ささみを柔らかくする方法は?しっとりと茹でる裏ワザとは!
柔らかく茹でた鶏のささみはサラダ、あえ物、サンドイッチと様々な料理に使われています。パサつかず、ジューシーに柔らかく茹でる裏ワザを紹介します。鍋、電子レンジ、炊飯器を使った3種類の加熱方法と、ささみのレシピも合わせて参考にしてみて下さい。
目次
ささみを柔らかくする方法を紹介
鶏のささみを茹でたら、固くなってしまった!という経験はありませんか?これは加熱されたタンパク質が変化して肉が収縮し、水分が抜けてしまうためです。一方加熱されても収縮しにくいのが脂肪分です。ささみには脂肪分が少なく水分が多いために、短時間の加熱で固くなってしまうのです。今回紹介する裏ワザを知っているだけで、そんなささみもしっとり柔らかく茹でることができます。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【肉の選び方】
ささみを買う場合は、表面がみずみずしく、自然な淡いピンク色で、パック内に水分がたまっていないものを選びましょう。表面が乾いていたり、黄色っぽく変色しているものは鮮度が低いので避けます。筋とり済みのささみであれば、調理の手間が省けて便利です。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【下準備】
もしもスーパーでささみの安売りをしていたら、まとめ買いがおすすめです。というのも、これから紹介するささみをしっとり柔らかく茹でる方法では、一度にたくさん調理することができます。冷凍して必要な分だけ解凍すれば、夕飯にお肉料理をあと一品、という時にささっと調理できて便利です。
冷凍庫・冷蔵庫から出して常温にしておく
これから紹介するささみを柔らかく茹でる方法では、低温でじっくり火を通していきます。そのため、肉の温度が低すぎると、火が通りにくいだけではなく、肉の中心部と外側で火の通りに差が出てきてしまいます。中まで火が通る前に、外側の部分だけが加熱されすぎて固くなってしまいます。
常温にする理由はそれだけではありません。ささみに限らず肉や魚は常温にしていた方が下味も染み込みやすいのです。冷凍庫保存してあった肉は解凍して常温に、冷蔵庫保存してあった肉は、加熱する約30分前に取り出して常温に戻します。
筋を取る、下味をつける
ささみを茹でる前のちょっとした裏ワザです。加熱すると固くて噛み切りにくくなってしまう筋も、茹でる前に丁寧にとっておけば出来上がりの食感が断然違います。下味の裏ワザは、ささみ以外の肉にも応用できるので、覚えておくと便利な調理方法です。
1.キッチンペーパーでささみについた余計な水分をふき取ります。2.白い筋部分が下になるように、ささみをまな板の上に置きます。3.筋の端をキッチンペーパーで抑え、包丁の背を筋に沿って滑らすように、筋を取り除きます。3.ささみ一切れ当たり、塩(ひとつまみ)、砂糖(ひとつまみ)、料理酒(小さじ1)をすり込みます。4.そのまま常温で10分ほど寝かせます。塩と砂糖と酒の作用を上手に利用するのが、下準備の裏ワザです。
肉を柔らかくする裏ワザ調味料の秘密
塩には肉のタンパク質を分解して、水分を肉に入りやすくする効果があり、砂糖には入ってきた水分をキープする効果が。料理酒に含まれるアルコール分には肉や魚の臭みを抑え、水分を含ませて柔らかくする作用があります。ささみに限らず、ほかの魚肉にも使えるスグレもの調味料です。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【鍋で茹でる】
下準備ができたら、鍋でささみを「ゆっくり」加熱します。鍋をグラグラ煮立たせながらささみを茹で続ければ、短時間で確かに火は通りますが、あっという間にパサパサで固くなってしまいます。茹でる方法にもちょっとした裏ワザを使います。
1.ささみが被るくらいの水を鍋に入れ、沸騰させます。2.鍋の底から気泡が出てくるくらい沸騰したら、ささみを重ならないように入れます。3.鍋に蓋をして火を止めます。一度にいくつものささみを茹でる場合は、もう一度沸騰させてから火を止めます。
4.7~8分したら、一つささみを取り出して、中まで火が通っているか確認します。肉の色が元のピンク色から白に変わっていたら火が通っています。足りない場合には再度鍋で2分ほど加熱します。5.ささみを「ゆで汁のなかに浸したまま」粗熱を取ります。ささみは「ゆで汁に浸したまま」タッパーなどに移し替えて冷蔵庫で冷やします。ゆで汁なしで保存すると肉が固くなりやすくなります。2日以内に食べない場合は冷凍して下さい。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【レンジで時短裏ワザ】
鍋を洗うのも面倒、ゆで汁も別に後で必要ないし、とにかく早く簡単にささみを柔らかくゆでたい!という方におおすすめな裏ワザを紹介します。レンジを使う場合の裏ワザのポイントは、お湯を使わない代わりに料理酒を多めに使うことと、出来上がった茹でささみの冷まし方にあります。
1.耐熱皿にささみを2~3切れのせます。2.料理酒(大さじ2)と塩(ひとつまみ)を振りかけます。3.お皿に隙間を残して上からふわっとラップをかけます。4.600Wのレンジで約2分加熱します。(500Wレンジは約2分半。)5.火が通ったことを確認したら、ラップをお皿にぴっちりとかけなおして、粗熱が取れるまで冷まします。6.触れるくらいになったら、手で肉を裂いて、耐熱皿に残った「汁と一緒に」冷蔵庫で保存します。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【炊飯器で簡単低温調理】
炊飯器とジップロックで簡単にかつ柔らかくしっとりささみを茹でることもできます。ジップロックに入れて炊飯器に入れておけばいいだけなので、汚れる調理器具も少なく、洗い物が楽になります。炊飯器の低温機能が、ささみの低温調理にも活躍します。
1.ジップロックに下味の調味料とささみをいれて揉み込み、10分ほど馴染ませます。2.ジップロックごと炊飯器に入れ、沸騰したお湯をささみが被るくらいまでいれます。3.炊飯器のフタをして、保温機能で30分加熱すれば出来上がりです。
一般的な炊飯器の保温設定であれば気にすることではありませんが、高温、低温の保温機能がある炊飯器の場合には、高温に設定してください。鶏肉の菌が死滅する目安が65度での加熱のため、低温ではそれを下回る可能性があります。腐敗を防ぐために、炊飯器内に長時間放置することは避けましょう。
しっとりささみを使ったレシピ
一石二鳥!ささみの簡単卵とじスープ
鍋でささみを茹でた時に使える簡単スープです。1.茹でたささみを裂いたらゆで汁の入った鍋に戻します。2.再び沸騰させて、塩コショウ、鶏ガラスープで味を調えます。3.溶き卵を流しいれ、箸でさっとかき混ぜます。4.お好みでごま油、刻んだ青ネギをちらして出来上がり。
ささみを茹でるときに、臭い消しとして長ネギの青い部分やショウガのスライスを入れると、より風味豊かな中華スープになります。特に冬場は長ネギ、ショウガが体を温めてくれるのでおススメです。洋風に仕上げたい場合には、鶏ガラスープの代わりにコンソメスープの素を入れてください。
冷ご飯、茹でうどん、春雨や茹でたパスタ、冷蔵庫の残り野菜を入れて、雑炊風、リゾット風にするのもおススメです。材料さえそろえておけば、忙しい朝や、ちょっと小腹がすいた時にパパっと作れて便利です。消化も良いので朝ご飯や夜食にもピッタリな簡単メニューです。
ささみの定番!みんな大好きバンバンジー
柔らかく茹でたささみを使って、中華風サラダの定番、バンバンジー(棒棒鶏)を作ります。市販のソースも手軽ですが、家にある材料で自家製ソースを作ってみてはいかがですか?トマトやきゅうり等の夏野菜もたっぷり入れて、冷やして頂くとより一層おいしいです。
1.茹でたささみを細目に手で裂きます。2.きゅうりは斜め切りでスライスした後に、千切りします。トマトも半分に切って薄くスライします。レタスは洗った後によく水をきり、同じく千切りにします。3.お皿に野菜を広げて、裂いたささみをのせて冷蔵庫で冷やします。
自家製だれの作り方です。すりごま(大さじ2)、醤油(大さじ1)、みそ(大さじ1)、砂糖(大さじ2)、酢(大さじ1.5)、ごま油(大さじ1)、豆板醤(小さじ1/4)またはラー油(数滴)をすべてよく混ぜて、食べる直前にかけます。ささみのゆで汁を足して濃度を調整できます。コクを出したい場合は練りごま(大さじ1)を加えてみてください。
ヘルシーチキンサラダ
プレーンなささみもあっさりしていておいしいですが、下味をつける際のちょっとした一工夫で、いつものチキンサラダが早変わりです。塩の代わりにハーブソルト(マジックソルト)を使うと洋風サラダに。コショウを効かせた下味にすると、エスニック風のサラダにも合うささみになります。
低カロリーのささみですから、新鮮な野菜にたっぷり乗せて、缶詰やドライパックのミックスビーンズと合わせて盛りつければ、それだけで栄養もボリューム満点!立派なメインメニューになります。ダイエット中の方はオイルの入ったドレッシングのかけすぎに気を付けてください。
ささみをしっとり柔らかく茹でる方法【まとめ】
鍋や電子レンジ、炊飯器を使ってささみを柔らかくしっとり茹でる裏ワザを紹介しました。低脂肪で高蛋白、消化吸収もよいささみは、ダイエット食から離乳食まで幅広く使える食材です。下味調味料の特徴を利用して、低温でゆっくり火を通すこと、ゆで汁、煮汁と一緒に保存することをポイントに、ぜひ一度試してみてください。