さんまの焼き方のコツは?フライパンやグリルでふっくら美味しい調理技
食欲の秋の代表的な魚といえばやはり「さんま」です。定番の食べ方と言えばさんまの塩焼き。ご家庭で調理する時、焼き方には気を付けていますか?フライパンやグリルでは美味しく焼けない…という方に、フライパンやグリル使った焼き方をお教えします。
目次
さんまを美味しく焼くコツは下準備から
美味しいさんまの塩焼きを作るときに欠かせないのは下準備です。下準備をしっかりする事が、美味しいさんまの塩焼きへの第一歩です。
さんまはうろこがほとんどない魚ですが、プロの方は必ずと言っていいほどうろこを取ります。さんまの表面は汚れていないように見えても、洗っていると水が黒っぽい色になることありませんか?この汚れとぬめりがくさみの元です。
包丁でやさしくさんまのうろこをこそげ取り、「水500cc、塩大さじ1、片栗粉大さじ1/2」を混ぜ合わせ、その中で表面をやさしく洗い、キッチンペーパーで水気を押さえます。たったこれだけですが、少しの下ごしらえで味に大きな差が出ます。
さんまの塩焼きは「塩」のふり方が大切
皮をパリパリに焼きたい
さんまの塩焼きを作るとき、せっかくなら皮をパリっと香ばしく焼きたいと思いますよね。そこで注意したいのがさんまにふりかける「塩」の振り加減です。これがさんまを焼いたときのパリパリ感を左右します。振り加減のコツは、ちょっとかけすぎたかな?と思うくらいの塩の量を振ることです。新鮮なさんまほど脂が多く、しっかりと塩を振ることで焼いた時に皮がパリパリに仕上がります。
「塩」でさんまのうまみと弾力を引き出す
さんまに塩を振ることは、味付けと皮をパリパリに焼くためだけではありません。さんまの身に弾力を与えてうまみを増し、くさみを取る効果もあるのです。
「塩」の振り方のコツ
「塩」は20cm程度上からさんま全体にまんべんなくふりかけます。「塩」をふりかけた後は、手でなじませるように軽く塗り込みます。少し時間をおくことで、さんまの中に塩が入っていきます。10分~20分おいてから、余分な水分をキッチンペーパーで抑えましょう。これで美味しいさんまの塩焼きの下準備は完了です。
グリルを使ったさんまの塩焼きの焼き方
ご自宅でさんまを焼く際におすすめしたいのが、魚焼きグリルを使った焼き方です。グリルを使ったさんまの焼き方の特徴は、上下から包み込むように設置されたバーナーの強力な熱と、水分の蒸気で同時に焼けるという事です。この熱と蒸気のおかげで、さんまの皮表面はパリパリに、中はふっくら焼くことが出来るのです。
グリルを強火で予熱する
さんまは表面を一気に焼き固めることで、パサつかず美味しさを閉じ込めることができます。そのためにはグリルを予熱をすることが、美味しいさんまの塩焼きを作る最大のコツとなります。
さんまはグリルの両端に
グリルの火力は中を覗いてみるとわかりますが、熱源が両端についています(※機種によって中央にも熱源があるのでご確認お願いします)。さんまは熱源の真下、つまり網の両端に置くのが美味しい焼き方のコツとなります。 火加減は必ず強めの中火にしましょう。弱火ではさんまの表面が焼き固まらず、水分が抜けてしまいパサついた仕上がりになってしまいます。
グリルでさんまをこんがり
片面焼きグリルなら5~7分、焼き目がついたら上下を返して5~7分。両面焼きグリルなら約10分、こんがりと色がつくまで焼きます。グリルを使ったさんまの焼き方はそこまで難しくはありません。ぜひお試しください。
グリルを使った焼き方はこんなデメリットも
グリルを使ってさんまを焼くと、とてもジューシーなさんまの塩焼きを味わうことが出来ます。しかしグリルならではのデメリットもあります。
グリルを使った焼き方は火加減が難しい
魚焼きグリルを使ったさんまの焼き方のポイントは、中火で焼く事です。しかし温度センサーが勝手に弱火にしてしまう事もあります。少し強火になってしまうと、すぐにさんまの表面が焦げてしまう場合もあります。
魚焼きグリルは煙が出る
魚焼きグリルでさんまを焼くと、必ず煙が出ます。脂がのっているほどさんまは美味しいのですが、脂がのればのるほど煙が出てしまいます。換気扇を回しながらさんまを焼いたとしても、換気扇のフィルターや部屋のカーテンに匂いが残ってしまいます。
グリル内に脂が飛び散る
煙が出るということは、グリルの中でさんまの脂が飛び散っていることになります。煙同様、脂がのればのるほど加熱されたさんまの身から脂が弾けて、グリルの中で四方八方に飛び散ります。
グリルの後片付けが大変
さんまを焼く時の煙や脂のハネに加えて、焼いた後の後片付けがまた面倒です。魚焼きグリルの掃除が面倒で魚を焼かない人もいます。グリルは水を挿して使うタイプと水を使わないタイプに分かれますが、網もふくめてさんまを焼くとなると毎回グリル掃除です。網にくっついたさんまの皮はなかなか取れないこともあります。
それでもグリルを使えば美味しいこと間違いなし
グリルを使った焼き方まとめ
いくつかデメリットはありますが、美味しいさんまの塩焼きを食べれるグリル焼きをお勧めします。今まで説明したさんまの焼き方で、デメリットを忘れるくらい極上のさんまの塩焼きを味わってください。
美味しい塩焼きを作るコツは①グリルをしっかり温める②さんまはグリルの両端に並べる③こんがり色がつくまでじっくり焼く。この3つのコツをおさえて、グリルで美味しいさんまの塩焼きを作ってみてください。
それでも片付けや煙が気になる方に
グリルで美味しい焼き方は分かったけど、後片付けが面倒だしけ、煙も気になる・・・。という方には、フライパンを使う焼き方をおすすめします。フライパンも焼き方に気をつければ、とても美味しいさんまの塩焼きができます。
フライパンで焼くと片付けがラクチン
美味しいさんまの塩焼きを食べたいけど、やっぱり片付けがラクチンなほうがいい!という方もいると思います。そんな方には、フライパンを使った焼き方がピッタリです。コツをつかめば、フライパンでも美味しいさんまの塩焼きを作ることが出来ます。
グリルを使った焼き方では難しかった火加減も、フライパンを使えばとても楽になります。中火で魚をじっくり焼くことがとても大切です。
フライパンを使った美味しい焼き方
フライパンのサイズにさんまを切る
下準備をしっかりしたさんまをフライパンで美味しく焼くために、まずはフライパンのサイズに合わせて魚を切ります。半分ぐらいの切るのがちょうどいいです。
フライパン用のホイルシートは油なしでも魚がくっつかない作りになっています。フライパンで焼くときには、便利なホイルシートを使いましょう。ホイルシートがない場合は、クッキングシートでも同じように出来ます。どちらを使用する際も、焼いていると脂が出るので、こまめにキッチンペーパーでふき取りましょう。
フライパンで焼くときに気を付けて欲しいのが、フライパンのふたをしない事です。ふたをすると蒸気がこもってしまい、パリっと焼き上がりません。蒸気をためない焼き方で、パリっと香ばしいさんまの塩焼きが出来ます。
フライパンでさんまを焼くと、返す時に身がくずれてしまうことがあります。せっかくなら見た目も気を付けたいので、木べらやシリコンのフライ返しを使用して返すようにしましょう。
フライパンを使った焼き方も中火がポイント
グリルを使った焼き方の時もでしたが、フライパンを使うときにも中火で焼くことがポイントです。さんまのサイズにもよりますが、片面7~8分が目安です。5分ほどで一度様子を見てみるとよいでしょう。焦げ目がついてきたら裏返すタイミングです。
フライパンを使った焼き方は、後片付けが本当にラクチンです。フライパンに敷いたシートを捨て、あとはフライパンを洗うだけです。美味しいものを食べた後の片付けがラクチンなのは、とてもうれしい事ですよね。
フライパンを使ってさんまの塩焼きを作ると、簡単なうえに火加減と返すタイミングを間違えなければ失敗がありません。簡単で美味しいさんまの塩焼きを、ぜひ作ってみてください。
サンマに合う薬味
さんまの塩焼きの薬味と言えば、「大根おろし」と「すだち」を思い浮かべる方も多いと思います。定番中の定番ですからね。しかしほんの少し手を加えるだけで、今までに味わったことのない薬味に大変身します。美味しく焼けたさんまの塩焼きに、さらにひと手間加えた薬味で召し上がってください。
「大根おろし」+「みょうが」「しその葉」
使うのは「大根おろし」と「ミョウガ」と「しその葉」。そして「ポン酢」だけです。どれもご家庭の冷蔵庫にある食材でカンタンに作る事ができます。この薬味、とっても「食べごたえ」がある薬味に変身するんです。大根の苦味と、ミョウガのシャキシャキ感。
しその葉の爽やかな香り。それらをポン酢がさっぱりと包み込む薬味。大根もミョウガもたっぷりだから食べ応えがあります。まさに「食べる薬味たれ」。この薬味、さんまの塩焼きに合わないわけがありません。
さんまの美味しい焼き方まとめ
「さんまの焼き方」と一言で言っても、様々な焼き方があります。ちょっとしたさんまの焼き方のコツに注意するだけで、グリルでもフライパンでも、失敗せず美味しいさんま焼くことができます。さんまの旬は9月〜10月のたった一ヶ月間です。この時期に水揚げされるさんまは、至福の美味しさ。丸々と太り、脂ののりも特別です。ぜひ上記を参考に「美味しいさんまの焼き方」を色々なシーンで試してみてください。