人参を生のまま食べたときの栄養は?加熱した時と比較調査!

和洋中とさまざまな料理に使われている人参ですが、一年を通して安定的に供給されている野菜の一つでもあります。人参は緑黄色野菜に分類され、ビタミンをはじめとした栄養素が豊富含まれています。また、人参はサラダで生で食べたり、煮物に加えたり、汁物に使ったりとさまざまな調理法で食べられています。今回はそんな人参の生で食べた時と加熱したときの栄養価の変化の比較や栄養価を効率よく摂取するための方法などを紹介していきます。

人参を生のまま食べたときの栄養は?加熱した時と比較調査!のイメージ

目次

  1. 1生で食べてもおいしい人参は緑黄色野菜の代表!
  2. 2ひと言に人参といっても種類が豊富!
  3. 3人参に多く含まれている栄養素は?
  4. 4カロテンとは?
  5. 5人参を生で食べるのと加熱して食べるのどっちがいいのか?
  6. 6人参に含まれる栄養素を効果的に摂取するのは生で食べるより油で加熱するのがおすすめ
  7. 7人参を使ったおすすめ料理
  8. 8人参のカロテンは生食よりも油と一緒に加熱すると効率的に摂取ができる

生で食べてもおいしい人参は緑黄色野菜の代表!

カレーやシチューに煮物など和洋中どんなジャンルの料理でも使われる人参ですが、カロテンを多く含む緑黄色野菜の代表的な野菜です。緑黄色野菜とはβ-カロテンが100gあたり600μg以上含まれている野菜、もしくはそれ以下でも使用頻度が多くよく食べられている色の濃い野菜のことを指します。

カロテン以外にもビタミンなどの栄養価も高いので、積極的に食べていきたい食材です。今回は緑黄色野菜の代表人参について紹介していきます。

人参の原産地は中東

現在さまざまな料理に使われている人参ですが、原産地は中東周辺とされています。中東からヨーロッパ方面と中国方面に広まっていき西洋系の人参と東洋系の人参の品種ができました。現在の日本では金時人参などの東洋系の人参よりも、五寸人参などの西洋系の人参の方がよく食べられています。

旬は秋から冬にかけて

産地を変えて一年中出回っている人参ですが、最もおいしくなる時期である旬は秋から冬にかけてです。この時期の人参は甘みが強く、栄養価の高くて一段と美味しいです。

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生食から炒め物や煮物までさまざまな調理法で食べられる人参

人参は生で食べても加熱して食べてもおいしい野菜です。サラダを中心とした生食から野菜炒めや沖縄県の郷土料理の人参しりしりなどの炒め物、筑前煮や肉じゃがなどの煮物、ポタージュなどのスープなど生食から炒め物や煮物まで様々な料理で楽しめる野菜です。

ひと言に人参といっても種類が豊富!

ひと言に人参といっても種類がたくさんあります。大きく分けるとヨーロッパの方で生まれた西洋系の人参と中国やその周辺で生まれた東洋系の人参に分けることができます。西洋系の人参のなかでもよく出回っているのが五寸人参です。それに対して東洋系の人参の代表格はお節料理によく使われる金時人参です。それぞれの特徴とその他の品種について見ていきます。

①スーパーでよく見かける五寸人参

スーパーの野菜売り場でよく売られている人参は主にこの五寸人参の系統が主流です。五寸人参という名前から長さは15~20センチほどで、200g前後の重さがあり明るいオレンジ色である程度の太さがあるのが特徴的です。五寸人参は西洋系の品種で、江戸時代に二本にやってきて明治時代から本格的に栽培が始まり品種改良が進み特有の香りとクセが弱くなり食べやすくなっています。

②お節料理によく使われる金時人参

正月のお節料理や和食によく使われているのが金時人参です。京人参とも呼ばれる東洋系の品種の人参で、鮮やかな赤色で長細い形が特徴的です。金時人参は肉質が柔らかいわりに煮崩れしにくく、甘みがあって特有の風味が他の人参に比べて強く感じることができます。

③生でサラダから付け合わせに使われる姫人参

ミニ人参とも呼ばれる長さが7~8センチほどの小型の人参です。かわいい形からベビーキャロットとも呼ばれています。大きさは他の人参に比べて小さいですが栄養分はさほど変わらない栄養価の高い野菜です。人参特有のにおいが少なく、肉質が柔らかくて甘みが強いので生食のほかにサラダやオードブル、メイン料理の付け合わせなどによく使わせれます。生食でも食べやすい人参です。

人参に多く含まれている栄養素は?

緑黄色野菜の代表の人参ですが、カロテン以外にはどのような栄養素が多く含まれているか見ていきたいきます。

カロテンが豊富

緑黄色野菜に分類されている人参ですが、主に多く含まれているのがカロテンです。100g当たり600μg以上カロテンが含まれている野菜のことを緑黄色野菜と呼びますが、生の人参は可食部100gあたり8600μg含まれていると言われています。

金時人参はリコピンも豊富!

カロテン以外に多く含まれている栄養素がリコピンです。特に金時人参には多くリコピンが多く含まれており、積極的に食べていきたい野菜です。

抗がん作用のある栄養素も含まれている

カロテンやリコピン以外にも人参には抗がん作用のある栄養素のファルカリノールが含まれています。また、人参を病気から守る働きもしています。

カロテンとは?

生の人参の可食部100gあたり8600μg含まれているカロテンですが、ほとんどの人がどのような栄養素でどのような効果があるのか知らないのが現状です。ここからは、カロテンについて紹介していきます。

小腸内でビタミンAに変換

人参に多く含まれているカロテンですが、人参を食べると胃で分解され小腸で吸収されます。小腸で吸収されるときにビタミンAに変換されてビタミンAの役割をしてくれます。生の状態の人参よりも加熱調理した人参のほうが効率的に摂取できます。

美容に効果あり

カロテンは小腸で吸収されるときにビタミンAに変換されて吸収れます。ビタミンAはビタミンCやビタミンEと並び、美容のビタミンとも言われています。皮膚のや粘膜そして免疫の保護や強化、アンチエイジング、視力の維持などの健康を保ったり肌の健康を保つ効果を持っています。

油に溶けやすい

小腸でビタミンAに変換されるカロテンですが、ビタミンAと同じく油に溶けやすい栄養素です。油と一緒に食べることによって小腸で吸収されやすくなりカロテンの効果を期待できます。

人参を生で食べるのと加熱して食べるのどっちがいいのか?

ここまで、人参に含まれている栄養素やカロテンについて見てきました。次は、人参は生で食べるのと加熱で食べるのどちらのほうが人参に含まれている栄養素を効率的に摂取して吸収することができるのか見ていきます。

生の人参にはビタミンCを壊す酵素が含まれている

生で食べると栄養素の流出や変質は防げますが、人参にはアスコルビナーゼというビタミンCを壊す酵素が含まれています。他のビタミンCを含む食品を生の人参と一緒に食べるとビタミンCを壊してしまいビタミンCの吸収を阻害してしまいます。しかしこの酵素は加熱すれば壊れてしまうので、加熱してしまえばビタミンCの吸収を阻害することはありません。生の人参を食べるときは人参だけで食べるのがおすすめです

人参が生の状態だとカロテンが吸収されにくい

生の人参の状態に比べたら加熱した人参のほうが小腸で吸収されやすいです。カロテンを多く含む人参は加熱して食べたほうがおすすめです。

茹でると栄養素が流出しやすい

野菜をはじめ肉や魚も茹でると栄養素が流れ出てしまいやすいです。もし茹でて食べるなら丸ごと茹でると栄養素の流出を抑えることができます。また、温野菜として人参を食べたい場合は蒸して加熱すると同じく栄養素の流出が抑えられるのでおすすめです。

カロテンは油に溶けやすい

人参に多く含まれ、効果を一番期待したいのがカロテンです。カロテンは脂溶性の栄養素で、油に溶けやすく吸収率も生で食べるのと比べたら高く、カロテンの食べた時の効果を一番高めることができるのが油を使って加熱することです。炒め物や揚げ物がおすすめです。

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人参に含まれる栄養素を効果的に摂取するのは生で食べるより油で加熱するのがおすすめ

人参を生で食べる、茹でて食べる、油を使って加熱して食べる事のメリットやデメリットなどを見てきました。まとめると一番効果的にカロテンを摂取・吸収できるのは油で炒めたり揚げて食べることです。カロテンを効果的摂りたい人は油で加熱して食べましょう。

鉄のフライパンで炒めると鉄分も一緒に取れて一石二鳥

鉄の鍋やフライパンを使って調理した料理は鉄分を取りやすいと言われています。貧血気味の人や整理中の女性など鉄分を取りたい人は鉄のフライパンを使って炒めることによってカロテンを上手にとりながら鉄分も効率よく摂取することができます。

人参を使ったおすすめ料理

生で食べるよりも加熱して食べたほうが吸収しやすいカロテンですが、カロテンを効率的に摂取できる油を使って加熱する人参メインの料理を紹介します。

おすすめ①人参のごま油炒め

千切りに切った人参をニンニクの香りを移したゴマ油で炒めた料理です。味付けは酒と塩でシンプルに仕上げ、ほのかに香るニンニクの香りやゴマ油と白ごまの香りで箸が止まらなくなる一品です。

おすすめ②人参しりしり

人参を使った沖縄県の郷土料理です。細く切った人参を卵と一緒に炒めるだけの簡単な料理になります。味付けはしょうゆや塩などシンプルな味付けで、家庭によって微妙に味が違ってきます。

おすすめ③人参のせん切りシンプル炒め

人参をせん切りに切ってサラダ油で炒め、鶏ガラスープと塩コショウで味付けしたシンプルな料理です。簡単に作れるので常備菜や副菜に向いています。最後に松の実を散らしてあります。

おすすめ④人参の白だし炒め

せん切りに切った人参をごま油で炒め、白出しときび砂糖で味付けして白ごまをまぶした料理です。10分もあれば簡単に作ることができ、晩御飯のおかずの一品やお弁当のおかずにぴったりな料理です。

おすすめ⑤人参のタラコ炒め

せん切りに切った人参と白ネギをごま油で炒め、しんなりしたらタラコと酒を加えてからませながら炒めた料理です。簡単に作ることができ、ご飯のお供にぴったりの料理になります。

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人参のカロテンは生食よりも油と一緒に加熱すると効率的に摂取ができる

今回は緑黄色野菜の代表的な野菜である人参に含まれている栄養素を損なわずに効率的に摂ることができる調理法などを見てきました。一年中出回っている身近な野菜の人参はカロテンが豊富で、生で食べるよりも油と一緒に加熱することによって小腸で吸収しやすくなります。ビタミンAと同じ働きをするカロテンは健康を保つためにも積極的に摂りたい栄養素です。人参をうまく料理してカロテンを効率的に摂取していきましょう。

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