冬瓜の旬の時期はいつ?夏野菜なのに「冬の瓜」と書く理由や保存法も紹介
最近低カロリーでダイエットに最適と注目が集まっているのが、夏野菜の「冬瓜(とうがん)」です。夏野菜なのになぜ「冬の瓜」と書くのでしょうか? 冬が旬と思っている人もいるかもしれません。その名前の由来からくる冬瓜の特性、旬の時期、選び方、消費期限、保存方法、調理方法、効能について解説していきます。また、本州ではあまり知られていない食べ方についても取り上げていきます。
目次
冬瓜(とうがん)という野菜
冬瓜(とうがん)は、ウリ科の植物で、果実を食用としています。
一口に冬瓜といっても、丸いもの、俵のように長いもの、
味は淡白で、あっさりしています。日本料理では、
なぜ冬の瓜と書くのか?
夏野菜なのに、なぜ冬瓜というかといえば、
なぜ旬でない4月10日が冬瓜の日?
4月10日が冬瓜の日と言われています。夏野菜なのになぜ4月に冬瓜の日ができたのでしょうか?この日を決めたのは全国一の冬瓜の生産量を誇る沖縄県です。沖縄県では冬瓜をシブイと呼びます。4月10日はこのシブイの4と冬瓜の10を合わせたものだそうです。しかし、
しかし、「冬瓜の旬の時期」にて詳しく述べますが、沖縄の人たちにとっては、4月の冬瓜の日はそれほど違和感のある日付の設定ではありません。沖縄では、冬瓜(シブイ)は大根よりもポピュラーな野菜で、温暖な気候もあって1年中シブイを食するといいます。
しかし、沖縄県以外の人にとっては、なお違和感のある4月10日の「冬瓜の日」です。それでというわけかどうか分かりませんが、沖縄県、愛知県につぐ冬瓜の生産地岡山県の瀬戸内市が、7月10日を冬瓜の日と2014年に制定したそうです。なお、瀬戸内市は市町村別では全国一の冬瓜の生産量を誇っているそうです。7月10日は、日本の多くの人にとって「冬瓜の旬の季節、夏がやってきた」と思える日かもしれません。
冬瓜の種類
冬瓜と一口に言っても様々な品種があります。大きく分けて、
大丸冬瓜
丸とうがんの代表的な品種は、大丸冬瓜です。原種に近いもので、
長冬瓜
長冬瓜は、名前の通り長い俵のような形状です。
姫冬瓜
姫冬瓜は小さめの長冬瓜で家庭菜園用にポピュラーな冬瓜です。
沖縄冬瓜
沖縄冬瓜は、最近最も市場に出回っているポピュラーな冬瓜です。
形状や大きさ、色からいろいろな品種がありますが、
冬瓜の旬の時期は?
冬瓜の旬の時期は盛夏
これまでご紹介したように冬瓜は夏野菜です。なので夏が冬瓜の旬の時期といえます。しかし、実のところ冬瓜は通年出荷されています。もっとも流通量が多いのは盛夏の7月と8月ですが、地方によってはピークは少し異なるようです。
北海道・東北での旬の時期
北海道・東北では気温の関係上、種まきなどは1か月くらい遅れて行うので収穫も秋ごろになるそうです。なので、北海道・東北では、冬瓜の旬の季節は、9月から10月の初秋といえます。
沖縄での旬の時期
冬瓜(しぶい)が一番生産されている沖縄県では、収穫のピークは本州より一足早い4月から6月です。沖縄冬瓜の旬の時期は、初夏といえるでしょう。先ほどご紹介しましたが、なぜ沖縄県にて4月10日を「冬瓜の日」と制定されたのかといえば、収穫ピークの始まりで、沖縄県民にとっては「冬瓜の旬の時期の始まり」という意味もあったかもしれません。
お店にならんだ冬瓜は旬の時期のもの?
旬の時期は、このように地方によって異なります。いずれにしてもお店にならんでいる冬瓜は食べごろのものが並んでいます。なので、お店にならび始めたら冬瓜の旬の時期が始まったと考えてもいいでしょう。
冬瓜の旬の時期は立冬?
かつては、立冬に冬瓜を食べる習慣があったそうです。なぜ、そうした習慣があったのかはっきりした理由はわかっていませんが、冬瓜にはビタミンが含んでいるので、風邪予防の効果を期待していてかもしれません。また冬に迎えるにあたって保存していた夏野菜の冬瓜を整理する意味もあったかもしれません。なので、立冬の頃が名前の通り旬の時期と思った人もいたかもしれません。おでんやあんかけなど、暖かい料理で食べたのでしょうね。
旬の冬瓜の選び方
冬瓜は、白い粉がふいているのが、熟しているといいますが、
旬の過ぎた冬瓜:消費期限
丸ごとの場合は、常温で1-
生あるいは調理後の果肉に強い苦みを感じたら、もったいなくても処分した方がいいでしょう。なぜなら、ククルビタシンという成分が多く含まれていて、沢山食べると食中毒の症状を起こすことがあるそうです。
カットされたものは傷みやすいので、冷蔵で2、
旬の冬瓜の保存方法
冬瓜は「なぜ、冬の瓜と書くのか?」で触れたように、日持ちする野菜です。
冷蔵する場合は、
冷凍する時は、
生のまま冷凍保存もできますが、一旦下茹でしてから冷凍保存することもできます。そうすることで、調理時間を短縮することができます。下茹でして冷凍保存するときのポイントは、固めに茹でること、そして粗熱を取った後、水けをふき取って冷凍することです。なぜ固めに茹でるかといえば、調理の際に再度加熱するからです。
調理するときは、冷凍のままゆでたり炒めたりすることができますが、生で冷凍して厚切りにしている場合は、自然解凍してから調理します。20分から30分で解凍します。また半解凍で調理することも可能です。
旬の冬瓜の調理方法
冬瓜のカット方法
まるごとの冬瓜の場合は、冬瓜の大きさによって輪切りにしやすい手ごろな大きさに切ります。小さめの冬瓜で1/4くらいです。すでに、カットされたものを買っていた場合は、そのまままな板に置きます。
次に、皮もワタも種もついたままで、3㎝ぐらいの輪切りにします。いわゆる菜切包丁で切ると、サクサクときれます。
次に皮をむきます。冬瓜を柔らかく煮た料理の場合は、いわゆる大名剥きで厚くむきます。3mmから5mmくらいむきます。皮はきんぴらなどの料理につかえます。歯ごたえと冬瓜の青い色合いを残したい場合は、ピーラーで薄く向きます。この場合、青い部分は味のしみ込みがよくないので、包丁で格子状に切れ目を入れます。
最後にワタと種の部分を包丁でカットします。これは、輪切りの後、さらに1/4くらいの一口サイズにカットしてから行います。スプーンで最初に削り取るやり方もありますが、ワタをきれいに取るのが大変なのと、ワタが残っているのと触感が悪いので、包丁でカットしてしまった方が、確実で手早いです。
煮物の場合は、煮崩れを防止するために面どりをするといいです。炒め物やみそ汁用には、さらに薄く切ります。
旬の冬瓜の食べ方
冬瓜の料理で代表的なのは、肉や魚と一緒に煮込んで味がしみ込んだトロトロの食感を楽しむ煮物です。秋口や初冬にあたたかくいただけそうです。
冬瓜は生でも食べられます。暑い夏の時期には、あっさりとしたサラダで涼感を味わえそうです。
中国では、冬瓜をくりぬいて中に冬瓜の実とともに様々な食材が入ったスープを入れて食べる宴会料理「冬瓜盅(トンクワチョン)」があります。見た目も華やかで楽しい気分になりますね。
皮やワタも食べられる?
厚く剥いた皮は、きんぴらにして食べることもできます。また、種をナッツのように炒って、きんぴらに入れてアクセントにするレシピもあります。
ワタも、おみそ汁などにして食べられます。果実も皮もワタも種も食べられる、冬瓜は無駄のない食材です。
お菓子にもなる冬瓜
冬瓜といえば野菜ですから、
味わってみると表面は砂糖でカリっとして、
一方中国や台湾では、
煮出し汁をシロップにした飲み物は、
冬瓜の栄養と効能
冬瓜の成分90%以上は水分で、
冬瓜にはビタミンCも多く含まれています。
冬瓜という野菜のまとめ
いかがだったでしょうか?冬瓜の旬の時期、その時期に反して冬の瓜と書く理由と共に、保存方法やさまざまな利用方法を解説していきました。皆さんのお住いの地域の冬瓜の旬の時期に、ぜひ冬瓜を味わってみてはいかがと思います。