えんどう豆とグリーンピースの違い!えんどう豆に似た豆の違いまとめ

えんどう豆は、緑色をした彩鮮やかな野菜です。春が旬といわれているえんどう豆ですが、色々な品種があり、一年を通して店頭で見ることができます。今回は、えんどう豆について徹底調査します。えんどう豆とは、どんな豆なのか?えんどう豆によく似た、グリーンピース、さやえんどうなどとの違いは?えんどう豆と似た豆の、うすい豆、そら豆、いんげん豆、大豆との違いなどを紹介します。また、グリーンピースのシワにならないゆで方も説明しますので参考してみてください。

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目次

  1. 1えんどう豆について知りたい!
  2. 2えんどう豆とは?
  3. 3えんどう豆とグリーンピースの違い
  4. 4えんどう豆とさやえんどうの違い
  5. 5えんどう豆と似た豆との違い
  6. 6グリーンピースのシワにならないゆで方
  7. 7えんどう豆を好みで使い分けよう

えんどう豆について知りたい!

えんどう豆は、マメ科エンドウ属に分類され、色々なところで栽培されている野菜です。えんどう豆の歴史は古く、平安時代に中国を経由して伝えられた由来があり、日本人には馴染み深い野菜です。

えんどう豆には色々な種類があり、莢(さや)ごと食べるさやえんどう若い実だけを食べる実えんどう絹さやスナップエンドウなどがあります。しかし、これらのえんどう豆は、同じ豆苗から収穫できる野菜です。収穫する時期や食べ方などで呼び方が変わってきます。

今回は、えんどう豆とよく似ているグリーンピースさやえんどうの違いについて調べてみました。

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えんどう豆とは?

えんどう豆は、莢の硬さで2種類に分けられています。莢が柔らかい軟莢種と、莢が固い硬莢種があり、ここでは、それぞれの品種の違いと特徴を紹介します。

軟莢種(なんきょうしゅ)

軟莢種は、莢が柔らかく莢ごと収穫し出荷される品種で、花は白いものが多いといわれています。絹さやえんどうオランダさやえんどう砂糖さやえんどうスナップエンドウなどがあり、未熟な莢を収穫し、莢ごと調理して食べます。

絹さやえんどうは、全国で一番栽培されている品種で、オランダサヤエンドウは、一般的なさやえんどうでは大きい品種で、主に関西で栽培されています。砂糖さやえんどうは、一般的なさやえんどうよりも糖度が高く、食べた時に甘味を感じることができます。

軟莢種は、硬莢種より収穫量多く、全国各地で栽培されています。収穫時期により出荷される時期に違いがあり、全国出荷量が一番多いのが鹿児島県です。鹿児島県では、10月から翌年4月まで出荷され、全国収穫量の約30%が収穫されます。

硬莢種(こうきょうしゅ)

硬莢種は、莢が固く、主に完熟して乾燥した豆を収穫して出荷されます。硬莢種のえんどう豆には、実の色が緑色の青えんどうと、赤褐色の赤えんどうがあり、どちらも花は紅色です。

主に加工用として利用されることが多く、青えんどう煮豆甘納豆フライビーンズ炒り豆うぐいす餡などの原料になり、近ごろはお菓子などの材料として使われています。赤えんどうは彩が鮮やかなことから、古来より、蜜豆豆大福に利用されることが多く、和菓子の落雁としても使われることがあります。

えんどう豆とグリーンピースの違い

えんどう豆グリーンピースは、とてもよく似ています。それもそのはず、同じ苗から育つ野菜ですので、元は同じ野菜なのです。ここでは、えんどう豆とグリーンピースの違いを紹介します。

グリーンピースとは

グリーンピース軟莢種に分類され、初め莢が柔らかく、完熟寸前まで大きく成長させ、乾燥前の生の豆を収穫したものです。グリーンピースは実えんどうで、莢は食べず、完熟していない中の実だけを食用とします。

グリーンピースは、鮮やかな緑色と、少し青臭い香りが特徴で、生のグリーンピース甘味があって風味が格別です。しかし、グリーンピースは収穫されると、缶詰冷凍加工されて出荷されることが多く、莢がついたままの生のグリーンピースを店頭で見るこもあります。

グリーンピースの主な産地は和歌山県で、全国収穫量の約半分を出荷しています。次いで、鹿児島県、熊本県、北海道、大阪府などで栽培されています。

発祥地と呼び名の違い

えんどう豆とグリーンピースの違いを説明します。えんどう豆は、平安時代に中国を経由して伝えられ、当時は「のらまめ」「のまめ」と呼ばれていました。室町時代には「園豆」(えんとう)、安土・桃山時代に「豌豆」(えんどう)という呼び方に統一された由来があります。したがって、えんどう豆とは、全てのえんどう豆の総称といえます。

明治時代になると、全国各地でえんどう豆の本格的な栽培が始まり、色々な品種が欧米各国から導入されるようになりました。持ち込まれた種など、品種改良が行われ、現在、店頭で見ることのできるえんどう豆になりました。

グリーンピースは、明治時代にえんどう豆の栽培が盛んになったとき、輸入された品種から派生したものといわれています。もともとはえんどう豆ですので、完熟寸前まで成長させ、生の豆だけを食べる呼び名グリーンピースです。

えんどう豆とさやえんどうの違い

さやえんどうは、絹さやとかさやえんどうという名前で販売されています。ですが、えんどう豆という名前で販売されているのは、あまりありません。ここでは、えんどう豆とさやえんどうの違いを紹介します。

さやえんどうとは

さやえんどうは、莢が柔らかい軟莢種に分類され、豆が大きくなる前に若取りし、莢ごと食べる品種の総称です。完熟し豆の実だけを収穫して利用する硬莢種に比べ、栽培面積出荷量が多く、全国各地で栽培されています。

さやえんどうは品種も多く、絹さやと呼ばれる絹さやえんどう、オランダ豆と呼ばれるオランダえんどう、砂糖さやと呼ばれる砂糖さやえんどうスナップエンドウなどがあります。また、硬莢種で豆の実だけを食べる実えんどうの、グリーンピースウスイエンドウツタンカーメンなどもさやえんどうの品種です。

絹さやとスナップエンドウ

さやえんどうで、よく知られいる品種のひとつ、絹さやについてご紹介します。絹さやは、実がとても薄く小さい状態のうちに収穫されるえんどう豆のことで、絹のように柔らかくシャキシャキとした食感が特徴です。全国各地で栽培されている品種で、一年を通して店頭に並んでいます。

スナップエンドウも人気の品種で、グリーンピースを莢ごと食べれるように品種改良されたもので、アメリカから導入されたさやえんどうの品種です。

スナップエンドウの莢は厚みがありやや硬くてスジが強く、甘味が強いのが特徴です。グリーンピースに近い大きさまで育てられた豆は、さやえんどうの中では一番大きく、加熱調理しても莢や豆が硬くならないので、莢ごと食べることができます

スナップエンドウは、「スナックエンドウ」と呼ばれることがあります。スナックエンドウは、日本でつけられた名前で、種苗会社のサカタのタネが、種を販売するときにスナックエンドウと名付けのが由来です。現在、商品として店頭に並んでいるものは、スナップエンドウと統一されています。スナックエンドウは、種の名前として流通しています。

えんどう豆と似た豆との違い

えんどう豆には、たくさんの品種がありますが、そのほかにも、えんどう豆に似た豆があります。ここでは、えんどう豆と似た豆との違いを紹介します。

うすい豆

うすい豆は、うすいえんどうとも呼ばれ、えんどう豆の一品種です。うすい豆は軟莢種に分類され、若い実だけを食べる実えんどうです。実えんどうは、含有成分の違いにより、糖質型、デンプン質型、その中間型に分けられ、うすい豆は中間型にあたります。

うすい豆の主な産地は和歌山県で、紀州うすいなどとも呼ばれ、グリーンピースと同じように豆が大きく、グリーンピースより皮が薄く青臭さも少ないのが特徴です。関西では、春の旬野菜として親しまれており、豆ご飯や卵とじなど色々な料理に利用され、缶詰や冷凍加工されたものは少ないといわれています。

そら豆

そら豆はマメ科ソラマメ属で、マメ科エンドウ属に分類されている、えんどう豆とは違う種別です。そら豆は、エジプト河流域で4千年以上も前から栽培されていた歴史があり、日本国内には、奈良時代に伝来した由来があります。

そら豆の名前の由来は、莢が空に向けて実ることからつけられたといわれており、春の野菜として日本人にも広く知られています。未熟なうちに莢のまま収穫し豆を利用する青果用と、完熟したものを乾燥させて使う種実用があります。

そら豆の最もポピュラーなものが大粒種一寸そら豆で、粒の大きさが約一寸(約3㎝)あることから名付けられました。莢から豆を取り出し食べる野菜で、莢や豆の色が鮮やかな濃緑色で、ゆで上がりの色が美しく、色々な料理に使われます。また、種実用は、煮豆、おたふく豆、甘納豆などに利用されます。

えんどう豆との違いは、莢と豆の大きさで、青果用、種実用ともにそら豆の方が大きさ育ちます。そら豆は通常、豆だけを食べますが、栄養が豊富な莢も一緒に食べるレシピもたくさんあります。

いんげん豆

いんげん豆は、マメ科インゲンマメ属に分類され、えんどう豆とは別の種別です。「いんげん豆」「さやいんげん」と呼ばれることが多く、関西では3度収穫できることから「さんどまめ」とも呼ばれています。

いんげん豆は、南北アメリカ大陸での主要作物となっており、この地域が発祥とされています。日本には、江戸時代に中国から伝えたとう由来があり、現在栽培されているいんげん豆は、明治時代に入ってから欧米から導入したものが原種で、国内で品種改良されたものが全国各地で栽培されています。

えんどう豆に似ているといわれているのはさやいんげんで、いんげん豆が成長してしまう前に若採りして莢ごと食べる野菜です。店頭でよく見るのは、どじょういんげんサーベルいんげんなどの丸い莢のものと、モロッコいんげん平鞘いんげんなどの平たい莢のものがあります。

さやいんげんとえんどう豆の違いは、全体の太さが均一で張りがあり、えんどう豆に比べ長いのが特徴です。最も販売されているのはどじょういんげんで、きれいな緑色をしており、ほんのりと甘味があり、柔らかいのにシャキシャキとした歯触りの食感が特徴です。

いんげん豆の別の使われ方には、豆だけを利用する場合あります。餡子をはじめ、甘納豆煮豆に使われることも多く、金時豆、うずら豆、虎豆、大福豆などがあります。豆を使ういんげん豆は、ほとんどが北海道で栽培されたもので、全国収穫量の97%を誇り、このうち金時豆が約70%を占めています。

大豆

大豆は、マメ科ダイズ属に分類され、えんどう豆とは別の種別です。農作物として世界中で栽培され、日本には縄文時代には存在した歴史や記述が残っています。

大豆にはたくさんの種類があり、食材として黄色い大豆の黄大豆、黒大豆、赤大豆が有名で、大粒種中粒種小粒種に分けられます。大粒種は、煮豆など、そのまま料理に使われることが多く、中粒種は、豆腐、煮豆、味噌などの加工用に使用され、小粒種は、主に納豆に使われています。

大豆は成長していく段階でも、食用として収穫され利用されます。大豆が若芽として収穫されるのが「もやし」で、未成熟にうちに莢ごど収穫されるのが「枝豆」です。大豆とえんどう豆がよく似ているところが枝豆です。

枝豆は大豆が成長する途中に収穫される食材で、枝豆として収穫するのに適した品種があります。国内では「錦秋」が有名で、豆の粒が大きく美味しい品種です。莢ごと収穫され莢ごと茹でますが、豆だけを食べます。

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グリーンピースのシワにならないゆで方

豆ご飯、かき揚げ、卵とじ、スープ、サラダなど、色々な料理に使われるグリーンピースのゆで方を紹介します。えんどう豆を大きく成長させ、完熟する前に収穫し、豆だけを味わうグリーンピースですが、色合いも鮮やかで、料理に添えても美味しくいただけます。ここでは、失敗しないグリーンピースのゆで方を紹介します。

ゆで方の手順

  • グリーンピース・莢つき240g
  • 塩・小さじ1/2杯
  • 湯・2カップ
 
  1. グリーンピースの莢をひねって開け、そこに指を入れ、両側に開いて豆を取り出す
  2. さやから出したグリーンピースに塩をまぶす
  3. 鍋に湯2カップを沸かし、グリーンピースを入れ、2分ほどゆで、火を止めそのまま粗熱をとる
  4. ゆで汁ごと密閉容器に入れて冷蔵庫で冷蔵保存する

グリーンピースシワにならないゆで方を説明します。ゆで方の注意点は、塩ゆでし、火を止めてもグリーンピースを直ぐに取り出さないことがゆで方の秘訣です。直ぐに出すとシワになることがあるので、粗熱を取ることが、シワにならないゆで方のポイントのひとつです。

また、ゆであがった豆に直接冷たい水をかけるとシワがよってしまうので、正しいゆで方は、ゆっくりと熱を冷ますことが、鮮やかで美味しくきれいなグリーンピースのゆで方です。

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えんどう豆を好みで使い分けよう

えんどう豆について紹介しました。えんどう豆、グリーンピース、さやえんどう、これらは全て同じ種から育つ野菜とうことがわかりました。

えんどう豆は歴史も古く、日本人にとっても馴染み深い野菜で、店頭でもよく見ることができ、色々な料理に使えます。料理にあわせて使い分け、彩鮮やかな緑色えんどう豆で、料理にアクセントをつけましょう。また、グリーンピースのシワにならないゆで方を参考にして調理してみてください。

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