人参の飾り切りのやり方とは?簡単に花やくるくるを作るコツ!
お弁当や料理に飾り切りの野菜を入れると、食卓が華やかになります。人参は飾り切りしやすい食材です。難しそうなイメージですが、人参の飾り切りを初めてでも簡単に作れるコツを紹介します。花やもみじやくるくるなど料理が華やかになる飾り切りを、動画や画像とともにたくさん紹介します。飾り切りをマスターして、お子さんがよろこぶお弁当やお客様の話題になるおもてなし料理を作ってみませんか?
目次
飾り切りって何?
飾り切りとは、料理の飾りや季節感を出すものとして、野菜類を花やもみじなどの形に切ることです。飾り切りがあると、料理が華やかになります。お弁当に入れるとかわいくなってお子さんによろこばれますし、おせち料理やお客様へのおもてなし料理に添えると話題になることでしょう。
ただ輪切りにしただけの人参よりもひと手間加えるだけで、華やかになります。同じ味付けでも見た目が違うだけでお子さんの反応も違ってくるでしょう。子どもだけじゃなく大人でも同じです。いろいろな野菜が飾り切りに使われますが、野菜の中でも人参の飾り切りについて紹介します。
飾り切りっていつどこで始まったの?
飾り切りの始まりは京都だと言われています。京料理は味とともに見た目の美しさを追求します。京料理の料理人達がお客様に喜んでもらうために、見た目を楽しむことを追求していく中で生まれたのが飾り切りだと言われています。始まりははっきりしていませんが、江戸時代頃ではないかということです。
人参は飾り切りしやすい野菜
人参の旬は4~7月と10~12月と言われていますが、北海道などでは夏にも収穫されますので、1年を通して売られている野菜です。また、硬すぎずやわらかすぎない野菜ですので、包丁を入れやすく飾り切りに適した野菜です。人参はきれいなオレンジ色が料理を華やかに見せてくれるので、昔から飾り切りに使われていました。
また、人参は生でも茹でても焼いてもよしで、和でも洋でもいろいろな料理に合うので使い勝手がよいです。オレンジ色だけでなく、黄色や赤い人参も売られていますので、いちょうの飾り切りには黄色い人参、もみじには赤い人参など使い分けもできます。また、3色使ってカラフルにすることもできます。
人参の飾り切りの便利な使い方
人参は冷凍保存もできる野菜ですので、まとめて飾り切りしておけば、お弁当など少しだけ使いたいときに便利です。水分を拭き取って、大きく切ったものは火を通してから冷凍しましょう。
家庭の冷凍庫で冷凍したものは、風味が落ちますのでできるだけ1ヶ月以内に使いきりましょう。飾り切りで切り落とした小さな欠片の部分もみじん切りして冷凍しておけば、スープやオムレツ・炒飯などの具材に使えますので、捨てないで有効活用しましょう。
飾り切りの種類はどんなものがある?
野菜の飾り切りにはいろいろな種類があります。花やもみじはポピュラーですが、他にも蝶やくるくる(より人参)・結び・星などたくさんあります。飾り切りは昔から和食ではよく使われていて、季節感を出したり、鶴や亀などおめでたい縁起物をモチーフにしたりされていました。
飾り切りは難しそうですが、慣れると意外と簡単にできるようになります。様々な料理に使える人参の飾り切りの種類と作り方を紹介します。また、不器用な方や時間がないときにも簡単に作れる作り方も紹介します。
人参の飾り切り:花
人参の飾り切り【ねじり梅(ひねり梅)】
人参の飾り切りでポピュラーなものは花ですが、中でも梅はいろいろな料理に使われる切り方です。ねじり梅(ひねり梅とも言います)は梅に切り込みを入れてねじったように見える飾り切りです。覚えておくといろいろな料理に使えるので便利です。
ねじり梅は、おせち料理などのおめでたい席にも、鍋や煮物など日常的にもよく使われる飾り切りです。お弁当に1つ入れるだけでも、華やかになります。
ねじり梅には、輪切りにして五角形に切ってから花びらの形に切っていく方法と、切り込みを5ヶ所に入れてから花びらの形に切っていく方法があります。やりやすい方法で飾り切りに挑戦してみてください。
五角形が難しいときは爪楊枝などで印をつけてから切るとよいでしょう。ねじり梅を覚えると、他の花やもみじなどにも応用できます。大根など他の野菜でも作って紅白にすると、よりおめでたい雰囲気になります。
人参の飾り切り【菊】
花の中でも菊は難しいですが、いろいろな飾り切りに慣れてきたら挑戦してみたい切り方です。ひねり梅の応用ですが、たくさんの花びらがとてもきれいで、華やかさもアップします。おもてなし料理に菊の飾り切りを使うと、話題になりそうです。
菊の飾り切りは、おせち料理や煮物、お弁当などに使えます。また、刺身飾りにもぴったりです。大根など他の野菜で作ってもきれいです。
人参の飾り切り【桔梗】
梅の花びらを丸くせずに尖らせると桔梗になります。桔梗は秋の花ですので、桔梗の飾り切りを料理に使うと秋の季節感を表現できます。切り方は桜の飾り切りのYoutubeを参考にしてください。
人参の飾り切り【桜】
桔梗の飾り切りの花びらに切り込みを入れると桜になります。桜は春の花ですが、季節を問わず好まれる飾り切りです。花びらに切り込みを入れてねじり桜にすると、より華やかになります。
飾り切りした後に薄く切って水にさらすと、ひらひらとカーブした桜になり、とてもきれいです。透明感があるので、サラダや素麵、お吸い物やちらし寿司などにもよいでしょう。お吸い物に入れるときは薄い桜は崩れるので、火を通しすぎないように注意してください。
人参の飾り切り【桜の花びら】
にんじんを半月切りにして桜の花の応用で花びらの形に切ります。とても風情があります。薄く切って水にさらすと花びららしくなります。桜の花と花びらを組み合わせて使うのも素敵です。サラダやお吸い物、ちらし寿司などにぜひ使ってみてください。
人参の飾り切り:葉(もみじなど)
人参の飾り切り【もみじ】
もみじの飾り切りを使うと、秋の季節感が出て素敵です。もみじの飾り切りは秋の運動会のお弁当やおもてなし料理に使えます。鍋や煮物などにも使えます。もみじは桔梗の飾り切りの応用ですが、形が複雑なので少し難しいかもしれません。ですが、もみじが作れると自慢できそうです。飾り切りに慣れたら挑戦してみたいです。
葉脈の線の部分は彫刻刀やデザインカッターなどがあると便利です。飾り切りにはまりそうだったら、料理用として揃えてみるのもよいでしょう。葉脈を付けるときは特に危ないので、手を切らないよう注意してください。もみじも、葉脈を付けずに薄く切って水にさらして、サラダやお吸い物などに使ってもとてもきれいです。
人参の飾り切り【木の葉】
木の葉の飾り切りは、大きい方が切りやすいので人参の太い部分を輪切りにして半月切りにして作ります。木の葉は左右対称にこだわらなくていいので、もみじより簡単かもしれません。葉脈を彫るとよりリアルな葉っぱになります。
葉脈を付けた後で軽く焼き色を付けると、輪郭がはっきりしてきれいな木の葉になります。木の葉もいろいろな料理に使えそうです。
人参の飾り切り:蝶
人参で蝶の飾り切りが作れたら驚かれることでしょう。蝶は羽にカーブをつけたり、穴を開けて模様にするなどいろいろな作り方があります。人参やダイコンなどある程度太さのある野菜が向いています。また、蝶は薄さが命です。少し難しそうですが、ぜひ挑戦してみたい飾り切りです。
蝶の飾り切りは刺身飾りやサラダなどのポイントとして1~2個あるとおしゃれです。花の飾り切りと組み合わせるのも素敵です。
人参の飾り切り:くるくる・より人参
人参のくるくるはより人参と呼ばれる飾り切りです。くるくるは他の飾り切りより簡単にできるのでおすすめです。サラダや刺身のつまなどにくるくるがあると、おしゃれで華やかになります。また、きゅうりや大根など他の野菜でも作れますので、カラフルなくるくるサラダなども作れます。
くるくるの作り方は、人参をかつら剥きにして斜めに切ります。このときの太さでくるくるの大きさが決まりますので太く切れば太いくるくるに、細く切れば細いくるくるになります。斜めに切ったらすぐに水に放ちます。そして文字通り箸などにくるくると巻きつけます。少し押さえてくるくるとした形が固定したら出来上がりです。
くるくるの応用として、斜めに切るときに間に2本切り込みを入れると、画像のような3本組のくるくるが出来上がります。普通のくるくるに慣れたら作ってみてはいかがでしょうか?
人参の飾り切り:結び
人参の飾り切り【千代結び(あいおい結び)】
千代結びとは、「千代に(永久に)変わることのない人と人との結びつき」を意味します。家族や友人との愛情・友情の深さを象徴し、お祝いの席でも使われます。人参のみで簡単に結ぶ結び方もあります。
お吸い物などに入れるとおめでたい雰囲気になります。こちらは簡単にできますので、ぜひ挑戦してみてください。
人参の飾り切り【蓬莱結び】
千代結びの応用で、蓬莱結びという結び方もあります。祝儀袋にも使われる結び方です。蓬莱とは、中国にある蓬莱山という山からきています。蓬莱山は不老不死の仙人が住む山と考えられていました。そこから健康や長生き、繁栄を願うという意味で使われるようです。見た目は複雑そうですが、コツをつかめば簡単にできます。お正月やお祝いの席でぜひ使ってみてください。
人参の飾り切り:その他
人参の飾り切り【星】
星の飾り切りは、桔梗の飾り切りの応用でできます。丸みを持たせず角ばった形を意識して切ってみてください。五角形に慣れれば意外と簡単に作れます。星は子どもにも人気のモチーフですので、お弁当に入れると喜ばれるでしょう。また、洋風の料理にも向いていますので、シチューやポテトサラダ、クリスマスの料理にもよいでしょう。
人参の飾り切り【短冊】
七夕にぜひ作りたい短冊の飾り切りです。短冊形に切って穴を開け、塩茹でした三つ葉などを結ぶだけなので簡単です。穴はストローなどで開けるとよいでしょう。穴を開けるストローは細くて丈夫なものをおすすめします。
人参の飾り切り【絵馬】
絵馬の飾り切りはお正月に使うと縁起がよさそうです。煮物などにたくさん使う場合は穴は開けなくてもよいでしょう。簡単にできるのでおすすめです。
作り方は、輪切りにした人参を家の形に五角形に切ります。屋根の部分に深さ2ミリの切り込みを入れます。包丁を水平に動かして屋根の下の部分を段差ができるように切り取ります。屋根が出っ張るように、下の部分の左右の端を切り落とします。ストローで穴を開け、塩茹でした三つ葉などを結んで出来上がりです。
簡単に作りたいときは
人参の飾り切りを紹介しましたが、難しそうと感じた方もいるでしょう。また、時間がないときにすぐに作りたいというときもあるでしょう。そんなときは市販の型を使ってください。そして、型抜きに少しだけ手を加えた、不器用な方や時間がないときにも簡単にできる飾り切りを紹介します。
人参の飾り切り【レース】
レースのような人参の飾り切りは、手が込んでいるように見えて実は簡単にできます。作り方は、輪切りにした人参をクッキー型で花形にくり抜きます。花びらの部分にストローで穴を開けたら出来上がりです。細いストローを使うとより繊細な模様になります。どんな料理に使おうか想像が広がる飾り切りではないでしょうか?
人参の飾り切り【簡単松】
松の飾り切りは梅の型があれば簡単に作れます。作り方は、輪切りにした人参を梅の型で抜きます。下2枚の花びらを切り落とします。梅の型で抜いて下のくぼみの部分を作ったら出来上がりです。ねじり梅の応用で立体的に仕上げてもよいでしょう。大根など他の野菜でも作れます。お正月にぴったりの飾り切りです。
人参の飾り切り【簡単ねじり梅】
ねじり梅の花びらを包丁で切るのが難しかったら、型を使いましょう。輪切りにした人参を梅の型で抜いたら後は普通のねじり梅の作り方と同じです。
人参の飾り切り【簡単ねじり桜】
こちらも簡単ねじり梅と作り方は、同じです。桜の型で抜いた人参を包丁で立体的に仕上げます。これなら簡単で挑戦しやすいでしょう。同じように菊の型があれば、ねじりを入れた菊の飾り切りも簡単に作れます。
人参の飾り切り【チューリップ】
型がなくても簡単にできるチューリップの飾り切りです。輪切りにした人参の皮を剥き、上を1/4くらい切り落とします。包丁で三角に2~3ヶ所切り落としたら出来上がりです。ピーマンやきゅうりなどで茎や葉っぱを作ってお弁当に入れたら、かわいくてお子さんによろこばれそうです。黄色い人参やパプリカなどでも作って、カラフルなチューリップ畑にするのも素敵です。
人参の飾り切り【簡単いちょう】
いちょうの飾り切りは秋の季節感が出て素敵です。普通に作ると難しいですが、型を使うと簡単にできますので、挑戦してみてください。
作り方は、下の方の軸になる部分を切ります。丸い型があれば型を使って左右を抜いたら簡単にできます。上の波になっている部分は菊の型を使って、軸を落とさないように注意しながら抜きます。波の真ん中にV字に切り込みを入れたら出来上がりです。
人参の飾り切り【簡単大根と人参のコンビ】
大根と人参の組み合わせで簡単な飾り切りがあります。画像は羽子板の形に切っていますが、普通の輪切りで大丈夫です。同じ厚さに輪切りにした人参と大根を好きな型で抜いて入れ替えるだけです。鍋などにおすすめのこの飾り切りは簡単なのにかわいくなるのでおすすめです。
また、薄く切った2種類の野菜(チーズやハムなどでも)を交互に重ねて型抜きするのも、簡単なのにおしゃれに見えるおすすめの方法です。
人参の飾り切りに挑戦しよう!
人参の飾り切りをたくさん紹介しましたがいかがでしたか?食卓が華やかになる飾り切りは、お子さんの好き嫌いの克服にも役に立つかもしれません。簡単にできるものからぜひ挑戦してみてください。