いちごの飾り切りと盛り付け方は？バラやハートの簡単な作り方！

レストランやホテルなどで、果物や野菜が花や動物の形にきれいにデザインされた「飾り切り」を見たことはありますか。クジャクの形をしたスイカや、バラのように盛り付けられたキュウリや大根や人参は見た目にも華やかです。いちごもスライスしてバラの花びらに見立てて豪華なアクセントにしたり、簡単な切れ目を加えてかわいいハート型に盛り付けたりできます。そんな飾り切り方、盛り付け方を見ていきましょう。

あんなに複雑そうないちごの飾り切り、何か特別な道具を買いそろえなくてはいけないのかしら、と思っている人、そんなことはありません。いちごの飾り切りには、100円ショップでも簡単に買える小さめの果物ナイフがあれば十分なのです。果物ナイフ、ペティナイフと呼ばれるナイフで、先が細目のもので、切れ味のよいものが使いやすいでしょう。小さいイチゴには小さいナイフを使うのが上手に飾り切りをするコツの一つです。

いちごを買うときは、なるべく甘くて果汁の多いいちごを、とついつい赤くなっているいちごを選んでしまいがちですが、飾り切りでは包丁で切り込みをたくさん入れるため、完熟したいちごだと切り口が崩れてしまったり、切ってる間につぶれてしまったりします。そのため、特にバラなど、切り込みを多く入れる飾り切りの場合は、完熟には少し早い、固めでとがったものを選ぶようにしましょう。

より簡単に飾り切りをするために、よりきれいな仕上がりにするために、いちごの飾り切りの下準備のポイントは「いちごを洗った後に水分をよくふきとること」です。いちごをささっと水にくぐらせたら、そのままナイフを入れるのではなく、キッチンペーパーなどでやさしく、でもしっかりと水分をふき取ります。切る際に包丁が滑るのを防いだり、切った面がふやけることなく、飾り切りをきれいに保てます。

いちごの飾り切りの中でも、特に人気なのがこの「バラ」です。日本国内に限らず、海外でも様々な「バラ」をモチーフにしたいちごの飾り切りが話題になっています。一つだけでもかわいい小さなつぼみのようなバラから、ゴージャスな大輪のバラまで、いくつかの切り方を紹介します。

では、バラのなかでもかわいいデザインの飾り切りから紹介していきます。まず初めにいちごのヘタの方から竹串や、フォークを刺します。竹串をもちながら、縦方向にいちごの端に上から切り込みを入れ、ナイフの面で花びらの先端を外側へ押し出すようにして、そらせます。

次は竹串を90度回転させて、また一つ切り込みをいれて、花びらの先端を押し出し、同じことをあと2回繰り返し、一番外側の花びらを完成させます。一周したら、次は一段上の段（内側）の花びらを作ります。このとき、一段上の花びらが、ちょうど最初に作った（一段下の）花びらと花びらの間にくるように切り込みを入れます。いちごの先端までこれを繰り返して完成です。

その1と少し違った仕上がりのバラです。竹串をいちごの真上から刺し、まな板にいちごを固定しながら、その1と同じように一段目の花びらを切ります。2段目の花びらは1段目の花びらの隙間を埋める程度に、細い花びらにします。3段目は一周くりぬくように切り込みを入れ、一番先端は取り除いて完成です。その1より少し難易度が高いので、その1に慣れてきたら挑戦するといいかもしれません。

次は、いちごのスライスを花びらに見立てて、大輪のバラの花を咲かせてみましょう。見た目よりも作り方は簡単です。いちごのヘタを切り、身を縦半分に切ります。横方向に薄くスライスします。5－6個分切ったら、とがった先端部分は捨て、いちごを立てたまま、スライスした部分を少しずつずらし、一枚の壁を作ります。端からくるくると、隙間がないように巻いていき、最後に上から花びらを外側に広げ完成です。

その1、その2バージョンと違い、この大輪のバラを作る際には、スライスを使うので、丸みのあるころっとしたいちごでも、上手に仕上がります。盛り付け方のポイントは、固めにホイップしたクリームやムースの上など、しっかりした土台に埋め込むようにして置くと、安定して崩れにくくなります。

いちごのバラの盛り付け方を工夫してさらにワンランク上の演出をしてみましょう。かわいいバラはその1、その2共に竹串を刺して花と同じようにブーケにしたり、竹串にリボンを飾り付けてグラスにまとめてさしたりできます。大輪のバラの花は、デコレーションケーキの真ん中にドーンとおいて存在感をアピールしてみましょう。花びらの枚数を少なくして、小さいバラにすれば、ミニタルトやカップムースにも載せられます。

次の飾り切りは、簡単なハート型です。ヘタをVの字に切り取り、いちごを縦に三枚にスライスします。両端はそのままハートとして、真ん中は桜の花びらとして使える一石二鳥の飾り切りです。小ぶりのいちごであれば、3枚ではなく、そのまま2つに切った方が、きれいなハート型に仕上がります。縦長のハートを使うと大人な縦長ハートが出来上がります。

小さな丸みのあるいちごに向いてる、かわいらしいコロコロハートの飾り切りです。大人の縦長ハートと同様、ヘタ部分にVの字に切り込みを入れます。縦半分に二つに切り分け、必要であればハートの下の部分も角度をつけて切り、かわいらしい横長のハートに仕上げます。縦半分に切る際、横幅が長くとれる方向に切るとかわいらしい仕上がりになります。子供のおやつのトッピングにも喜ばれそうですね。

いちごの飾り切りは、バラやハートだけでなく、様々なバリエーションがあります。SNSやレシピサイトでも特に人気の飾り切りアレンジを紹介します。見た目よりも案外簡単にできるものが多く、初めてやってみた、という人でもかわいく仕上げられるようです。

ヘタ部分を残したまま、ヘタの手前4、5ミリで切り込みを止めるように、端から薄くスライスします。切り終わったら、やさしくスライスした部分を少しづつずらして完成です。これなら切れ端もでないので、無駄なく簡単にいちごを使い切ることができます。広げて面積が大きくなる分、いちご一つだけでもボリューム感が出ますね。ケーキのトッピングにおおすすめです。

子供のお弁当に入れたら喜んでくれること間違いなし、のチューリップ型の飾り切りです。ヘタを切り取り、横からナイフの先を中央に向かって入れ、ジグザグVの字を4つまたは、6つ作るように切り込みをいれます。先端部分を取り外して完成です。いちごの先端部分をさかさまにして、下段のいちごと重ねてもかわいいです。その場合は、つまようじなどで、中心軸を固定すると崩れにくくなります。

難しい技は何もいらない、とっても簡単ないちごのちょうちょの飾り切りです。いちごのヘタを切り取り、縦半分に切ります。平らな部分を下にして、縦3枚にスライスします。この時、真ん中のスライスは２ミリ程度の薄切りにし、ちょうちょの胴体にします。両サイドの部分は羽根になります。そのまま羽根部分の先端を斜め上に広げれれば出来上がりです。羽根部分はさらに縦半分にすると、安定するようです。

スライスしたいちごを一つ一つ丁寧に並べるだけで、まるでケーキ屋さんのデコレーションケーキのようになる盛り付け方です。薄くスライスしたいちごを、切断面が大きい順に、ケーキの外側から並べます。その際、隙間ができないように、隣のいちごに少し重ねながら並べます。一周目のスライスの間に入るように、二週目のいちごスライスを置いていきます。最後は高さを出すために立てるように盛り付けて完成です。

いちごの飾り切りのバリエーションを紹介しました。お気に入りのデザインは見つかりましたか。ナイフ一本でできる簡単な飾り切りばかりです。盛り付け方を工夫するだけでアレンジも様々ですので、いちごがおいしい季節になったらぜひ試してみてください。