マッシュルームの栄養素と効果を解説!おすすめのレシピも紹介
マッシュルームには、どんな栄養価があるかご存知でしょうか。この記事では、マッシュルームに含まれる栄養素や効果のほか、マッシュルームの効果的な食べ方などを紹介しています。マッシュルームについて疑問がある方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
「マッシュルームはきのこだから低カロリーだろうけど栄養はあるの?」
「おいしいマッシュルームの特徴ってあるの?」
料理に使われることも多いマッシュルームですが、このように疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マッシュルームがどんな野菜なのかを紹介した上で、マッシュルームに含まれている9つの栄養素について詳しく解説しています。また、新鮮なマッシュルームの選び方や保存方法、活用レシピなどについても紹介しています。
この記事を読むことで、マッシュルームには人の身体にとって大切な栄養素がいかに多く含まれているか知ることができます。さらに、マッシュルームの効果的な食べ方を知ることで、マッシュルームの美味しさとともに豊富な栄養を上手に摂取できるようになるでしょう。
マッシュルームについて詳しく知りたい方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
マッシュルームとはどんな野菜?
きのこの中でも小柄で可愛らしいマッシュルーム。ハッシュドビーフなどによく入っています。そんなマッシュルームには実は栄養素を含めて効能効果がすごく優れていると言われています。
マッシュルームはヨーロッパの草原地帯が原産であり、17世紀にフランスで人工栽培が始まったのをきっかけに欧米で栽培されるようになりました。日本にマッシュルームがもたらされたのは明治中期で大正時代には人工栽培も始まりました。
マッシュルームの種類
マッシュルームの種類は大きく4つに分かれます。ホワイト、ブラウン、クリーム、オフホワイトとあります。種類による成分に差はありません。しかし味わいの面ではブラウンマッシュルームの香りが濃いと言われています。
また、かさの直径が15センチメートルにもなるジャンボマッシュルームというものも存在します。このマッシュルームは大きさを生かしてソテーにして食べたりすることが多いです。
マッシュルームの栄養価と効果
マッシュルームに含まれている栄養素と含有量について日本食品標準成分表2020年版を基に表にしました。また、それぞれの栄養素の働きについても紹介していきます。
何気なく食べているマッシュルームには、どういった栄養価や効果があるのか確認してみましょう。
出典:食品詳細|文部科学省
参照:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08031_7#
成分名 | 100g当たりの含有量 |
---|---|
エネルギー | 15kcal |
ビタミンB1 | 0.06mg |
ビタミンD | 0.3μg |
カリウム | 350mg |
ビタミンB2 | 0.29mg |
ナイアシン | 3.0mg |
銅 | 0.32mg |
パントテン酸 | 1.54mg |
食物繊維 | 2.0g |
葉酸 | 28μg |
ビタミンB1
マッシュルームの栄養素の一つにビタミンB1があります。ビタミンB1は多くのキノコ類に入っており、摂取することで糖質の代謝が促進されます。そのため、生活するためのエネルギーが効率よく生産されることが期待できます。エネルギーの生産が高まると疲労回復の効果が高まります。
また、神経や脳の働きがよくなり、仕事などの集中力の維持やイライラの解消などに効果があります。精神的にイライラを感じたり、集中力が落ちたと感じたりした時に摂取するといいでしょう。
出典:ビタミンB1の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html/
ビタミンD
マッシュルームを含めたキノコ系全てに入っている栄養分としてエルゴステロールがあります。このエルゴステロールは日光を浴びるとビタミンDに変化する珍しい成分でもあります。
ビタミンDはカルシウムの代謝を助けて、丈夫な骨や歯をつくります。また血中のカルシウムの濃度を調整し、筋肉の収縮や神経伝達の働きもします。
そんなカルシウムを不足してしまうと乳幼児はくる病、大人は骨軟化症、高齢者であれば骨粗しょう症のリスクが高まると言われています。その為にこのエルゴステロールが日光に浴びることで出来るビタミンDは大切なのです。
出典:ビタミンD|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/10.html/
カリウム
マッシュルームの栄養素の一つにカリウムがあります。そして、マッシュルームはきのこ類の中では断トツに多いと言ってもいいぐらいカリウム含有量が多いほうなのです。
カリウムの主な効果としてナトリウムの排出を促す働きがあります。特に女性にとって悩みのネタである足のむくみの解消に効能効果があると言われています。しかしカリウムは取りすぎると身体にもよくないので適量で取ることをおすすめします。
出典:カリウム|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html/
ビタミンB2
マッシュルームの栄養素の一つにビタミンB2があります。このビタミンB2は大人と子どもそれぞれで与えられる役割が全然違います。ビタミンB2は炭水化物、たんぱく質、脂質すべての代謝を促進します。
そこから考えて分かる通りに子どもにとってのビタミンB2は各細胞の再生を促進することで成長を促してくれます。成長期である子どもには大事なビタミンでもあります。
ビタミンB2の特徴から大人にとっても欠かせませんが、主に女性にとってありがたいビタミンでもあるのがビタミンB2です。美肌効果を生むこと、そしてダイエット効果があるということが挙げられます。
ダイエットへの効能があると言われているのは、糖質からエネルギーを作る時にビタミンB2は大活躍してくれるためで、ダイエットで脂肪を燃やしたいときには欠かせられないビタミンなのです。女性にとって最高のビタミンと言えるでしょう。
出典:ビタミンB2の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b2.html
ナイアシン
マッシュルームの栄養素の一つにナイアシンがあります。ナイアシンは脂質の代謝を促進する働きがあり、中性脂肪やコレステロール値の低下が期待されると言われています。
また、二日酔いの予防に効果があり、アルコールが混蔵内で頭痛や吐き気の原因となるアセトアルデヒドに分解されます。ナイアシンはそのアセトアルデヒドを無毒化するのをサポートしてくれるまさしく優秀な効能効果を持つ栄養成分でもあります。
出典:ナイアシンの働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-niacin.html
銅
マッシュルームの栄養素の一つに銅があります。銅は、鉄の吸収をよくしたり赤血球のヘモグロビンの合成を助けたりといった働きをするため、貧血予防には欠かせないミネラルです。
免疫力を高める効果や血管を健康に保ち動脈硬化を予防する働きもあります。
出典:ミネラル成分の銅の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-dou.html/
パントテン酸
マッシュルームの栄養素の一つにパントテン酸があります。パントテン酸は、マッシュルームの中でもカリウムと並ぶぐらい多く含まれている栄養成分でもあります。
パントテン酸は栄養素の代謝をサポートしてくれて、なおかつ人の健康に広くサポートしてくれる栄養成分です。
特に抗ストレスホルモンの副腎皮質ホルモンの分泌を促進するために今の現在人の多くが抱えるストレスに対する耐久性をあげてくれる、まさしく優秀な栄養成分と言えるでしょう。
出典:パントテン酸の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-pantten.html
食物繊維
マッシュルームの栄養素の一つに食物繊維があります。食物繊維は、腸内環境を整えて、便秘をよくしてくれるのはもちろんですが、食べると胃の中で膨らんで、満腹感を維持させるのでダイエットに対して効能効果があると言われています。
他にも糖質の消化を緩やかにして血糖値の急な上昇を抑え、肥満や糖尿病を予防する働きがあるとも言われています。ダイエットだけでなく病気の予防にも有効な栄養成分です。
出典:食物繊維の必要性と健康|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html/
葉酸
マッシュルームの栄養素の一つに葉酸があります。葉酸は、水溶性ビタミンの一つです。葉酸は赤血球が作られる時にも必要なビタミンであり、造血のビタミンとも呼ばれています。
また、葉酸は胎児の細胞分化や成長に影響するため、妊娠を望んでいる人や妊娠中、授乳中の人は積極に摂取しておくべき栄養素です。
出典:葉酸の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html/
マッシュルームの効果的な食べ方
マッシュルームを食べる場合は、栄養を余すことなく摂取したいと考える方も多いでしょう。しかし、マッシュルームの食べ方によっては、せっかくの栄養を逃がしてしまう可能性があります。
そこで、ここではマッシュルームの効果的な食べ方を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
そのまま生で食べる
マッシュルームの栄養素は、水に溶けやすいものや加熱することで壊れてしまうものがあります。
新鮮なマッシュルームであれば、そのまま生で食べられるため、薄くスライスしてサラダなどで食べるといいでしょう。
煮込み料理にする
前述したように、マッシュルームの栄養素は水に溶けやすいものがあります。その性質を利用して、マッシュルームを煮込み料理に使えば、溶け出した栄養素をしっかりと摂取できるでしょう。
マッシュルームはシイタケ以上にうま味が強いため、シチューやスープなどにして豊富な栄養を逃さず美味しく食べましょう。
マッシュルームの保存方法と選び方
マッシュルームの適切な保存方法はご存知でしょうか。ここでは、マッシュルームの保存方法について冷蔵保存する場合と冷凍保存する場合に分けて紹介します。
また、新鮮で美味しいマッシュルームの見分け方についても紹介しますので、マッシュルームを購入する前に確認してみましょう。
旬の時期と新鮮なマッシュルームの選び方
今はハウス栽培もあり、1年中で回っているマッシュルームですが、元々の旬は10~12月が旬と言われています。
新鮮なマッシュルームは、カサが開きすぎておらず表面がすべすべと滑らかでよく締まっています。また、軸が太く切口が変色していないものを選ぶのもポイントです。カサの裏のヒダが黒っぽくなっているものは、成熟した表れのため問題ありません。
下ごしらえ
マッシュルームの根元の部分で、土が付いていて固くなっているところが石づきです。購入した際にカットされていることも多いですが、石づきが残っている場合は切り離しましょう。
また、マッシュルームは湿気に弱く、水洗いをしてしまうと香りやうまみも逃げてしまうため洗わないようにしましょう。汚れが気になる場合は、キッチンペーパーで拭き取るようにします。
冷蔵保存の場合
マッシュルームは傷みやすいため、なるべく早く食べるようにしましょう。保存する場合は、野菜室ではなく冷蔵室で保存することをおすすめします。
マッシュルームをパックから出し、洗わずにキッチンペーパーで包みポリ袋などに入れて保存します。保存期間の目安は1週間程度です。
冷凍保存の場合
マッシュルームは冷凍保存もできます。生のまま、スライスなど調理しやすい大きさに切ります。冷凍用の保存袋に重ならないように並べ入れて冷凍庫で保存します。
保存期間の目安は1か月程度です。
マッシュルームのおすすめレシピ
ここでは、栄養満点でうま味がたっぷりなマッシュルームを使ったレシピを4つ紹介します。レシピ4つのうち2つは、生のマッシュルールを使った簡単にできるサラダです。また、他の2つは火を通しますが、あまり手間をかけることなく作れるレシピです。
紹介するレシピを参考に、美味しいマッシュルーム料理を作ってみましょう。
マッシュルームサラダ(1)
マッシュルームを使ったサラダレシピの1つ目です。マッシュルームとレモンの他に粉チーズがあれば、家庭にある調味料で作れます。
マッシュルームそのものの味わいを楽しめるでしょう。
マッシュルームサラダ(2)
マッシュルームを使ったサラダレシピの2つ目です。マッシュルームの他にツナを準備すれば、1つ目のサラダと同じく、家庭にある調味料で作れます。ブラックペッパーがアクセントになって美味しさを際出させています。
見た目がコロンとしていてかわいらしく、テーブルを華やかにしてくれるでしょう。
マッシュルームポタージュ
マッシュルームを使ったポタージュのレシピです。ポタージュを手作りするのは、時間がかかったり難しかったりするのではと考える方も多いでしょうが、このレシピは短時間で簡単にできます。
工程は、材料を切って炒め、味付けをしたらブレンダーを使って攪拌します。そこに、牛乳を加えて温めれば完成です。
マッシュルームのアヒージョ
簡単にできるマッシュルームのアヒージョ風レシピです。蒸し焼きにすることで、火の通りが早く5分程度で作れます。
おつまみや、副菜としてもう一品欲しいときに作ってみてはいかがでしょうか。
マッシュルームをおいしく食べよう
マッシュルームは低カロリーなきのこですが、ここまでに紹介したように栄養価が高くうま味がたっぷりと詰まっています。
マッシュルームの適切な保存方法を押さえて、紹介したレシピを参考に新鮮でおいしいマッシュルームを味わいましょう。