ジントニックの作り方を紹介!自宅で美味しく作る分量やコツは?
カクテルには様々な味わいがありますが、中でもすっきりと飲めるものとしてジントニックがあります。作り方はシンプルなので、分量などの基本レシピをマスターすれば美味しいジントニックを楽しむことができます!今回は『美味しいジントニックの作り方』について紹介します!
目次
ジントニックとはどんなお酒?
ジントニック発祥は植民地時代
熱帯地方のイギリス植民地で働くイギリス人たちから広まったとされています。マラリア予防として飲まれていたトニックウォーターにジンを入れてみたところ、驚くほど飲み口がよく人気が出たとされています。
今では世界中で愛されるカクテルとなり、美味しいジントニックを追求する人々も増えました。
作り方や分量次第でジントニックは絶妙に変化する!
シンプルなレシピだけに、作り方やアレンジ次第で様々な変化が楽しめるカクテルでもあります。分量や使うジンの種類などが少し違うだけでも、味わいに大きな差が出ると言います。バーテンダーさんによっても味が違うそうで、作り手の数だけ微妙に違った変化が楽しめるカクテルなのかもしれません。自分で作る場合は好みをとことん追求できるので、最高に美味しいと思えるものに出会えるまで色々と試してみたくなると思います。
ジントニックに使われるジンの種類
ジントニックに使われるものは『ドライジン』と呼ばれる種類であり、多くのブランドがあります。それぞれ異なる特徴を持っているため、使用するジンを変えるだけでもジントニックの味わいはガラッと変わります。その中でもよく使われているものをいくつか紹介します。
BEEFEATER(ビーフィーター)
1820年に発売されたオリジナルのジンであり、イギリスのビーフィーター社のブランドでもあります。日本では飲料メーカーの『サントリー』が輸入・国内販売権を取得して販売をしています。
香り付けに使用されるボタニカル(香料植物)は、レモンやオレンジの皮・コリアンダーなど9種類をブレンドしています。アルコール度数は40度と47度、プレミアムジンとして50度のものも製造されています。
BOMBAY(ボンベイ)
ボンベイ・スピリッツ社が1987年に製造したもので、親会社は世界的酒造メーカーのバカルディ社です。英国統治下にあったインドでジンが人気であり、首都のボンベイ(1995年ムンバイへ改称)から名前を付けたことが由来とされています。
ボンベイには『ボンベイ・サファイア』『ボンベイ・ドライ』『スター・オブ・ボンベイ』の3種類があり、ボタニカルや製法も若干異なります。アルコール度数は40度・47度・47.5度と、こちらも若干の違いがあります。アルコール自体を作るベースとして、スコットランドで作られた穀物のみを使用しています。
Tanquaray(タンカレー)
ロンドンに蒸留所を設立したチャールズ・タンカレーによって作られました。『高品質のジンを作りたい』という彼の信念によりわずか20歳で完成を成し遂げ、今に至るまでその製法は変わらずに受け継がれています。日本での販売は飲料メーカーの『KIRIN』によって流通されています。
特徴として、4回の蒸留によって生み出されるすっきりとした味わいを楽しむことができます。その味わいは『ジンのロールス・ロイス』など様々な呼び方で称賛されていて、故ジョン・F・ケネディ氏も愛飲していたそうです。アルコール度数は47.3度です。
トニックウォーターとは?
トニックウォーターとは、炭酸水にレモンやライムなどの柑橘類のエキスや糖分を配合して作られたイギリス発祥の清涼飲料水です。元来のトニックウォーターにはアカネ科の植物『キナ』の樹皮から『キニーネ』という成分を抽出して配合していましたが、日本ではこのキニーネを配合したトニックウォーターは流通していません。
トニックウォーターと炭酸水の違い
炭酸水は味付けをせず、水に炭酸ガスを注入して発泡させた飲み物です。トニックウォーターは、ベースとなる炭酸水に香料などを加えて清涼飲料水に仕上げます。この工程によって違いが生まれます。
市販のトニックウォーター
ジントニックに欠かせないトニックウォーターですが、私たちも手軽に購入できる市販のトニックウォーターをいくつか紹介します。
CANADA DRY(カナダドライ)
日本でもジンジャーエールで馴染みのあるブランドです。コカ・コーラ社より販売されておりCMには俳優の岡田将生さんが出演されています。CMで名前を聞いたことがある、という方も多いかもしれません。
Schwepps(シュウェップス)
こちらのブランドも、日本でCM放送もされていたので耳にしたことがある方も多いと思います。女優の菜々緒さんがイメージキャラクターを務めていました。イギリスのヴィクトリア女王から正式に英国王室御用達メーカーとして認定を受けているブランドです。日本ではコカ・コーラ社から販売されています。
WILKINSON(ウィルキンソン)
ウィルキンソンといえば、赤いラベルのペットボトル炭酸水が一般的だと思います。俳優のディーンフジオカさんや、過去には俳優の斎藤工さんなどもCM出演されています。アサヒ飲料より販売されていますが、トニックウォーターは店頭で見かけることが少ないためネット通販などで購入してもいいかと思います。
ジントニック作りに必要なもの
ジン・トニックウォーター・ライム、これだけです。あとはグラスや氷、マドラーを用意すればすぐにカクテルが作れます。早速。分量などのレシピを詳しく紹介していきます。
ジントニックの作り方の基本レシピ
美味しいジントニックを作るには分量が重要
ドライジン(45ml)・トニックウォーター適量(120mlが目安)をグラスに注ぎ、軽くステア(=かき混ぜる)します。ライム(1/8カット)を軽くしぼり、グラスに落とすか縁にのせたら完成です。
ここでのポイントは、ステアする時は軽く混ぜる程度にすることです。何度もかき混ぜると、せっかくの炭酸が弱くなってしまうからです。下からざっくりと持ち上げるような気持ちで、手早く行うといいと思います。
ジントニック作り方のコツ①ジン編
ジンの作り方にこだわってみよう
前述で紹介したように、ジンの種類も様々あります。同じレシピ・分量で作ったとしても、違う銘柄を使うだけで味わいにも変化が生まれます。様々な銘柄を試してみて、自分のお気に入りを見つけてみるのも楽しいかもしれません。
ジンはあらかじめ冷やしておくと、より風味を感じることができるのでオススメです。アルコール度数が47度程度のものは冷凍しても凍ることはないので、キンキンに冷やしたジンを使ってみると口当たりの良さが際立ちます。
ジントニック作り方のコツ②トニックウォーター編
トニックウォーターにこだわる作り方
トニックウォーターにこだわる、というのもオススメです。こちらも各メーカーによってそれぞれ特徴が若干異なります。共通して言えることは、『できるだけ瓶のものを使用する』『開けてすぐのものを使う』というのがオススメです。どちらも炭酸が抜けてしまうのを防ぐためです。
また、トニックウォーターは自分で作ることもできます。作り方については、後程詳しくご紹介したいと思います。上級者向けとして、作りたいカクテルにあわせてトニックウォーターのレシピを少しアレンジしてみると、より味わいの幅が広がるのでオススメです。
ジントニック作り方のコツ③グラス・氷編
グラス・氷にこだわった作り方
ジントニックに限らず、美味しいカクテルを作るうえでこだわってほしいポイントは他にもあります。注目すべきは『グラスと氷』です。
グラスは事前に冷やしておくことをオススメします。その際グラスに氷水を入れてかき混ぜ、いったん中身を捨てます。それだけでグラスは十分冷えます。冷蔵庫に入れるほうが時短で簡単かと思いますが、庫内の匂いがグラスに移ってしまうこともあります。美味しいカクテル作りには、ひと手間を惜しまないことも大切です。
氷といえば、多くの方は自宅にある製氷型に入れて作った氷を使用していると思います。より美味しいカクテルを追求したい方は、ぜひ氷を『作る』のではなく『買う』ことをオススメします。コンビニなどですぐ手に入る、プチプラなロックアイスで構いません。氷にまでほんの少しこだわってこそ、カクテル本来の味わいを引き出すことができます。
ジントニック作り方~応用編①~トニックウォーターを作る
トニックウォーターは作れる!
トニックウォーターについての説明をした際に少し紹介しましたが、トニックウォーターは自分で作ることも可能です。市販のものを使用してもいいですが、自分好みのオリジナルトニックウォーターで作るカクテルはまた格別です。材料やレシピ・最適な分量などを詳しく紹介したいと思います。
トニックウォーターを作ろう(基本材料と分量)
①水(1リットル)②レモン(1個)③ライム(1個)④オレンジ(1個)⑤クエン酸(大さじ4)⑥オールスパイス(小さじ1)⑦あら塩(小さじ1/4)⑧アガベシロップ(180ml)以上の材料を揃えます。⑥オールスパイスと⑧アガベシロップについてはあまり馴染みがないと思いますので、簡単に紹介しておきます。
オールスパイスとは?
オールスパイスとは香辛料の一種で、シナモン・クローブ・ナツメグの3つの香りを併せ持つことからその名がつきました。『どこで手に入るんだろう?』と思う方も多いかもしれませんが、大手食品メーカーから販売されているため、スーパーなどで簡単に手に入ります。
アガベシロップとは?
アガベと呼ばれる植物から抽出して作られるシロップのことをいいます。アガベはメキシコに広がっている植物ですが、日本でも観葉植物として多くの種類が見られます。GI値(血糖上昇指数)はリンゴよりも低い数値なのですが、甘さは砂糖の1.3倍もあるので少量の利用でカロリーも控えめにできます。
トニックウォーターの作り方(レシピ編)
材料を用意できたら、あとはレシピどおりに作るだけです。早速、紹介したいと思います。
①アガベシロップ以外の材料をすべて鍋に入れて沸騰させます。②沸騰したら弱火にして20分程度煮込みます。③キッチンペーパーや布巾を使って鍋の中身を濾します。④濾したものを再び加熱させて、アガベシロップを入れてよく混ぜましょう。⑤再度加熱する際には沸騰させないように注意します。アガベシロップがしっかり混ざったら完成です。
材料を鍋で煮込むだけの簡単レシピで、自家製のトニックウォーターを作ることができます。市販のトニックウォーターを使うのもいいですが、手間暇かけてこだわってみるのもいいかもしれません。美味しいトニックウォーターがあれば、様々なカクテル作りにも応用できます。
ジントニック作り方~応用編②~柑橘系で楽しむ
レモンやかぼすを使ってみよう!
仕上げに使うライムをアレンジしてみるのもオススメです。ライムの代わりに、レモンやかぼす・すだちなどをお好みで使ってみてください。絞る分量やグラスに落とすか落とさないか、これだけでも風味が変わるので、色々と試してみたくなると思います。
ジントニックのアレンジ色々
ジントニックの基本がマスターできれば、少しアレンジを加えてバリエーションを増やすこともできます。アレンジ法をいくつか紹介します。
ジントニ
レシピは非常にシンプルで、材料にレモン1/2個とブラックペッパーを加えて混ぜるだけです。レモンの爽やかさとブラックペッパーのピリッとした刺激がアクセントとなるので、焼肉などのお肉料理と相性抜群です。
この『ジントニ』を作る時に使うジンは、ぜひ『ビーフィーター』を使うことをオススメします。ラベルにロンドン兵が描かれており、商品名の『ビーフィーター』は『ビーフ・イーター(=牛肉を食べる人)』が由来になっているとも言われています。商品名でお肉に合わせると美味しいですよ!と言われているくらいなので、ぜひビーフィーターを使って作ってみてください。
グリーンティジントニック
ジントニックはさっぱりとした味わいのため、実はお茶(緑茶)とも相性が良いと言われています。作り方は、基本レシピに粉末緑茶を入れて混ぜるだけです。粉末緑茶は量が多すぎるとしっかり混ざらないこともあるので、分量は小さじ1杯程度が目安です。
粉末緑茶の代わりに、抹茶を使用するのもオススメです。さらに味わい深く仕上がります。
番外編:ジントニックに合う料理やおつまみ
ジントニックを自宅で作れるようになったら、お酒に合う美味しいお料理やおつまみも用意してゆっくり楽しみたくなると思います。そこで、番外編としてジントニックにぴったりのお料理やおつまみも紹介します。
トマトのブルスケッタ
ブルスケッタとは『あぶって表面を焦がしたもの』という意味で、イタリア風のガーリックトーストのことを言います。フランスパンを適当な大きさに切って軽くトーストし、角切りしたトマトとバジルをオリーブオイルで和えたものを乗せたら完成です。トマトのフレッシュ感がジントニックの爽やかさとマッチします。
アヒージョ
にんにくが効いたスペイン料理を代表するアヒージョですが、自宅で作るのは難しそうだと思っている方もいるかもしれません。実はすごく簡単で、たっぷりのオリーブオイルで具材を煮込むだけです。にんにく・唐辛子を入れたオリーブオイルと具材を小さな土鍋で加熱し、お好きな具材を入れて塩こしょうを適量入れて整えたら完成です。具材はスタンダードな海老やマッシュルームなどがオススメです。
イタリアンやスペイン料理などと相性抜群
オリーブオイルやチーズ・バターソテー類・パンチェッタなどの塩気のあるものとの相性が良いと思います。自宅でも簡単に作れるものはたくさんありますので、美味しいジントニックができたら、それに合う最高のマリアージュ(食べ合わせ)を考えてみるのもいいかもしれません。
ジントニックの作り方のまとめ
ジントニックは、ジンリキュールとトニックウォーターを適量入れて、仕上げにライムを絞るというシンプルなレシピで作れるカクテルです。シンプルだからこそ、アレンジやこだわり次第でどこまでも変化できるところが特徴的です。
まずは分量どおりに作ってみて、ゆっくりと楽しみたい時などはジンとトニックウォーターの割合を少しずつ変えてみてもいいと思います。また、少し奮発して品質の良いジンを手に入れてみるのもぜひオススメです。
トニックウォーターを飲み比べてみて自分の好みにあうもので作ってみてもいいですし、ご紹介したレシピで自家製トニックウォーターを作るのも楽しいと思います。また、合わせる料理やおつまみなどによってもアレンジを変えてみるのも面白いかもしれません。
基本のジントニックをマスターできたら、色々なスパイスを加えたりしてアレンジも多彩にできます。もし行きつけのバーがある方は、バーテンダーさんに色々質問してみたり、その人がどんなこだわりを持っているのかといったことを語り合ってみても面白いでしょう。そこからアイデアをもらったり、ひらめいたりすることもあるかもしれません。
ジントニックはカクテルの中でも、シンプルでベーシックなものです。だからこそ作り手の好みやこだわりで十人十色のジントニックが生まれます。カクテル作りには『オススメ』はあっても『正解・間違い』はありません。『美味しい』と思えるものができれば、それでいいのだと思います。自宅でまったりしたい時・ホームパーティでわいわいしたい時などに、お手製ジントニックで楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?