栗の美味しいゆで方!栗を甘くするゆで時間やホクホクになるコツ!
栗のゆで方で迷ったことはありませんか?栗の上手な剥き方を始めとした下処理方法や、ゆでるときの塩加減やゆで時間など、もっと簡単で美味しく仕上がるゆで方は無いものかと思ったことのある人は多いことでしょう。そんな栗のゆで方は、コツさえ掴んでしまえばとても簡単なのです。栗を美味しくゆでるには、ゆで汁がとても大切です。さらに時間短縮には圧力鍋が活躍してくれます。栗の美味しいゆで方についてまとめてみました。
目次
栗はゆで方のコツを掴んで美味しく食べよう!
栗のゆで方は下処理も面倒で大変だと思っていませんか?ですが栗のゆで方は、コツさえ掴んでしまえばとても簡単で、美味しくゆで上がるのです。栗を簡単に美味しく茹で上げるコツを、剥き方を始めとした下処理の方法から、時間短縮にもってこいの圧力鍋を使った方法まで、さまざまなポイントを紹介していきます。
栗のゆで方のポイント
栗をいざゆでようと思ったときに、栗の下処理として皮を剥いた方が良いのかそのままが良いのか、栗の皮を剥くのであれば剥き方はどうしたら良いのか、湯ではじめは水かお湯か、塩加減は、時間は、と、頭の中がグチャグチャになった経験は誰しもあるのではないでしょうか?
まずは栗をただゆでるときの基本的なゆで方のポイントから、きちんと整理して紹介していきます。
下処理方法
栗をゆでる前に下処理として皮を剥くかどうかは、ゆでた栗をどう使うかで異なってきます。モンブランや栗きんとんのような、栗を適当な大きさに切ったりクリームに混ぜたりと加工して使う場合には、栗を皮ごとゆでる方法がおすすめです。
それに対して栗の甘露煮や栗ご飯といった、栗を丸ごと楽しむ料理に使う場合には、栗の皮を剥いてからゆでる方法がおすすめになります。
栗をどちらのゆで方をする場合でも、美味しく仕上げるための下処理方法があります。栗をボウルに入れたらたっぷりと水を注ぎいれて、半日~1日の間浸けておくのです。
このとき虫がついている栗は浮いてくるので、浮いた栗は全て取り除きます。浸けている間にも虫が浮いてくることがあるため、その虫も取り除くようにしましょう。
ゆでるのは水から?お湯から?
栗のゆで方でもっとも迷うのは、このゆで始めの水温ではないでしょうか?栗をゆでるときには、皮を剥いていない栗でも、皮を剥いた栗でも、水からゆで始めます。
栗を水からゆで始めるのにはちゃんと理由があります。栗は主成分であるでんぷん質を、アミラーゼという酵素で分解することで甘くなります。そのアミラーゼがもっとも働くのが40度~70度くらいのため、この温度を維持するほど栗が甘くなることになるのです。
水からゆで始めることでこの温度調整が簡単になり、逆にお湯から入れてしまうとアミラーゼが壊れてしまって、栗は甘くならないのです。水から弱火か中火でゆで始め、沸騰するまでの時間を長くすることで、簡単に栗が甘く美味しくなるのです。
塩の量
栗をゆでるときの塩の量も、迷うところのひとつです。栗をゆでるときの塩加減は、水の量に対して塩を1%入れるのが適切な量になります。栗をゆでるのに水を1L入れたのであれば、塩の量は大さじ半分ほどで1%になります。
栗は塩を入れてゆでることで、アクを抜けやすくしたり、皮を剥きやすくすることができます。ゆで始める前に塩を入れて、しっかりと溶かしておくようにしましょう。
ゆで汁は捨てない
栗がゆで上がった後、すぐにゆで汁を切ってはいけません。ゆで上がった後の栗をゆで汁をそのままに、自然に冷ます間に、塩の効果でゆで汁にアクが抜けてより栗が美味しくなるだけでなく、ふっくらしっとりと仕上がります。
「栗の旨味がゆで汁に抜けてしまうので早々に湯切りをする」とする意見もありますが、ゆで汁をそのままにして冷ますのと、ゆで汁を早々に切ってしまうのと、どちらが好みにあっているか両方を試してみて決めるのも、栗のゆで上がりを美味しくするコツと言えるでしょう。
栗を甘くするゆで方のポイントとゆで時間の目安
栗をゆでたときに、思ったほど甘くなくてがっかりしたことはありませんか?栗を甘く美味しくゆで上げるためのコツをまとめてみました。
皮を剥かずにゆでる場合
栗を皮付きのままゆでるときには、先にも紹介したように水から弱火か中火でゆで始め、大体10分くらいの時間をかけて沸騰させます。沸騰した後は弱火にして、40分ほど時間をかけてじっくりとゆでます。
栗を皮付きのままゆでるときは、栗の皮が厚くて火通りが悪いため、外側と中心の温度差が開きやすい特徴があります。そのためゆで時間の間に数回水を足すびっくり水を入れると良いでしょう。
びっくり水をせずに栗をゆでるときには、50分以上の時間をかけてしっかりゆでるようにすると、生煮えを防ぐことができます。
皮を剥いてからゆでる場合
栗の皮を剥いてからゆでる場合は、剥いた栗を氷水に浸けて締めておきます。鍋にたっぷりの水を入れて栗を入れたら、弱火~中火にかけてゆでていきます。沸騰してからのゆで時間は、30分~45分ほどを目安にします。ゆで上がったかどうかの確認は、大き目の栗に竹串を刺してみてスッと通れば大丈夫です。
皮を剥いた栗を強火でぐつぐつと煮ると、簡単に煮崩れしてしまいます。中まで火が通らないこともあるため、栗がお湯の中で踊らないよう火加減に注意しながらゆでましょう。
鬼皮と渋皮の剥き方
栗の鬼皮とは、栗の外側を包む皮のことです。栗の剥き方は基本的に、栗のツヤのない下側部分を切り落としてから鬼皮だけを全て剥いて、それから栗の尖った先に向かって渋皮を剥いていくのが、一番簡単に型崩れなく剥くことができる剥き方です。
ゆで栗を剥くときは、たっぷり沸かしたお湯の中にゆで栗を30秒間入れて温めて、1個ずつ取り出しては鬼皮だけを全て剥いてお湯に戻し、次の栗の鬼皮を剥いてはお湯に戻すを繰り返し、全ての栗の鬼皮を剥きます。鬼皮を全て剥いたら今度は1個ずつ取り出して渋皮を剥くと、ペロンと簡単にきれいに剥くことができます。
このほかの栗の剥き方としては、一度冷凍してから解凍すると、皮と身がツルンとはがれて簡単に剥くことができます。忙しい時に必要な分だけ使えるので、おすすめの剥き方と言えます。
栗の圧力鍋を使ったゆで方
栗のゆで方として圧力鍋を使うのは、時間短縮の面からもおすすめのゆで方です。圧力鍋を使った栗のゆで方を、圧力鍋の仕組みと共に紹介します。
圧力鍋の仕組み
圧力鍋は、「圧力をかけることで水が沸騰するまでの温度が上がり、100度を超える温度で調理できる」調理器具です。圧力鍋の蓋で押さえつけることで、水が液体の状態から気体の状態になることができず、どんどん沸騰までの温度が上がっていくのです。
ただし気圧が上がれば、圧力鍋にかかる気圧も上がっていきます。そのため圧力鍋そのものが爆発するのを防ぐため、圧力を調整するための重りが付いているのです。
ゆで方とゆで時間
圧力鍋を使った栗のゆで方は、下処理で浸けておいた水を切ったら新しい水を注いで蓋をして、加圧しながらゆでていきます。圧力鍋によっても加圧時間が変わりますが、重りのある圧力鍋の場合は、重りが振れたらすぐ火を消すのが目安となります。
圧力鍋なら短時間で出来上がる
通常の鍋で栗をゆでると1時間近くかかるものが、圧力鍋を使うと5分~10分でゆで上げることができます。ただし加圧しすぎると栗が崩れやすくなるので、栗を使った料理に使うのであれば「少し固めの半生」くらいでとどめるのがおすすめです。
栗の皮剥きも済ませるときは、熱いうちに剥いてしまうと簡単にきれいに剥くことができます。ただしやけどには十分注意してください。
ゆでた栗の保存方法
栗をゆでたまでは良かったものの、余ってしまった場合はどう保存したら良いのでしょうか?ゆでた栗の保存方法を、食べきるのに適した目安の日数と共に紹介します。
食べきる目安日数
栗はゆでたものを冷蔵庫で保存する場合、3日程度なら保存することができます。ですが日に日に味が落ちていってしまうため、できるだけ早めに食べきることが大切です。
冷凍も可能
ゆで栗は冷凍保存も可能です。ゆでた栗の水気をとってから、タッパーや冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫にしまいます。ゆで栗を冷凍庫で保存した場合は、約1ヶ月間保存できます。冷凍焼けも考えると、早めに食べるに越したことはありません。
なお、生のままの栗を冷凍保存した場合には、約6ヶ月間保存することができます。ゆで栗と生栗の保存期間を混同しないように注意しましょう。
栗のゆで方は意外に簡単!甘いホクホク感を堪能しよう
栗はコツさえ掴んでしまえば、時間はかかるものの簡単にゆでることができます。それどころか圧力鍋があれば、ものの数分でできてしまう簡単な調理方法なのです。これまではすでに加工された栗しか使ったことがないという人も、ぜひ自分でゆでて本当の栗の味を堪能してみてください!