マッシュルームを食べ過ぎるとどうなる？生で食べると危険なの？

マッシュルームはパスタやピザなどの洋風料理に使用されることが多く、マッシュルームが入っていると見栄えもオシャレになります。他のきのこ類と同様に、低カロリーで食物繊維を多く含んでおり、ダイエット食材としても人気です。しかし、低カロリーでも食べ過ぎると、体に悪影響を及ぼす副作用を伴います。

本記事ではマッシュルームを食べ過ぎると、どのような副作用を発症する可能性があるのかを、詳しく解説していきましょう。また、マッシュルームを生で安全に食べるポイントも、参考にしてください。

マッシュルールなどのきのこ類は、食物繊維が豊富に含まれている食材です。適量に摂取すると便秘改善の効果がありますが、食べ過ぎると食物繊維の過剰摂取により、下痢になる副作用があります。

食物繊維には腸のぜん動運動を活発にする効能があり、腸を刺激して排便をスムーズにします。しかし、食物繊維を摂り過ぎると、腸を刺激し過ぎてしまい下痢を起こしてしまうことがあるのです。下痢をすると、きのこから摂取したさまざまな栄養分も一緒に流れ出てしまうので、栄養が無駄になってしまいます。

また、マッシュルームの成分が体質に合わず、下痢をすることもあるようです。胃腸が弱くすぐ下痢をしてしまう人は、特に食べ過ぎに注意してください。

マッシュルームに含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水に溶けない性質があり、そのまま腸へ運ばれていくため、腸内で水分を吸収します。しかし、食物繊維量が多いと、その分腸内の水分も多く吸収されるため、便の水分も少なってしまうのです。

便の水分が足りなければ便が硬くなってしまい、排便がスムーズにいかなくなり、便秘の副作用を生じます。便秘改善のためにと思ってマッシュルームを食べ過ぎると、かえって便秘がひどくなってしまう可能性もあるので、気を付けましょう。マッシュルームを多めに食べる時は、水分も一緒に摂取することをおすすめします。

きのこ類は加熱して食べるのが一般的ですが、唯一生で食べられるのがマッシュルームになります。しかし、全てのマッシュルームが生で食べられるわけではありません。状態が悪いものを食べると、食中毒になる危険性があります。鮮度が落ちているものほど、生で食べる危険度が高くなるので注意しましょう。

どのような状態のマッシュルームであれば、危険を伴わず安心して生で食べれるのか？迷う人もいるでしょう。生で食べられるのは、収穫してから3～4日以内のものに限ります。しかし、スーパーなどで販売されているマッシュルームは、収穫日を記載されていないことが多いようです。

そのため、新鮮なマッシュルームの見分け方を、知っておく必要があります。かさが閉じていて触ると固いものが良いです。また、全体的にハリがあり、縦に切った時にかさと茎の間に隙間がないものは、新鮮であると判断してください。

すでにカサが開いて黒ずんでいるものは、生で食べないようにしましょう。新鮮でないマッシュルームは独特の香りが立っています。その場合は生では食べれませんが、加熱すると問題なく食べられます。

マッシュルームが少しでも古いと感じたら、必ず加熱調理をして食べてください。保存している時に菌が繁殖していて、生で食べると腹痛や下痢になる副作用が出るかもしれません。加熱することで雑菌を死滅させることができるので、安心して食べることができます。

また、新鮮なものでも生食が体質に合わないこともあるので、初めて生食で食べる場合は食べ過ぎないようにしましょう。下痢をしやすい、ガスがたまってお腹が張りやすい体質の人は、生食は避けた方が良いです。また、妊婦さんや離乳食にも、マッシュルームの生食は適しているといえません。リスクを伴う危険性のあるものは、避けた方が無難でしょう。

生で食べるマッシュルームは、シャキッとした食感と優しい甘みが魅力です。生の美味しさを活かすのは、下処理の仕方が重要なポイントになります。下処理方法は、マッシュルームのかさに付着している汚れを、清潔な布巾などで拭き取ります。汚れが気になる場合は、流水で軽く洗い流しても良いです。

また、茎の部分は新鮮であれば食べられますが、取っても構いません。茎を食べる場合は、表面が変色したり汚れたりしていることもあるので、断面はカットしておきましょう。茎を取り除きたい場合は、茎の部分を指でつまんで横に倒すと、簡単にはずれます。後は縦に薄くスライスすると下処理の完成です。

購入時は新鮮なマッシュルームでも、保存状態が悪いとすぐに劣化してしまいます。少しでも長く日持ちするように、正しいやり方で保存することが大切です。マッシュルームを保存するのに最適な温度は、2～5℃といわれています。目安としては、5日以内に食べ切れる場合は冷蔵保存、食べ切れない場合は冷凍保存がおすすめです。

また、マッシュルームの旨みや香りをさらに引き出したい場合は、一度冷凍してから調理に使用するのが良いといわれています。冷蔵保存の仕方は、数個ずつキッチンペーパーで包み、保存袋に入れて冷蔵庫に入れてください。冷凍保存は軸を取り除き、お好みのサイズにスライスします。

この時にレモン汁をふりかけておくと、変色を防止できるでしょう。1回分ずつ小分けにして密封袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存をしてください。冷凍の日持ち期間は約1ヶ月です。

食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維があります。マッシュルームに多く含まれているのは、不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して便のかさを増やすことで、大腸が刺激されてぜん動運動が活発になる効能があります。

そのため、腸内を便がスムーズに流れることができ便秘改善につながります。また、腸内で有害な物質も一緒に吸着し排出するのでデトックス効果にも期待できるでしょう。他にも、ビフィズス菌のような善玉腸内細菌の栄養にもなるため、善玉菌が増えて腸内環境を正常に保つことに役立ちます。

マッシュルームに含まれるカリウムは、体内にたまった余分な塩分を排出し、体内の浸透圧を調整する働きがあります。そのため、塩分による体のむくみ防止や高血圧の改善に効果が期待できるでしょう。

カリウムは美容から生活習慣病まで、さまざまなリスク改善に役立つ、優秀な栄養素になります。しかし、腎臓機能が低下している人がカリウムを含んでいる食材を食べ過ぎると、体に悪影響を及ぼす危険性があるので、注意が必要です。

銅が不足すると貧血を引き起こす副作用があるそうです。貧血の原因は鉄分だけでなく銅不足も深く関わっています。銅は造血に必要な栄養素で、赤血球のヘモグロビンの合成をサポートする働きがあります。他にも、骨の形成や体の酸化を防止する効果も期待できるでしょう。

マッシュルームに含まれるナイアシンは、水溶性ビタミンB群の一つです。近年、若返りのビタミンとして、美容効果もあることで注目を集めています。老化防止をはじめ傷んだ臓器や筋肉細胞の修復作用を促進する効能もあるそうです。

また、マッシュルームに含まれるトリプトファンと共に血行促進をサポートし、眼精疲労や肩こりの改善にも効果があります。他にも、精神安定やうつ症状、統合失調症にも効くことが期待されているそうです。

マッシュルームにはビタミンB群の一つであるパントテン酸も多く含まれています。パントテン酸は善玉コレステロールの増加やホルモンや抗体の生成にも大きく関わっている栄養素です。糖質や脂質、タンパク質からエネルギーを作り出す時に、重要や役割を担います。

パントテン酸が不足すると、疲労感や食欲不振、便秘などの症状が現れるそうです。しかし、パントテン酸はさまざまな食品に含まれているので、普通の食生活をしていれば不足することはほとんどないといわれています。

マッシュルームを食べ過ぎるとどのような副作用があるのか詳しく解説してきました。食べ過ぎでなければ、多くの栄養素が含まれた健康効果抜群の食材です。また、新鮮なマッシュルームは生で食べても美味しいので、ぜひ試してみてください。さまざまな調理法で楽しめるマッシュルームを日々の食生活に取り入れて、健康維持に役立てましょう。