ナタデココのカロリーとダイエット効果5選！食べ方に注意してデザートに！

ナタデココといえば、一大ブームを巻き起こしたこともある人気のデザート食材です。ナタデココはかつてほどではないものの、いまだに根強い人気のデザートです。そんなナタデココがどんな食材であるのか、まずは基本的なことからみていきましょう。

ナタデココの「ココ(coco)」がスペイン語でココナッツを意味するように、ナタデココはココナッツの実から作られる、フィリピン発祥の伝統食です。多くの人はきっとナタデココはココナッツの種の中の白い部分が原料だ、と思っているのではないでしょうか？実はナタデココの本当の材料は、ココナッツの実を割った時に出る、あの水分のほうなのです。

ナタデココはココナッツの実を割った時に出るココナッツ水に、ナタ菌(アセトバクター・キシリナム)と呼ばれる酢酸菌を加えて発酵させた、発酵食品なのです。ナタデココは99％の水分と1％の食物繊維でできています。ココナッツミルクに含まれる若干の脂肪や糖質なども含みますが、カロリーに影響を与えるほどではありません。ナタデココはそのカロリーの低さと食物繊維の豊富さから、特定保健用食品としても利用されています。

ナタデココの原料がココナッツの実ということは紹介した通りですが、ナタデココの作り方を知っている人は少ないのではないでしょうか？ナタデココとは、スペイン語で「ココナッツの上澄み皮膜」を意味します。ココナッツの実を割った時に出てくるあの水分に、水と砂糖とナタ菌を加えて発酵させると、2週間ほどで表面にこんにゃく状の膜ができます。その膜をお湯で煮てからサイコロ状に切り分けたものがナタデココなのです。

ナタデココを食品としてみた場合、カロリーや糖質といった栄養素はどうしても気になるところです。ナタデココは低カロリーでダイエットにも最適な食品のひとつと言われますが、実際のところどのくらいのカロリーでどのくらい糖質などの栄養素を含んでいるのかまとめてみました。

ナタデココは先にも紹介したように、99％が水分で残りの1％はほとんどが食物繊維です。そのためナタデココのカロリーは非常に低く、多くの場合カロリーは0と表記されます。ナタデココの原料となるココナッツ水には、わずかながらも糖質が含まれています。そのためナタデココも糖質をわずかですが含むため、カロリーはほぼ0と言うのが正しいのです。

ナタデココは作るときに砂糖を足します。ナタデココと一緒に入れるシロップにも糖質は含まれています。さらにココナッツ水自体も糖質を含むため、ナタデココにもわずかですが糖質が含まれています。ナタデココに含まれる糖質の量は、シロップ無しの場合で100gあたり「1.9g」ほどです。ナタデココの標準のサイズに換算すると糖質量は約0.6gほどとなり、食べる量にさえ注意すれば問題になるほどではありません。

ナタデココに含まれる栄養素は、99％が水分で残り1％のほとんどがナタ菌が合成したセルロースです。ナタデココは、水分とナタ菌が作った食物繊維でできた食品なのです。ナタデココの原料であるココナッツ水には、100gで糖質が3.0gほど含まれていることと脂質が多く含まれていることを考えると、カロリーとなる成分をカットしてくれたナタデココのほうが、ダイエットに適した食品に変化していると言えます。

ナタデココはカロリーが低いだけでなく、さまざまなダイエット効果を持った食品です。低カロリーで高繊維質な、ナタデココならではの5つのダイエット効果をまとめて紹介します。

ナタデココが多く含む微生物セルロースには、高い保水性と複雑な構造で壊れにくいという特徴があります。このため消化吸収されることなく、カロリーも限りなく0に近くなるのです。そしてこの複雑な構造と保水性で、腸内で糖質や悪玉コレステロールなどの脂質の吸収を防いでくれます。ナタデココに豊富に含まれる微生物セルロースが糖質の吸収を抑えてくれるため、血糖値の上昇もゆるやかに抑えることができるのです。

ナタデココの微生物セルロースの働きはこれだけではありません。ナタデココに含まれる食物繊維は、その複雑に絡まりあった強い繊維で、腸の中にたまった汚れを吸着して体外に排泄してくれます。腸内に余分なものが残っていると、悪玉菌が増えて体臭がきつくなったり、ガンの元になったりもします。腸内で毒素が発生することもあります。ナタデココの食物繊維は、それらをすっきり掃除することで、デトックス効果も発揮するのです。

ナタデココの食物繊維は、ほとんど消化されないためカロリーがほぼ0なだけでなく、糖質や悪玉コレステロールの吸収を抑えてくれることは紹介した通りです。結果として血糖値・血中コレステロール値の、両方の上昇を抑える効果が期待できます。さらに腸内環境の改善による代謝のアップが重なり、体内の脂肪燃焼効果にもつながりダイエット効果を発揮するのです。

ナタデココの食物繊維は保水性が高いため、99％が水分にもかかわらずあの独特な歯ごたえを作り出しています。そのためナタデココを食べるときには、無意識に良く噛んで食べているのではないでしょうか？食事の際に良く噛むことはとても大切なことです。噛んだ刺激が脳に届いて、満腹中枢を刺激してくれるのです。ダイエットのときに食べることを我慢しなくても、ナタデココを良く噛むだけでも満腹に感じやすくなるのです。

さらにナタデココの食物繊維は水に溶けず、ほとんど消化されることもないまま、長く腸に留まることになります。そして腸の中を掃除しながら腸壁を刺激しつつ移動していきます。腸壁を刺激されることでお腹一杯と脳が認識するため、ナタデココは腹持ちの良い食品でもあるのです。そのため空腹感を感じにくくなるまでに時間がかかりやすく、カロリーも低いためダイエットには最適の食材と言えるのです。

ナタデココはすでに何度も紹介しているように、カロリーは限りなく0に近く、糖質も少ないだけでなく、脂質もほとんど0の食品です。原料のココナッツ水には糖質も脂肪も含まれているため完全に0にはなりませんが、ココナッツ水をそのまま飲むよりも、ナタデココで食べるほうが余分な糖質と脂質を分離した状態のため自然とカロリーダウンしやすく、ダイエットにはナタデココのほうがおすすめということになります。

ナタデココが低カロリーで、その他にもダイエットにもさまざまな効果があることは紹介した通りです。ナタデココをダイエットに取り入れるなら、効果的な食べ方をしたいものです。単なるカロリーコントロールだけでない、ダイエットに活かしたいナタデココの効果的な食べ方を紹介します。

ナタデココの効果的な食べ方として最初にすすめるのは、通常の食事でナタデココを食べるタイミングです。ナタデココは食前に食べるのがおすすめな食材なのです。ついデザートだからと食後に食べている人も多いのではないでしょうか？ですがナタデココの食物繊維は保水性が良いことは紹介した通りです。先に食べると水分を吸収して胃の中で膨らみ、早く満腹感を得ることができるので食べ過ぎ予防に効果的な食べ方なのです。

ナタデココは低カロリーで低糖質・低脂肪なので、おやつやデザートにはうってつけの食材です。ダイエット中でもやっぱりおやつを食べたいときやデザートが欲しいときには、ヨーグルトや寒天と一緒にナタデココを使ったデザートにすれば、腹持ちも良く甘さも調節したデザートを作って、状況に合わせた食べ方もできます。しかもナタデココなら、おやつやデザートでお腹の調子も改善できるので、まさに一石二鳥のデザートです。

ナタデココで置き換えダイエットをする食べ方もあります。1日のうち一番カロリーが必要ない1食だけをナタデココに置き換えるだけで、大きなカロリーダウンができます。ただし注意したいのは、ナタデココは水分と食物繊維がほとんどで、必要な栄養のバランスが悪いということです。健康を損なわないためにも、ナタデココの置き換えダイエットは1日1食だけ、かつ長くて数日間だけと決めて行いましょう。

ナタデココなら低カロリーで腹持ちも良いので、夜食が我慢できないときにも向いている食材です。ついついスナック菓子や甘いものに手を伸ばす前に、ナタデココを良く噛んで少しだけ食べるようにしましょう。ナタデココは低カロリーなので、夜食でもついつい食べてしまいがちですが、消化が悪い分胃に残りやすく、食べ過ぎては睡眠が浅くなってしまいます。良く噛んで食べることで満腹中枢を刺激して、少量でも満足できます。

ナタデココは低カロリー・低糖質・低脂肪だからどんな食べ方をしても安心、と思っていませんか？ナタデココがいくらダイエットに適した食材とはいえ、食べる際にはいくつか注意点もあるのです。ダイエットとは本来美しくなるために始めるものです。健康を損なっては意味がありません。ナタデココ・ダイエットの注意点をまとめてみました。

ナタデココは低カロリーですが、一度に大量に食べると消化不良でお腹を壊してしまう可能性があります。さらにセルロースの働きが過剰になってしまう恐れもあり、本来身体に必要な栄養素まで対外に排出してしまいかねないのです。身体に必要な栄養が吸収されなくなれば、体調も崩してしまいます。ナタデココが低カロリーだからと言って、食べ過ぎないように注意しましょう。

ナタデココの食べ方でさらに注意したいことが、「ナタデココだけで食べない」ことです。先にも紹介したように、ナタデココの栄養素はほとんどが水分で、残りはほんのわずかな食物繊維だけです。置き換えダイエットのところでも説明したように、人の体を維持するための栄養素はほとんど含んでいないのです。そのためナタデココはあくまで補助食品と考え、きちんと必要な栄養素は摂取するよう注意しましょう。

ナタデココの食べ方で注意したい最後の点は、通常ナタデココを買ったときに一緒に入っているシロップです。ナタデココ自体のカロリーはほとんど0ですが、入っているシロップは砂糖と水でできているため、当然のことながら高カロリーになります。ナタデココの効果を最大限生かすためにも、ナタデココを使う前に水で軽く洗って、シロップを洗い流すことを忘れないように注意しましょう。

ナタデココで低カロリーでいながら体も満足できるデザートを、いくつか作ってみませんか？ナタデココ単品では栄養が足りませんが、組み合わせ次第では糖質などのカロリーを抑えながら、ダイエット中でもおすすめのデザートを簡単に作ることができます。ナタデココのダイエットデザートをいくつか紹介します。

ナタデココをヨーグルトに入れるだけの簡単な定番デザートです。ヨーグルトは無糖のものを選び、ナタデココはシロップを洗い流すのを忘れないようにしましょう。甘さが欲しいときにはフルーツを加えるのがおすすめです。特にドライフルーツは甘味が強く、栄養豊富なものも多いのでよりおすすめです。ヨーグルトにも整腸作用があるため、少しでお腹持ちも効果も満足できるデザートです。

ナタデココのシロップ漬けを、そのまま冷凍庫で凍らせたデザートです。シロップごと凍らせた場合は、甘さは心配ありませんがカロリーが気になる、という人は洗ってから凍らせて、先に紹介したヨーグルトと同様に果物と一緒に食べても良いでしょう。凍らせた果物と合わせても、新食感のシャーベットとして楽しめる一品です。

ナタデココだけでなく、原料のココナッツミルクも楽しんでみませんか？カロリーはナタデココより高めになりますが、栄養価は高い一品です。ココナッツミルクと豆乳を合わせたものを温めたら小豆を入れて、温まったら一口大の大きさに切ったバナナを入れて、バナナがとろけるまで煮込みます。焼いたお餅か白玉を入れたら完成という、一風変わったお手軽レシピもぜひお試しください。

ナタデココは上手に食生活に取り入れれば、低カロリー・低糖質・低脂質の優れたダイエット食材です。一方でナタデココならではの欠点もあるので、きちんと特性を理解した上でダイエットに取り入れたい食材でもあります。ダイエットを目指しているなら、ちょっとしたおやつやデザートで、上手にナタデココを楽しんでみてはいかがでしょうか？