さんまの栄養と効果効能を調査!旬の時期や缶詰で栄養価は変わる?

秋の味覚の代表格といっても過言ではない、さんま。脂がたっぷりとのった秋のさんまは非常に美味しくてついつい食べすぎてしまう程です。そんなさんまには多くの栄養が含まれており、期待できる効果・効能も多いそうです。そこで今回は、さんまの栄養と効果効能を調査してみました!また、さんまの栄養は旬の時期や缶詰で変わるのかという、素朴な疑問についても併せてご紹介しますので是非チェックしてみてください。

さんまの栄養と効果効能を調査!旬の時期や缶詰で栄養価は変わる?のイメージ

目次

  1. 1さんまの栄養成分と効果・効能がすごい!
  2. 2さんまのワタにも栄養たっぷり
  3. 3さんまは旬の時期以外で栄養価が違う?
  4. 4さんまの缶詰を徹底調査!
  5. 5さんまには優れた栄養素がたっぷり

さんまの栄養成分と効果・効能がすごい!

食欲の秋と言われているほど、秋に旬を迎える食べ物は多いです。そんな旬を迎えた美味しい食べ物で溢れる秋の味覚ランキングで、さんまはダントツ1位に輝いているほど人気の魚です。何気なく食べているさんまですが、一体どんな魚なのでしょうか?まずは、さんまについて学んでみましょう。

さんまとはどんな魚?

さんまとは、ダツ上科・サンマ科・サンマ属に分類される、海棲硬骨魚の1種のことを指します。『さんま』という名前の由来には有力な説が2つあります。1つ目が、『サ(狭、意:狭い、細い〉』に起源があるとして「細長い魚」を意する古称『サマナ(狭真魚)』が『サマ』から『サンマ』と変化したとする説です。

もう1つの説が、さんまは大群をなして泳ぐ習性を持つため、『大きな群れ』を意する『サワ(沢)』と『魚』を意する『マ』から、『サワンマ』が語源となったという説です。さんまを漢字で書くと、『秋刀魚』と表記されますが、これはさんまが秋に旬を迎えてよく収穫される事・細い柳葉形で銀色に輝くその魚体が刀を連想させる事から表され、『秋に獲れる刀のような形をした魚』との含意があると言われます。

さんまの形状は、細長くて上下顎はクチバシ状になっており、下顎は上顎より突出しています。北太平洋に広く生息し、日本近海から、アメリカ大陸沿岸のアラスカおよびメキシコまでの海域に分布しています。日本におけるさんまの陸揚げは1位が北海道・2位が宮城県・3位が岩手県となっています。

そんな日本の秋の味覚の代表格といっても過言ではないさんまには、非常に多くの栄養成分が含まれており、期待できる効果・効能も非常に多いとされています。さんまには一体どのような栄養成分が含まれ、期待できる効果・効能はどんなものが挙げられるのでしょうか?お次は、さんまに含まれる栄養成分と期待できる効果・効能について調査してみましょう。

血液さらさらEPA

さんまに含まれる多くの栄養成分の中でも最も注目されているのが、『EPA(エイコサペンタエン酸)』です。旬を迎えたさんまは非常に脂がたっぷり乗っていて絶品です。この『脂』こそが、『EPA(エイコサペンタエン酸)』です。脂と聞くと、体に悪そうに感じたり太ったりしそうなイメージがありますが、さんまに含まれる『EPA(エイコサペンタエン酸)』は『不飽和脂肪酸』です。

「『不飽和脂肪酸』って何?」と思われるでしょうが、簡単に言ってしまうと体に良い脂です。これは後にご説明させていただく『DHA(ドコサヘキサエン酸)』にも含まれているのですが、血中コレステロールを低下させてくれる効果・効能があり、動脈硬化や心筋梗塞といった病気の予防に役立つ効能が期待されます。

また、さんまに含まれる『EPA(エイコサペンタエン酸)』という栄養成分は、血液粘度を下げる効果や、血小板の凝固を抑える効果があるので、血管を柔軟にして血液をさらさらにする効果があります。糖尿病の合併症を解消したり、炎症を鎮める作用や抗腫瘍作用にも効果的だとされています。

脳を活性化してくれるDHA

『EPA(エイコサペンタエン酸)』と同じく、『不飽和脂肪酸』の一種である『DHA(ドコサヘキサエン酸)』という栄養成分もさんまには豊富に含まれています。『DHA(ドコサヘキサエン酸)』にはコレステロールを抑える効能があり、脳細胞の発達維持に効果を発揮する効果があるので、脳を活性化させて脳の老化を防ぐ働きに期待できます。

また、さんまに豊富に含まれている『DHA(ドコサヘキサエン酸)』には『EPA(エイコサペンタエン酸)』と同じく善玉コレステロールを増やす効果や、血管そのものの柔軟性を高め、血栓を溶かす働きがあるので動脈硬化や心疾患・高血圧予防効果にも期待できます。さんま一匹食べると、1日分の『EPA(エイコサペンタエン酸)』と『DHA(ドコサヘキサエン酸)』が補えます。

眼精疲労に良いビタミンA

粘膜を強化する効能がある栄養成分・『ビタミンA』。そんな『ビタミンA』はさんまの内臓に多く含まれています。『ビタミンA』は、『β-カロテン』から変換されたものであり、皮膚や目における粘膜を健康に保つ働きや、成長促進作用があります。また、脳梗塞やガンの予防や治療に効果があります。体の酸化を防ぐ力もあるので、美肌にも有効な栄養成分とされています。

丈夫な骨をつくるカルシウム

イライラした時に摂取すると良いと言われている『カルシウム』。ミネラルに分類される栄養成分である『カルシウム』は、骨や歯を強くするために欠かせない栄養です。そんな『カルシウム』には神経の興奮を和らげる効果はもちろんのこと、丈夫な骨を作る効果があるので、骨粗しょう症の予防にも期待できます。

また、心臓や筋肉に必要とされる収縮作用や抵抗力を強化する作用もあるので、『カルシウム』は私たち人間にとって欠かせない栄養だと言えます。さんまにはそんな人間にとって欠かせない栄養成分・『カルシウム』も含まれているので、是非とも積極的にさんまを食べていきたいものです。

免疫力を高め体を作るたんぱく質

筋肉や血液の材料とされたり、健やかな肌を作るために欠かせない栄養成分といえば、『たんぱく質』です。そんな『たんぱく質』の中でも体内で生成できない必須アミノ酸をバランスよく含むものを『良質たんぱく質』と呼ぶのですが、さんまには牛肉と張るほどの『良質たんぱく質』を含むと言われています。

『たんぱく質』は肌などの細胞を修復する作用はもちろん、抗体の原料になるので免疫力を高めてくれる効果があります。免疫力を高めつつ、健康的な肌作りや体力回復に効果が期待できるとされていたりと、嬉しい効果が盛りだくさんな『たんぱく質』ですから、どんな魚を食べようか迷った時にはさんまをチョイスしましょう。

さんまのワタにも栄養たっぷり

独特の苦味があるさんまのワタ。苦味があることから、ワタを取り除いてからさんまを食べるという方が多いですが、実はさんまのワタにも栄養がたっぷり含まれていますので是非とも捨てずに食べて欲しい部位です。では、さんまのワタには一体どんな栄養成分が含まれているのでしょうか?お次は、さんまのワタに多く含まれる栄養成分と効果・効能について学んでみましょう。

美肌効果のあるレチノール

さんまのワタには、『ビタミンA』の仲間である『レチノール』が含まれています。この『レチノール』には、肌の弾力の低下やシワ・たるみ改善する作用があり、美肌に効果的な栄養成分だと言われています。また、さんまのワタに多く含まれている『レチノール』には、肌の再生や皮脂分泌をコントロールする働きもあるので、ニキビや吹き出物に悩んでいる方にもオススメです。

美肌に嬉しい効果が盛りだくさんな『レチノール』は、ビタミンC・Eと同時に摂取すると相互に作用する働きがあるのでより効果が実感されることでしょう。レモンやカボスなどと一緒に食べると、さんまのワタの独特の臭みや苦みも緩和されう上、『レチノール』が吸収されやすくなりますのでさんまを食べる際にはセットでいただくようにしましょう。

貧血解消効果があるビタミンB12と鉄分

さんまは100gあたり1,4mgと、魚類では比較的多くの『鉄分』を含んでいます。『鉄分』は赤血球中のヘモグロビンの合成に必要な栄養成分であり、体の各器官に酸素を運ぶ働きを行ってくれます。また、赤血球合成をサポートする『ビタミンB12』も多く含まれていますので、貧血になりやすい方にさんまはオススメの食材です。

さんまは旬の時期以外で栄養価が違う?

秋に旬を迎えるさんま。そんなさんまは旬の時期である秋以外にもスーパーや魚屋で見かけることができますがやはり旬である秋のさんまとは脂の乗り具合が違い、お味も違ってきます。しかし、違うのは味だけではないようです。

実は、旬の時期かそれ以外の時期かで、さんまの栄養価も変わってくるようです。では、旬の時期と旬ではない時期のさんまの栄養価とは一体どのように違うのでしょうか?お次は、旬のと旬の時期以外のさんまの栄養価の違いについて学んでみましょう。

夏のさんまは脂肪が少ない

秋が旬だとされているさんまですが、夏にも購入することはできます。日本近海でのさんまの主な漁場は、北海道根室沖から三陸沖を経て銚子沖の太平洋沿岸あたりだと言われているのですが、時期によってもさんまの脂肪量が異なるようです。

8月に北海道根室沖で操業が開始される頃のさんまの脂肪は約10%程度となっているのに対し、終漁期となる10月〜11月頃の三陸沖では約20%程度と、倍近く脂肪がつくようになっています。さんまの旬だと言われている秋は、ただ単に収穫量が多いからではなく、夏と比べて脂肪が多くつくようになっていて美味しいからです。なお、産卵後のさんまの脂肪は約5%に激減しているそうです。

さんまは脂にDHAやEPAが豊富に含まれる

さんまの脂には、『不飽和脂肪酸』の『EPA(エイコサペンタエン酸)』と『DHA(ドコサヘキサエン酸)』という栄養成分が豊富に含まれています。先ほども説明させていただいたように、この『EPA(エイコサペンタエン酸)』と『DHA(ドコサヘキサエン酸)』は体に良い脂です。

血液や血管の健康に作用する『EPA(エイコサペンタエン酸)』と、脳や神経に作用する『DHA(ドコサヘキサエン酸)』がさんまの脂肪には含まれているので、多くの病気を予防する効果があります。旬のさんまには脂がたくさん乗っていて、高脂肪ですが、さんまに含まれているこれらの脂は良質なものなので心配ないでしょう。

さんまの缶詰を徹底調査!

旬である秋には、塩焼きにして食べるのが最も人気ですが、旬以外の時期に人気なのはさんまの缶詰です。加工品であるさんまの缶詰ですが、生のさんまとの栄養価の違いはあるのでしょうか?また、さんまの缶詰のメリットとは一体どの様な点があるのでしょうか…?最後に、さんまの缶詰について徹底調査してみましょう! 

さんまの缶詰の栄養価は?

さんまの缶詰といえば、味も濃い目で体に悪そうなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、実は生のさんまより栄養価が高いものがあります。それが、『カルシウム』です。さんまの缶詰では、身だけでなく骨も柔らかくなっているので、骨まで丸ごと食べられるようになっています。

『カルシウム』が多く含まれるさんまの骨部分だからこそ、丸ごと食べられるさんまの缶詰は生のさんまよりも『カルシウム』が多く摂取できるようになっています。メーカーなどによって内容量が違うため、多少の変動はあるものの、さんまの缶詰1缶で、200mg程度の『カルシウム』が含まれており、1日で摂取すべき『カルシウム』の量・600mgを、さんまの缶詰1缶で3分の1も摂取できます。

また、さんまの骨部分には、『カルシウム』の他にも『鉄分』と言った栄養成分が生のさんまより多く含まれています。さんまの缶詰に含まれる『鉄分』の量は、生さんまの2倍程となる2.9mg程度入っています。生のさんまにも豊富な栄養成分が含まれていましたが、さんまの缶詰にも多くの栄養成分が含まれています。

さんまの缶詰の良い所

さんまの缶詰の良い所は、骨まで食べられる所でしょう。骨まで食べることで栄養価が高まり、骨が脆くなってしまうお年寄りや発達途中の小さなお子様・貧血になりやすい方にも嬉しい結果に結びつくでしょう。また、缶詰のさんまは旬がないため、値段が一年中安定しているといった点もメリットです。安価に購入できることや、一年通して食べられるといったことも評価される点です。

さんまの缶詰は食べすぎ注意

一年中安価に購入でき、生のさんまより栄養価が高まるものもあるさんまの缶詰。「これからはたくさん食べよう!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、いくら良い点が多いさんまの缶詰も食べすぎには注意です。なぜかというと、さんまの缶詰は油や塩分を多く使用しているからです。

これは、加工したさんまを長期保存を可能にするために避けられない点ではありますが、体にとってあまり嬉しいものではありません。また、塩分や油の他にも食品添加物や化学調味料が使用されていることからも、健康面には配慮が必要です。どれだけ体に良いと言われているものも、食べすぎは逆効果。さんまの缶詰も同じです。食べすぎには注意して、多くても週に1回位にとどめておきましょう!

さんまには優れた栄養素がたっぷり

さんまに含まれる栄養成分と期待できる効果・効能調査まとめのご紹介はどうでしたか?秋に旬を向けるさんまは日本の秋の味覚代表格とも言えるほど、国民に愛されている食材です。そんなさんまには優れた栄養成分が非常に多く含まれており、期待できる効果・効能もたくさんある事がわかりました。
 

また、さんまの缶詰は骨まで食べられるので、生のさんまより栄養価が高まるものもあることがわかりました。さんまの缶詰には化学量や食品添加物・多くの塩分や油を使用しているため食べすぎには注意が必要ですが、それ以上に嬉しいメリットも多いので上手に付き合っていけるようにしましょう!

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