパーで水分を拭き取りジッパー付き保存袋に入れて空気を抜いておけば、約1カ月は保存が可能です。
なすを生で食べる時のおすすめレシピ
ここからは生なすを美味しく味わうための食べ方を紹介します。鮮度のよいなすは、シンプルな味つけや食べ方がよく合います。調理時間も短くて済むため忙しくて時間が取れないという方にもおすすめです。
生なすのおすすめレシピ①なすの和風サラダ
生なすの和風サラダ2~4人分のレシピです。和風ドレッシングを使用していますが、イタリアンやフレンチドレッシングなどで食べ方をアレンジしても美味しくいただけます。こちらのレシピのポイントは新生姜と青じそを使うことです。香りのよい薬味とともに新鮮な生なすを味わってみてください。
作り方
- 水なす1個
- トマト中2個
- ツナ缶1個
- 青じそ3~5枚
- 新生姜1片
- 和風ドレッシング(市販)適量
- 水なすとトマトは角切りに、青じそと新生姜は千切りにします。
- カットした水なすをボウルに入れ、和風ドレッシングがひたひたになるまで注ぎます。ツナ缶を汁ごと加え、青じそと生姜も入れてひと混ぜします。
- トマトの角切りを入れて全体をよく混ぜ合わせたら完成です。
生なすのおすすめレシピ②なすのカルパッチョ
おもてなしにも使える生なすのカルパッチョを紹介します。見栄えがよくおしゃれなカルパッチョは、新鮮ななすだからこそ味わえる食べ方です。水なすは使う前に冷蔵庫でしっかり冷やすと美味しく仕上がります。生なす独特の食感とアボカドの濃厚な口あたりをぜひ楽しんでみてください。
作り方
- 水なす1~2個
- アボカド1個
- 塩適量
- こしょう適量
- レモン1/8切れ
- サラダ用葉野菜適量
- ポン酢大さじ2(A)
- エクストラオリーブ油大さじ1(A)
- ねぎ適量(A)
- 水なすとアボカドは半分にカットし、3~5mm幅の厚さにスライスします。皿に水なすとアボカドが交互になるように並べ、全体に軽く塩こしょうを振ります。
- 1の皿の中央にサラダ用葉野菜を盛ります。(A)を混ぜ合わせてドレッシングを作ります。
- 食べる直前にレモンを絞り、ドレッシングをまわしかけたら完成です。
生なすのおすすめレシピ③なすの柚子胡椒和え
生なすの柚子胡椒和え2人分のレシピです。柚子が香る和え物はお酒のつまみや箸休めにおすすめです。水なす以外を使う場合は、しっかりとあく抜きしてからドレッシングを和えましょう。サッと簡単に作れるのでおかずがもう一品欲しい時にも便利です。
作り方
- なす1~2本
- 青じそ3~4枚
- 醤油大さじ1(A)
- 酢大さじ1(A)
- だし汁大さじ1(A)
- すりごま大さじ1(A)
- ごま油小さじ1(A)
- 塩少々(A)
- 柚子胡椒適宜(A)
- なすはヘタとガクを取り除き千切りにします。ボウルに水を入れてなすをさらし、3回ほど水を交換して丁寧にあく抜きを行います。
- 大葉は千切りにします。(A)の調味料を混ぜ合わせてドレッシングを作ります。
- 1の水気をしっかりと絞り大葉と合わせます。食べる直前にドレッシングで和えたら完成です。
生なすのおすすめレシピ④サバ缶の生なすロール
ひと味違う食べ方をしてみたいという方にはこちらのレシピがおすすめです。骨ごと食べられるサバの水煮缶は、ヘルシーなうえ栄養もたっぷり詰まっています。サバ缶がない場合はツナ缶を代わりに使っても美味しくいただけます。
作り方
- なす中1本
- サバの水煮缶100g(正味)
- 青じそ5枚
- マヨネーズ適量
- 好みのチーズ適量
- 塩適量
- こしょう適量
- なすは5mm幅の厚さになるよう10枚にスライスします。1枚に対しひとつまみの塩を両面に振り、軽くこすりつけます。
- 1を15分ほど置いてしんなりとしたら水気を絞ります。水で塩を洗い流し、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。
- なすの上に半分に切った大葉を置き、マヨネーズを少量絞ります。その上にほぐしたサバの水煮缶とチーズをのせてこしょうを振り、手前からくるくると巻きます。巻き終わりを下にして皿に盛りつけたら完成です。
生なすのおすすめレシピ⑤なすのジャージャー麺風
生なすのジャージャー麺風2人分のレシピです。細切りにした生なすを使えば麺のような食べ方も楽しめます。レシピのポイントは、なすに振った塩を水でしっかりと洗い落とすことです。麺を使うよりもヘルシーなので、カロリーが気になる方はぜひ試してみてください。
作り方
- なす3本(210g)
- 豚ひき肉150g
- 青じそ4枚
- 塩小さじ1
- おろし生姜大さじ1
- おろしニンニク小さじ1/2
- 酒大さじ1(A)
- みりん大さじ1(A)
- 味噌大さじ1(A)
- 砂糖大さじ1(A)
- 醤油大さじ1(A)
- ごま油小さじ2
- なすは縦半分にしてから3mm幅の細切りにし、水にさらします。あくが抜けたら水気を切って塩と一緒にポリ袋に入れてなじませ、しんなりするまで5分置きます。
- 1のなすを塩気がなくなるまで水洗いし、水分をしっかりと絞って冷蔵庫で冷やします。
- 豚ひき肉、生姜、ニンニク、ポリ袋にを鍋に入れて火にかけ、汁気が少なくなるまで加熱します。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。
- 1の水分を再度絞りごま油を絡めます。皿に盛り、3の豚そぼろと千切りにした青じそをのせたら完成です。
なすは生でも意外と美味しい
本記事では生なすを食べる時の下処理の仕方やなすの選び方、食べ方などを紹介しました。加熱することの多いなすですが、新鮮なものであれば生でも美味しく食べられます。あく抜きの手間こそかかるものの調理が簡単なのも魅力です。なすを生で食べたことのない方は、ぜひこの機会に生なすレシピに挑戦してみてください。