【パスタの食べ方】パスタのマナーまとめ!本場イタリアの食べ方は?
パスタの本場イタリアでは、パスタを食べるときにスプーンを使わないということを知っていますか?日本の食べ方ではスプーンとフォークを使うのが一般的ですが、イタリアの食べ方はフォークだけ使うのが正しいといわれています。今回は知っているとためになる、本場イタリアのパスタの食べ方のコツを紹介します。イタリアでのパスタの食べ方のマナー、フォークの正しい使い方とキレイに巻く方法をみていきましょう。上手に食べるコツを知ってイタリア料理を楽しみましょう!
目次
パスタの食べ方の正しいマナーは?
ピザやラザニアなどのイタリア料理は日本でも人気が高く、外食でも食べる機会が多いのではないでしょうか?数あるイタリア料理の中で特に人気があるメニューといえばパスタです。
イタリアンレストランで食べるのはもちろん、ファミレスやフードコートで食べる機会も多いでしょう。今はパスタのチェーン店もたくさんあります。
日本人にも人気の高いイタリア料理、パスタの正しい食べ方を知っていますか?スプーンの上にパスタをとって、フォークでくるくる巻く食べ方が正しいと思っていませんか?
日本ではどこでパスタを頼んでもフォークと一緒にスプーンがセットでついてきます。実はイタリアではフォークは使わないのです。
パスタの本場イタリアではその食べ方は、子供の食べ方とされているのです。スプーンを使って食べるとキレイに巻くことができ、上品にも思えます。しかし、イタリアではマナー違反ではありませんがあまり正しい食べ方とはいえないのです。
国が変われば食べ方も変わります。日本では正しい食べ方だと思っていたことが、イタリアではちょっと恥かしい行為だったとしたら?
今回は知っているとためになる、イタリア料理の定番メニュー、パスタのマナーについて紹介していきます。
イタリアでのパスタのマナーある食べ方
イタリアのパスタの食べ方やマナーは日本とはだいぶ違います。正しいマナーだと思っていたことが、実はイタリアでは間違いだとしたらちょっと恥ずかしいかもしれません。パスタの本場イタリアでの正しい食べ方、マナーをみていきましょう。
①ソースを最初から混ぜない
ミートソースなどパスタの上にソースがかかったパスタを食べるとき、まず全体をかき混ぜる。ソースがパスタによく絡むようについ、やってしまう人も多いのではないでしょうか?
実はこれ、本場イタリアではマナー違反です。皿の上で麺をグチャグチャに絡めるのは美味しさの点では正しい食べ方かもしれませんが、イタリアのマナー的にはかなり行儀の悪い行為になります。
日本には油そばやまぜ麺などのように具やソースをまぜて食べる麺があります。そのため、全体をまぜて食べたくなりますがマナー違反になるのでパスタの場合はやめましょう。
②フォークでパスタを取り過ぎない
パスタを食べるときのコツはフォークで麺を取りすぎない、ということです。本場イタリアではパスタは一口で口に入る分だけ巻くのが正しい食べ方とされています。
パスタを取りすぎて口から麺が出てしまったり、多過ぎるからと噛み切ったり、すするのは正しい正しくない以前に周りの人を不快な思いにさせる食べ方です。キレイに巻き取れて、一口で口の中に収まる量をフォークで巻くようにしましょう。
③皿の端で巻く
パスタの正しい食べ方のコツは、皿の端で麺を巻く方法です。パスタが運ばれてきたら山になったてっぺんにフォークを刺したくなります。ですが、それだとキレイに巻くことができません。
キレイに巻く方法は山のてっぺんではなく、脇の方から一口で食べられる量のパスタを引き出します。そしたら皿の端を上手く使いクルクルとフォークで巻きます。
皿の端を開けておき、そのスペースで巻くとキレイに巻けます。また、フォークは垂直に立てるのもキレイに巻くコツです。欲張らず、少ない量をフォークで取り、皿の端の窪みを利用するとキレイに巻くことができます。
④スプーンを使うかは食器で判断
パスタはその調理方法で皿の形状が変わります。平たい皿で提供されるのはフォークでもキレイに食べることができる普通のパスタです。
一方、深い形状の皿で提供されるパスタはスープパスタです。スープパスタはたっぷりのスープが入っているため、フォークだけだと食べずらいでしょう。スープパスタの場合は遠慮せずスプーンを使いましょう。
⑤具によっては手を使っても良い
魚介が殻ごと乗ったパスタもあります。その場合は遠慮せず手を使って食べても構いません。無理にフォークで食べようとすると逆にソースが飛び散ったり、汚く見えたりします。
本場イタリアや高級なイタリアンのお店ではナイフとフォークが出される場合があります。その場合はパスタの具材もナイフとフォークを使って食べるのが正しい食べ方です。
しかし、フォークだけの場合は手を使って食べましょう。利き手に持ったフォークで貝の身を抑えて、逆の手で殻をさっと取り外します。殻は別の容器に入れておくか、ない場合は皿の左奥に置いておきます。
海老も素手で頭を外し、殻をむいて食べても構いません。その時、海老の頭をすするのはもちろんマナー違反です。みっともないので絶対にしてはいけません。場所によっては手を洗うフィンガーボウルを出してくれるところもあるので手を綺麗に洗いましょう。
⑥長すぎてもすすらない
日本人は蕎麦やラーメンをすする食べ方こそ美味しい食べ方としています。特に蕎麦は、噛まずに一気にすする食べ方が「粋」で美味しい食べ方、とされています。
しかし麺類をすすって食べる文化は日本のみで海外では受け入れられないのでご注意を。下品でマナーが悪いと思われてしまいます。日本で食べる場合でもイタリアンを食べる場合はすするのはマナー違反です。
今は日本でも「ヌーハラ」という言葉があるくらいです。「ヌーハラ」とは「ヌードルハラスメント」の略で、麺のすする音で周りを不快にさせることを言います。
海外の文化が日本にもかなり浸透してきたことで、すする食べ方が不快、と思う人も増えてきたのです。蕎麦やラーメンをすするのはいいとしても、イタリアンのパスタをすするのはやめましょう。
パスタが長く垂れ下がるとすする食べ方になるので、すすらなくていいように一口サイズに巻いて食べるようにしましょう。
⑦フォークの使い方を変える
フォークはクルクル巻くだけでなく、刺して使う場合もあります。それはペンネなどのショートパスタの場合です。
ショートパスタの場合は巻くことはできないためフォークの使い方も変わります。フォークの腹に乗せてもいいのですが滑って食べにくい場合は、遠慮せず刺して食べてもOKです。
パスタを美しく食べる方法
本場イタリアのマナーは難しく思われがちですが、コツを覚えてしまえばそれほど難しいことはありません。パスタを食べるときにみんなが気持ちよく食べることができる美しい食べ方をマスターしましょう。
日本でスプーンを使うのは何故?
本場イタリアではスプーンを使わないのに、なぜ日本ではスプーンを使う食べ方が広まったのでしょう。その理由は1930年以降アメリカからパスタの食文化が入ってきたことによります。
実はアメリカでは日本と同じようにスプーンを使ってパスタを食べているのです。アメリカを通して日本にパスタが広がったことで食べ方もアメリカ式が浸透していきました。
フォークで食事することに慣れていない日本人にとっても、スプーンを使ったほうが綺麗に食べることができます。そのため日本ではパスタにはスプーンも添えられるようになったのです。
昔は手づかみ
ファッションの国イタリアではその昔、パスタを手づかみで食べていた時代があったといいます。パスタを手づかみで食べるとはかなり大胆な食べ方で、今のイタリアでは想像もつきません。
その食べ方はかなりダイナミックで、パスタをむんずと掴んだら上に持ち上げ、下から口に入れて食べるというのです。
今そんな食べ方をしたら、マナーどころの話ではありません。17世紀ごろのイタリアでは、パスタは道端で売られていたファストフードのような食べ物だったそうです。その当時フォークが普及していなかったため、手づかみ食べは普通に行われていました。20世紀はじめ頃まではパスタの手づかみ食べは行われていたそうです。
時代が変われば食べ方も変わるものです。日本でも昔は寿司は屋台で食べるファストフードのような食べ物でした。パスタの本場イタリアでも、パスタは気軽な食べ物だったのです。
日本では箸も使う
箸文化の日本では、パスタを食べるにも箸で食べる場合があります。外食でも年配の方は箸を使う場合がありますし、家庭で食べるときは箸で食べる、という人もいます。
パスタの人気チェーン店「五右衛門」ではパスタは箸で食べます。五右衛門では本格的な材料を使いこだわったパスタを提供していながら、食べ方は日本文化の箸です。「日本人が美味しいと感じるために」あえて、フォークではなく箸で提供しているというのです。フォークをうまく使えない日本人が、ストレスなく食べられるようにという配慮なのでしょう。
パスタの食べ方のコツ
パスタを美味しく食べるには上手な食べ方を知っておきましょう。フォークの使い方や上手に巻くコツを知って本場の食べ方で食べてみましょう。
ロングパスタ
ロングパスタの食べ方はちょっとコツがいるかもしれません。イタリアでも、小さいうちはフォークの使い方が上手くないためスプーンを使います。
ロングパスタは食べ方のポイントとフォークの使い方がわかれば上手に食べられるようになるでしょう。まず、パスタを避けて皿の手前にスペースを作ります。
パスタのてっぺんではなく、端からパスタをフォークで取るのですが本数は3本〜5本ほどです。意外に少ないと思いますが、そうしないと綺麗に巻けないのです。パスタ3本〜5本を空いたスペースに取り出したら巻いていきます。
フォークの使い方は、フォーク全体を垂直に立ててクルクル巻きます。皿の端を使って巻けばスプーンがなくても上手に巻けることでしょう。必ず最後まで巻きつけて、麺が垂れ下がらないようにします。
ショートパスタ
パスタの種類はロングパスタだけではありません。何種類もあるショートパスタですが、代表的なものはペンネやマニケ(太くて短い筒状のパスタ)、ファルファッレ(蝶の形のパスタ)、コンキリエ(貝殻という意味を持つパスタ)などです。
これらは巻くことができないのでフォークの使い方も変わります。正式な食べ方はフォークですくうように乗せて食べる方法です。しかしこの方法ではツルツル滑って食べにくいこともあります。
何回も落としたり、上手く食べられないときはさして食べても特にマナー違反ではありません。パスタの穴にフォークをさしても問題はありません。一口で食べられる分量をさして食べればOKです。
スープパスタの食べ方は?
パスタにはスープたっぷりのスープパスタがあります。その場合はどんな食べ方が正しいのでしょう。上手に食べる方法やコツ、正しい使い方を紹介します。
イタリアはショートだけ
イタリアでもスープパスタは食べられているのでしょうか?答えはイエスです。イタリアでもスープパスタは食べられています。
しかし、日本やアメリカのようにロングパスタのスープパスタはありません。ショートパスタで作られたものだけです。そのため、イタリアではスープパスタはスプーンのみで食べられています。
特別な食べ方や方法があるのかと思いきや、ショートタイプしかないので簡単にスプーンで食べられているのです。
スープパスタの発祥はアメリカ
スープパスタの発祥は実はアメリカです。イタリアじゃないの?と意外に思うかもしれません。アメリカではどのように食べられているのでしょうか?
アメリカではスープパスタはスプーンとフォークで食べられています。日本と同じです。アメリカのパスタは柔らかいので、スプーンで細かく切ってスプーンですくって食べる場合もあるようです。
日本のスープパスタは簡単に切ることはできないので、やはりスプーンとフォークで巻いて食べるのがいいでしょう。難しく考えず、スープが跳ねたりしないような使い方で食べればOKです。
パスタの食べ方で注意すること
マナーや上手に食べるコツ、フォークで巻く方法をみてきましたが特に気をつけたほうがいい食べ方の注意点をみていきましょう。
長くて噛み切ること
パスタの食べ方の基本は一口で食べることです。口いっぱいに頬張ったり、すすったりするのはマナー違反です。長く垂れ下がった麺は口に入れるとき、すするか噛み切るかになります。すするのがマナー違反だからと噛み切るのもマナー違反になります。
噛み切ることで、短い麺が皿に残り見た目が悪いだけでなく最後まで綺麗に食べることができなくなります。先ほど紹介した方法で綺麗に巻いてみてください。そうすれば噛み切ることなく、一口で食べることができます。
反時計回りは不幸が訪れる?
イタリアではパスタの食べ方で面白いジンクスがあります。それはパスタを巻くとき反時計回りに巻くと不幸が訪れる、というジンクスのような言い伝えのような話です。実際に不幸が起るわけではもちろんありません。面白いイタリアならではの言い伝えです。
パスタの本場イタリアの食べ方で食べよう!
国や時代が変わればマナーや食べ方の方法は変わります。上手な食べ方のコツを知って本場の食べ方で食べてみると、より一層美味しく食べられるかもしれません。どうしても上手く食べることができない場合は、汚く食べるよりはスプーンを使って綺麗に食べたほうがいいでしょう。
ようは「周りの人を不快にさせない」「汚い食べ方をしない」ことが一番大事です。マナーや食べ方を知っていれば、きっと役に立つはずです。本場の食べ方はフォークを使う、ということを頭の片隅に置いて食べてみてください。