2019年02月06日公開
2024年09月02日更新
ココナッツミルクは栄養満点の調味料?脂肪燃焼などの効果効能も!
ココナッツミルクが栄養満点の調味料と知っていましたか?ココナッツミルクはタイ料理やマレーシア料理など、アジア料理全般で広く使われている調味料です。まろやかな口当たりと独特の風味が特徴のココナッツミルクの栄養素は、美容に効果・効能があることが知られています。今回はココナッツミルクの効果・効能に関する詳細のほか、脂肪燃焼などダイエットに効果があるココナッツミルクの活用法についてまとめました。ココナッツミルクの活用法の注意点、危険ポイントについても紹介していますのでチェックしてみましょう!
目次
ココナッツミルクとは?
東南アジアを中心に調味料として広く使われているココナッツミルクですが、今、美容やダイエットに効果があると注目されています。今回はココナッツミルクの栄養素や、ダイエットに効果的な活用法について、またココナッツミルクを摂取する上で注意するべきポイント、危険な点について調査してみました。
アジア料理定番の調味料「ココナッツミルク」
ココナッツミルクと聞くと、タイ料理やマレーシア料理など東南アジア料理を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?ココナッツミルクはグリーンカレーやイエローカレーなど、タイ風カレーのほとんどに使われる食材であり、マレーシア料理のラクサ、ベトナム料理のチェーなど、日本人にも親しまれている東南アジア料理には欠かせない定番の調味料です。
このようにココナッツミルクは東南アジア料理の定番調味料としてよく知られていますが、他にもインドやハワイ、ブラジルなど多くの熱帯地域でも日常的に調味料に使用されています。ココナッツの独特の風味は香辛料との相性が良いとされ、その多くがスパイシーな料理と合わせて使われています。
ココナッツミルクとココナッツジュースは違う?
ココナッツの実から採れる同じ水分ということで、ココナッツミルクとココナッツジュースは混同されやすいものです。実際のところ、ココナッツミルクとココナッツジュースではどんな違いがあるのでしょうか?ココナッツジュースは一般に、ココナッツの実の真ん中から採れる透明な液体のことを指し示します。一方、ココナッツミルクは白い果肉を削って水を足し、染み出た液体をろ過したものを言います。
ココナッツミルクのカロリー
ココナッツミルクには多くの栄養素があり、美容や健康に良い食材ですが、美容やダイエットに興味がある人にとって、ココナッツミルクのカロリーは気になるところではないでしょうか?ココナッツミルクは脂肪分が多くいかにも太る危険がありそうな食材に思えます。しかし、ココナッツミルク100gあたりのカロリーは150kcalで、生クリームのカロリー433kcalですから、比較的カロリーは控えめと言えそうです。
ココナッツミルクの栄養と効果効能
それでは、次に本項ではココナッツミルクの栄養素と、効果・効能について解説していきます。あまり知られていないココナッツミルクの美容と健康に良い成分、脂肪燃焼を促しダイエットに向いている成分について紹介していきます。上手にココナッツミルクを日常に取り入れて、美容と健康に役立ててみませんか?
美容・アンチエイジング効果
ココナッツミルクには、美容とアンチエイジングに役立つ栄養素が含まれています。トコトリエノールという成分で、ビタミンEの一種です。トコトリエノールはスーパービタミンEと呼ばれるほど効果が期待されている成分で、主に抗酸化作用や、活性酸素の発生を抑える効能があります。
活性酸素は細胞を疲労させ、顔のクマやたるみを引き起こし、シミの生成や毛穴の黒ずみなどにも影響を与えることで知られています。アンチエイジングにとってはまさにトラブルの素、敵のような存在ですが、ココナッツミルクに含まれているビタミンEのトコトリエノールはその活性酸素を抑えてくれることが分かっています。
抗菌作用
ココナッツミルクの栄養素であるトコトリエノールは、美容・アンチエイジングに効果・効能があるだけでなく、抗菌作用があることでも知られています。菌の増殖を抑える効果がありますから、ニキビの発生など菌が原因で起こる肌トラブルの予防にも役立ちます。また、風邪やインフルエンザの予防としての効果も期待できます。
また、ニキビの予防という観点では、もう一つココナッツミルクには役立つ栄養素があります。ココナッツミルクはココナッツの果実のしぼり汁ですから、食物繊維が多く含まれています。食物繊維は整腸作用があり、腸内環境をより良い状態に保ってくれます。このため、老廃物が体にたまりにくくなり、ニキビなど腸内環境の悪化で起きる肌トラブルを予防できるというわけです。
利尿作用やむくみ予防
ココナッツミルクに含まれる栄養素には、利尿作用やむくみ予防にも役立つ成分もあります。それがカリウムなどのミネラル分です。ココナッツミルクにはカリウムのほか、マグネシウムやマンガン、亜鉛など豊富なミネラルが含まれています。いずれも健康のバランスには欠かせない成分ですが、なかでもカリウムは体内の老廃物を排出し、水分バランスを調整してむくみを解消してくれる効果が期待できます。
ココナッツミルクのダイエット効果
近年注目されているのがココナッツミルクの美容面での効能、特にダイエット効果です。ココナッツの果肉を削り、水を足してろ過して作られるココナッツミルクには、良質の脂肪分が含まれています。本項ではココナッツミルクの脂肪分がダイエットに効果的であること、また脂肪燃焼が期待できる栄養素があることなどについて解説していきます。
痩せ成分は「脂肪」
「ココナッツミルクのダイエット効果・効能が期待できる栄養素は脂肪」と聞くと本当に?と思わず疑ってしまいそうになりますが、これは事実です。一般的に脂肪、なかでも飽和脂肪酸はコレステロールや中性脂肪の増加を招きやすく、結果として生活習慣病の原因となってしまうことが知られています。しかし、これは動物性の飽和脂肪酸のことで、ココナッツミルクの植物性飽和脂肪酸は違います。
ココナッツミルクに多く含まれている植物性飽和脂肪酸は、動物性の飽和脂肪酸に比べ体内に蓄積されてにくいという性質を持っています。また、免疫力を高めてくれるという利点があり、ダイエット向きの脂肪でもあります。
体脂肪の燃焼効果も
ココナッツミルクに含まれる脂肪、すなわち植物性の飽和脂肪酸がダイエットに効果・効能があることは前項でも紹介しましたが、この飽和脂肪酸という成分についてもう少し詳しく注目してみましょう。飽和脂肪酸は分子構造によって、単鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸という3つに分かれます。それぞれ異なる特徴を持っていますが、このなかで体内に蓄積されやすくコレステロールや中性脂肪を増やす原因になるのは長鎖脂肪酸と呼ばれるものです。
そして、ココナッツミルクに含まれている飽和脂肪酸は中鎖脂肪酸という成分です。中鎖脂肪酸は、体に取り込まれると貯蔵されることなく、すぐに消化されるという特徴があります。また、中鎖脂肪酸には体脂肪を燃焼させる効果があることが分かっています。エネルギーとして代謝されやすい脂肪分であることから、ダイエットに向いている脂肪と言われています。
食欲抑制効果
次に、ココナッツミルクの食欲抑制効果について見てみましょう。食欲抑制に一役買ってくれるのがケトン体という体内で生成される物質です。ケトン体は通常、体に蓄えられた脂肪をエネルギー源に変えるときに生成される物質で、ケトン体が生成されるときに脂肪が分解され、体脂肪が減ることが分かっています。そして、ココナッツミルクに含まれる中鎖脂肪酸は、このケトン体生成を促す性質があります。
ケトン体が体内で生成されることのメリットは、体脂肪が減るほか、集中力が増したり、食欲が抑制されることなどが挙げられます。これらは、ケトン体の生成によって血糖値が安定することから得られるメリットです。このように、ココナッツミルクに含まれている中鎖脂肪酸には、健康とダイエットに嬉しい利点が多くあることが分かります。
ココナッツミルクの食べ方や活用方法
前項までは、ココナッツミルクを摂取する多くの利点を紹介しました。次に本項ではココナッツミルクの食べ方や活用法について紹介していきます。ココナッツミルクは東南アジアでは調味料としてよく使われていますが、具体的にはどんなふうに使えば良いのでしょうか?ダイエット中でも使いやすい食べ方、活用法を見てみましょう。
1日の摂取量は?
ココナッツミルクの活用法について、まずは1日の摂取量からチェックしてみましょう。ココナッツミルクは良質な脂肪分を蓄えていますが、それでも摂り過ぎはカロリー過多から太ってしまう危険があります。適切な摂取量をふまえてココナッツミルクを日常に取り入れましょう。
ココナッツミルクの1日の適切な摂取量は200mlほどと言われています。コップに1杯程度のココナッツミルクが美容・健康にはちょうどいい量です。この量であればカロリーコントロールもしやすく、ダイエット中でも摂取しやすいのではないでしょうか?
食べるタイミングは?
ココナッツミルクの活用法、次は摂取するタイミングについてみてみましょう。ダイエットに向いている食べるタイミングはあるのでしょうか?実はダイエット効果を期待するなら、午前中から午後3時頃までの摂取がベストと言われています。これにはココナッツミルクを摂取して生成されるケトン体の生成サイクルが関係しています。
ケトン体はココナッツミルク摂取後、約4時間後に最大量になると言われています。ケトン体はすでに紹介したとおり、体脂肪を減らし、食欲を抑制する効果があります。このため、食事をする4時間前までにココナッツミルクを摂取すると、その後の食べ過ぎを予防することができ効率的です。
どんな料理に使える?
アジア料理の定番調味料として多用されているココナッツミルクですが、どんな料理に使えるのか具体的な活用法を紹介します。もっとも簡単な活用法は、牛乳や豆乳を使う場面で代わりにココナッツミルクを使ってみるという方法です。
例えば、カレーをまろやかにするため牛乳を入れることがありますが、ココナッツミルクを代わりにいれてみましょう。コクと香りが加わり、東南アジア風の味わいになります。また、コーヒーや紅茶にもミルクの代わりにココナッツミルクを入れてみるのも美味しいのでおすすめです。ココナッツミルクを煮込み料理やドリンクに気軽に使ってみましょう。案外馴染みよく、いただけます。
スキンケアやヘアケアとしても
ココナッツミルクは調味料として使う以外に、その栄養素を利用してスキンケアやヘアケアなど美容に活用することができます。ココナッツミルクを直接肌に塗布することで、ココナッツミルクに含まれるビタミンE、トコトリエノールが抗酸化作用を発揮してくれます。ヘアケアにはシャンプーやリンスにココナッツミルクを足してみましょう。髪の健康に必要なプロテインとビタミンEを補うことができます。
ココナッツミルクの危険ポイント
本項ではココナッツミルクを摂取する上で、注意すべき点、危険性について紹介します。ココナッツミルクには美容と健康に良い栄養成分が多く含まれており、ダイエットにもおすすめの食材ですが、摂取の仕方によってはかえって太る危険性もあります。ココナッツミルクの危険ポイントに注意しながら、上手な活用法を考えてみましょう。
糖分の摂りすぎに注意
ココナッツミルクを摂取する上で注意すべき危険ポイントその1は、糖分の摂り過ぎに注意するということです。調味料として少量を摂取する分にはあまり気にならないかと思いますが、デザートなどココナッツミルクを一度に多く口にする時には気をつけましょう。特に市販されているココナッツミルクには砂糖が多く加えられているものが多いため、成分表示をチェックして、できれば無糖のココナッツミルクを使うようにしましょう。
アレルギーがあることも
ココナッツミルクを摂取する上で注意すべき危険ポイントの2つ目は、人によってアレルギーの危険があるという点です。これは乳製品のアレルギーを持っている人が、ココナッツミルクにアレルギーがあるというわけではありません。むしろ乳製品はダメだけれども、ココナッツミルクや豆乳は大丈夫という人のほうが多いです。しかし、ナッツアレルギーのある人には、アレルギー反応を示すことが多いので注意が必要です。
好転反応に注意
ココナッツミルクを摂取する上で注意すべき危険ポイントその3は、好転反応の危険に注意するということです。美容の面でよく聞かれる好転反応ですが、これは新しいことを取り入れた際、良い状態になる前の反応として一時的に悪い症状が出ることを言います。ココナッツミルクによる好転反応としては、体臭や口臭が強くなるという例があるようです。その他食欲不振など症状が出た場合は、無理はしないほうがいいでしょう。
酸化しやすい
ココナッツミルクを摂取する上で注意すべき危険ポイントその4は、ココナッツミルクの酸化しやすさにあります。活用法を紹介した項でも触れましたが、ココナッツミルクは調味料として少量を使うことが多い食材です。一度に使い切れない場合、冷蔵庫での保存がベストです。しかし、ココナッツミルクは油脂分が多いため、酸化しやすい特徴があります。開封後はできるだけ早く使い切れるように工夫しましょう。
ココナッツミルクを摂取して健康的になろう!
ココナッツミルクはスーパービタミンEなどダイエットや美容に役立つ栄養素が詰まった食材です。今回はココナッツミルクの栄養成分や、活用法、摂取する際に注意すべき点などをまとめました。東南アジアで日常的に使われている調味料ココナッツミルクを、健康のために上手に活用し暮らしに取り入れてみませんか?