フダンソウ(不断草)の食べ方と栄養効能は?育て方・栽培方法も解説
様々な料理との相性抜群な野菜として知られるフダンソウ(不断草)。そんなフダンソウ(不断草)のおすすめの食べ方とは一体どのような食べ方なのでしょうか?また、フダンソウ(不断草)に含まれる栄養は一体どのようなものがあって、期待できる効果・効能とは…?そこで今回は、フダンソウ(不断草)の食べ方や栄養、効果・効能について調査してみました。フダンソウ(不断草)の育て方・栽培方法についてもご紹介しますので併せてチェックしてみましょう!
目次
『フダンソウ(不断草)』って野菜、知ってる?
私たちの食生活に欠かせない野菜。様々な種類の野菜があり、旬の時期はもちろんのこと、近年では一年通して食べられる野菜も増えてきました。そんな数多い種類がある中、『フダンソウ(不断草)』という野菜をああなたはご存知でしょうか?あまり聞いた事がないという方も多いでしょうから、まずは『フダンソウ(不断草)』という野菜がどんなものなのかについて調査してみましょう。
フダンソウ(不断草)とは…
『フダンソウ(不断草)』とは、ヒユ科フダンソウ属の耐寒性一年草または二年草のことです。『フダンソウ(不断草)』は暑さにも強くて、ほぼ一年を通して栽培収穫が出来ます。このように絶え間なく育つ・不断なく育つことから『不断草』とよばれるようになりました。『フダンソウ(不断草)』は葉菜として改良された『ビート』の一系統(リーフビート)です。甜菜やテーブルビートとは同種です。
また、『フダンソウ(不断草)』日本国内でも呼び方が違うようで、沖縄県では『ンスナバー』・岡山県では『アマナ』・長野県では『トキシラズ』や『キシャナ』・兵庫県では『シロナ』・京都府では『タウヂサ』・大阪府では『ウマイナ』・島根県では『オホバコヂサ』と呼ばれています。
『フダンソウ(不断草)』は別名『スイスチャード』とも呼ばれますが、厳密に言うと『セイヨウフダンソウ(西洋不断草)』のことを『スイスチャード』と呼び、日本固有のものを『フダンソウ(不断草)』と言います。『スイスチャード』は、『フダンソウ(不断草)』の違いは、『フダンソウ(不断草)』は茎が白いのに対し、『スイスチャード』は茎がカラフルです。
フダンソウ(不断草)にはどんな栄養と効果・効能がある?
『フダンソウ(不断草)』というものがどのような野菜かわかったところで、次に注目していきたいのが『フダンソウ(不断草)にはどんな栄養があるのか?』また、『フダンソウ(不断草)の栄養素に期待できる効果・効能はどんなものがあるのか?』という事です。
ほうれん草と似ている事から、ほうれん草がなかなか収穫されない時期などの代用として用いられるフダンソウ(不断草)には栄養がたっぷり含まれており、期待できる効果・効能もたくさんあります。では、フダンソウ(不断草)には一体どんな栄養や効果・効能に期待できるのでしょうか?そこでお次は、フダンソウ(不断草)に含まれる栄養や期待できる効果・効能について調査してみましょう。
フダンソウ(不断草)に含まれる栄養と効果・効能
フダンソウ(不断草)に含まれる栄養と効果・効能①『カリウム』
フダンソウ(不断草)に含まれる栄養素の中で特に注目して欲しいのが、『カリウム』です。フダンソウ(不断草)はほうれん草に似ている野菜として親しまれていますが、『カリウム』の量はフダンソウ(不断草)の方がほうれん草の約2倍の含有量となっています。
フダンソウ(不断草)は、夏バテ予防に効果的な栄養素です。夏などの熱い季節には大量の汗をかく際、汗と一緒に『カリウム』も体外に排出され、低カリウム状態になってしまいます。『カリウム』が体外に排出されてしまうとどのような異変が体に現れるのかというと、食欲が落ちる・体がだるくなるなどといった、夏バテ状態になってしまいます。
フダンソウ(不断草)に豊富に含まれる『カリウム』は夏バテ予防だけではなく、体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出するので、血圧の上昇を抑える働きがあり、高血圧予防やむくみ防止にも期待できます。また、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあるので、痙攣などの解消にも良いとされている様です。
フダンソウ(不断草)に含まれる栄養と効果・効能②鉄分や葉酸
貧血になりやすい方や女性には欠かせない栄養素・『鉄分』や『葉酸』がフダンソウ(不断草)には含まれています。フダンソウ(不断草)は『鉄分』や『葉酸』などの栄養素を含む葉野菜の中でで、その含有量はトップクラスとなっています。
また、フダンソウ(不断草)は三大栄養素の代謝の代謝を促進してくれる『マンガン』という栄養素も豊富も含んでいます。この『マンガン』という栄養素の含有量も、フダンソウ(不断草)はトップクラスです。フダンソウ(不断草)は『カリウム』や『マグネシウム』・『鉄分』などといったミネラルも豊富に含んでいます。
フダンソウ(不断草)に含まれる栄養と効果・効能③β-カロテン
フダンソウ(不断草)には『β-カロテン』という栄養素が含まれています。この、『β-カロテン』には抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑える効果に期待できると言われています。『活性酸素』とは呼吸から取り入れている酸素が変質したもののことで、細菌やウイルスなどを攻撃する働きがあります。
フダンソウ(不断草)に含まれる『β-カロテン』が活性酸素の発生を抑えてくれることで、ガンや動脈硬化や老化を防いでくれる効果があると言われています。その他にも『β-カロテン』は体内でビタミンAに変換され、視力維持や髪や粘膜・皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
フダンソウ(不断草)の食べ方はどうするのがおすすめ?
フダンソウ(不断草)には多くの栄養が含まれており、様々な効果・効能が期待できる事がわかったところで、次にチェックしてみたいのが食べ方についてです。フダンソウ(不断草)についてよく知らなかったという方にとっては一体どのような食べ方をすればいいのか、わからないと思います。そこでお次は、フダンソウ(不断草)のおすすめの食べ方について調査してみましょう。
フダンソウ(不断草)の食べ方①サラダ
まず、フダンソウ(不断草)の食べ方としておすすめしたいのが、サラダです。フダンソウ(不断草)の葉は柔らかいうちは生で食べることができます。スイスチャードなどは特に彩りが良いのでサラダなどに使用する食べ方がおすすめです。
フダンソウ(不断草)の食べ方②炒め物
フダンソウ(不断草)は、油との相性も良いので炒め物にもおすすめです。また、味にクセがないので、どんな味付けの料理とも合わせやすいです。シンプルに塩胡椒や醤油で味付けしたり、ごま油で香りづけして炒めたり、たれで味付けしたりバターソテーにしたり…。フダンソウ(不断草)の炒めもの料理アレンジは無限大です。
フダンソウ(不断草)の食べ方③味噌汁
日本の代表料理といっても過言ではない味噌汁。そんな味噌汁の具としてフダンソウ(不断草)を入れるの重ススメです。フダンソウ(不断草)は味のクセがないですし、ほうれん草に近い食感なので他の具材とも相性が抜群です。
フダンソウ(不断草)の育て方・栽培方法は?
様々な料理に手軽に使えるフダンソウ(不断草)。そんなフダンソウ(不断草)は栽培の難易度がそれほど高くなく初心者向けであるため、自宅で栽培する方も年々増加してきているようです。自宅で野菜を栽培したことがある方にとっては、初心者向けのフダンソウ(不断草)の育て方はとても簡単に感じられるかもしれません。
しかし、自宅で栽培したことがない方にとっては上手く育てることができるか不安でしょう。そこでお次は、フダンソウ(不断草)の育て方や栽培方法について調査してみました。さっそくフダンソウ(不断草)の育て方や栽培方法についてしっかりチェックしてみましょう。
フダンソウ(不断草)の種まき時期や方法は?
フダンソウ(不断草)の育て方や栽培方法について学ぶ際、まずに知っておきたいのが、『フダンソウ(不断草)の種まき時期やその方法について』です。フダンソウ(不断草)の種まき時期は4月中旬〜10月上旬、苗の植付時期は4月中旬〜10月下旬、収穫は6月上旬〜12月上旬までとなっています。
フダンソウ(不断草)の種まき時期
フダンソウ(不断草)は発芽適温は25~28度と高温であり、生育適温は15~20度なので、前述したように、4月~10月上旬の間であればいつでも種まきをすることができます。このように真冬以外ならいつでも栽培できることがフダンソウ(不断草)のいいところですが、高温多湿な環境が苦手なので初心者の方は9月~10月の秋から冬にかけての種まきが育てやすいです。
フダンソウ(不断草)の育て方
フダンソウ(不断草)の育て方は他の野菜の育て方よりも簡単です。露地栽培はもちろんのこと、土壌のphさえ気をつけていれば鉢やプランターでも簡単に育ちます。露地栽培であれば、1㎡あたりに堆肥2kgと化学肥料150gを施し、畝幅60~90cm・畝高さ15cmの畝をつくります。
露地栽培に使用する土作りは、植え付ける2週間前に土作りをはじめ、1週間寝かせます。その後、堆肥や野菜用の化成肥料を土に混ぜ込んで、さらに1週間寝かせてます。プランターで使用する土は、市販の培養土を使用すると楽です。フダンソウ(不断草)は中性~弱アルカリ性の水はけがよい土を好みます。
フダンソウ(不断草)の種は2~3粒の種が合体しています。そのため、1粒蒔いても複数の芽が出てきますから、発芽したタイミングで葉が触れ合わないくらいにスペースを空けておきましょう。本葉が2~3枚になった頃、フダンソウ(不断草)の株同士の間隔が15~20cmになる様に小株取りしておきます。株の間隔を30cmほど空けるとフダンソウ(不断草)が大株に育ちます。
出典: https://horti.jp
フダンソウ(不断草)は乾燥に強いので水やりはそれほどこまめにしなくても良いです。露地栽培の際に、土の表面の乾燥が気になる時にフダンソウ(不断草)の葉が萎れない程度にしましょう。プランターでフダンソウ(不断草)を育てている場合は7日〜10日に一度液肥を水やり代わりに行います。
フダンソウ(不断草)の本葉が5枚ほど出たらは柄の色合いを見ながら順次間引き、追肥を行います。基本的にフダンソウ(不断草)は元肥で十分に育ちますが、成長が悪い時やプランターで栽培する際には追肥するのが良いとされています。フダンソウ(不断草)の外葉を摘み取っていくのなら水やりも兼ねて液肥を7日〜10日程度に一度与えると良いでしょう。
フダンソウ(不断草)をベビーリーフとして収穫する場合は、草丈が15cmほどになったタイミングで収穫しましょう。小株を収穫するなら、草丈が20~25cmくらいになったタイミングでフダンソウ(不断草)の株元からナイフで切り取って収穫しましょう。そのまま株ごと引き抜いて収穫する方法も良いですが、外葉から必要な分だけ収穫するとより長く楽しめます。
フダンソウ(不断草)の収穫時期目安としては、種まきをしてから約30日~45日程度、苗から栽培した場合であれば約20~30日で収穫を迎えます。食用としてはもちろんのこと、フダンソウ(不断草)は観賞用としても人気です。また、フダンソウ(不断草)には連作障害があるので、一度畑で栽培した場所には2年ほどの期間を空けておくのが良いでしょう。
フダンソウ(不断草)の育て方・栽培方法ポイント
フダンソウ(不断草)栽培に使用する土壌
フダンソウ(不断草)の育て方・栽培方法ポイントとして注意して欲しいのが、土です。フダンソウ(不断草)は酸性の土壌に弱い野菜です。そのため、フダンソウ(不断草)を栽培する際の土壌は石炭で中和させることや中性~弱アルカリ性の土に植え付けることが上手に育てるコツです。
フダンソウ(不断草)の病気・害虫対策
フダンソウ(不断草)は丈夫な野菜なので病害虫が発生しにくい野菜とされています。しかし、日当たりが悪かったり水やりが多い・窒素分の多い肥料を施したなどとした条件によってフダンソウ(不断草)が『ベト病』や『黒斑細菌病』になってしまうことがあります。
せっかく手間暇かけて作ったフダンソウ(不断草)が害虫被害を受けたり病気になってしまうのは非常に残念です。そんな残念なことにならないために栽培時に意識して欲しいのが、日当たりを良くすることや水はけの良い土壌を使用して栽培するということです。これらを行うことでフダンソウ(不断草)の病気の発生を抑えることが可能になります。
もしも害虫被害や病気が発生してしまった時には、環境を一度見直して改善しましょう。フダンソウ(不断草)の病気を見つけた時は寄生された部分を切り取って殺虫剤を撒くことで被害拡大を防ぐことが大事です。フダンソウ(不断草)が害虫被害を受けないためにも、毎日フダンソウ(不断草)の葉の状態をよく観察しておくことが大事です。
《まとめ》フダンソウ(不断草)栄養・食べ方・育て方・栽培
フダンソウ(不断草)栄養・食べ方・育て方・栽培・効果効能まとめのご紹介はどうでしたか?味のクセがなく食感がほうれん草と似ている事から、フダンソウ(不断草)はほうれん草があまり収穫されない時期などの代用として用いられる野菜です。
そんなフダンソウ(不断草)には栄養も豊富で、嬉しい効果・効能にも期待できることがわかりました。栄養素によってはほうれん草よりも優れているものがあるほど、栄養たっぷりなフダンソウ(不断草)。そんなフダンソウ(不断草)は様々な食べ方をすることができますし、野菜の栽培をしたことがない初心者にも育てやすいと言われているので、気になる方は是非一度栽培してみてくださいね!