紅茶のカフェインの含有量や効果は?寝る前に飲むと眠れなくなる?

紅茶のカフェインの含有量や効果を知っていますか?寝る前に飲むと眠れなくなるというのは本当でしょうか?紅茶のカフェインのもつ特徴や効果と摂取量の目安を調べました。イギリスで愛される紅茶、どのように楽しまれているかもリサーチ。リラックス効果やダイエット効果までもある紅茶のカフェイン、期待できる紅茶をカフェインの効能やデメリットも知って、有効に紅茶と付き合って行く方法を紹介します。

紅茶のカフェインの含有量や効果は?寝る前に飲むと眠れなくなる?のイメージ

目次

  1. 1紅茶にもカフェインが多く含まれている?
  2. 2紅茶のカフェイン含有量はどのくらい?
  3. 3紅茶のカフェインの効果は?
  4. 4眠れない夜は上手に紅茶を取り入れてリラックスしよう!

紅茶にもカフェインが多く含まれている?

お茶やコーヒーの飲む量と同様に紅茶を好んで飲む人は多いでしょう。その紅茶ですが、眠れない原因と言われるコーヒーなどと同じようにカフェイン含有量が多いことを知っていますか?そもそも紅茶とはどんな飲み物なのでしょうか?まずは紅茶について知っていきましょう。紅茶の葉は元々中国で「チャノキ」という植物の葉から作られていたお茶で、現在ではアッサムやダージリンなど多様な紅茶の葉が用いられています。

その葉と芽を乾燥させて、よく揉みこみ、葉が持つ酸化発酵の力を使って発酵させて、紅茶葉になります。紅茶葉になるまでの過程は日本茶とよく似ています。また紅茶という名前はその字のごとく、その紅茶葉の抽出液の色からついた名前です。では紅茶のカフェインについて見ていきましょう。カフェインは眠れない状態になるのでしょうか?

紅茶のカフェイン含有量はどのくらい?

紅茶のカフェインの含有量について紹介します。紅茶にはカフェイン含有量が多いことはある程度知られていることですが、ではなぜカフェインにより眠れないと言われるコーヒーのカフェイン含有量ばかり注目されて紅茶のカフェイン含有量については話題にならないのでしょうか?紅茶のカフェインに焦点をあてて見ていきましょう。

紅茶のカフェインは紅茶の旨味成分である「テアニン」という成分が作用し、カフェインが持つ強い興奮効果を抑制します。さらに紅茶の「タンニン」と結合して体内に吸収されるので、コーヒーに比べ、緩やかにカフェインが吸収されるという特徴があります。カフェインの良い効果を含め、紅茶を適切に楽しむ知識を紹介しましょう。

紅茶1杯あたりのカフェイン量は?

まずコーヒー豆100gあたりのカフェイン含有量と紅茶100gあたりのカフェイン含有量では紅茶100gのカフェイン含有量の方が多くなります。では次に紅茶1杯あたりのカフェイン含有量について見ていきましょう。個人差もありますが、コーヒー1杯あたりに使われるコーヒー豆の量は10g程度で、カフェイン含有量は100mg程度です。紅茶の場合は1杯あたりに使われる紅茶葉の量は多くても5g程度で、カフェイン含有量は30㎎程度です。

またコーヒー豆は豆を挽いて抽出するのに対し、紅茶は葉を抹茶のように砕いて抽出するのではありませんので、カフェイン含有量が少なくなります。では次にカフェイン含有量から見た1日に飲む紅茶はどのくらいの量が望ましいのか見てみましょう。カフェインを摂りすぎて眠れない状態にならないよう、目安量を知りましょう。

カフェイン含有量は紅茶の茶葉によっても違ってきますので一部ここで紹介します。世界3大紅茶のひとつ「ダージリン」は100mlあたり約30mgのカフェイン、甘味とコク、香りが豊かな「アッサム」は100mlあたり33~36mgのカフェイン、ミルクとの相性のよい「セイロンウバ」は100mlあたり約9.7mgのカフェイン、お菓子作りにも向いている「アールグレイ」は100mlあたり17~27mgのカフェインが含まれています。

紅茶の1日の適量は?

では紅茶の1日の適量はどのくらいなのでしょうか?紅茶のカフェイン含有量から算出すると1日に8杯程までが適量となります。カフェインは1日に250mgを超すと眠れない状態になるなどの弊害が発生する可能性があり、紅茶1杯150mlにカフェイン30mgが含まれていると計算すると、8杯240mlまでという計算になります。

またペットボトルなどで紅茶を飲むこともあると思いますが、その場合500mlのペットボトルだとカフェイン含有量は100mg程度でペットボトル2本紅茶を飲むと1000ml、カフェイン含有量は200mgとなります。一日のカフェイン摂取量の目安は250㎎以下ですので、ペットボトルでは2本までは問題ないと言えるでしょう。

カフェインは一般的に摂取から30分〜1時間ほどで興奮作用などがピークを迎え、その後数時間かけて分解されていきます。紅茶に含まれているカフェインの量や1日の摂取量目安、効果やその時間について知っていると、リラックス効果も高い紅茶を有効に飲用できます。眠れないほどのカフェイン摂取ではなく、リラックス効果を期待できる量を摂取しましょう。

紅茶の国イギリスでは1日8回紅茶を飲む

言わずと知れた紅茶の国、イギリスでの紅茶文化を見てみましょう。イギリスでは1人当たりの年間紅茶消費量が約2.6キロと言われています。日本の25倍にもなります。イギリスでは一般的にミルクを入れた紅茶を飲むのが一般的で、先にミルクを入れるのか、後からミルクを入れるのかは好みで分かれます。ではイギリスではどういったタイミングで紅茶を飲むのか紹介しましょう。

まず「アーリーモーニングティー」です。これは朝目覚めたタイミングですぐに飲む紅茶のことです。すっきり目覚めさせるために飲むとされています。次に「ブレックファストティー」です。その名のとおり、朝食時に飲む紅茶です。そして「イレブンジズティー」です。午前11時頃に飲む紅茶で職場や学校、もちろん家庭でも飲むイギリスならではの習慣の紅茶です。

午前中に3回紅茶を飲んだ後は午後3時頃に「ミッドティティー」を楽しみ、午後4時頃に「アフタヌーンティー」となります。スコーンやサンドイッチ、ケーキなどと一緒に優雅に紅茶を楽しむ時間です。そして「ハイティー」は午後6時頃に職場や学校などから帰宅し、家族で紅茶を飲みます。

次に「アフターディナーティー」で、夕食後に男性は書斎、女性は応接室にてブランデーや甘味の強いお菓子と一緒に紅茶を飲みます。そして1日の終わりに寝室で静かに紅茶を飲む「ナイトティー」です。ナイトティーでは紅茶にウイスキーやブランデーなどとたらして飲んだりします。眠れないほどのカフェインではなく、リラックス効果を求めてのナイトティーのようです。

イギリスに留学などで渡った日本人は「紅茶飲む?」と聞かれる回数の多さに驚きを感じるそうです。そのくらい常に紅茶が身近にあるようです。基本的にポーションタイプではなく、普通のミルクを入れて紅茶を飲みますが、そのミルクは冷たいまま、紅茶は熱いまま、砂糖は無しというスタイルが定番です。一度、その紅茶の濃さやミルクの量などを伝えると、その後は言わずとも好みの紅茶を提供してくれます。

アフタヌーンティーを始めた人は誰?

では紅茶文化で有名なアフタヌーンティーとは誰が始めたことなのでしょうか?それはアンナ・マリアという人が始めました。1840年頃にベッドフォード侯爵フランシス・ラッセルの妻で、女性向けの社交場として始まりました。イギリスの貴族文化では日本での夕食の時間帯にあたる19~21時頃はオペラなどの鑑賞などがあるため、その前の腹ごしらえの意味がありました。
 

最初はパンケーキと紅茶という組み合わせでした。後にこれが女性の社交場となり、上級階級の女性たちによりアフタヌーンティーとして確立され、現在知られている形となりました。この女性の社交場となったときにお茶のマナーというものができたとされています。

アフタヌーンティーではティースタンドにスコーンやサンドイッチ、ケーキなどが並べられ、食べる順番などのマナーも重視される社交場です。しかし、現在ではこの準備も大変であることから、簡易で紅茶を楽しむ場としてアフタヌーンティーが楽しまれています。各国でこのアフタヌーンティーの楽しみ方もそれぞれあるようです。

紅茶のカフェインの効果は?

紅茶に含まれているカフェインの量やその目安について触れてきましたが、ではその紅茶のカフェインにはどういった効果があるのでしょうか?

一番有名なのは覚醒作用

カフェインを摂取すると眠れないと言われていますが、それは返せば覚醒作用とも言えます。眠気とは脳に「RDG2」という成分が生産され、脳内で「アデノシン」となります。アデノシンは睡眠に関わる部分を通り「GABAニューロン」を活動的にします。これにより覚醒中枢から出る「ヒスタミン」の放出を抑え、眠気につながります。よって摂取量が多いと眠れないという興奮状態になります。

カフェインはアデノシンと似ており、アデノシンの動きを阻害するため、眠気を妨害することが可能です。イギリス紅茶文化の「アーリモーニングティー」にはこの効果から起き抜けのボーっとした眠気をさっぱりさせるために飲まれています。

脂肪燃焼でダイエット効果

紅茶のカフェインがダイエット効果を産むとは驚愕の話ですが、科学的に証明されている事実です。これはカフェインを摂取すると血中の中性脂肪の分解が進いやすいこと、運動を伴うことで、糖質ではなく脂肪をエネルギーに変えて消費することが分かっています。一番効果が高いのは紅茶を飲んで1時間ほどで適度な有酸素運動をすることとされています。

利尿と発汗作用でデトックス効果

次に紅茶やコーヒーを飲むとトイレが近くなりますが、これはカフェインに利尿効果があるためです。紅茶のカフェインを摂取すると発汗作用も活発になりますので、利尿効果と合わせて体内の老廃物を排出するデトックス効果がのぞめます。

利尿効果があるということは、暑い日のスポーツ時などは紅茶での水分補給は勧めません。熱中症予防に多く摂る水分が利尿効果が高いと結果的に水分不足になってしまうためです。紅茶は落ち着いた環境で飲むようにしましょう。

血流促進でアンチエイジング効果

紅茶のカフェインには抗酸化作用があります。活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」を取り除く効果があり、抗酸化作用はアンチエイジングにつながります。また、カフェインは血管を拡張する効果もありますので、血の流れがよくなり、体温も上昇、新陳代謝があがることで、細胞を新しくすることを促します。ターンアラウンドを期待して紅茶のカフェインを摂取するのは手軽で良い効果です。

リパーゼの活性化で消化促進効果

次に紅茶のカフェインには体内の消化酵素である「リパーゼ」の動きを活発にさせる効果があります。リパーゼはその名のとおり消化を促進する効果があります。またリパーゼには脂肪を燃焼させる効果もありますので、ダイエット効果もあります。食後に紅茶を飲むことで消化促進効果と脂肪燃焼効果がのぞめます。

紅茶は寝る前に飲んでも平気?

紅茶に含まれているカフェインが理由で紅茶を寝る前に飲む場合には工夫も必要です。一般的にカフェインを含む紅茶は午後4時頃以降には摂取をしないことがのぞましいとされています。寝る前の紅茶にはリラックス効果などを追加して飲むと良いでしょう。

紅茶に生姜のすりおろしやはちみつ、マヌカハニーなどを加えて、体を温めることで安眠効果を期待する方法、ドライフルーツやシナモン、ジャムなどを加えてリラックス効果を期待する方法などがあります。またノンカフェインの紅茶を購入する方法もあります。さらにイギリスのナイトティーに習って香りづけ程度にウイスキーやブランデーを加えても良いでしょう。

カフェインを含まない、またはカフェインを少ない量に抑えた紅茶も販売されています。同じカフェインレスでもその効能や味、香りももちろん違い、その抽出方法を明示してあるものがたくさんあります。その中から好みの紅茶を選ぶと寝る前や子供でも安心して飲むことができます。

妊娠中や授乳中に影響はある?

カフェインの1日の摂取量は250mg以下を紹介しましたが、妊娠中や授乳中には注意が必要です。カフェインの効果で子宮内の血管の収縮し、胎児に栄養が行きにくくなることがあります。カフェインの多量の摂取から早産や流産、低体重での出産事例もありますので、注意しましょう。

授乳中のカフェインは母乳を通して100mlあたり約1パーセント程度のカフェインが赤ちゃんに取り込まれるといったデータもあります。赤ちゃんはカフェインの分解に時間がかかるため、授乳中のカフェイン摂取にも注意が必要です。内臓が成長段階である幼少期の子どもにカフェインの摂取量は注意しましょう。

妊娠をのぞんでいる場合にも紅茶などのカフェイン摂取には注意が必要です。卵管の筋肉に影響し、妊娠しにくかったり子宮外妊娠などを引き起こすことがあるとされています。アメリカの研究ではカフェイン摂取の多い男性は不妊の確立が高いとされています。どういう環境であっても、過度の摂取は控え、適量を楽しむようにしましょう。

子供の場合のカフェインは1日当たりの最大摂取量が違います。4〜6歳では45mgまで、7〜9歳では62.5mgまで、10〜12歳までは85mgまでがカフェイン摂取最大量とされています。大人のカフェイン摂取最大量とは大きく違いますので、目安にしましょう。

眠れない夜は上手に紅茶を取り入れてリラックスしよう!

紅茶はイギリスだけではなく世界中で愛される香り高い美味しいお茶です。その紅茶の効果も絶大です。効果が高い分、デメリットである部分もあります。眠れないのは紅茶のカフェインの摂取が理由であることもあります。しかし、眠れない夜だからこそ上手に紅茶を取り入れてみてはいかがでしょうか?

アールグレイには色合いもよくリラックス効果があります。また普段飲んでいる好みの紅茶にも香りがもたらすリラックス効果や、生姜を加えて体をあたためてリラックス効果を高める方法もあります。工夫次第で眠れない夜に紅茶でリラックス、こういった飲み方もおすすめです。

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