2019年03月29日公開
2024年09月10日更新
ヘーゼルナッツは栄養や効果効能が豊富!マカダミアナッツとは違う?
ヘーゼルナッツといえば、ミックスナッツやお菓子に入っているナッツ類のひとつとして、とても人気の高いナッツです。そんなヘーゼルナッツにはさまざまな栄養が含まれていて、その健康への効果効能も注目を浴びています。一方でヘーゼルナッツに良く似たナッツとして、マカダミアナッツがあります。ヘーゼルナッツとマカダミアナッツの違いはもちろん、ヘーゼルナッツに含まれる栄養やその効果効能、おすすめの食べ方までまとめて紹介します。
目次
ヘーゼルナッツの意味や効果効能を知っていますか?
ヘーゼルナッツといえば、私たちの身近にあるナッツ類の代表的なもののひとつです。そんなヘーゼルナッツがどんなナッツなのかは、意外と知られていないことでしょう。ヘーゼルナッツがどんなナッツで、どんな効果効能を持っているかを紹介していきます。
ヘーゼルナッツとは?
ヘーゼルナッツはミックスナッツやお菓子に入っているナッツとして、広く馴染みのあるナッツのひとつです。そんなヘーゼルナッツがどんなナッツなのかから紹介していきます。
ハシバミの実でナッツの代表
ヘーゼルナッツはカバノキ科ハシバミ属の落葉低木の堅果と呼ばれる果実のことです。外見はどんぐりにも良く似ていますが、ブナ科のどんぐりではなくカバノキ科のハシバミの実で、植物としての種類は全く異なります。
現在の栽培品種は主に「セイヨウハシバミ(英名Common Hazel)」です。2300年前にはすでに栽培が始まっていたといわれるヘーゼルナッツは、古代ローマにおいて多産と繁栄の象徴であり、平和と繁栄を祈る際にその木を植える風習まであったといいます。
そんなヘーゼルナッツは、アーモンドやカシューナッツと並び、「世界三大ナッツ」と呼ばれるナッツのひとつであり、食用ナッツの代表格ともいえるナッツなのです。
主な生産国は?
ヘーゼルナッツの世界的な生産国は、ヘーゼルナッツの栽培が始まったとされるトルコであり、このトルコ1国で世界のヘーゼルナッツの75%を生産しています。日本に輸入されるヘーゼルナッツも、95%がトルコ産というのです。
ヘーゼルナッツはセイヨウハシバミの他にも、同属異種であるハシバミ(Asian Hazel)やツノハシバミ(Asian Peaked Hazel)の実も、中国と日本では食用にされています。
また日本国内でも長野県などでセイヨウハシバミの生産が始まっていて、地元の新たな名物としてのプロジェクトが立ち上げられています。
チョコレートなど製菓に多く使用
ヘーゼルナッツは、皮を剥いて煎った後にミックスナッツなどそのままで食べる食べ方の他にも、チョコレートやアイスクリームといったお菓子での食べ方に使われることが多いナッツです。ヘーゼルナッツは特にチョコレートとの相性の良いナッツで、ペーストにしたヘーゼルナッツをチョコレートと混ぜたジャンドゥーヤが有名です。
この他にもペーストにしてさまざまなドリンクに混ぜたり、コーヒーの香り付けにも使うほか、リキュールに漬け込んで風味を移したヘーゼルナッツリキュールなど、さまざまな使い方をされるナッツでもあります。
味やカロリー
ヘーゼルナッツは生でも食べられるナッツですが、生のままでは味に癖があるため、食べにくいと感じる人もいることでしょう。ですが炒ったヘーゼルナッツは上品な香りと少し濃い目の味が特徴です。
ヘーゼルナッツのカロリーは、100gあたり684kcalで1粒1.5gあたり10kcalとかなりの高カロリーです。粒の場合はまだわかりやすいですが、ペーストを使った食べ方をする場合には、カロリーの摂り過ぎに注意が必要です。
ヘーゼルナッツの栄養と効果効能
ヘーゼルナッツには他のナッツ同様にさまざまな栄養が含まれていますが、どんな栄養が含まれていてどんな効果効能があるのでしょうか?ヘーゼルナッツに含まれている栄養とその効果効能についてまとめてみました。
オレイン酸でアンチエイジング効果
ヘーゼルナッツに含まれる栄養に、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸があります。ヘーゼルナッツにはアーモンドの約1.6倍のオレイン酸が含まれていると言われています。このオレイン酸の効果効能は、酸化されにくいため抗酸化作用があるということです。
オレイン酸には、中性脂肪や悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化して、過酸化脂質という悪性の脂質に変化するのを抑制する効果があるのです。オレイン酸は過酸化脂質の生成を抑制することで、動脈硬化や老化を抑え、アンチエイジングに効果効能があるのです。
さらにヘーゼルナッツには抗酸化ビタミンのビタミンEも豊富に含まれているため、オレイン酸との相乗効果で、高い抗酸化力とアンチエイジング効果が期待できるのです。
オレイン酸で生活習慣病の予防
ヘーゼルナッツに含まれるオレイン酸の健康効果は、他にもまだあります。オレイン酸には悪玉コレステロールを減らす一方で、善玉コレステロールは減らさないばかりか増やす効果効能があるのです。
悪玉コレステロールが増えると、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中といった生活習慣病にかかるリスクが上がります。悪玉コレステロールを減らすオレイン酸には、生活習慣病の予防効果が期待できるのです。
食物繊維で腸内環境を整える
ヘーゼルナッツには食物繊維も多く含まれています。食物繊維には腸内環境を整えて、便秘の予防や栄養の消化吸収を良くすることによる美容効果も期待できます。さらに先に紹介したオレイン酸には、便のすべりを良くして排泄をスムーズにすることで、食物繊維との相乗効果でデトックスにも効能が期待できるのです。
体の酸化防止で骨粗しょう症の予防
ヘーゼルナッツに含まれる栄養には、抗酸化作用の高いオレイン酸やビタミンEがあることは紹介したとおりです。体の酸化を予防することで骨粗しょう症予防に効果が有るとする情報もありますが、科学的な根拠は見つかりませんでした。
ですがヘーゼルナッツには骨の原料となる栄養であるミネラルも豊富なため、骨粗しょう症予防にも効果効能が期待できることは間違いありません。
豊富なミネラルで美肌効果
ヘーゼルナッツに含まれる栄養には、豊富なミネラルがあることは先ほど紹介しました。ミネラルにはコラーゲンの生成を助ける効果があり、美肌作りには欠かせない栄養素のひとつです。
ビタミンEの抗酸化力で肌の酸化を防ぎ、肌から分泌される油の約40%を占めるというオレイン酸で肌を守り、さらにミネラルでコラーゲンの生成を促すヘーゼルナッツは、美肌効果の高い食品なのです。
ヘーゼルナッツの効果を得やすい食べ方
ヘーゼルナッツはカロリーが高いため、そんなにたくさん食べることはできません。そのため効果を得やすい食べ方を工夫する必要があります。ヘーゼルナッツの効果を得やすいおすすめの食べ方を紹介します。
食前に食べる
ヘーゼルナッツは食前30分前から、遅くても食後1時間半の間に食べるのが、おすすめの食べ方になります。このタイミングでヘーゼルナッツを食べると、オレイン酸の効果を最大限に活かすのにもっとも良いタイミングとされているからです。
ヘーゼルナッツに含まれるオレイン酸の抗酸化作用を、健康に効果的に活かすためにも、食前30分前にヘーゼルナッツを摂る食べ方がおすすめです。
牛乳と一緒に食べる
ヘーゼルナッツのおすすめの食べ方として、牛乳と一緒に摂る食べ方があります。ヘーゼルナッツに含まれる栄養には、牛乳のタンパク質を吸収しやすくする効果があります。タンパク質は身体を作るのに必要な栄養素です。美容のためにも牛乳と一緒に摂る食べ方がおすすめです。
小魚と一緒に食べる
ヘーゼルナッツには豊富なミネラルが含まれていますが、一方でカルシウムの含有量はそこまで多いとは言えません。そのためカルシウム不足を補う意味でも、小魚と一緒に摂る食べ方がおすすめです。小魚はカルシウムを多く含んでいるため、ヘーゼルナッツと相性の良い食べ合わせとなるのでおすすめなのです。
少し炒ると食べやすい
ヘーゼルナッツは先にも紹介したように、生でも食べられるナッツ類です。一般的に加熱するとナッツ類は栄養が減りやすいため、美容や健康目的でナッツを食べるときには生がおすすめです。ですが生のヘーゼルナッツには癖があるのも、先に紹介した通りなのです。
そんなヘーゼルナッツを生では食べにくいという人は、食べる直前に軽く炒ると食べやすくなるのでおすすめです。最も簡単な炒り方は、フライパンで薄いキツネ色になるまで弱火で炒る方法です。香ばしい風味にこだわる場合は、160度~180度のオーブンで10分ほど炒るのがおすすめです。
一日の適切な摂取量を守る
ヘーゼルナッツの1日の摂取量の目安は、20粒前後が適量と言われています。たった20粒とはいえ、カロリーは約200kcalになり、糖質量は2gほどとなります。栄養価が高く糖質量は少ないヘーゼルナッツですが、カロリーの高さを考えて、食べ過ぎにはくれぐれも注意が必要になることも覚えておきましょう。
ヘーゼルナッツとマカダミアナッツの違い
ヘーゼルナッツと良く似たナッツに、マカダミアナッツがあります。ヘーゼルナッツとマカダミアナッツの違いとは一体何なのでしょうか?マカダミアナッツについてまとめてみました。
マカダミアナッツとは?
マカダミアナッツはマカデミアナッツとも発音されることもある、オーストラリアのクイーンズランド州原産のナッツです。先住民族のアボリジニの間では、ブッシュタッカーと呼ばれて食べられてきました。
1880年代に最初の農園ができて栽培が始まり、1892年にハワイ王国に持ち込まれてから商業目的の栽培が始まりました。マカダミアナッツの原種は、甘味と脂肪分が少ないという欠点がありました。そのため1921年からハワイ大学で品種改良が始まり、20年かけて今のマカダミアナッツになったのです。
主な生産国は?
マカダミアナッツの主な生産国は、オーストラリアとアメリカのハワイ諸島です。特にハワイ諸島のハワイ島・マウイ島・カウアイ島などに大農園があり、1970年代以降はハワイの特産品の代表的な地位を不動のものとしています。
ヤマモガシ科の常緑樹の実
マカダミアナッツはヤマモガシ科の常緑樹の直径2cmほどの殻果のことです。マカダミアナッツは別名クイーンズランドナッツと呼ばれます。
マカダミアナッツの名前の由来は、命名者のドイツ出身のオーストラリアの植物学者・フェルディナント・フォン・ミュラー氏が、友人のイギリス出身のオーストラリアの科学者・ジョン・マカダム氏の名前を学名(ラテン語風)にしたものなのです。
味やカロリー
マカダミアナッツはその独特な歯ごたえを特徴としています。その風味は豊かな香りがありながら淡白で、バターのようなクリーミーで甘味のある味をしています。
マカダミアナッツのカロリーはヘーゼルナッツよりも高く、100gあたり718kcalで1粒2gで14kcalもあります。こちらも食べる量に気をつける必要があるのは言うまでもありません。
ハワイのマカダミアナッツが有名
マカダミアナッツというと、ハワイのチョコレートでコーティングされたマカダミアナッツが有名です。品種改良されたマカダミアナッツとチョコレートの相性の良さに気付いた、日系アメリカ人のマモル・タキタニ氏が商品化して売り出したものなのです。
マカダミアナッツチョコレートは、現在マカダミアナッツ製品で最も消費量が多い商品でもあります。ハワイを代表するお土産品としても定着し、今でも不動の人気商品です。
おすすめのヘーゼルナッツ
ヘーゼルナッツを生活に取り入れるのであれば、せっかくならば美味しいヘーゼルナッツにしたいものです。そんな美味しいおすすめのヘーゼルナッツを紹介します。
ギャバンの生ヘーゼルナッツ
ヘーゼルナッツを殻から取り出し、渋皮付きのまま詰め合わせにしたのがギャバンの「生ヘーゼルナッツ」です。ヘーゼルナッツで世界的に名高いトルコ産のヘーゼルナッツで、味付けなどの加工がされていない商品です。
生のままなのでヘーゼルナッツ本来の味を楽しめる商品というだけでなく、加工が一切されていないため、お菓子作りなどでも使いやすいというメリットのある商品です。内容量も多くコストパフォーマンスにも優れ、長くヘーゼルナッツと付き合っていきたい人におすすめの商品です。
世界美食探求 トルコ産ヘーゼルナッツ
ヘーゼルナッツを渋皮まで全て剥いてからローストして、塩で薄く味付けした商品がこの「世界美食探究 トルコ産ヘーゼルナッツ」です。こちらもトルコ産のヘーゼルナッツの中でも、粒が大きく質の高いヘーゼルナッツを選別して使っています。
独自のロースト加工で、ヘーゼルナッツのしっかりとした歯ごたえと爽やかな風味が楽しめ、そのまま食べても美味しいナッツです。味は付いていますが薄味のため、お菓子作りにも使える商品です。こちらもコストパフォーマンスに優れたおすすめの商品です。
ヘーゼルナッツを食べて優れた効能を得よう!
ヘーゼルナッツはさまざまな栄養を含んだ、身体にも美味しい優れたナッツです。まさに世界三大ナッツにふさわしいナッツと言えます。あなたもぜひその健康効果を生活に取り入れてみませんか?ただしくれぐれも食べ過ぎには注意してくださいね。