水耕栽培の野菜は危険?農薬の心配は?液体肥料の体への影響を解説!

水耕栽培の野菜に危険はないのかについて、解説します。水耕栽培で育てた野菜のメリットやデメリットについて詳しく説明!栽培に必要な液体肥料の危険性や農薬の有無、水耕栽培を簡単に始める方法についても紹介します。

水耕栽培の野菜は危険?農薬の心配は?液体肥料の体への影響を解説!のイメージ

目次

  1. 1水耕栽培の野菜に危険はないのか気になる
  2. 2水耕栽培の野菜の特徴
  3. 3水耕栽培のメリット・デメリット
  4. 4水耕栽培の野菜の危険性と液体肥料の影響
  5. 5自宅で水耕栽培を始める方法
  6. 6水耕栽培の野菜は危険なのかまとめ

水耕栽培の野菜に危険はないのか気になる

ここ数年話題になっている水耕栽培は、土を使わずに水と液体肥料で植物を育てる栽培方法です。自宅で簡単に果物や球根を育てたり、野菜を育てたりすることができるため、挑戦する人も増えています。その一方で、水耕栽培の危険性について気になるという人もいるでしょう。水耕栽培の危険性について、紹介します。

水耕栽培の野菜の特徴

水耕栽培とは?

水耕栽培とは、先ほど述べたように土を一切使わずに水で栽培する方法のことを指します。水耕栽培は主に蛍光灯やLEDなどの人工光源を用いて栽培する人工光型と、太陽光で栽培する太陽光型に分けられます。人工光型は用地が少なくても大量生産できること、天候に左右されづらいことから、ビジネス工場として注目を集めています。

2011年に起きた東日本大震災では津波によって、多くの農地が塩害の被害を受けました。そのため、より安全に天候に左右されない農地を作ろうと、新しく水耕栽培を行う建物を建設し、農業を再開した人もいます。国や自治体が水耕栽培の施設に助成金を出しているため、他業種から企業が参入してくることも珍しくありません。

太陽光型はビニールハウスで行う水耕栽培ですので、人工光型と比べ初期投資がかかりませんが、従来の農業とあまり変わらない位置づけとなっています。

水耕栽培で野菜を育てる際に必要な道具

水耕栽培で野菜を育てるのに最低限必要なのは、水と液体肥料だけです。液体肥料とは、植物が成長するために必要な窒素・リン・カリウム・カルシウム・マグネシウムが含まれています。これらは人体にも欠かせない成分ですので、悪影響はありません。土壌栽培に使う有機肥料と同じようなものです。

また、水耕栽培は農薬がいらないというメリットもあります。ビニールハウスで育てる太陽光型は別ですが、土を使わず、屋内で育てることができるため、害虫や伝染病の危険が激減します。そのため、農薬を使う必要がありません。

成長を促す薬剤は必要?

植物を成長させるには、適度な栄養と日光が必要です。土壌栽培では日光不足や水分不足でうまく育たない場合もありますが、人工光型の水耕栽培は水も日光もほぼ完璧に管理することができます。そのため、水耕栽培は土壌栽培と比べ1.2倍ほど成長が早いと言われています。成長を促す薬剤は必要ないことがほとんどです。

水耕栽培の野菜の栄養価

気になるのは、水耕栽培で育てた野菜の栄養価です。太陽の下育った土壌栽培と比べ、人工光の下育った野菜は栄養価が低くなるのでは?と思う人も多くいます。結論を先に行ってしまうと、水耕栽培の野菜は土壌栽培よりも栄養価が高くなる傾向にあります。

なぜなら、土壌栽培のように土を割って根を伸ばす必要がないため、根から吸収した栄養をすべて葉や実に送ることができるからです。実際、水耕栽培のレタスの方がビタミンCが2.4倍・βカロチンやビタミンAは10.6倍も多く含まれていたという結果もあります。

水耕栽培のメリット・デメリット

水耕栽培のメリット

水耕栽培には多くのメリットがあります。まず建物や栽培方法を工夫すれば、狭い土地でたくさんの植物を生産できます。また肥料濃度などが自動制御できるため、管理がしやすい上、安定した肥料供給ができるので野菜の成長スピードも速くなり、質も安定します。これらのことから、栄養価の高い野菜を短期間で作ることができるのもメリットです。

人の出入りなどがあるため完全にないとは言えませんが、病気や害虫による被害がほぼないので、土壌栽培よりも簡単に無農薬栽培もできます。従来の土壌栽培における、虫や天候による影響、除草・水やりなど人件費などのデメリットがカバーできていることがわかります。

水耕栽培のデメリット

良いことづくめに見えますが、デメリットはあるのでしょうか?メリットと比較すると圧倒的に少ないですが、デメリットも少なからずあります。一番大きなデメリットは、初期投資に費用がかかることです。会社規模ならば、建物の建設費用もかかるので、数千万~数億かかります。また、常に電気や良質な水が必要です。設備維持にもお金がかかります。

停電になると栽培が行えなくなるのもデメリットです。まだまだ研究途上の栽培法ですので、安定して収穫できる野菜がレタスやハーブなどの一部野菜にも限られています。しかしながら、これらが克服できれば圧倒的にメリットが大きいです。いずれ水耕栽培は農業の主流になるかもしれません。

水耕栽培の野菜の危険性と液体肥料の影響

水耕栽培は設備投資がかかりますが、家庭菜園レベルならばむしろ百円ショップで簡単に道具がそろえられます。その上、土を使わず虫がわかないので、子供がいる家庭でも清潔感を保ちつつ野菜を育てられると、人気があります。そこで気になるのが液体肥料の危険性です。

室内で液体肥料を使っても大丈夫?

化学肥料に発がん性はありません。
肥料の成分は窒素、リン酸、カリウムと微量要素です。
これらは最初から土の中にある成分ですから心配ありません。
それよりも、土の中には細菌やウイルスや微生物がいますから、そちらが問題です。
ただ、菌やウイルスは量が多いか少ないかで影響も変わりますから過敏になることもありません。
でもチフス菌なども微量ながら土にいることもありますので、土を直接、口の中に入れたりするのは避けましょう。

冒頭でも述べたとおり、液体肥料には主に窒素・リン・カリウム・カルシュウム・マグネシウムなどの成分が含まれています。これらの成分は人体にも含まれており、有機野菜で使われる有機肥料と特に変わりはありません。むしろ、土の方が液体肥料よりも危険性が高いです。土の中にはウイルスや微生物が含まれています。

野菜を育てる際に、微生物は野菜に良い影響を与える場合もありますが、ウイルスなどは育てている野菜を病気にさせることもあります。また、子供が土を直接口の中に入れるなどしてしまうと、当然ウイルスや微生物が身体の中に入ってしまう危険があります。正しい方法で使っている限り、液体肥料に有害性はないと言えるでしょう。

液体肥料には農薬も含まれている?

勘違いする人も多いですが、液体肥料と農薬は全く別のものです。農薬とは、野菜や果物を育てる際に使用される薬のことで、雑草・害虫・病原菌から野菜を守ることができます。液体肥料はあくまでも野菜などの植物を生長させるためのもので、育てている野菜を危険なものから守るものではありません。

したがって、家庭菜園を行うならば土壌栽培を行うより、水耕栽培を行った方がずっと安全です。基本的に、水耕栽培は屋内で水と肥料だけで育てるため、虫や悪影響をあたえる病原菌がほとんどいないと言われています。よって、自宅で行う水耕栽培や、人工光型の栽培なら農薬の心配はありません。

液体肥料のやりすぎによる危険性と影響

液体肥料に関して考えられる危険性が一つあります。液体肥料のやり過ぎによる、硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)の増加です。硝酸態窒素とは、硝酸イオンのように酸化窒素の形で存在する窒素のことで、現在使用されている水耕栽培の野菜のほとんどに存在すると言われています。この硝酸態窒素は身体の中で有害な成分に変換され、がんの原因になるとも言われており、大量に摂取すると危険と考える人もいます。

工場での栽培は科学的に肥料が管理できていますので、硝酸態窒素の含有量をかなり低くしている場所もあります。また、家庭菜園で人体の危機を引き起こす量の液体肥料を使うことはほぼありえませんが、成長を早くしたいからといって液体肥料をやり過ぎるのはやめたほうが良いでしょう。

自宅で水耕栽培を始める方法

野菜の種類

水耕栽培は自宅で簡単に始めることができます。中でも初心者におすすめの野菜は、バジル・大場・小松菜・パセリ・ハーブ類などの野菜です。基本的に水耕栽培には成長が早い葉物野菜がむいています。慣れてきたらトマトやミニトマト、イチゴなど実がなる野菜や果物を育てるのもおすすめです。なお、大根や人参のような根菜類を育てるのは大変難しいので、自宅で根菜類を育てたい場合は土壌栽培を利用してください。

栽培地を手作りする

栽培地は簡単に手作りすることができます。プラスチックのトレーなどに、液肥(液体肥料を溶かした水)を入れ、そこに切り込みを入れたスポンジを浸せば、簡単な栽培地ができあがります。お金をかけずに始めたい場合は、まずはこの方法で行ってみましょう。栽培地や水がカビないようにこまめに水を替えれば、1ヶ月くらいでベビーリーフなどは育ちます。

水耕栽培のキットを使う

始めるのに必要なものが全部揃ったキットもおすすめです。透明なケースで覆われた、スタイリッシュなデザインのものもあり、インテリアとしてもおしゃれなのでおすすめです。アプリで水の量や液体肥料の量、LEDの調節などが遠隔操作できるタイプのキットもあります。

水耕栽培を始める時の注意点

水耕栽培は成長の状態も見やすいため、従来の土壌栽培よりはずっと簡単に行える栽培方法です。しかしながら、エアーポンプで酸素を送る、根が呼吸しやすい培地のセットなど、正しい知識がなければ失敗してしまう可能性も十分あります。正しい知識を身につけて、無農薬の美味しい野菜や果物を育てましょう。    

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水耕栽培の野菜は危険なのかまとめ

水耕栽培は農薬がほぼ必要なく、病気にもかかりづらいため、土壌栽培よりもずっと安全な栽培法です。正しい知識を身につけて育てれば、美味しくて安全な野菜が手に入ります。初心者向けキットを使えば、より簡単に始めることができますので、この機会にぜひ、水耕栽培を始めて見てください。

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