こんにゃくは生で食べられる?安全?アク抜きの仕方も解説!

こんにゃくを美味しく食べるためのアク抜き方法や、おすすめレシピを紹介します。生のこんにゃくはそのまま食べたとしても、体に危険を及ぼすことはありません。有害な成分を含んでいるのはこんにゃくの原材料であるこんにゃくの生芋なのです。

こんにゃくは生で食べられる?安全?アク抜きの仕方も解説!のイメージ

目次

  1. 1こんにゃくは生でそのまま食べると危険?
  2. 2こんにゃくは生で食べられるのか?
  3. 3こんにゃくのあく抜きの仕方
  4. 4こんにゃくを使ったおすすめレシピ
  5. 5こんにゃくの生食まとめ

こんにゃくは生でそのまま食べると危険?

生のこんにゃくがボウルに入っている

「こんにゃくには毒があるので、そのまま生で食べると人体に有害だ」という情報を聞いたことはありませんか?実際に生で食べられるかどうか?は、知っているようで知らない問題です。結論から言うと、市販のこんにゃくはそのまま食べても危険はありません。

しかし、幾ら食べられると言っても生のこんにゃくをそのまま食べてはアクが強く美味しくありません。食味を良くするためにはアク抜きが重要です。本記事では生のこんにゃくが有害であるという誤情報が生まれるに至った理由と、正しいアク抜きの方法、おすすめレシピを紹介しています。

こんにゃくは生で食べられるのか?

ヘルシーレシピや和食レシピに大活躍するこんにゃくですが、果たして生のまま食べても危険はないのでしょうか?これについての正確な情報を知っている人はあまり多くないかもしれません。ですが、なんとなくそのまま食べると人体に悪影響を及ぼす危険があるのではと思っている人もいるでしょうが、これは誤解です。

原料である生芋は確かにシュウ酸カルシウムという有毒な成分を含み、そのまま食べると危険です。しかし、スーパーに一般に販売されているこんにゃくは食べようと思えばそのまま食べることができるのです。というわけで、本項では生芋の危険性と市販のこんにゃくの性質について解説しています。

こんにゃく芋に毒の成分がある

こんにゃく芋と生のこんにゃく

こんにゃくの原料である生芋には人体に有害な成分が含まれているため、生のままで食べることはできません。生芋に含まれている有害な成分はシュウ酸カルシウムというもので、強い毒性を持つために劇物指定されています。

シュウ酸カルシウムは水不溶性で、細かい針状結晶をしているため粘膜や皮膚に触れると、かゆみや灼熱感に至る激しい作用をもつとされています。こんにゃくの生芋の他にも、ほうれん草や里芋、パイナップルなどの食品にも広く含まれています。

市販のこんにゃくは生で食べられる?

ざるにのせられた生のこんにゃく

では、市販のこんにゃくは生で食べられるのでしょうか?一般的に刺身用の商品を除き生で食べる機会はあまりありませんが、スーパーなどで販売されているこんにゃくは意外なことに生で食べることが可能です。ただし、そのまま食べると独特の匂いが鼻についてあまり美味しくありません。美味しく食べるためには一度茹でるなどアク抜きをする必要があります。

生食は刺身こんにゃくがおすすめ

さしみこんにゃくを酢味噌で食べようとしている

先述した通りスーパーなどの身近に手に入る一般的なこんにゃくは、そのまま食べると生臭みがあり美味しくありません。しかし、刺身こんにゃくと呼ばれる商品なら生食を前提に製造されているので、そのまま食べても美味しく食べられます。

刺身用の商品は一般のこんにゃくに比べ水分が多く、ゆずや海苔などの風味をつけている商品が多いです。生野菜のサラダに混ぜて食べたり、酢味噌につけて食べるとあっさりと爽やかにいただけます。食感もつるんとしてて美味しいので食欲がない日にもおすすめです。

普通のこんにゃくと生芋こんにゃくの違い

スーパーなどで市販されているこんにゃくのラインナップを見てみると、普通の商品の他に生芋こんにゃくと表示されている商品が見られます。普通のこんにゃくと生芋こんにゃくの違いはどこにあるのでしょうか?

普通のこんにゃくは生芋を一度粉にし、その粉から作るのが一般的ですが、生芋こんにゃくとは昔ながらの製法で作ったもので、生芋をすりつぶして作ります。芋の皮ごとすりつぶすため黒っぽく仕上がります。生芋こんにゃくは芋そのものの味や風味があり、食感がサクッとして美味しいのが特徴です。
 

こんにゃくのあく抜きの仕方

こんにゃくをより美味しく食べるためにはあく抜きが必要です。下処理にあく抜きをきちんと行うことで、独特の生臭みがなくなり、調理後も味染みよく仕上がります。本項ではあく抜きが必要な理由と共に、正しい下処理の方法について詳しく見ていきましょう。

あく抜きが必要な理由

スーパーなどで市販されている商品のなかには、あく抜きが不要な商品もありますが、茹でるなどのあく抜き処理をしたほうがより美味しく食べられます。アクの正体は生芋に含まれるシュウ酸カルシウムや凝固剤に使われる水酸化カルシウム(石灰)が合わさったものです。

アクはえぐみや臭みの原因となるため、美味しく食べるにはあく抜きが必要不可欠です。また、あく抜きの過程で余計な水分を出すことができます。余計な水分をきちんと出すことでその後の調味がしやすくなり、味しみの良いこんにゃく料理に仕上げることができるのです。

一般的なこんにゃくはシュウ酸カルシウムが多いので、さっとゆがいてアク抜きをした方がおいしく食べられます。また、こんにゃくには水分が多くてそのままだと水っぽい味になりやすく、味付けがしにくいので、一旦ゆがくことによって水分を抜く作用もあります。

こんにゃくのあく抜き方法①:茹でる

一番簡単なあく抜きの方法は、鍋で湯がく方法です。まず、こんにゃくをスプーンか手を使って食べる大きさにちぎります。包丁で切るよりも味しみがよくなります。次に、たっぷりと水を入れた鍋に入れ茹でます。しっかり沸騰したら1~2分程度茹でましょう。

火を止め1~2分経ってからザルにあげれば下処理の完成です。ポイントは湯ではなく水から茹でることです。湯から茹でるとうまくアクが抜けないので注意しましょう。また、あまり長く茹ですぎると今度は食感が硬くなってしまうので茹で時間は短くするのもポイントです。

こんにゃくのあく抜き方法②:炒める

あく抜きの方法として鍋で乾煎りする方法もあります。油を加えずにフライパン等にこんにゃくを入れ、炒めます。火の加減は中火で、焦がさないように注意して混ぜながら炒めます。乾煎りすることで中の水分が抜けて味も染み込みやすくなります。

お湯を沸かす手間と時間が不要なので簡単にあく抜きできる方法です。和え物や煮物にする時に向いています。

こんにゃくのあく抜き方法③:叩く

こちらも比較的手軽にできるあく抜き方法です。乾いたまな板の上にこんにゃくを置き、麺棒で上からたたきます。中の水分がどんどんと出てきてあく抜きできるのですが、水の飛び散りが気になる時はビニール袋などに入れ、袋越しにたたくのがおすすめです。中の水分が出て臭みがとれると共に、繊維質がほぐれ味のしみも良くなります

こんにゃくのあく抜き方法④:レンジで加熱

電子レンジを使って簡単にあく抜きできる方法を紹介しましょう。食べる大きさに切ったこんにゃくを深めの耐熱皿に入れちょうど浸るくらいの水を足します。次に、100gに対して500wで2分を目安にレンジ加熱します。あとはザルにあげて流水で洗い流せば完成です。時間がない時にすぐできるので便利です。

こんにゃくを使ったおすすめレシピ

こんにゃくはヘルシーで食べ応えのある食材です。本項ではおすすめのレシピを紹介しています。材料も少なく簡単に出来るものばかりですので、ぜひ挑戦してみてください!

こんにゃくの甘辛炒め

  • こんにゃく(300g)
  • 塩(大さじ1)
  • 一味唐辛子(小さじ1)
  • ごま油(大さじ1)
  • 酒(大さじ2)
  • みりん(大さじ1)
  • しょうゆ(大さじ1)
 
  1. こんにゃくをひと口大にちぎってボウルに入れる
  2. 塩を加え、水気が出るまでよく揉む
  3. 2を水でさっと洗ったあと、フライパンで乾煎りする
  4. 一味唐辛子とごま油を加えて炒め全体に油が回るようにする
  5. 酒、みりん、しょうゆを加えたら汁気が無くなるまで炒めて完成

低カロリーながらごま油のコクが美味しいレシピです。簡単にすぐできるレシピなので毎日のお弁当作りにも役立ちます。

こんにゃくガーリックステーキ

  • こんにゃく(1枚)
  • 玉ねぎ(1個)
  • ピーマン(1個)
  • にんにく(1片)
  • 醤油
  • 砂糖
  • みりん(大さじ1)
  • ニンニクと生姜のすりおろし(各少々)
  • トウガラシ(4本)
 
  1. こんにゃくの両面に包丁で斜めに格子状の切れ目を入れる
  2. 1をサイコロの大きさにカットする
  3. 水を入れた鍋に2を入れて10分くらい煮てアクを抜く
  4. ピーマンは種をとってくし切りに、玉ねぎはざく切り、にんにくを薄切りにする
  5. 調味料を合わせてステーキソース作っておく
  6. 3をざるに揚げ、油を熱したフライパンに入れて焦げ目が付くまで炒める
  7. 6に野菜とにんにく、唐辛子を加え野菜に火が通ったらソースを入れ更に炒めて完成

こんにゃくを使ったサイコロステーキのレシピです。味がよく染みるように細かい切込みを入れてから焼き付けます。焦げ目が付くほど焼くとステーキソースがからみやすくなり美味しく仕上がります。

こんにゃくの生食まとめ

手綱こんにゃくがトレーに並んでいる

こんにゃくの原料である生芋には人体に有害な成分が含まれるため、そのまま食べると危険です。しかし、市販の商品は基本的に生でも食べても健康に影響を及ぼす危険はありません。ただ、刺身用の商品を除けば市販のこんにゃくはそのまま下処理をせずに食べると、独特の臭みが気になり美味しくありません。

本記事では美味しく食べるために必要なアク抜きの正しいやり方と、こんにゃくを使った美味しいレシピについて紹介しました。低カロリーでヘルシーなこんにゃくを上手に下処理し、より美味しく食べましょう。

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