かぶは皮ごと食べられる?皮むきの方法やおすすめの食べ方も!

かぶを調理する時にほとんどの人が皮はむいているのではないでしょうか?大きなかぶの皮はかたいのでむいた方が食べやすいのですが、実は皮は別で調理すれば食べることができます。また皮には捨てるのがもったいないほどの栄養素を含んでいます。反対に小さいかぶは皮をむかなくてもそのまま調理できて便利です。かぶはすてるところがないと言われるほど優秀な野菜ですので、今まで皮は捨てていたのならこれからは上手に調理してかぶの栄養を丸ごといただきましょう!

かぶは皮ごと食べられる?皮むきの方法やおすすめの食べ方も!のイメージ

目次

  1. 1かぶの話
  2. 2かぶに含まれる栄養とは?
  3. 3おいしいかぶの見分け方
  4. 4上手なかぶの保存方法とは?
  5. 5捨てないで!かぶの皮につまった栄養とは?
  6. 6かぶの上手な皮のむき方とは?
  7. 7かぶのレシピ
  8. 8かぶの皮を使ったレシピ
  9. 9かぶの葉っぱを使ったレシピ
  10. 10【まとめ】かぶは丸ごと全部おいしい!

かぶの話

古事記にも登場しているかぶの歴史

かぶはアブラナ科アブラナ属の越年草で、原産はアジア系とヨーロッパ系の2分類があり、日本では西日本にアジア系、東日本にはヨーロッパ系の在来種があります。日本人とかぶの歴史は古く古事記(和銅5年-712年)に「蒔ける菘菜(あおな)も吉備人と…」などかぶと見られるものが表現されているほか、日本書紀(養老4年-720年)には持統天皇が栽培を推奨していたことなどが記されています。

春の七草とかぶの関係

日本では、お正月に無病息災を願って「七草粥(ななくさがゆ)」を食べる習慣がありますが実はあの七草の中にもかぶはあります。七草とは、セリ・ナズナ・ゴキョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズシロナ・スズナですが、実は「スズナ」はかぶのことです。スズナを粥に入れる場合は皮ごと薄切りにして調理します。

意外と多いかぶの種類

かぶはかぶにはたくさんの品種があります。サイズ別では小さい小かぶと丸というよりは楕円形に近い「天王寺かぶ」が有名な中かぶ、直径が15cm前後のものもあり京都で有名な千枚漬けなどに使用されている大かぶ、赤い色をした赤かぶ、中には長細い日野菜などがあります。品種名はたくさんありますがスーパーなどで品種を掲示していることはほとんどなく大きさや色以外で区別はできません。かぶには色々な食べ方があります。

かぶに含まれる栄養とは?

かぶに含まれる栄養素その1:カリウム

カリウムは海藻に多く含まれていますが、かぶの葉の部分にも多く含まれています。カリウムには体内でナトリウムと一緒に細胞の浸透圧を保つ働きをします。カリウムとナトリウムは常に2:1の割合が保たれ、多すぎると尿や汗となって体外へ排出します。このためカリウムはむくみを取る効果があることがわかっています。カリウムは成人で通常約200gが細胞に含まれる成分です。

かぶに含まれる栄養素その2:カルシウム

カルシウムは牛乳などの乳製品のイメージがありますが、かぶにも含まれています。かぶでカルシウムを摂るなら食べる部分は葉っぱです。かぶ100gあたりの生の状態で比べるとかぶには28mg、葉っぱには約9倍の250mgものカルシウムが含まれています。葉っぱも捨てずに食べたほうが良いといわれる理由がわかります。カルシウムはミネラルの一種で歯や骨の材料となりストレスを軽減する働きがあります。

かぶに含まれる栄養素その3:ビタミンC

ビタミンCといえばレモンやアセロラが有名で、酸っぱいものに含まれるイメージがある栄養素ですが、かぶにもビタミンCが含まれています。100gあたりで比較するとかぶには19mg、葉っぱには約4倍の82gのビタミンCが含まれます。ビタミンCは水溶性なので、かぶの葉を食べる場合はカットして長く水にさらしたり熱にも弱いので長時間の加熱は避けます。ビタミンCをより多く摂取するにはさっとできる調理法がおすすめです。

かぶに含まれる栄養素その4:食物繊維

食物繊維を最も多く含むことで有名なこんにゃくですが、かぶにも葉っぱにも食物繊維が多いことをご存じでしょうか?かぶで食物繊維を多く含むのは皮です。食物繊維には、便を増やして便秘を解消する作用があります。ほかに血中コレステロールを下げたり、血糖値の急上昇を抑える働きや、便通をよくすることで滞留する便をなくすことで大腸がんを抑制することがわかっています。

かぶに含まれる栄養素その5:葉酸

葉酸は海藻などに含まれ、妊娠中には胎児の異常を防ぐことで知られているため特に妊婦さんは食品から積極的に摂取して欲しい栄養素の一つです。かぶには葉っぱにこの葉酸が多く含まれています。海藻やサプリメントでばかり葉酸を摂取しているならかぶを使ったレシピをメニューに追加してみると、レパートリーが増えて食事から自然に葉酸を摂取する食べ方ができます。

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おいしいかぶの見分け方

かぶの旬はいつ?

かぶの旬は春(3~5月)と秋(10月から11月)です。スーパーなどでは年中見かけるようになりましたが旬の頃のかぶも味わってみてください。季節によっておいしい食べ方やレシピがあります。寒い時期に収穫される野菜はかぶを含め全体的に甘味が強く感じられます。それは野菜に寒さというストレスが与えられるため、野菜が寒さから身を守ろうとエネルギー源である糖分を蓄えるためです。

葉つきのものが見分けやすい

かぶはほとんど全てを食べられるため、当然見るのは白いかぶの部分だけではなく、葉っぱの鮮度を見極めることも大事になってきます。葉っぱにハリがなくしおれてしまっているものはさけ、水々しいシャキっとした葉っぱがついたものを選ぶようにします。かぶの部分には傷がなく割れのないピンと皮の張ったものを選びます。皮ごと食べるので皮にもハリがあるかも確認しましょう。

上手なかぶの保存方法とは?

食材にはそれぞれ適した保存方法があります。かぶの保存に適した温度は0度なのでよほど寒い時期でないと常温での保存はできません。かぶを保存するには保存前の処理が大切です。買ってきたらすぐに下処理をして調理するまで鮮度を保つと歯ごたえが落ちつず美味しく食べられます。

すぐ調理しない時の保存方法は?

かぶは葉っぱ付きの新鮮なものを選びますが、すぐに調理しない場合は葉をつけたままだとかぶの部分の水分を葉っぱが吸い上げてしまうためすぐに葉っぱとかぶを切り分けて別々に保存します。どちらも湿らせた新聞紙に包んでポリ袋などに入れて野菜室か冷蔵庫で保存します。かぶの方は1週間ほど、葉っぱは傷みやすいので早めに、下茹でした場合でも3日ほどで使い切るようにしましょう。

冷凍保存も可能!すぐに調理できて便利なかぶの保存方法とは?

かぶは冷凍保存も可能です。この場合は食べ方やレシピに合わせたカットをしてから保存すると調理が簡単です。葉っぱは下茹でしたらしっかり水分を切りラップに包んでフリーザーバッグなどに入れ冷凍します。かぶを冷凍するとかなりやわらかくなってしまうので食べ方としては煮物か汁物に凍ったまま使います。冷凍したかぶは解凍する必要がなく、保存は1ヶ月ほど可能です。

長期保存も可能!天日干しで栄養凝縮!

かぶは天気の良い冬場には干して保存する方法があります。冬は空気が乾燥しているためかぶに限らず干物をするには最適な季節です。かぶは洗って水分をしっかり拭き取り皮ごと薄くスライスするか茎の部分を少し残して半月切りに、葉っぱも同じようにきれいに洗ってカットするかそのままザルや専用の干しネットに入れて重ならないように並べたらしっかりと乾燥させます。

晴れが続きそうな日に行うようにしましょう。ザルの場合は途中で上下を返し3日~1週間かけてしっかり乾燥させます。保存は空気を密閉できる容器に入れ脱酸素剤(百均などで手に入ります)を入れると1ヵ月ほど保存ができるうえにかぶのうまみや栄養がギュッと凝縮されるためおすすめです。また味もしみこみやすく煮崩れしにくくなるためレシピも広がります。

捨てないで!かぶの皮につまった栄養とは?

かぶの皮は栄養たっぷり

かぶは皮ごと食べられますが、大きなかぶになると皮の部分は固く繊維質が多くて食感がよくないため皮はむいて調理します。しかしその皮にはアミラーゼという消化を助ける働きをする成分が多くありますので捨てないように取っておきます。皮には皮のおいしい食べ方があり、ネットなどでおいしく食べられるレシピが多く紹介されています。皮のむき方は包丁で厚めにむきます。

かぶの皮に含まれるアミラーゼのひみつ

アミラーゼは消化酵素で昔から胃腸薬または消化剤として市販されています。かぶを含め野菜や果物を熟して甘くさせるのもこのアミラーゼの効果です。しかしアミラーゼは熱に弱いためできるだけ加熱時間を短くし食べ方を工夫することが重要になります。かぶをおろし器で皮ごとおろしかぶにすれば大根おろしより甘みが強いためポン酢などでおいしく食べることができます。

大きくて固いかぶをおろす場合は皮のむき方は薄くてもすりおろすので問題ありません。むかなくてもそのままおろせば皮の下のアミラーゼをより多く摂取できます。

赤かぶの皮に含まれるアントシアニンのひみつ

赤かぶの赤色はアントシアニンの色です。アントシアニンは皮に多く含まれる成分で、目に良いことで有名ですが、ほかにもがん細胞の成長を遅らせたり、血管を強くしたりする働きや脂肪細胞の増加を抑える働きがあるためダイエットにも効果的です。赤かぶもまた皮ごと食べると効果的に栄養を摂ることができます。

かぶの上手な皮のむき方とは?

かぶの皮は厚くむく?

大きなかぶになればなるほど皮は固くなってきます。いくら栄養があるといっても食感が悪くてはせっかくの料理が台無しになってしまい、皮ごと調理してもおいしく食べられません。そんなかぶの皮のむき方はピーラーで薄くむくのではなく、包丁を使って厚くむきます。皮のむき方はりんごの皮をむくむき方もありますが、苦手な人は等分してから縦にむいていくむき方が簡単でおすすめです。

かぶの皮は包丁が苦手な人ほどむきやすい?

かぶの皮は皮だけで調理するのでボリュームが控えめになります。そのためかぶの皮は5mmほどの厚さで大胆にむくと後で皮だけのレシピで調理するとかさ増しできます。そのため包丁で皮を薄くむくのが苦手な人でもかぶの皮は上手にむけます。大きなかぶの場合は、先に等分してむくむき方の方がむきやすくおすすめです。

小かぶの皮はむく必要なし!

小かぶの皮はむかずに皮ごと調理します。料理によっては葉っぱの付け根の茎の部分を少し残して、料理に茎の緑色を使った鮮やかな演出ができます。そのため茎を残すようなレシピで調理する場合は、かぶと茎の部分はつまようじなどを使ってしっかり根元の土や汚れをきれいに洗う必要があります。どうしても皮ごと食べるのが苦手な場合は、ピーラーを使って薄くむくようにしましょう。

かぶのレシピ

かぶといえば!おいしいかぶの千枚漬け

かぶの千枚漬けは京漬物としても有名です。京都のかぶは聖護院かぶという品種のかぶを薄くスライスして塩漬けしたものにこんぶをはさんで酢に漬ける方法で作られます。水分が多く長期保存には向きませんが昆布のうまみとかぶの歯ごたえが最高です。自宅で千枚漬けをする際は、市販されているカンタン酢などを使えば簡単においしい千枚漬けを作ることができます。多めに手に入った場合は挑戦してみてください。

冬においしい!ベーコンとかぶのクリームシチュー

かぶは大根と比べると甘みが強いので、シチューなどには向いていないように見えますがかぶのシチューはよく紹介されているレシピの一つです。シチューはしっかり煮込むので少し皮が固いかぶだと皮が気になる場合があるので、固い大きなかぶをシチューや煮込みに使う場合の皮のむき方は少し厚めの方が食べやすくなります。

甘さが引き立っておいしい!麻婆かぶ

こちらは麻婆豆腐ではなく麻婆豆腐+かぶです。かぶの葉っぱも一緒に調理できるのでかぶを丸ごと使えておいしいレシピです。小かぶなら皮ごと調理できますがむく場合のむき方はピーラーで薄くむきましょう。大きなかぶを使う場合は皮は固いのでむき方は厚めです。皮は皮を使ったレシピを参考にして捨てずに使います。市販されている麻婆豆腐の素を使うと簡単です。

かぶの皮を使ったレシピ

かぶの皮のポン酢漬け

厚めに切ったかぶの皮をおいしく食べられる食べ方です。煮込まないので中身の方も一緒に漬けても歯ごたえが残るのでむかずに皮ごと調理してもおいしく食べられます。

かぶの皮のきんぴら

きんぴらも皮をおいしく食べられる食べ方の一つです。もともときんぴらはゴボウやニンジンなど固い野菜(根菜)を使うレシピですので、かぶの皮も同じように調理することができます。歯ごたえが特徴のレシピなので、固いかぶの皮でも気にせず美味しく食べられるメニューのひとつです。

かぶの皮の浅漬け

浅漬けはかぶの皮に限らず色々な野菜で応用できます。市販されている浅漬けの素を使用してもおいしく簡単に食べられるのでおすすめです。

かぶを皮ごとおいしく食べられる!かぶのくりぬき煮

かぶくりぬいて器にしたレシピはたくさんありますが、小かぶなら皮ごと食べられるのできれいに洗った皮がついたままで作るレシピを参考にしてください。かぶは煮ると大根より早くやわらかくなるので煮崩れしやすくなります。皮ごと使えばこの煮崩れもしにくくなるのでおすすめです。かぶの上に残した緑の茎が色鮮やかにおいしさを演出し、高級感がただよいます。

かぶの葉っぱを使ったレシピ

簡単!ご飯によく合うかぶの葉の胡麻和え

ささっとできてごまの風味が葉っぱのうまみを引き立てるおいしい料理です。加熱時間をできるだけ短めにして、葉っぱに含まれる栄養素をしっかり摂れるように注意して調理してください。短時間の加熱なら歯ごたえを残すことができさらにおいしくなります。

にんにくで食欲も増すかぶの葉のにんにく炒め

加熱時間を短縮させるためにも調味料の準備は先にしておきます。しっかりときれいに洗った葉をにんにくと唐辛子でさっと炒めるだけのおいしいおかずです。

【まとめ】かぶは丸ごと全部おいしい!

かぶは全部が栄養満点の優秀な野菜

かぶは大きさによって食べ方や調理方法、皮のむき方がちがいますが、その全部を余すことなく食べることができ、どの部分にも栄養のつまったとても優秀な野菜です。あまりかぶを食べたことがないという人も多くいますが、かぶはその甘味やアクのない葉っぱごと調理できる食べ方が多く紹介されているので案外メニューに加えやすいおすすめの野菜でもあります。

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