エリンギは洗う必要がない?料理前の下ごしらえ方法と保存方法

エリンギは洗う必要がないのかを検証します。きのこの仲間エリンギは洗うとどうなるのでしょうか?洗わないでいい理由や、衛生的に問題はないのかなどを解説します。その他上手な下ごしらえ方法やさまざまな保存方法まで、詳しく説明します。

エリンギは洗う必要がない?料理前の下ごしらえ方法と保存方法のイメージ

目次

  1. 1エリンギは洗う?洗わない?
  2. 2エリンギを洗う必要はない
  3. 3エリンギの下ごしらえ方法
  4. 4エリンギの保存方法
  5. 5エリンギを洗うのはやめておこう

エリンギは洗う?洗わない?

きのこの定番エリンギ

最近スーパーの野菜コーナーで年間を通して見かけるようになったエリンギは、今やすっかりきのこの定番となりました。弾力のある食感とくせのない味で料理にも使いやすく人気があります。コリコリとした食感と焼いた時のいい香りで、ファンの方も多いのではないでしょうか?

そもそもきのこ類は調理前に洗う必要はないというのが定義となっていますが、エリンギも洗わなくていいのでしょうか?それとも洗うほうがいいのでしょうか?下ごしらえ方法や保存方法もふまえ、さまざまな観点からまとめました。

エリンギを洗う必要はない

エリンギは人工栽培で土がつかない

エリンギはヒラタケの仲間で別名白あわび茸とも呼ばれます。スライスした時の見た目としっかりした食感は、まさに名前の通りといった感じです。ここ数年でスーパーの野菜コーナーでも見かけるようになりましたが、ひと昔前はあまり見かけない存在でした。その理由ですが、それまでエリンギは日本で栽培されていなかったからなのだとか。

主にヨーロッパなどで栽培されていたので、自生しているエリンギは日本にはありません。そのため、日本で販売されているエリンギは土がつかない人工栽培で作られています。

エリンギは洗うと風味が落ちる

エリンギなどのきのこ類は洗わず調理するというのが常識となっていますが、その理由は風味が落ちるためです。エリンギを洗うと水を吸って旨みなども逃げてしまいます。

エリンギに限らずきのこ類は水を吸いやすいので、洗うと食感も損なわれます。特にエリンギの場合は食べた時の独特な歯触りが魅力なので、洗うとせっかくの歯触りもなくなります。「洗わないでいいの?」とつい心配になりますが、きちんと温度管理された室内にて土を使わずに育成されているので、特に洗う必要はありません。

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エリンギは洗うと痛みやすくなる

エリンギは他の野菜と違って、洗うとすぐに傷んでしまいます。スポンジのような作りのため洗うと内部に水分が浸透しやすく、せっかくの料理が水っぽくなり美味しく食べれません。

また、水分が付着するとその部分からぬめりが出てきてしまい、さらに白いカビのようなものが出てきてしまいます。白いカビのようなものは菌糸というもので、菌糸が出てくるとエリンギの栄養が損なわれます。

そもそもエリンギに含まれる栄養素は主にビタミンDやビタミンB群、食物繊維やカリウムなどです。この中でビタミンB群とカリウムは水に溶けやすく、栄養成分が水とともに流されてしまう性質を持っているので、洗うのはあまりおすすめしません。

またカリウムの含有量に関しては、数有るきのこの中でもエリンギがNo.1です。これらを残さず摂取する為にも、エリンギは洗わずに頂くことをおすすめします。

エリンギを洗いたいなら濡れた布で拭こう

軽く拭くだけで使えるエリンギ

エリンギは空調管理されたクリーンルームで人工栽培されております。生産過程で農薬を一切使わないので農薬が残る心配もありません。雑菌が少しでもがあるとすぐに繁殖してしまうので、衛生面でも徹底管理されています。

故に洗う必要はありませんですが、どうしても汚れなどが気になるという方は濡れた布でエリンギを拭くと良いでしょう。拭き終わったら早めに食べるか、若しくはビニール袋に密閉して保存してください。また、水分だけを拭き取るのであれば、キッチンペーパーなどの乾いた布で拭くとよいでしょう。

エリンギの下ごしらえ方法

汚れを取る

下ごしらえしたエリンギ

エリンギは購入時にできるだけ鮮度の高いものを選ぶのがポイントです。表面が滑らかで白っぽくツルツルしたものを選びましょう。まずはキッチンペーパーなどで軽く汚れを取ることから始めましょう。先ほども述べましたが、エリンギはきれいな状態で出荷されるので汚れなどはほとんどありませんが、もし気になるなら拭いておくと安心です。

石づきを切る

次はエリンギの石づきを切ります。石づきとは軸の一番先端のことです。エリンギなどのきのこ類は傘と軸の部分から成り立っていますが、軸の部分は地面などとくっついていたため硬く、食べづらいので切り落とします。

エリンギは出荷の際に石づきが取り除かれるのですが、切り口が乾燥して硬くなっている場合があります。食べづらければ硬い部分は切り落としてもかまいません。

エリンギは生で食べられない

因みにエリンギを生で食べることはできません。エリンギにはシアンという物質が含まれており、このシアンは人体に被害を及ぼす猛毒となる可能性があります。ですが、このシアンは熱に弱く、加熱することで消滅させることができるのです。それ故エリンギを口にする場合は必ず加熱調理が必要となります。また、できるだけ新鮮なものを選ぶというのもポイントです。

エリンギの保存方法

保存方法①常温保存

常温保存が可能なエリンギ

エリンギは冬場に限り常温での保存が可能です。夏場は常温保存するとあまり日持ちしません。きのこ類は湿度が高いとすぐに状態が悪くなる性質を持っているため、高温多湿は夏場との相性は良くないのです。常温保存は冬場のみとおぼえておきましょう。

保存方法②冷蔵保存

エリンギは冷蔵庫で保存することができます。パックから取り出してキッチンペーパーで包み、ビニール袋などの保存袋に入れて保存しましょう。パックに入れたままだと傷みが早くなるので、決してパックに入れたまま冷蔵保存しないしないでください。きちんと保存袋などに入れて野菜室に保存すれば約一週間程度は日持ちします。

保存方法③冷凍保存

冷凍保存の仕方は簡単です。汚れを拭きとったら適当な大きさにカットし、保存袋に入れて冷凍します。もちろん洗う必要はありません。使う時は解凍せずそのまま鍋やフライパンに入れればOK!冷凍保存した場合も食感はほぼ変わりません。また、他のきのこ類も保存法は同じなので、しめじや舞茸などとミックスして冷凍保存しておくといざという時便利です。

エリンギを冷凍保存すると栄養価が高まり、旨味もアップします。エリンギは冷凍することによって細胞壁が壊れ、栄養成分が出やすくなるために栄養価が上がるのです。また、冷凍したエリンギは旨み成分が約3倍となります。つまり、エリンギはそのまま食べるよりも一度冷凍した方がより美味しく頂けるという事になります。

傷んだエリンギの見分け方

傷みやすいエリンギ

エリンギには消費期限の記載がされておらず、傷んでいるかどうかは見た目で判断することになります。そのためにも、まずエリンギの状態を正確に見極めることができなければなりません。そのうえで最も簡単な方法は茎の色を見ることで、エリンギの茎が茶色になっていないかどうかで状態を判断します。

基本的に生のエリンギは傷んでくると茎の部分から色が変わってくるので、パックに入ったままでも状態を充分に判断することが可能です。茎を見て、茶色くなっている様であれば違うモノを選びましょう。また、表面に水分が出ているエリンギも傷んでいますので、濡れたエリンギもNGです。この2点を覚えておけばハズレを引く心配はありません。

エリンギは出荷されて一週間を過ぎると変化し始め2週間までは日持ちしません。購入時はこのような見た目で判断しましょう。さらに表面にぬめりやカビのようなものが出ている場合はかなり傷みが進行している状態ですので、使用せずに廃棄しましょう。

エリンギを洗うのはやめておこう

炒めても美味しいエリンギ

エリンギを洗う必要はないのか?について、さまざまな観点から見てきましたが、できるだけ洗わずに調理したほうがいいようです。もし汚れなどが気になる場合は濡れた布で軽く拭き取るか、キッチンペーパーなどで拭き取る程度にしましょう。

水分を吸収しやすいという特徴から調理前に洗うと水っぽくなるのでやめましょう。旨みが逃げ、豊富な栄養成分も流されてしまいます。エリンギの保存方法は常温、冷蔵、冷凍とありますが、特に冷凍することによってさらに栄養価が高くなります。新鮮なエリンギを食べつつ冷凍保存も有効利用したいところです。

エリンギは食感を楽しんだり栄養も豊富でとても魅力的な食材です。さらに年間を通して価格も手ごろなので気軽に使えます。鍋に入れたり炒めものに使ったりしながら積極的に食べましょう。

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