ぶりに含まれている栄養素は?レシピや見分け方・保存方法も紹介
ぶりに含まれている栄養素をご存じでしょうか。この記事では、ぶりの基本知識や栄養成分、おいしいぶりの選び方や保存方法を解説しています。加えて、ぶりの手軽なレシピを3つ紹介しています。ぶりが体に与える効果を知り、おいしく食べたい人は、ぜひ読んでみてください。
「ぶりって栄養満点って聞いたけど、具体的にどのような効果があるの?」
「おいしいぶりの見分け方や簡単なレシピが知りたい」
身近な食材であるぶりですが、このように含まれている栄養素や見分けるポイントなどを知らない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ぶりに含まれている栄養素や効果、おいしいレシピを解説しています。併せて、新鮮なぶりの選び方や保存方法、基礎知識も紹介しています。
本記事を読むことで、ぶりの栄養効果やレシピについて知識を深めることが可能です。加えて、おいしいぶりを選ぶポイントや最適な保存方法が理解でき、ぶりを無駄にすることなく楽しめるでしょう。
今夜の献立に迷っている人やぶりをメインディッシュにしたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ぶりはどういう魚?
今年も寒ブリがあぁぁぁぁぁぁぁ
— 万代島鮮魚センター【公式】🏝 (@sakanabandai) November 1, 2019
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ぶりは、古くから日本の食卓を支えている魚です。ぶり大根やお刺身などは多くの人から親しまれ、一度は食べたことがあるのではないでしょうか。
かんぱちと姿が似ていますが、見分けるポイントは目の周りの黄色いラインです。黄色のラインがなければ「ぶり」、ラインがあれば「かんぱち」となります。近年では、養殖されたぶりのことを「はまち」と呼んでいます。
寒い季節が旬
天然ぶりの旬は、12月~3月にかけての冬の季節です。この時期のぶりは「寒ぶり」と呼ばれ、高級魚として取り扱われます。産卵期前で多くのエサを食べているため、脂がたっぷりと乗っているのが特徴です。
旧暦の師走(12月)に旬を迎えることから、ぶりの漢字表記は、魚へんに「師」を加えた「鰤」となっています。
出世魚と呼ばれる所以とは
ぶりが出世魚といわれる理由として、成長段階に応じて名前が変わっていくことがあげられます。昔は、成人したときや役職が上がるときに改名をする風習がありました。そのため、成長するごとに呼び方が変わる魚を「出世魚」と呼ぶようになったのです。
成長過程による呼び名は、各地方によって違います。関東地方では、小さい順から「わかし」「いなだ」「わらさ」となり、80cm以上になったものをぶりと呼んでいます。
ぶりの栄養素と効果
鯛と肩を並べる縁起物として親しまれているぶりには、どのような栄養がつまっているのでしょうか。ぶりは、青魚の中でも上位に入るくらいの豊富な成分を持ち合わせているといわれています。ぶりに含まれる栄養素と含有量は、以下のとおりです。
出典:ブリ - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/
栄養成分名 | ぶり100g当たりの含有量 |
---|---|
EPA(エイコサペンタエン酸) | 980mg |
DHA(ドコサヘキサエン酸) | 1,700mg |
ビタミンB1 | 0.23mg |
ビタミンB2 | 0.36mg |
ビタミンD | 8μg |
ビタミンE | 2mg |
たんぱく質 | 21.4g |
カルシウム | 5mg |
タウリン | 180mg |
DHA(ドコサヘキサエン酸)
必須脂肪酸の1つであるDHAは、ぶりのような青魚の脂に多く含まれています。体内からは作られないため、積極的に食べ物から摂取する必要があるでしょう。
脳の働きを保つ効果があり、記憶力や認知機能によい影響を与えます。ほかにも、体を酸化から守ってくれるため、さまざまな疾患を予防する効果があるといわれています。
出典:EPA・DHA|オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/epa-dha/
EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは、DHAと同様に体内で合成されない必須脂肪酸です。血流をスムーズにする働きがあるため、血栓ができるのを防ぐ効果に期待が持たれています。加えて、中性脂肪を低下させる成分として、特定保健用食品に指定されています。
出典:EPA・DHA|オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/epa-dha/
ビタミンB1
ビタミンB1は水溶性のビタミンで、魚や肉、豆類などに多く含まれている栄養素です。ブドウ糖のような糖質を、エネルギーに変えるときに活用されます。
ビタミンB1が不足すると、疲れやだるさなどの症状が出やすくなるといわれています。日常的に疲労がたまっていると感じている人は、積極的に補うとよいでしょう。
出典:ビタミンB1の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html
ビタミンB2
ビタミンB2は、体の発育を早める役割があるため、「発育のビタミン」とも呼ばれています。脂質の代謝に対する働きが活発なため、脂っこい食事が多い人は積極的に摂取しましょう。
ほかにも、皮膚や髪の毛、爪のような細胞の再生に関わりを持っています。
出典:ビタミンB2の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b2.html
ビタミンD
ビタミンDは、きのこや魚介類、卵などに多く含まれている栄養素です。カルシウムの腸内吸収をサポートし、血液中のカルシウムバランスの調整に作用します。ビタミンDは骨を丈夫にする働きがあるため、不足すると骨粗鬆症のような骨の疾患が起こりやすくなります。
出典:ビタミンDの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-d.html
ビタミンE
「若返りのビタミン」とも呼ばれているビタミンEには、強い抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、体がさびないように抑制することです。
ビタミンEは、体内の脂質の酸化を防ぎ、血管の健康を守る効果があります。ほかにも、細胞が酸化しないように予防しているため、シミやしわなどの老化防止に期待が持てるでしょう。
出典:ビタミンEの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-e.html
たんぱく質
三大栄養素の1つであるたんぱく質は、私たちの体に大切な栄養素です。筋肉や皮膚、髪の毛などの体の大部分は、たんぱく質を材料にして作られています。
このたんぱく質が不足すると、免疫力が低下して病気にかかりやすくなるとされているため、積極的に肉や魚で摂取するようにしましょう。
出典:たんぱく質|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
出典:三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tanpaku-amino.html
カルシウム
カルシウムは、人体に最も多く含まれているミネラルです。骨や歯を丈夫にする働きはもちろん、筋肉の働きを保ったり、イライラを抑えたりする効果があるといわれています。
出典:カルシウム|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
タウリン
タウリンは魚や貝、イカやタコのような軟体生物に多く含まれる物質です。コレステロールの消費促進、視力の回復、高血圧の予防など、さまざまな効果に期待が持てる栄養素です。
出典:タウリン|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html
脂肪酸
脂肪酸は、大きく分けて4つに分けられます。
ぶりに多く含まれているのは、飽和脂肪酸です。この飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれていて、摂りすぎるとコレステロールなどを増加させてしまうため、適度に摂るようにしましょう。
出典:三大栄養素の脂質の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shishitsu-shibousan.html
出典:ブリ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110241/#foodDataDetail
アミノ酸
アミノ酸は、たんぱく質の原料となる大切な栄養成分です。20種類のアミノ酸が1つでもかけてしまうと、たんぱく質を作れません。
アミノ酸の効果として、持久力アップや疲れを軽減させる働きがあげられます。ほかにも、睡眠や免疫力の向上のような体の機能調整に関わりを持っています。
出典:アミノ酸|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-001.html
ぶりのレシピ
ぶりの料理は、どのようなレシピが好きですか?照り焼きやぶり大根などの定番のメニューや、お弁当にもぴったりな竜田揚げなど、さまざまなぶりの楽しみ方を紹介します。さっそく今日の献立にいかがでしょうか。
ぶりの竜田揚げ
揚げ物は作るのが面倒なイメージですが、揚げ焼きにすることで手軽に調理できます。竜田揚げは、片栗粉特有のサクッとした食感が魅力です。夕食のおかずやおつまみ、お弁当のおかずまでアレンジがきく一品です。
ぶり大根
魚の旨味をたっぷりと味わえるぶり大根は、ぶりのあらを使うのがおすすめです。魚のあらとは、身を削いだあとに残る頭やかまなどの部分を指します。骨から旨味がじんわりと出るため、煮物や汁物に最適です。
ぶりの照り焼き
甘辛い味付けの照り焼きは、ご飯のお供にピッタリのおかずです。バターを加えることでコクが増し、子どもから大人まで箸がとまらなくなるでしょう。豚汁のような具材が多めの汁物を添えれば、ボリュームたっぷりの献立ができあがります。
おいしいぶりの見分け方
ぶりを購入するときは、スーパーや魚屋などで購入する人が多いでしょう。では、自分でおいしいぶりを選ぶには、どこに注目すればよいのでしょうか。ここからは、おいしいぶりの見分け方を一尾と切り身の場合に分けて紹介します。
一尾のぶりの場合
一尾のぶりを購入するときは、全体がふっくらした身で、胴体の黄色の線がはっきりしているものを選びましょう。また、鮮度が落ちた魚の目は白く濁るため、目が澄んでいるものがおすすめです。
ほかにも、エラ部分が鮮やかな紅色のものは新鮮なぶりです。エラ付近には血管が集中しているため、鮮度が落ちると茶色や黒に変色します。
切り身のぶりの場合
ぶりの切り身を購入するときは、血合いや身の色に注目しましょう。新鮮なぶりの血合いは、鮮やかな紅色をしています。血合いの部分は傷みやすいため、鮮度が落ちると茶色や灰色になります。
身の色は、白っぽく透明感のあるものを選びましょう。また、身に白いサシが入り霜降りのようなものを選ぶと、脂のりがよいぶりを堪能できます。
ぶりの保存方法
ぶりは痛みが早い魚です。購入したら、なるべく早めに食べきりましょう。切り身に付着した水分やドリップは、雑菌が繁殖しやすく臭みの原因になります。やむを得ず保存するときは、必ず余分な水分をふき取ってから冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
冷蔵保存する場合は、水分を取り除いた切り身を1枚ずつラップに包みます。使うときは、塩をふるとよいでしょう。冷凍する場合は、冷凍する前に塩をふり、余分な水分をふきとってから保存しましょう。
栄養価の高いぶりをおいしく食べましょう
ぶりは出世魚として親しまれ、昔から日本の食卓を支えてきました。栄養価が高くさまざまな効果に期待が持てるため、魅力たっぷりの食材といえるでしょう。
ぶりは、焼き物や煮物などのレシピが豊富にあります。選ぶときの見分けるポイントを知っていれば、よりおいしく味わえるでしょう。手軽に購入できるため、今夜の献立はぜひぶりを主役にしてはいかがでしょうか。