牛乳の種類まとめ!成分調整と無調整の違いは?加工乳・乳飲料との違いは?
牛乳と一口で言っても、実は成分調整牛乳や成分無調整牛乳といったいくつかの分類があることをご存知でしょうか?牛乳には栄養やカロリーなどの違いや、脂肪分の量に差がある牛乳、特濃、加工乳、乳飲料といくつかの種類があります。それぞれどんな特徴がある牛乳なのかわかれば、今後牛乳を購入する際に役立つでしょう。今回は牛乳の種類について、また成分調整牛乳、成分無調整牛乳の違いや特徴など、詳しく紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
牛乳の種類を詳しく知りたい!成分調整牛乳って何?
牛乳と言っても、実はいくつかの種類があります。それぞれの牛乳にはどのような特徴や違いがあるのでしょうか?成分調整牛乳というものもあるようですが、成分無調整牛乳とはどこに違いがあるのでしょう。今回は牛乳の種類や成分調整牛乳などについて、詳しく紹介していきます。
牛乳とは?何種類ある?
そもそも牛乳とは生乳を100%原料としているもののことを指し、製品として牛乳と呼べるのは加熱殺菌をしてあるものだけです。また成分としては乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上であると決まっています。そのため牛乳と一口で言っても牛乳(成分無調整牛乳)と呼べるものには基準があります。牛乳には何種類あるのか見ていきましょう。
原料
牛乳の原料は、生乳を100%原料としたものです。そのため水や添加物など、生乳以外のものを加えているものは牛乳と呼ぶことはできません。牛乳は4種類に分類することができますが、大元は生乳が原料である点は変わりません。クリームやバターといった乳製品を加えれば加工乳、乳製品以外の果汁やコーヒーなどを加えると乳飲料となります。
牛乳は4種類に分類される
牛乳は4種類に分類することができます。それは牛乳(成分無調整牛乳)、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳の4種類です。それぞれの違いについては、次章にて詳しく紹介していきます。どのような特徴や違いがあるのか見ていきましょう。
牛乳の種類別の特徴と違い
牛乳は4種類に分類されることがわかりましたが、それぞれの牛乳にはどのような特徴や違いがあるのでしょうか?成分無調整牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳それぞれについて詳しく見ていきましょう。
成分無調整牛乳
成分無調整牛乳とは原料は生乳のみとなっており、牛乳をつくる過程の中で成分の調整を一切行っていない牛乳のことを言います。しかし「成分無調整牛乳」と明確に提示する必要はなく、牛乳と表示されているだけのものは成分が調整されていないので、牛乳=成分無調整牛乳であるということができます。
成分無調整牛乳(牛乳)には、まずカルシウムが多く含まれています。またこの他にもタンパク質、脂質、炭水化物、ミネラルやビタミンがバランスよく含まれていて、体を作るうえで大事な栄養素がたくさん含まれている飲み物となっています。
またパッケージにも特徴があります。牛乳には切欠きがあり、この切欠きがあるものは生乳100%で作られた牛乳である証明ともなっています。この切欠きはバリアフリーの一環として、目の不自由な人でも触って生乳100%の牛乳とそれ以外の牛乳との区別ができるようにするためにつけられています。
成分調整牛乳
成分調整牛乳は、その名の通り成分が調整されている牛乳のことです。成分無調整牛乳(牛乳)には様々な栄養素が含まれていると紹介しましたが、成分調整牛乳はそれらの栄養素の調整を行っている牛乳です。成分無調整牛乳(牛乳)に含まれている栄養素の成分を調整することによってできるため、さまざまな成分調整牛乳を作り出すことができます。
そのため積極的に取りたい栄養素がある場合は、成分調整牛乳の中でも取りたい栄養素にポイントを合わせた牛乳を選んで飲むようにするといいかもしれません。
低脂肪牛乳
成分調整牛乳の中でも、脂肪分の量を減らしたものを低脂肪牛乳と呼びます。この脂肪分を減らす分量として、乳脂肪分を0.5%以上1.5%未満のものが低脂肪牛乳に分類されます。低脂肪牛乳はエネルギーの差はありますが、ほかの成分としては牛乳と全く変わりません。
また似たものとして低脂肪乳がありますが、低脂肪乳は加工乳の1種類であり成分の調整ができるうえ、乳製品や水以外のものもプラスできるものなので、低脂肪牛乳と低脂肪乳は似ていますが、全く異なった種類となります。
無脂肪牛乳
成分調整牛乳の中で、脂肪分の量をほぼ失くしたものは無脂肪牛乳と呼びます。この脂肪分を減らす分量として、乳脂肪分を0.5%未満のものが無脂肪牛乳に分類されます。また無脂肪牛乳の似たものには、無脂肪乳があります。
この無脂肪乳は加工乳の中の1種類であり、無脂肪固形分が8%未満の物となっていて含まれる無脂肪固形分の割合により低脂肪乳と無脂肪乳に分類されます。カロリーは低脂肪牛乳と無脂肪乳は、同程度となっています。
成分調整牛乳の栄養価
成分調整牛乳にはどのような栄養が含まれており、どれくらいのカロリーがあるのでしょうか?ここではカルシウム、脂肪分、たんぱく質、カロリーについて見ていきましょう。
カルシウム
成分調整牛乳のカルシウムは、成分無調整牛乳のものと変わりない同程度含んでいるのが特徴です。そのためカルシウムを取りたい場合も、成分調整牛乳、成分無調整牛乳どちらを選んでもいいと言えるでしょう。
脂肪分
成分調整牛乳の脂肪分は、脂肪分を多くしたものは特濃牛乳、少なくしたものは低脂肪牛乳、ほぼカットしたものを無脂肪牛乳と分類されるため、成分調整牛乳の脂肪分の量は購入した種類によって異なります。味の濃いものを飲みたい場合は特濃牛乳、あっさりとしたものを飲みたい場合は低脂肪牛乳または無脂肪牛乳を選ぶようにすると良いでしょう。
特濃、低脂肪、無脂肪といった味の変化を楽しみたい方は、成分調整牛乳を選んで飲むのもよさそうです。
たんぱく質
成分調整牛乳のたんぱく質は6.7g程度です。多少前後がありますが少ないものでも5.0g、多いものだと8.1g程度含まれています。たんぱく質はエネルギーとなり、体を作るうえで必要な栄養素です。牛乳を飲むことによってたんぱく質も摂ることができるので、積極的に牛乳は飲むとよさそうです。
カロリー
成分調整牛乳のカロリーは、100~130kcal程度です。低脂肪牛乳や無脂肪牛乳の場合だとカロリーは大幅に減り、90kcal前後となります。カロリーを気にする場合は、成分調整牛乳の中でも低脂肪や無脂肪の牛乳を選ぶようにすると良いでしょう。
成分無調整牛乳の栄養素
成分無調整牛乳はどのような栄養素が含まれているのでしょうか。詳しく見ていきます。ぜひ牛乳選びの参考にしてみてください。
カルシウム
成分無調整牛乳には、110mg程度のカルシウムが含まれています。これは成分調整牛乳と同程度、乳飲料よりは多めの数値となっています。牛乳はカルシウムが多く含まれているため、カルシウムの摂取に役立ち便利であると言えます。カルシウムは骨を作るうえで大切な栄養素であり、牛乳を摂取を続けると骨密度が高くなるという結果もあります。
牛乳は食生活において取り込みやすい食品であり続けやすいため、ぜひカルシウム補給のためにも牛乳を飲んでみてはいかがでしょうか?
ビタミン
成分無調整牛乳に含まれるビタミンの種類は、いくつかあるので紹介します。牛乳に含まれるビタミンには、ビタミンB2、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンB1、ビタミンCなど、多くのビタミンが含まれています。ビタミンも体を作るうえで大切な栄養素であり、これらの栄養素をバランスよく摂取することができる牛乳は積極的に飲むとよさそうです。
ミネラル
カリウムイオン、リン、マグネシウムなどが含まれています。ビタミンと同様にミネラルも体を作るうえで大切な栄養素です。しかしミネラルは摂取不足も問題ですが、過剰摂取も問題です。そのため牛乳からミネラルを摂取しようと考える場合は、あまり飲みすぎるのもよくなさそうです。
牛乳に含まれるミネラルの量は100gあたりカリウムが150mg、カルシウム110mg、マグネシウム10mg、リン93mg程度となっています。
調整牛乳の栄養価と比較
成分調整牛乳と成分無調整牛乳の栄養価はほぼ同程度となっており、違いは成分調整牛乳が成分を調整している部分です。脂肪分を増やしたり減らせばその部分、水分を減らしていれば全体の成分が濃くなり、同時に栄養面も濃くなってきます。またたんぱく質が成分調整牛乳のほうが多い点も特徴となっています。
加工乳の特濃・低脂肪牛乳とは?
牛乳の種類の中でも加工乳についてみていきます。加工乳には特濃牛乳、低脂肪牛乳があります。この2つの違いは脂肪分の量です。どの程度脂肪分の量の違いがあるのでしょうか?
牛乳に乳製品を加えたもの
加工乳は牛乳にバターや脱脂粉乳といった乳製品を加え、そこに水も加えたりして成分を調整したもののことを指します。脂肪分を調整し、特濃牛乳や低脂肪牛乳として販売されているものは加工乳と呼ばれ、通常の牛乳よりも安価な値段で販売されることも多くなっています。
特濃牛乳の特徴
加工乳の中に含まれる特濃牛乳は、牛乳に比べてエネルギーは少なめとなっていますがカルシウムは多めです。また乳脂肪分4.0~4.6%、無脂乳固形分8.5~10.5%のものが中心で作られており、味にはコクがあります。脂肪、たんぱく質、カルシウムなどの成分も多く含まれていて、牛乳よりも栄養価の高い飲み物となっています。
乳脂肪牛乳の特徴
乳脂肪分を1.5%以下にすると低脂肪牛乳、乳脂肪分を4%以上にすると濃厚タイプの牛乳になり、乳脂肪分の調整は味のコクの調整に利用されています。
乳飲料とは?
乳飲料はどのような特徴があるのでしょう。牛乳との違いについて紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
牛乳に乳製品以外を加えたもの
乳飲料は、牛乳に乳製品以外のものを加えている飲み物です。乳飲料は、カルシウムやビタミン、鉄などさまざまな栄養素を加えることもできるため、栄養強化を図った飲み物を作ることができます。またコーヒーや果汁などといった別の飲料も加えられるため、飲みやすさもプラスされているものが多数あります。
いちごやバナナなど味つき牛乳
乳飲料はイチゴやバナナといった果汁を加えることができるため、牛乳よりも飲みやすいものが多数あります。そのため牛乳が苦手な方でも、比較的続けやすい飲み物と言えるでしょう。乳飲料はカロリーは低めですが、糖質が高めの傾向があります。
栄養強化タイプの牛乳
加工乳には乳製品以外のものも加えることができるため、カルシウムや鉄などの栄養素をプラスすることができます。そのため通常の牛乳(成分無調整牛乳)よりも栄養素を多くすることができるため、栄養面を考慮して牛乳を飲みたい場合は、栄養強化された牛乳を選ぶと良いでしょう。
牛乳・加工乳・乳飲料のカロリー
それぞれのカロリーはどのくらいなのでしょうか?牛乳、加工乳、乳飲料のカロリー比較をします。カロリーの面から、どの種類の牛乳を選ぶ際に参考にしてみてください。
牛乳
牛乳(成分無調整牛乳)のカロリーは、200mlあたりおおよそ130~140kcalです。これはメーカーごとの差はほぼなく、成分無調整牛乳は同程度のカロリーとなっています。成分調整牛乳となると成分が調整されているのでカロリーは少し少なくなる傾向があり、200mlあたりおおよそ95~105kcalです。
加工乳
加工乳は、牛乳に乳製品を加えた飲み物です。加工乳は特濃、低脂肪、無脂肪の3種類に分類することができますが、カロリーはどの程度あるのでしょうか?また特濃、低脂肪、無脂肪のそれぞれの種類によってカロリーの差はあるのでしょうか?カロリーをそれぞれ見ていきましょう。
まず特濃のカロリーは200mlあたり146kcal、低脂肪牛乳のカロリーは200mlあたり85~100kcal、無脂肪牛乳のカロリーは200mlあたり65~90kcal程度となっています。加工乳は乳製品をプラスし成分を調整した牛乳であるため、調整したものによってカロリーの差は多く出ます。
乳飲料
乳飲料は牛乳に乳製品以外のものを加えた飲み物です。そのため牛乳や加工乳よりも、比較的カロリーが高めであることが多いです。例えば特濃牛乳も乳飲料の一つですが、コップ1杯分約200mlあたり149kcalあります。このほかにも代表的な乳飲料のカロリーについて紹介します。
ヤクルトは65mlで50kcal、ピルクル65mlで44kcal、森永マミー200mlで94kcal、となっています。この数値を見てもわかるように、乳飲料のカロリーが高めとなっています。栄養価が高くバランスよく栄養をとれる乳飲料ですが、カロリーも高いので乳飲料の飲みすぎも気を付けたほうがよさそうです。
成分調整牛乳など好みの牛乳の種類を見つけよう!
成分調整牛乳、成分無調整牛乳、加工乳、乳飲料など牛乳には種類があることがわかりました。それぞれの牛乳は栄養価や味にも違いがあると同時に、飲みやすさにも差があるでしょう。ぜひいろいろな種類を試して、好みの牛乳を見つけてみてはいかがでしょうか?