2019年06月09日公開
2024年09月18日更新
ナッツの種類一覧まとめ!栄養豊富なナッツの効能も解説
ナッツの種類にはどんなものがあるか知っていますか?ピーナッツやアーモンドなどメジャーなものから、ピーカンナッツ、ブラジルナッツなどのニューカマーも登場し人気となっています。そんなナッツは健康食や美容食としても注目を浴びているので、どんな栄養成分が含まれ効果効能が得られるかも気になります。そこで今回はナッツの種類ごとにその特徴や栄養、効果について詳細をリサーチしました。ナッツを身近に取り入れて健康な食生活を送りましょう。
ナッツとは?
昨今の健康ブームで注目を浴びているナッツは天然のサプリメントと呼ばれるほど栄養豊富で健康や美容にさまざまな効果効能があるため、毎日の食生活に取り入れていきたい食材のひとつです。まず初めにあまり知られていない定義や特徴、歴史についてリサーチしました。
定義と特徴
ナッツにはさまざまな種類がありますが、定義としては植物の種子や核果の仁のことを指します。生物用語としては「堅果」とされていますが、ナッツというと食用になる木の実を指すことがほとんどです。
特徴は油脂などの栄養を豊富に含み、長期保存がきいて栄養価が非常に高いという点です。古代では食生活の根幹をなしていたほど栄養面で欠かせない存在でした。現代は嗜好品という印象が強いですが、近年健康食としても注目を浴びています。
歴史
ナッツの歴史はとても古く、古代から貴重な保存食としてアジアやヨーロッパなど世界中で利用されてきました。紀元前のエジプトや中国では神事や催事などの供え物として使われていて、国王のお墓にはクルミなどが備えられていたそうです。
日本では縄文時代の遺跡から貯蔵されていたことがわかっています。狩猟時代には栄養が豊富で保存がきくナッツは食生活の根幹をなしていたと言われています。中世自体には王侯貴族や上流階級の人々の嗜好品として重宝されていました。
種類
ナッツは大きく分けて堅果、核果、種子の3つに分けられます。堅果類は外側がとても固い果実のことで、クリやヘーゼルナッツなどが該当します。核果類は果実の中心にひとつの大きな核があるもので、ナッツの場合は核の中に入っている種子を食用としています。具体的に言うとアーモンドやクルミ、ぺカンナッツなどがそれに属しています。
種子類は果実以外の植物の種のことで、カシューナッツやブラジルナッツなどが該当します。そのほかに、厳密に言うと種類は違うのですがナッツのように扱われている落花生やジャイアントコーンはその他として分類されます。
ナッツの種類【堅果類】
ここから本題であるナッツの種類について紹介を進めていきます。まずは外側が非常に固く、中の実を食べる堅果類から見ていきましょう。
マカダミアナッツ
オーストラリアが原産のマカダミアナッツは、キングオブナッツと呼ばれる大きさが特徴です。おやつや食後によく食べられていて、欧米では食卓やリビングに置かれて親しまれています。歯ごたえと淡白な味わいが魅力でクッキーやチョコレートなどお菓子にも加工され、女性を中心に人気となっています。
栄養と効果効能
マカデミアナッツには脂質、たんぱく質、炭水化物の3大栄養素に加え、各種ミネラルや食物繊維、抗酸化物質がバランスよく含まれた栄養の宝庫です。一価不飽和脂肪酸と呼ばれる種類の油分が含まれ、血流を改善して酸化防止する効果や生活習慣病予防、疲労回復などに効果効能を発揮します。
また、パルミトレイン酸も豊富に含まれているので、新陳代謝を高め美肌に導いてくれたり、肌にハリや潤いを与えシミシワの予防にも役立つと言われています。
ヘーゼルナッツ
ヘーゼルナッツはカバノキ科ハシバミ属の落葉低木の果実で、ぱっと見大きめのどんぐりのような形状をしています。そのまま食べるというよりも、チョコレートやアイスクリーム、リキュールなどのフレーバーとして知名度の高い種類で、ヘーゼルナッツラテなどのドリンクも人気で身近な存在と言えます。
ナッツの種類の中でも歴史があり、2300年前にはトルコ栽培されていたという記述も残っています。トルコでは今でも培が盛んで、日本で購入できるヘーゼルナッツの95%はトルコ産のものとなっています。
栄養と効果効能
ヘーゼルナッツには体によい油として知られる不飽和脂肪酸のオレイン酸の含有量が100g54,000mgでナッツの種類の中でもダントツです。オレイン酸には抗酸化作用があり、老化防止やエイジングケアに効能があります。
また、老化の原因である活性酸素を取り除いてくれるビタミンEのほか、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。食物繊維も豊富なので腸内環境を整えたり、体の酸化を防止してくれることか骨粗しょう症にも効果的と言われ栄養もそれによって得られる効果効能も優れた食材です。
栗
意外かもしれませんが、モンブランや和菓子などでおなじみの栗もナッツの種類に属します。栗には栽培されている地域によっていろんな種類があり、主に食べられているのは和栗、西洋栗、アメリカ栗、中国栗の世界4大栗と言われる4種類があります。
西洋栗や中国栗は焼き栗に適しているのに対し、和栗は甘露煮や茹で栗として食べられることが多いです。お節料理の定番である栗きんとんは、和栗の甘みを生かした効果的でおいしい調理法と言えます。
栄養と効果効能
栗にはたんぱく質やビタミンA、B1、B2、Cのほかカリウム、食物繊維、ミネラルなど豊富な栄養が含まれています。ほかのナッツの種類に比べて脂質が少なくヘルシーなのが特徴で、少量でも効率の良いエネルギーや栄養が摂取することができます。
栗に含まれるカリウムにはナトリウムを排出する働きがあるので高血圧予防に効能があるほか、ビタミンCには皮膚のメラニン色素の生成を抑え日焼けを防ぐ作用やストレス、風邪などの病気に対する抵抗力を強める働きがあります。栗に含まれるビタミンCはでんぷん質に覆われているため、加熱しても壊れにくく摂取しやすいのも特徴です。
ナッツの種類【核果類】
続いて果実の中に大きなひとつの核がある核果類に該当する種類の紹介に移ります。核の中にある種子を食用としているナッツとはどのようなものがあるのでしょうか?
クルミ
固い殻の中に豊富な栄養成分がぎゅっと詰まっているくるみは、ナッツの種類の中でも最もポピュラーでそのまま食べたりパンやケーキの材料としても用いられています。日本で販売されているくるみは主にカリフォルニアなど海外から輸入された西洋クルミを剥いたものです。皮が薄く中に大きな実が入っているのが特徴です。
クルミの主成分は脂質でその割合は70%以上、ナッツの種類の中で最も多く含まれています。この脂質のおかげでそのまま食べてもしっとりとした食感と濃厚なコクを感じます。それでいてコレステロールゼロ、低糖質でグルテンフリーということでさまざまなダイエットにも最適でバランスよく栄養素を補給するのに最適な食材となっています。
栄養と効果効能
健康食品として注目を集めているクルミには、オメガ3脂肪酸のほかポリフェノール、メラトニンなどの抗酸化作用を持つアンチエイジングに効果絶大な栄養成分のほか、ビタミンEやビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、マグネシウム、銅、亜鉛などのビタミンミネラル類が豊富に含まれています。
クルミは体への効果効能だけでなく、精神的にもメリットの多い食材です。眠りを誘発するメラトニンというホルモンが含まれているので、体の緊張をほぐし良質な睡眠へと導いてくれる効果が期待できます。
アーモンド
ナッツの種類の中でも最も身近な種類と言えるのがアーモンドです。おやつやおつまみとしてはもちろん、アーモンドチョコレートやティラミスチョコレートなどの加工品も人気です。また、アーモンドを粉末状にしたアーモンドパウダーは焼き菓子には欠かせない存在で、香ばしさやさくっとした食感を生み出すのに欠かせません。
また、最近ではアーモンドから摂取したアーモンドミルクが美味しくて栄養満点ということで、健康志向の高い人からも支持を得ています。
栄養と効果効能
アーモンドはビタミンEをはじめオレイン酸や食物繊維、ミネラル、ポリフェノールなど10種類以上の栄養素がバランスよく含まれ、天然のサプリメントと呼ばれる栄養価の高いナッツです。
アーモンドの脂質の70%は健康によいとされるオレイン酸で、血中コレステロールを抑制する効果や悪玉コレステロールを除去する効能があるため、動脈硬化や高脂血症、糖尿病予防にも効果的です。
また、ビタミンEの含有量が全食品の中でもトップクラスで、体の酸化を防ぐ効果があります。それにより老化防止やアンチエイジング効果、ガンなどの生活習慣病の予防、ホルモンバランスを整える働きが期待できます。
ピーカンナッツ
ピーカンナッツはアメリカではピーナッツに次いでポピュラーなナッツの種類のひとつで、最近の健康ブームに乗って日本でも最近注目が集まっています。バターの木と呼ばれるクルミ科の落葉高木から採取され、主な原産国は北米となっています。殻が固そうですが、少し力を入れて押せばパリッと殻がむけるので道具がなくても食べやすい種類です。
苦みが渋みが少なく食べやすいためそのまま食べるのはもちろん、チョコレートやパイ、タルト、クッキーなどに加工してもおいくいただけます。
栄養と効果効能
ピーカンナッツはビタミンミネラル類のほか、抗酸化成分を多く含んでいて栄養が豊富な食材です。中でも骨の代謝をサポートし、健康な骨を維持するのに役立つマンガンが多く含まれているので成長期の子供や骨がもろくなりやすいお年寄りには特におすすめです。
また、血液の構成成であるヘモグロビンと鉄を結びつける銅を豊富に含んでいるため、貧血予防にも効果があります。ほかにも副腎脂質ホルモンの働きを高めストレスを和らげる効能があるパントテン酸や、豊富な抗酸化成分でアンチエイジングや生活習慣病の予防、免疫力の向上にも役立ちます。
銀杏
イチョウの実として知られる銀杏もまたナッツの種類のひとつです。中国が原産と言わていて、2億年以上も前から地球に存在する生命力の強い植物です。銀杏と聞くと黄色いものをイメージする方も多いと思いますが、新鮮な銀杏はきれいな翡翠色をしてもちもちとした食感をしています。
フライパンで炒っておつまみとして食べたり、ご飯と混ぜるなどさまざまな調理の種類で楽しめます。
栄養と効果効能
銀杏には栄養があまりなさそうですが、意外なことにカロテン、ビタミンC、カリウムなど豊富な栄養成分を含むスーパー食材です。銀杏一粒あたりに0.01gのビタミンEが含まれ、強い抗酸化作用により不飽和脂肪酸や酸化を抑制することでアンチエイジングに効能が期待できます。
また、コラーゲンの生成を促したり、体の免疫を高めるビタミンCが豊富なので美容や健康に効果的です。
ナッツの種類【種子類】
次に紹介するのは種子をそのまま食用とするナッツの種類、種子類です。固い皮をむいたりすることなくそのまま食べることができる状態で販売されています。それぞれの種類のもつ栄養成分や効果効能を解説していきます。
ピスタチオ
お洒落なおつまみやケーキ、アイスクリームなどとしても人気のピスタチオ。ナッツの種類の中でも栄養価が高いことからナッツの女王と呼ばれています。淡い緑色と風味がよいのが特徴で、味もおいしいのでそのままでもパクパクと食べることができます。主に乾燥した場所で栽培されていて、主な原産国はイランとなっています。
栄養と効果効能
ピスタチオはリノール酸やリノレイン酸など良質な脂肪酸を多く含むほか、カリウムや鉄分、ビタミンB1やビタミンEなどのミネラル類も豊富となっています。血流改善効果のあるカリウムは高血圧予防効果や生活習慣病予防のほか、ビタミンB1の働きで疲労回復効果も期待できます。
また、活性酸素を除去する成分からアンチエイジングやむくみ予防、美肌作りの強い味方にもなってくれます。
カシューナッツ
カシューナッツは中南米原産のウルシ科の常緑高木カシューの種子で、独特の形をした実は匂玉の木と呼ばれることもあります。カリっとした独特の食感と甘い口当たりが魅力で、中華料理でも炒め物としてよく用いられています。
主に日本で食べられているのは南アメリカ大陸や北東部地域、西インド諸島を原産としている種類です。
栄養と効果効能
カシューナッツにはオレイン酸という脂肪分が50~70%を占めるほか、たんぱく質、ビタミンB1、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル分も多く含んでいます。オレイン酸は健康によいとされる成分を多く含み、コレステロールの排出効果や生活習慣病の防止にも役立ちます。
また、カルシウムの吸収率を高める働きのある亜鉛が豊富に含まれているので、育ち盛りの子供にもおすすめです。
ブラジルナッツ
ブラジルやベネズエラなど熱帯雨林に生息するブラジルナッツの木から収穫されるのが、ブラジルナッツです。アーモンドの実の2倍ほどの大きさで、淡白な味ですが噛みしめるほどにバターのように濃厚な味わいとなっています。
日本ではあまり馴染みはありませんが、豊富な栄養成分を含むことからブラジルの先住民からはミネラルの宝石として長く親しまれてきた希少な種類となっています。
栄養と効果効能
ブラジルナッツの栄養価はとても高く、ひと粒で1日の栄養素を補えるとも言われています。抗酸化作用のあるセレンの含有量はトップクラスで、免疫力が高まり美容やダイエットに非常に効果的です。
また、アンチエイジングに有効なビタミンEやエネルギー代謝に欠かせないビタミンB群のほか、20種類もの必須アミノ酸が含まれるなど健康的な身体づくりをサポートしてくれるスーパーフードです。
松の実
栄養価が非常に高く、古くから世界中の人々の食料として利用されてきたのが松の実です。2000年前に書かれた中国の書物に松の実の記載があるなど古い歴史があります。
体を温める作用があることから漢方や薬膳に利用されるほか、韓国料理やイタリア料理などでもよく使われています。日本では有名モデルがおやつ代わりに食べてダイエットに成功したことで注目を浴びています。
栄養と効果効能
松の実は良質なたんぱく質のほか、ドロドロ血液を防ぎ生活習慣病の予防や改善に効果があるオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸、美肌効果や眼精疲労の改善に役立つビタミンB群が含まれています。
また、解熱、鎮痛・抗炎症作用や赤血球を柔らかくして血液をよくする働きがあると言われるピノレン酸が含まれ、アレルギーを鎮める効果が期待できます。
かぼちゃの種
日本では果肉部分を食べることが一般的なかぼちゃですが、種子の部分を食用として加工されたのがかかぼちゃの種です。中国ではお茶請けとして食べられたり漢方薬として用いられたり、医療先進国ドイツでは薬代わりに食べられてきました。
基本的には炒って食べやすく加工したり、お菓子のトッピングとしても使用しますが、市販されているものはそのままおやつやおつまみとしていただけます。
栄養と効果効能
かぼちゃの種には健康にはもちろん、美容にも優れた栄養素が豊富に含まれています。体に良いとされる不飽和脂肪酸オレイン酸には、動脈硬化や高血圧、心疾患などの生活習慣病を予防する作用があります。そのほか、肌のしわやしみを防ぐリノール酸やビタミンG豊富なのでアンチエイジング効果や美肌効果も期待できます。
ひまわりの種
ひまわりの種はその名前の通りキク科の一年草であるひまわりの種子で、ひまわり1輪当たり約500個~3000個ほどを収穫されます。ハムスターが食べるイメージも強いですが、ひまわり油として活用されるほか炒って食べられることもあります。アメリカではアスリートが試合中の補助食としても活躍している栄養食品です。
栄養と効果効能
ひまわりの種には豊富なリノール酸が含まれているため、コレステロール値の上昇を抑えてくれたり、体内の余分な塩分を排出してくれるカリウムも多いので高血圧予防やむくみ予防にも効果を発揮してくれます。
また、老化防止や美肌などのアンチエイジングに役立つビタミンEや、うつ病の予防にもつながる神経物質セロトニンを合成するのに必要とされるトリプトファンも多く含んでいます。
ナッツの種類【その他】
最後に紹介するのは堅果、核果、種子に該当しないその他の種類です。厳密にはナッツ類には属しませんが、ナッツとして扱われていることの多い種類になります。
ピーナッツ
ピーナッツは一年生のマメ科植物である落花生の実です。原産地は南アメリカで、日本には18世紀初期に中国を介して入ってきました。ピーナッツはそのまま食べても美味しいですし、お酒のおつまみや料理、お菓子などに使われることもあります。
栄養と効果効能
ピーナッツはビタミン類が豊富に含まれているほか、良質なオイルと言われるオレイン酸やリノール酸がたくさん含まれています。また、抗酸化作用があり老化防止やがん予防、血行を促進してくれるビタミンEも豊富に含まれています。女性にうれしい効能がたくさんあり、美白効果や肌の弾力アップ、体内の血糖値を緩やかに上げるため太りにくいとされています。
そら豆
大きなさやに包まれたそら豆は、ゆでたり塩焼きにしておかずやおつまみとしても人気の食材です。ふっくらとした緑色の実が鮮やかなので、テーブルに彩りを添えてくれます。4月~6月に旬を迎え、そら豆がスーパーに並びだすと春の訪れを感じさせてくれます。
栄養と効果効能
そら豆には筋肉や髪の毛、爪、肌などを体作りにも影響する植物性のたんぱく質を多く含んでいます。肉や魚などに比べ脂質が少ないため、ヘルシーにたんぱく質を摂取することができます。また疲労回復効果のあるビタミンB群やむくみ防止にも効果的なナトリウムも多く含んでいます。
ジャイアントコーン
1粒の大きさが2cm近くもあるビッグサイズが特徴のジャイアントコーンは、主に南米で食用として活用され、料理に使ったり揚げておつまみとして食べられています。南米ペルーのごく限られた地域でしか生産できないため希少価値の高いナッツでもあります。
栄養と効果効能
ジャイアントコーンは炭水化物や食物繊維、カルシウムなどの栄養素のほか、ミネラルやビタミン類も豊富に含んでいます。そのため美容効果や便秘解消、疲労回復効果のほか、腹持ちが良いのでダイエット食としても重宝されています。
色々な種類のナッツを試してみよう!
ナッツは美容にも健康にも効果のある理想的な食材です。1つの種類に限らず複数を組み合わせて毎日取り入れることで、ナッツのパワーをより摂取することができるのでぜひお試しください!