スペアミントとペパーミントの違いとは?効能や味など特徴を調査!
スペアミントとペパーミント、その違いをご存知ですか?ミントは全部同じようなものと思っている人も多いですが、実はそれぞれ効能・効果、味など異なる特徴をもっており、利用方法も異なります。今回はスペアミントとペパーミントの違いについて調べました。またスペアミントの家庭での育て方や料理などへの使い方、さらには保存方法なども紹介していきます。スペアミントとペパーミント、それぞれの特徴を生かして、毎日をもっと爽やかにしてみましょう!
目次
スペアミントとペパーミントの違いは匂いにあった!
皆さんは「ミント」と聞いて何を思い浮かべますか?一口にミントといっても様々な種類があり、代表的なものがスペアミントとペパーミントになります。この2つのミントは一見よく似ているようで、実はかなりの違いがあります。もちろん葉の形状なども異なりますが、スペアミントとペパーミントの最大の違いは匂いです。今回はそのスペアミントとペパーミントの違いについて紹介していきます。
スペアミントとペパーミントの違いや特徴を見てみよう
まずはスペアミントとペパーミントは一体どのような植物なのか、それぞれの特徴や名前の由来などを紹介していきます。見た目ではスペアミントの方が葉脈が薄く、ペパーミントの方が葉脈が濃いのが特徴とされていますが、葉を並べて比較しないと見分けがつきにくいため、やはり香りの特徴を抑えておきましょう。
どちらもハーブの一種
スペアミントもペパーミントも、どちらもハーブの一種でシソ科ハッカ属の植物になります。ハーブとは薬草や香料、保存料や防虫などの目的で利用される植物の葉のことを指します。ハーブの種類の中にミントがありますが、実はミントだけでも3000以上の種類があると言われています。そのミントの中で代表的なものがスペアミントとペパーミントになります。
スペアミントの歴史は古く、紀元前から消臭やネズミ除けとして利用されていたという記録が残っています。ペパーミントはスペアミントとウォーターミントの交雑種であると言われていますが、実はまだ詳しくは分かっていない部分も多いようです。スペアミント同様に、昔から利用されてきたハーブです。
スペアミントとペパーミントの香りと味の違い
スペアミントとペパーミントの一番の違いは匂いにあります。香りの成分が違うため、それぞれに香りの特徴が異なるのです。スペアミントの香りはカルボンという成分が約60パーセントと、10パーセントほどのリモネンという成分からできています。これらの成分はスペアミントのソフトな清涼感とやさしい香りを生み出し、味に甘さと少しの苦味を与えます。
ペパーミントの主成分はメントールで出来ています。そのため、スーッとする強い清涼感を感じる匂いと味になっています。そのピリッとする刺激が似ているということで、ペパーミントの名前はコショウのペッパーから付けられました。それぞれの香りの特徴を知って、スペアミントとペパーミントを見分けてみてください。
二つに共通する「ミント」はギリシャ神話が由来
ギリシャ神話ではミントについてのお話があります。ある時、冥界の王ハデスが森で美しい妖精ミンテに出会います。ハデスがミンテを連れ去ろうとしたところ、ハデスの妻ペルセポネに見つかってしまい、ミンテは植物に変えられてしまいました。悲しんだハデスはすぐにミンテに気付けるようにと、その植物に甘い香りを授けました。これがミントになったと言われています。
スペアミントとペパーミントの日本での呼び方
スペアミントもペパーミントも海外から入ってきた植物ですが、日本ではスペアミントをオランダハッカ、ペパーミントをセイヨウハッカと呼んでいました。共通するハッカは漢字では「薄荷」と書きます。中国語で荷物が軽いという意味です。葉を蒸留して精油を抽出するとほんのわずかな量になるので、荷物が軽いという意味でつけられたとされています。
スペアミントの効能・効果は?
スペアミントは紀元前の昔から消臭や薬、ハーブティーなどとして人類の生活に取り入れられてきました。そのスペアミントには一体どのような効能・効果があるのでしょうか?スペアミントの効能・効果について詳しく紹介していきます。
鎮静作用で気持ちをリラックス
スペアミントのスーッとした清涼感のある香りには沈静作用があるとされています。ストレスが溜まっている時や神経が興奮している時などに、気持ちをリラックスさせる効果があります。集中力を上げたい時や気分転換したい時などにも使える効能です。
消化を助けてくれる効果
スペアミントには胃の働きを良くし、消化を助けるという効能があり、昔から胃薬として使われていました。食べすぎ、飲みすぎなど、消化を良くしたい時におすすめです。スペアミントのすっきりした香りが胃のむかつきを抑えるという効果もあります。
殺菌作用で風邪の予防に!
歯磨き粉やガムなどによくスペアミントが使用されていますが、これはスペアミントの殺菌作用を利用しています。スペアミントティーでうがいをすることで口腔内の殺菌ができるため、風邪の予防だけでなく口臭予防の効果も期待できます。また、炎症を鎮める効果もあるので花粉症の時期には鼻水や咳の改善も期待できます。
スペアミントの育て方や使い方
健康に良い効能・効果が期待できるスペアミントを手軽に使えたら良いですよね?ミントティーなどで購入することもできますが、スペアミントを家庭で育てることが出来れば、もっとお茶にも料理にも使いやすくなります。スペアミントの育て方や使い方、また保存方法なども紹介します。
スペアミントは育て方簡単で初心者も安心
スペアミントの苗は園芸店やホームセンターなどで販売されており、初心者でも簡単に育てることができます。プランターや大き目の鉢に植え付けをしたら暑すぎないひなたか半日陰に置きます。水やりは土が乾きすぎない程度で大丈夫です。葉が多くなってきたら剪定しながら使っていきましょう。ペパーミントも同様で簡単に育てることができます。
そのままちぎって香りを楽しもう
出典: https://horti.jp
スペアミントの一番手軽な使い方は、そのまま葉をちぎるだけ!ちぎった葉から広がるスペアミントの爽やかな香りを楽しみましょう。そのまま部屋に置いて芳香剤のようにしても良いですし、小さな巾着袋にスペアミントの葉を入れ、ポプリのようにして持ち歩くことも出来ます。
料理やお茶に加えてリラックス!
スペアミントをお茶や料理に加えて使うのもおすすめです。スペアミントの葉を5~10枚ほどティーカップに入れ、熱湯を注いで2~3分ほどおけばスペアミントティーの出来上がりです。とても簡単に作れて香りもよく、リラックス効果は抜群です。お好みで砂糖を入れても美味しく召し上がれます。
サラダにみじん切りしたスペアミントの葉を加えれば、さっぱりして口当たりの良いスペアミントサラダに仕上げることが出来ます。夏の暑さで食欲がない時や、胸焼けで胃がすっきりしない時などにもってこいのメニューです。スペアミントは2人前で葉20~30枚ほどが目安になりますが、量はお好みで調節してください。生のスペアミントはあまり多く入れすぎると苦味が強くなるので注意です。
スイーツに添えて見た目も香りも華やかに!
スイーツや料理の飾り付けにスペアミントを添えるのもオシャレです。今回はすっきりした味わいがおいしいミルクミントゼリーのレシピを紹介します。
- ゼラチン
- お湯(50cc)
- 牛乳(250cc)
- グラニュー糖(大さじ1)
- 練乳(大さじ2)
- スペアミント(乾燥したものを小さじ1)
- ゼラチンをお湯でふやかしておき、牛乳、グラニュー糖、練乳、スペアミントを混ぜ合わせ人肌くらいに温めたものと混ぜ合わせます。
- スペアミントの葉をこし、容器に流し入れたら冷蔵庫で2時間ほど冷やして固めます。
- 仕上げに生のスペアミントの葉を乗せたらミルクミントゼリーの完成です。
スペアミントやペパーミントの保存方法
スペアミントやペパーミントの保存方法は、収穫後、濡れたペーパータオルなどで包んだものを密閉できる容器や袋に入れて冷蔵庫に入れます。風味が落ちやすく、数日しか保存できません。冷凍庫では1ヶ月ほどもちますが、解凍するたびに鮮度が落ちるので、この保存方法の場合はあらかじめ使いやすいサイズに切っておくのがおすすめです。
スペアミントやペパーミントの保存方法で一番おすすめなのは乾燥させて保存することです。茎ごと収穫したものであれば束ねて逆さにし、日陰や室内で数日吊るして乾燥させます。葉のみの場合はトレーなどに並べて乾燥させます。しっかり乾燥したら、ビンなどで密閉して保存します。この保存方法であれば、一緒に乾燥剤を入れておけば1年ほどもちます。
スペアミントもペパーミントもやはり鮮度が大事です。いずれの保存方法であっても、時間が経つとともに葉の色が悪くなり、香りや風味が変わってしまいます。ですので基本的には収穫後、なるべく早めに使うようにしましょう。
スペアミントの特徴を生かして料理やスイーツに使おう!
スペアミントとペパーミント、似ているように見えてそれぞれ違った特徴をもっています。育て方や使い方、保存方法などもとても手軽で簡単なスペアミントは毎日の生活に清涼感を与えてくれます。スペアミントの甘くて爽やかな香りと味を活かし、料理やスイーツなどに爽やかな香りをプラスしてみましょう!