妊婦が緑茶を飲んでも大丈夫?飲んでもOKなカフェイン量の目安は?
妊婦が緑茶を飲んでも大丈夫かについて、緑茶の種類ごとに解説します。妊娠中に飲んでも問題がない緑茶の量・カフェインの量について、詳しく説明!妊婦が毎日飲めるお茶の種類や、おすすめのハーブティーの種類についても紹介します。
目次
妊婦が緑茶を飲んでも良いのか徹底解説!
妊娠中はカフェインを含む飲み物を、控えるべきとされています。しかし、どの飲み物にどれだけのカフェインが含まれているのか、はっきりと知らない人が多いのではないでしょうか?お馴染みの緑茶にも、カフェインが含まれています。ただし、緑茶と一口にいっても様々な種類があり、カフェインの含有量も異なります。
緑茶以外にカフェインが多く含まれる飲み物や、妊婦が安心して摂れる飲み物についても紹介します。妊婦やカフェイン量が気になる人は、是非参考にしてください。何杯までであれば問題ないか、緑茶の種類ごとに詳しく解説します。
妊婦は緑茶を飲んでも大丈夫?緑茶の栄養成分は?
少量なら妊娠中でもOK
緑茶の種類にもよりますが、妊婦が毎日緑茶を飲む場合は1日1~2杯であれば大丈夫です。緑茶に含まれる亜鉛には、胎児の細胞分裂を促進する働きがあります。また、カテキンやビタミンCも含まれており、妊娠中の身体の抵抗力を高める効果も期待できます。
緑茶は、妊婦と胎児の健康効果が期待できる飲み物ですが、適量を守ることが重要です。飲み過ぎることなく、毎日の水分補給に取り入れましょう。
妊婦は緑茶の飲み過ぎに注意
大人の1日のカフェイン摂取量は約200mg~300mgが最適なので100mLに約160mgも含まれるとなると、かなりのカフェインを摂取していることになりますね。妊娠・授乳期間であれば玉露は避けるよう常に気を付けましょう。
緑茶の種類によってカフェインの含有量は異なります。100mlあたりのカフェイン含有量の目安は、下の表を参考にしてください。特に、抹茶や玉露はカフェインの含有量が高い部類です。飲み過ぎには気を付けましょう。
煎茶 | 20mg |
玉露 | 160mg |
抹茶 | 3200mg |
ほうじ茶 | 20mg |
番茶 | 10mg |
玄米茶 | 10mg |
緑茶の飲み過ぎは赤ちゃんにも影響を与える?
妊婦が毎日カフェインを摂取しすぎると、胎児に悪影響があるとされています。妊婦の体内にあるカフェインは、胎盤を通して胎児に送り込まれます。胎児は代謝機能が未発達のため、胎児の脳や体にカフェインが蓄積されてしまいます。そうなると結果的に、発育障害、発育遅延、低体重児、流産・早産・死産などのリスクが高まります。
また、カフェインには血管を収縮させる作用があり、母体から胎盤に送られる血液が減少する可能性があります。血液の減少により胎盤の形成に影響が出たり、胎児に酸素や栄養素が十分に行きわたらなくなる危険性があります。緑茶の種類によっては、カフェインの含有量が多いものもあります。緑茶の飲みすぎには注意しましょう。
緑茶にはカフェインが含まれている
なんかよく眠れそうなラベンダーとおもたが、普通に緑茶入ってるからゴリゴリのカフェインだなw pic.twitter.com/0Vpj85cRAc
— 山ちゃん@自炊ダイエット継続中 (@momo1988) November 28, 2019
妊婦は、緑茶に含まれるカフェインに留意が必要です。妊娠中は代謝速度の低下から、カフェインの分解と排出に時間を要します。特に、妊娠後期には代謝速度が1/3になり、妊婦の体内にカフェインの成分が長く残ることになります。
カフェインの摂りすぎは胎児だけでなく、妊婦の身体にも影響を与えます。妊婦が緑茶を飲む際には適量を守りましょう。
カフェインが妊婦に良くない理由
緑茶に含まれるカフェインには、胃液の分泌を盛んにする働きがあります。妊娠中、胃が圧迫されることにより、胃もたれを起こす妊婦もいます。カフェインの摂取により胃もたれが悪化したり、下痢や吐き気を招く可能性があります。
緑茶にはタンニンも含まれている
いつもコンビニやスーパーでペットボトルのお茶買う時健康志向気取って高めの緑茶買ってたんだけど、私の様な貧血気味の人緑茶のんじゃいけないらしい〜😱😱😱それを知ってからはほうじ茶にや麦茶に変えました〜💦 pic.twitter.com/IS7dhJxYB4
— ღKumiღ (@espoir093) November 11, 2019
緑茶に含まれている苦み成分「タンニン」にも注意が必要です。タンニンは鉄と反応して結びつき「タンニン鉄」となる性質があります。
緑茶には、ポリフェノールの一種であるタンニンが多く含まれています。タンニンは鉄と結びつくことによって、タンニン鉄に変わります。タンニン鉄は腸で吸収されにくく、妊婦が食事で摂った鉄分の吸収を阻害することが指摘されています。
妊娠の中期・後期は、特に貧血の症状が出やすくなります。妊娠の初期でも、貧血気味の妊婦は緑茶の飲みすぎに注意する必要があります。
タンニンが妊婦に良くない理由
妊婦はへその緒を通じて、胎児に鉄分を供給しています。そのため、妊婦の1/4には、貧血の症状がみられることが分かっています。日頃の食生活から、貧血予防の心掛けが重要になります。
妊婦の緑茶摂取量とカフェイン量の目安
妊婦が飲んでも良い緑茶の量は何杯まで?
現代の日本人が日常的に飲む“緑茶”である煎茶は、単純計算でマグカップ(200ml)で5杯程度、ペットボトル(500ml)では2本が上限となります(カフェイン摂取上限を200mg/日とした場合)。
外出の際、緑茶のペットボトル飲料を持ち歩く妊婦も多いでしょう。カフェインを含むペットボトル飲料を購入する際には、成分表示のラベルを確認してから購入しましょう。
商品の種類にもよりますが、500ml入りペットボトルの緑茶の場合、1本あたりに含まれるカフェインは約50mgです。濃いめの緑茶の場合は、2倍の量のカフェインが含まれることもあります。ペットボトル入りの緑茶を購入する前に、よく確認することをおすすめします。
妊婦が飲んでもOKなカフェイン量の目安
ブレンディスティックのカフェインレスカフェオレがほんのり甘くておいしいので、妊娠中の気分転換におすすめ。私は主に朝飲んでます。#妊娠中 #カフェイン pic.twitter.com/wTeMLerQdY
— きなこもち🧸初マタ12w (@kinalife_kinako) November 22, 2019
WHO(世界保健機関)では「妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき/一日のカフェイン摂取量が 300 mg を超える妊婦に対しては、流産や新生児の低体重リスクを低減するために、妊娠中はカフェイン摂取量を制限」との見解を示しています[*1] 。
1日のカフェイン摂取量が100mgを超えると、自然流産率が増加するというデータがあります。妊婦は1日あたりのカフェイン摂取量を、100mg程度に抑えれば大丈夫です。
カフェインの含有量が多い緑茶以外の飲み物は?
緑茶以外の飲み物についても、妊婦は毎日の飲み物のカフェイン含有量に注意が必要です。100mlあたりのカフェイン含有量の目安は、コーヒーが60mg、ココアが30mg、紅茶が30mgです。実は、ココアにはコーヒーの半分程度の量のカフェインが含まれています。
コーヒー1杯を150mlとすると、1杯分のコーヒーには約90mgのカフェインが含まれていることになります。カフェイン含有量が高い飲み物を摂る際には、1日のカフェイン摂取量の目安を考慮しましょう。
妊婦が安心して飲めるカフェインの少ない飲み物
妊婦には番茶や玄米茶がおすすめ
番茶の製法は煎茶とほぼ同じですが、規格外の茶葉を使用しており、家庭での普段使いのお茶といえます。煎茶が若葉を使用するのに対して、番茶は成長した葉を原料にしています。タンニンが多めで、緑茶の中でもカフェインが少なめであることが特徴です。
玄米茶は水に浸して蒸した米を炒り、番茶・煎茶を同量の割合で加えて作る緑茶の一種です。100mlあたりのカフェイン含有量は約10mgで、煎茶の半分程度です。香ばしくさっぱりとした味わいで、妊婦の毎日のリラックスタイムに最適です。
番茶・玄米茶共に、緑茶の中ではカフェインが少ない部類です。さらに、番茶や玄米茶に含まれるカテキンには、抗菌・殺菌作用があり、風邪予防にも効果的です。毎日の飲み物として、緑茶が好きな妊婦におすすめです。
ほうじ茶もカフェインが少ない
ほうじ茶ブーム🍂お客様が「ほうじ茶焙煎」体験中♪
— 日本茶専門店 新緑園 (@shinryokuen) November 21, 2019
店内に、ほうじ茶独特の芳ばし~い香りが漂っています😌
この香りの成分『ピラジン』は 血行を良くし、手足の冷えや肩凝り改善にも効果があるんです。
カフェインも少なく、リラックス効果も特に女性にオススメのお茶です🍵https://t.co/W1Lo6tnbN1 pic.twitter.com/v6TwThLWMT
ほうじ茶も実は緑茶の一種です。ほうじ茶は、煎茶・番茶・茎茶などを強火で焙煎することによって、香ばしさを引き出しています。高温の焙煎の過程でカフェインが飛ばされるため、比較的カフェインを気にしなくても大丈夫な飲み物です。
90℃のお湯650mlで、15gの茶葉を30秒ほど浸出させたほうじ茶には、約20mgのカフェインが含まれています。この方法で淹れたほうじ茶の場合、妊婦が毎日2~3杯程度飲んでも大丈夫です。
種類を選べばハーブティーも飲める
ルイボスティーを最近常飲しているのだが、かなり体質に合っているようだ。よく眠れるし、カフェインレスで、仕事中の水分補給に最適。
— ハッピー (@happynyannyan2) November 23, 2019
鉄分、マグネシウム、亜鉛など各種ミネラルが入っていて、抗酸化作用が強いのが特徴。ちょっと、良い感じよ✨ pic.twitter.com/pm8padGzjk
ハーブティーの種類によっては、妊婦の身体に悪影響を与えるものもあります。しかし、種類を選べばハーブティーはリラックス効果が期待でき、妊婦が飲んでも大丈夫な飲み物です。毎日飲む場合、2~3杯を目安にしましょう。
まず、おすすめしたい飲み物はルイボスティーです。ルイボスティーは、亜鉛、カルシウム、鉄分など、妊婦に不足しがちな栄養素を補う効果が期待できます。ハーブティーの中でも香りが強すぎないため、比較的飲みやすいでしょう。
次に、おすすめしたい飲み物はローズヒップティーです。ローズヒップにはレモンの20倍ものビタミンCが含まれています。ビタミンCの働きによって免疫力がアップし、風邪などの予防が期待できます。
最後におすすめしたい飲み物が、ジンジャーティーです。血流や代謝を高める効果が期待できるため、冷え性の妊婦に効果的です。
子宮の収縮作用・神経系に影響を及ぼすハーブティーは、妊婦にはおすすめできません。カモミールには子宮を収縮させる作用があるため、妊娠中は、カモミールティーの摂取は控えた方が良いでしょう。その他、セントジョーンズワートティー、ベニバナ茶、ハトムギ茶、アロエ茶も、子宮への影響が指摘されています。
妊婦がハーブティーを飲む時は、ハーブの効能等を事前に確認してから摂取することが重要です。体調に合ったハーブティーを生活に取り入れて、リラックスタイムのお供に活用しましょう。
妊婦が緑茶を飲む時は上限量を超えないようにしよう!
カフェインと言えばコーヒーのイメージがあるかもしれませんが実は緑茶にも含まれています。眠気覚ましにはもちろん集中力アップにもつながります。テアニンという成分も含まれておりリラックス効果やストレス緩和効果も期待できます。 pic.twitter.com/MOloqR9khg
— おうちごはん料理メモ (@ouchigohanbu) November 24, 2019
妊娠中は女性ホルモンの影響により、気持ちが不安定になることがあります。適量であれば、カフェインが含まれる緑茶を飲んでも問題ありません。我慢のし過ぎによって、ストレスを溜めることのないようにしましょう。妊娠中も緑茶やハーブティーなど、自分に合ったドリンクでリラックスタイムを楽しんでください。