味噌の塩分は気にしなくていい?大さじ1の塩分量は?血圧との関係も!

味噌の気になる塩分量を徹底分析しました。塩分濃度の高いイメージがある味噌の実際の塩分量は果たして多いのかを、解説します。また、大さじ・小さじ1の塩分量や、味噌の塩分と血圧との意外な関係も解説していきます。

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目次

  1. 1味噌の塩分量は多い?
  2. 2味噌の塩分一覧
  3. 3味噌の塩分と血圧の関係
  4. 4味噌の塩分を抑える!一緒に食べると良い食材
  5. 5味噌の塩分はあまり気にしなくても良い

味噌の塩分量は多い?

味噌は、日常の食卓には欠かせない身近な調味料です。味が濃く使用頻度も高い為、塩分濃度が気になってしまう人も多いのではないでしょうか?実際のところの塩分濃度は果たして高いのか、解説していきます。また、血圧との関係や、一緒に食べると良い食材なども紹介していきます。

種類にもよりますが、スーパーなどで販売されている味噌には、約12%の割合で塩分が含まれています。この割合からすると、塩分濃度は高く感じます。しかし、料理を作る時、一品の料理で大量に使うことはありません。

たとえば、味噌汁一杯分の塩分量は約1.2gで、一品の料理としては少ない方です。それに加えて、種類やメーカー、産地によっても異なりますので、更に少なくなる場合もあります。

1回の食事に1杯なら、食塩摂取量の目安とされる塩分量(男性9g未満/女性7.5g未満)を、味噌󠄀汁のためにオーバーしてしまう心配はありません。

味噌の塩分一覧

塩分濃度は種類によって異なり、味付けや色でも変わってきます。甘口ほど少なく、辛口ほど多くなります。また、色が淡く薄い味噌ほど少なくなり、濃い色になっていくほど多くなります。種類や味付け、色によってどれほど差があるのか、種類別に解説・紹介していきます。

味噌の塩分①米味噌

米味噌は、100gあたり平均12.4gですが、味や色によっても変わってきます。甘口だと少なくなり、辛口になるほど多くなります。最も甘口(白色)は5~7gです。対して、辛口(淡色)は10~11g、最も辛口(赤色)になると11~13gです。このように、同じ種類でも大きく異なります。

味噌の塩分②麦味噌

麦味噌は、100gあたり平均10.7gです。甘口は9~11g、辛口は11~13gと、味の違いで若干の差があります。こちらも、甘口は少なく、辛口は多いです。しかし、甘口と辛口で、倍以上の差がある米味噌と比較すると、麦味噌の甘口と辛口の差はそれほど大きくありません。

味噌の塩分③豆味噌

豆味噌は、100gあたり10.9gです。濃い色が特徴で辛口ですが、塩分濃度が他の種類よりも著しく高いわけではなく、平均よりも低い値になっています。

味噌の塩分④減塩味噌

減塩味噌は、100gあたり約9gです。メーカーにより多少の違いはありますが、従来品と比べて、15~25%カットされています。風味が損なわれない範囲で可能な限りの減塩をしているので、他の種類と比較すると少なくなります。

味噌の塩分⑤出汁入り味噌

メーカーによって多少の誤差はありますが、出汁入り味噌は100gあたり約14gです。他の種類と比較すると、多めの値です。

大さじ・小さじ1杯あたりの塩分量

お皿にのった味噌

味噌の種類ごとの大さじ・小さじ1の塩分量
種類 大さじ 小さじ
米味噌(甘口) 1.1g 0.3g
米味噌(辛口) 2.33g 0.7g
麦味噌 1.92g 0.6g
豆味噌 1.97g 0.6g
減塩味噌 1.87g 0.4g
出汁入り味噌 2.56g 0.8g

比較してみると、米味噌(甘口)と出汁入り味噌の差が大きく開いています。その他の種類は大きな差もなく、同じくらいの値です。大さじ1の塩分量が最も多いのは出汁入り味噌で、一番少ないのは米味噌(甘口)ということが分かります。米味噌のように同じ種類でも、色や味付けで倍以上の値になる場合もあるので、覚えておくと良いでしょう。

味噌の大さじ1の塩分量は計算式で出すことができます。計算式は、(100gの塩分量÷100)×大さじ1の量(g)=大さじ1の塩分量です。大さじ1の量は18gですので、たとえば、豆味噌の場合ですと、(10.9÷100)×18=1.962になります。小さじ1の値を出したい時の計算式は、(100gの塩分量÷100)×小さじ1の量(g)となります。

味噌の塩分と血圧の関係

血圧を気遣う人達のなかには、味噌汁など、味噌を使った食品を制限しなくてはいけないのではないか、という考えがありました。本当に味噌は血圧に影響を与えるのか、また、それはどのような影響なのか、気になる血圧との関係を解説していきます。

味噌の塩分で高血圧になる心配はない

味噌汁は高血圧の原因になると、敬遠されていた時代もありました。しかし、最近の研究で、高血圧の原因になるとは言い切れない、ということが明らかになりました。第一に、血圧が上がってしまう原因は、塩分の摂取量よりも、身体に蓄積され排出されないことにあります。

むしろ味噌汁を毎日適度に飲むことによって、腎臓からのナトリウム排出が促され、減塩効果があるという結果が導き出されました。味噌から摂取した塩分は、味噌の力により排出されますので、余分に蓄積されてしまうことはありません。味噌の塩分では高血圧になりにくい、ということです。

味噌は高血圧・脳卒中を予防してくれる

血圧の上昇を抑え、脳卒中などの予防に役立つ効果があることも、明らかになっています。成分からは、血圧を下げる効果のあるペプチドが検出されました。更に、大豆を醸造する時に生じる、様々な成分の作用が合わさると、血圧を抑制する効果が出ることも判明しています。

血圧の上昇は脳卒中の原因になってしまいますので、塩分による味付けを味噌に変えることで、脳卒中の発症リスクを抑えることができます。舌に感じる塩味は同じでも、味噌に含まれる大豆由来の醸造物質が、塩分の影響を緩和してくれます。また、脳卒中だけではなく、胃がんや肺がん、乳がんや大腸がんなどを予防する効果も期待できます。

納豆や味噌などの大豆発酵食品をよく食べた人は、食べなかった人に比べ、約20%以上発症リスクが抑えられた。

味噌の塩分を抑える!一緒に食べると良い食材

余分な塩分の吸収をできるだけ抑えたい時は、一緒に食べる食材を工夫すると良いでしょう。味噌料理と一緒に食べることで、より一層、栄養効果が期待できる野菜や、塩分の排出を促してくれる具材など、おすすめの食材を紹介していきます。

カリウムの多い食材が塩分吸収を抑える

料理を作る時に、カリウムの多い食材を使うと塩分の吸収を抑えることができます。カリウムは、野菜や果物、イモ類や海藻などに多く含まれている成分です。カリウムには、尿を出しやすくする作用があり、尿が出る時にカリウムと同じ量の塩分を排出してくれます。また、血管を拡張させ血圧を下げる効果もあります。

味噌汁に入れると良い食材

お椀に入った魚の味噌汁

味噌汁の具材でおすすめなのは、カリウムを多く含んだほうれん草、春菊、イモ類などです。また、食物繊維の多いワカメ、ゴボウ、こんにゃくなども塩分を身体の外へ排出する働きがありますので良いでしょう。モズクやヒジキなど、味噌汁の具材にはあまり馴染みのないような海藻類もおすすめです。

具材は好みで選びがちですが、カリウムや食物繊維の多い具材を入れることで、栄養・機能的にもより優れた料理になります。何種類かの具材をバランス良く取り入れることをおすすめします。

副菜として食べると良い食材

副菜としておすすめの食材は、やはりカリウム・食物繊維を多く含んだ野菜です。ほうれん草やインゲンのおひたしなど、おすすめのメニューです。きんぴらごぼうなどの食物繊維を多く含んだ根菜の和え物や、海藻類を多く使ったサラダも良いです。

様々の野菜と相性が良い調味料ですので、カリウム・食物繊維の多く含まれた野菜を中心に、色々な野菜と一緒に食べると栄養効果的にもより良いでしょう。

味噌の塩分はあまり気にしなくても良い

お椀に入ったワカメと豆腐の味噌汁

塩分濃度が高く血圧にも影響するのではないか、というイメージがありますが、実際は味噌に含まれている塩分が、高血圧や脳卒中などの病気の原因になるとは言い切れません。一品の料理から、一度に大量の塩分を摂取してしまうこともない、と考えられます。

むしろ、味噌に含まれる成分の働きにより、血圧を抑制し、高血圧を防いで様々な病気の予防をしてくれます。また、摂取した塩分の排出を促す効果もあります。このことから、味噌の塩分量の多さはあまり気にしなくても良い、ということがわかります。

また、一緒に食べる食材や、使う具材などを工夫することによって、更に高い栄養効果も望めますし、余分な塩分の吸収も防ぐことができます。日常的に味噌料理を適度に食べることによって、病気の予防が期待できるでしょう。

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