マヨネーズの分離!原因は加熱?食べられる?元に戻す再生方法はある?

マヨネーズが分離してしまうのはなぜか?その原因について徹底解説します。加熱や冷凍など不適切な温度での保存は、マヨネーズが分離し・劣化に繋がります。保存の注意点や、元に戻す方法があるのかについても紹介します。

マヨネーズの分離!原因は加熱?食べられる?元に戻す再生方法はある?のイメージ

目次

  1. 1マヨネーズが分離する原因について徹底解析!
  2. 2マヨネーズが分離するのはなぜ?
  3. 3マヨネーズの冷凍・解凍分離実験
  4. 4手作りマヨネーズが分離したときの再生方法
  5. 5マヨネーズが分離しない保存方法と消費期限
  6. 6マヨネーズが分離しないよう上手に保存しよう

マヨネーズが分離する原因について徹底解析!

床に置かれたマヨネーズ

弁当についているマヨネーズをレンジで加熱したり、冷蔵庫から取り出した時に油が分離していたという話をよく聞きます。この現象はなぜ起きてしまうのでしょうか?マヨネーズは材料が完全に溶け合っているわけではなく、乳化して均一に混ざり合った状態となっています。

乳化は壊れやすく、冷蔵や加熱などの温度変化でこのような現象が起こってしまうのです。そのため、保存には適切な温度管理が必要です。身近な調味料ですが、保存方法を知らないという人もいるのではないでしょうか?分離してしまう原因や、気をつけるべき保存の方法を解説していきます。

マヨネーズが分離するのはなぜ?

マヨネーズの分離の原因①0℃以下になった

食材は冷蔵庫や冷凍庫に保存しておくことで腐敗を防ぎますが、マヨネーズは0℃以下になると乳化の状態が壊れ、酢や卵と油が分離してしまいます。凍った状態では一見変化がないように見えますが、材料が固まっているだけであり、解凍すると油が溶けて分離した状態となります。

凍ってしまわないよう冷蔵庫で保存すれば安全というわけではありません。直接冷気の当たる部分は温度が特に下がり、0℃以下になることがしばしばあります。そういった場所に置いておくと、マヨネーズが凍って分離してしまいます。

過去以下のような事例でお申し出品と同様の冷却分離が発生しています。
冷蔵庫の吹出口付近に保管され、局所的に0℃以下になった場合や、 冷凍食品と密着した状態で運搬された場合などです。

マヨネーズの分離の原因②加熱・温めた

乳化の状態を維持する温度の範囲は狭く、0℃~30℃前後の間といわれます。そのため、加熱によっても乳化が壊され分離します。お弁当についているマヨネーズを一旦外して温めるのはこれを防ぐためです。直接の加熱だけでなく、加熱してまだ冷めていない食材に混ぜたり和えた場合にも起こることがあります。

また加熱だけでなく、高温多湿な場所での保存も分離の原因となります。直射日光が当たる場所や30℃以上の高温になりやすい場所、電子レンジなど電子機器の近くでの保存は禁物です。

マヨネーズの分離の原因③流通時の激しい振動

まれに通販で購入して届いたばかりのマヨネーズが分離していたケースもあるようです。分離の原因には加熱や冷凍などの温度変化によるもののほかに、振動や圧力によるものもあります。乳化は材料を繋げているだけですので、振動によっても壊されます。

温度の管理に問題がなければ、メーカーの工場から出荷される際や小売り店へ流通する際の搬送時に、激しい振動が起こったということが原因の一つとして考えられます。

マヨネーズの分離は、高温や、低温(0°C以下)で保存したり、激しい温度変化を受けたり、流通で激しい振動などによって、油が分離することがあります。

マヨネーズの冷凍・解凍分離実験

Twitterなどネット上では一時期、冷凍して自然解凍したマヨネーズの画像が衝撃的だと話題になりました。その画像を元に実験した人もいるようです。はたしてどんな変化になるのでしょうか?冷凍から解凍までの工程詳しく見ていきましょう。

マヨネーズを冷凍して自然解凍すると分離する

一日以上かけて冷凍したマヨネーズはもちろん凍って固くなっていますが、まだ見た目は通常と変わりがありません。ところが時間をかけて自然解凍していくと、段々と全体が乳白色から黄色く変色していきます。

更に時間を置くとやがて完全に分離し、上側は透明な黄色の油、下側は卵と酢の混ざったものという二つの層に分かれます。つまりマヨネーズは冷凍された時点で分離した状態となっており、解凍するにつれ凍っていた油や酢などの材料が溶け、二つの層に分かれるのです。

カロリーオフのマヨネーズは分離しにくい

冷凍したマヨネーズを自然解凍するこの実験では、異なるメーカーから様々な種類のものが使われました。その中で、どのメーカーでも通常のマヨネーズは完全に分離して油と酢の二層に分かれたのに対し、カロリーハーフのものはほとんど分離しませんでした。材料は同じであるはずですが、なぜ結果に差が出たのでしょうか?

カロリーハーフのマヨネーズは、通常のものに比べて油の量が少なくなっています。少ない油で粘り気やまろやかな食感を出すため、通常の乳化と違った技術で油を安定させています。そのため乳化の状態が壊されにくく、分離しにくいのです。    

手作りマヨネーズが分離したときの再生方法

マヨネーズは冷凍や加熱による温度変化、振動や加圧によって分離してしまうということについて紹介しました。それでは一度分離してしまったマヨネーズは元に戻せるのでしょうか?再生できるかどうかや、再生方法について紹介します。

市販のマヨネーズは再生できない

市販のマヨネーズは一度分離してしまうと元に戻せません。材料を攪拌して乳化させているのだから、混ぜたりミキサーで攪拌すると戻るのではないか?と思えます。しかしメーカーではただ材料を攪拌するだけでなく、油を均一にする特殊な技術を使っているため、自宅で再度攪拌しても元に戻ることはありません。

中には、分かれてしまった油と卵・酢を再度混ぜ合わせて元に戻すという人もいます。しかし一度分離すると味や風味が落ちてしまい、菌が混入しやすいなど衛生上の問題もありますので、使用は避けた方が良いでしょう。

マヨネーズは一度分離してしまうと元の状態には戻りません。また、分離したマヨネーズは変質し品質を損なうだけでなく食中毒などを引き起こす可能性があるため、使用は避けましょう。

手作りマヨネーズを元に戻す方法

手作りのマヨネーズは市販のものと違い、材料を混ぜ合わせて乳化させているという単純な作りであるため、元に戻す方法があります具体的には、二層に分かれてしまった材料とあるものを混ぜて再度乳化させることで再生します。元に戻す際の手順と必要なものを紹介しますので、参考にしてみてください。

用意するもの

用意するものは卵黄1個です。分離したマヨネーズを再生させるにはもう一度乳化させる必要がありますが、分かれてしまった材料をただ混ぜたり、ミキサーにかけただけでは元に戻りません。そこで乳化の手助けをするのが卵黄です。

卵黄に含まれるレシチンという成分が、油と酢を結合させる乳化剤の役割を果たします。そのため卵黄を加えることで分離した油と酢を再結合し、マヨネーズを再生させることができます。量が多い場合はもう1個卵黄を準備しましょう。

手順

まず卵黄を混ぜて攪拌します。そこにマヨネーズを大さじ1ずつ加え、乳化の状態を確認しながら泡立て器などで攪拌します。このマヨネーズを加えることと攪拌を繰り返していき、材料を全て混ぜ合わせます。粘り気が出て完全に乳化すれば完成です。

ここでのポイントは、分離したマヨネーズを少しずつ卵黄の中へ入れていくことです。一気に全て入れたり多量を入れてしまうと、上手く乳化せず粘り気が足りないドレッシングのような液体になって失敗します。入れる量には注意してください。

味と風味の変化

上手く再生させることができれば、ほぼ元の通りの風味とまろやかさに戻ります。しかし加える卵黄が少なく上手く均一に混ざらないと、酸っぱさが残ってしまうことがあります。また、加えるのは卵の卵黄だけです。白身が混ざると淡泊な味となってしまい、コクがなくなってしまうため注意しましょう。

再生したマヨネーズは消費期限は早くなっています。一週間以内を目安に、なるべく早めに使い切るようにしましょう。

マヨネーズは分離しても食べられる?

分離したマヨネーズは食べられるのでしょうか?まず味の面では食べることはおすすめできません。材料自体は食べられるものですが、完全に油の層と酢・卵の層に分かれてしまったものをそれぞれ食べても、味が偏ってしまい美味しくありません。

また衛生上の観点からも、食べることは奨励できません。マヨネーズには酢が入っているため防腐作用が働き腐りにくくなっていますが、分離すると防腐作用が消え、雑菌が入り込んだり酸化が進んでいることもあります。そのため、食べると食中毒になる危険性があります。分離してしまったマヨネーズは、もったいないですが廃棄した方が安全です。

マヨネーズが分離しない保存方法と消費期限

マヨネーズが分離しないようにするには、適切な温度で保存することがポイントです。理想的な温度としては、5℃~20℃の間が良いでしょう。一般の食材や調味料は腐敗が進まないよう冷蔵・冷凍での保存が奨励されますが、マヨネーズは殺菌作用のある酢が入っているため腐りにくく、冷蔵・常温どちらでも保存することができます。

しかし腐りにくいからといって消費期限がないわけではなく、どんな状態でも常温で保存して良いというわけではありません。未開封か開封済みかによって最適な保存方法が異なります。未開封と開封済みの状態ごとに、最適な保存方法を紹介します。

マヨネーズの保存方法①冷蔵保存

使用され残りが少なくなったマヨネーズ

冷蔵保存することで酸化が進みにくくなり、長く保存できます。ただし、冷蔵庫は全ての場所が均一の温度で冷やされているというわけではありません。冷蔵庫に入れていた野菜が凍っていたり、逆に温くなってしまっていたということを聞いたことがありませんか?冷蔵庫は場所によって冷えやすかったり温度が高くなったりします

そのため、マヨネーズの置き場所に気をつけなければいけません。また季節によっても冷蔵庫の適正な温度は異なります。夏場は冷蔵庫の出力を強めにして冬は弱めるなど、冷蔵庫の中が高温や0℃以下にならないよう都度温度調節もしましょう

未開封

未開封のマヨネーズは冷蔵保存が可能です。消費期限は非常に長く、未開封のまま10ヶ月ほど保存していても問題なく食べられます。長期保存ができる分、温度管理には気をつけなければいけません。0℃以下や高温にならないよう注意しましょう。

未開封の状態だと外見の変化があまりないため気づかず、いざ取り出して使おうとすると分離してしまった、ということにもなりかねません。そういった意味では、冷蔵庫の中で長期保存するのはあまり良くないといえます。

保存する時は冷気の当たりにくいドアポケットや、比較的温度の高い野菜室に置いておくのがおすすめです。

開封後

開封後はむしろ常温より冷蔵での保存が適しています。開封済みのマヨネーズは空気が入り酸化しやすいですが、冷蔵庫の中では酸化も緩やかですので長めに保存できます。しかし未開封状態よりも消費期限は短くなっているため、1ヶ月を目安に使い切るのが良いでしょう。

また開封後に水滴が入ってしまうと、酢の殺菌作用が薄まり長期保存ができなくなりますので注意してください。保存場所は未開封状態と同じドアポケットや野菜室がおすすめです。

マヨネーズは0℃以下に置かれると油が分離しますので、冷蔵庫でも冷気の当たる場所は避け、ドアポケットあたりに置いてください。

マヨネーズの保存方法②常温保存

スーパーのマヨネーズ売り場では、冷蔵ではなく常温で棚に並べられていることがほとんどです。腐りにくい調味料であるため、涼しい場所なら常温でも保存できます。ただし夏場は部屋が高温多湿となりやすく、温度の高い場所に置いておくと腐敗や分離の原因となります。常温で保存する場合は、保存場所に注意してください。

未開封

未開封の場合は、酸化もしないため冷蔵保存よりも常温保存の方が望ましいです。常温で保存する場合は、日が当たらず風通りの良い涼しい場所で保存すると、10ヶ月ほど長持ちします。直射日光が当たる場所や高温・多湿となる場所は避けてください。火気の近くや電子レンジなど電子機器の近くも避けましょう。

未開栓のマヨネーズは常温で、直射日光を避け、なるべく涼しい場所で保存してください。

開封後

開封後は空気が入ってしまっているため、酸化しやすく腐敗が進みやすい状態となっています。冷蔵保存の場合と同じく、水滴が中に入るのも禁物です。傷みやすいという点から、開封後に長期間常温で保存することは避けましょう。

使用したものを出しっぱなしにしていて仕舞うのを忘れていた、という程度の期間であれば傷むことはありません。しかし、常温で置いておくのは少なくとも1日前後までにし、すぐに冷蔵庫で保存することが望ましいです。

マヨネーズが分離しないよう上手に保存しよう

器に出されるマヨネーズ

マヨネーズの材料である油と卵と酢は、本来混ざり合うことのないものです。それを攪拌して乳化させ、均一に混ざり合った状態にしているため、美味しくコクのある味を作り出しています。しかし乳化状態はデリケートであるため、加熱や冷凍などの温度変化や激しい振動が原因で壊れ、分離してしまいます。

一度分離すると元に戻すことはできず、食中毒の危険性があるため食べることも奨励できません。それを避けるためには0℃以下、または30℃以上にならないようにすることが大切です。冷蔵庫に入れていても、場所によっては0℃以下になってしまうことがあります。開封済みや未開封の状態によって適切な保存場所を知っておきましょう。

手作りのマヨネーズなら、消費期限は短くなってしまいますが、卵黄を加えて再度乳化させることで元に戻すことができます。また、カロリーハーフのマヨネーズは、通常のものと乳化の方法が異なるため乳化しにくいです。分離や味の劣化が心配な人は、手作りにしてみたり、カロリーハーフのものを使ってみるのも良いでしょう。

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