パセリの栄養価について解説!おすすめレシピや保存方法も紹介
パセリの栄養価や効能、保存方法、効果的な取り入れ方などを疑問に思ったことはありませんか。本記事では、パセリの豊富な栄養成分と、効率的な摂取の仕方、おすすめレシピなどを紹介しています。パセリを生活に取り入れてみたい人はチェックしてみてください。
目次
「パセリにはどんな栄養がある?」
「栄養を効率的にとるにはどうすればいい?」
「長持ちさせる保存方法は?」
パセリに関してこのようなお悩みはありませんか。パセリをもっと食事に取り入れたいと思っても、なかなかよい方法が思いつかない人もいるでしょう。
この記事では、パセリの栄養成分とその効果、効率的に栄養を吸収するための方法やおすすめのレシピ、保存方法について解説しています。
本記事を読むことで、パセリの基本的な栄養価と、パセリを取り入れることのメリット、手軽に試せるレシピや保存方法などのアイデアを知ることができます。
パセリを好きな人はもちろん、今まであまり使ったことがないという人も、ぜひチェックしてみてください。
パセリはどういう野菜?
日本では付け合わせの飾りとして使われることが多いパセリですが、煮込み料理のブーケガルニとして煮込み料理などにも使います。
香味野菜であるパセリは昔は薬草としても使われており、現在でも肉料理などに付け合わせとして出されるのは、食中毒予防や腸内の環境を整える効果を利用しているのです。
香りづけのほかにも薬草としても使える効果があるパセリは、飾りで終わってしまってはもったいない成分が多く含まれます。
パセリの特徴
パセリはセリ科の植物です。このパセリの仲間には、イタリアンパセリや中国パセリ(コリアンダー)などがあります。
地質や気候の適用性に優れたパセリは栽培が容易で、日本でも一年を通じて手に入れることができる香味野菜です。
日本でよく食べられているのはカーリーパセリと言い、葉が縮れています。イタリアンパセリは葉が平たく、カーリーパセリよりも香りにクセがないのが特徴です。
パセリは歴史の古い野菜
パセリは南イタリア、アルジェリアが原産と推定されています。世界で最も使われているハーブのひとつで、古代ギリシアや古代ローマ時代などの紀元前から使われていました。
日本には18世紀末にオランダ人によって持ち込まれたため、オランダゼリと呼ばれました。長崎に初めて持ち込まれた当時も栽培されていましたが、本格的な栽培が日本で始められたのは、明治以降です。
パセリの栄養価
パセリに含まれる栄養素は実に多く、野菜の中でもパセリほど多くの栄養を含む野菜はあまりありません。栄養素については、以下の表を参考にしてください。
ここからは、パセリ位に含まれている栄養価について詳しく紹介していきます。
パセリの栄養成分 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
カロリー | 44kcal |
炭水化物 | 8.2g |
ビタミンK | 850㎍ |
鉄 | 7.5mg |
カリウム | 1000mg |
食物繊維 | 6.8g |
ビタミンC | 120mg |
丈夫な骨を作る「ビタミンK」
ビタミンKはカルシウムを骨に定着させる作用があります。このため、骨質を改善し丈夫な骨を作るのに不可欠な栄養素として知られています。
また、血液を凝固させる働きがあり、重要な栄養素です。パセリのほかにも、ブロッコリーや小松菜、ほうれん草などの野菜類、豆類、海藻類などの食品に多く含まれています。脂溶性ビタミンなので、油分と一種に調理することで効率よく吸収できます。
出典:ビタミンKの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-k.html
貧血予防効果が期待できる「鉄分」
鉄分不足を起こしやすい女性にとって鉄分の補給は大切です。パセリの鉄分の含有率は野菜の中でもトップクラスで、ほうれん草の約3.5倍となっており、その含有率は牛レバーよりも多いことが分かっています。
鉄分の1日に必要な摂取量は年齢や性別によって違いますが、女性はより多くの鉄分を取る必要があり、摂取量は11mg程度とされています。パセリには多くの鉄分が含まれているので手軽に補給するのにはおすすめです。
出典:Hb / 血色素量|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-074.html
むくみ防止に役立つ「カリウム」
カリウムには体内の塩分を尿とともに排出する作用があり、塩分の取りすぎが原因のひとつである、高血圧の予防にも役立つ栄養素です。
カリウムは水溶性なので、茹でるよりもレンジで加熱したり蒸したりすることで、効率よく摂取できます。
出典:カリウムの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html
便秘解消に「食物繊維」
パセリには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維は、胃や腸の中で水分をたくさん吸収して便の容積を増やし、排便を助けます。加えて腸を綺麗にしてくれるという特徴があります。
また、食物繊維を摂ることで腸内の善玉菌が増えるという効果もあるため、便秘解消とともに腸内環境を整えるために大切な役割があるのがわかるでしょう。
出典:食物繊維の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
含有量が野菜の中でもトップクラス「ビタミンC」
パセリはビタミンCの含有率も高く、ビタミンCを多く含むとされるレモンよりもはるかに多いのが特徴です。
ビタミンCはコラーゲンの生成を助けてくれるため、美肌効果や、抗酸化作用による老化防止に役立ちます。
ビタミンCは、摂取量が多くても不要な分は体外に排出されるため、毎日摂取することが望ましい栄養素です。
出典:ビタミンCの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
パセリの爽やかな香りの正体は?
パセリには独特の香りがありますが、これは「ピネン」「アピオール」といった精油成分になります。
香りの成分アピオールには、口臭予防の効果に期待ができます。肉料理などの後にパセリを食べると口の中がさっぱりとするのはこのアピオールの効果であると考えられます。
パセリの栄養を効率よく摂取する食べ方
食べ合わせや調理方法を工夫することで、パセリの豊富な栄養を効率的に吸収できます。肉類の付け合わせにパセリが使われることが多いですが、単に色合いや飾りが理由ではありません。
また、栄養素によって、熱に弱かったり、水に溶けやすかったりと性質が異なります。摂取したい栄養素に合わせて調理方法を選ぶとよいでしょう。
動物性たんぱく質と一緒に摂り入れる
パセリには鉄分も豊富に含まれていますが、卵や肉、魚、乳製品などの動物性たんぱく質と一緒にとることで、より鉄分の吸収率がアップします。
パセリに含まれるのは植物性食品に含まれる非ヘム鉄ですが、動物性食品に含まれるヘム鉄に比べると吸収率が低いです。そのため非ヘム鉄の吸収率を高めるには、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂るとよいとされています。
出典:ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-tetsu.html
パセリは油と相性抜群
パセリには脂溶性(油に溶ける)ビタミンA、E、Kが豊富に含まれています。脂溶性ビタミンを効率よく摂取するには、油と一緒に調理することが大切です。
油で炒める、揚げる、揚げ物の衣に入れるなど、さまざまな調理方法があります。加熱することで苦味が少なくなり、食べやすくなるのも利点です。マヨネーズやドレッシングと一緒に使うのも手軽でよいでしょう。
出典:パセリ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106239/#foodDataDetail
パセリを使ったおすすめレシピ
付け合わせではなく、パセリが主役のレシピも最近は増えてきました。調理方法によって、香りや苦味の強弱を変えることができ、さまざまな食材との相性もよくなります。
ここでは、すぐに試せるシンプルなレシピを選んで紹介します。
1:⭐️大量レシピ消費・パセリとチーズのオムレツ
鉄分を効率よく摂りたい場合におすすめのレシピです。熱を入れるので、パセリの青臭さや苦味が抑えられ、程よいハーブ感になります。
中火~強火でさっと焼き上げることで、中がトロっとしたオムレツになり、チーズとの相性もよいです。ハーブやスパイスが好きな人はいろいろと加えてアレンジもできます。
2:パセリのおいさを堪能♪茹でじゃがいものパセリオイルがけ
パセリソースは保存が効くので、パスタに、パンに、お好みの食材と組み合わせてみてくださいね。
こちらは脂溶性ビタミンA、E、Kを効率的に摂りたい場合におすすめのレシピです。オイルとパセリ、調味料を混ぜ合わせるだけなので、時間がない時にも役立ちます。
パセリソースは冷蔵庫で保存できるので、ほかの野菜やパスタ、パンなどにつけても美味しいでしょう。
パセリの上手な保存方法
まずは新鮮なパセリを選びましょう。選び方のコツは以下の4点です。
・葉先から茎まで鮮やかな緑色
・葉が細く縮れている
・茎にハリがある
・切り口が黒ずんでいない
フレッシュ(生の)ハーブの基本的な保存方法は、「低温」「適度な湿度を保つこと」「痛めないこと」です。ここでは最後に、パセリの保存方法についてみていきましょう。
キッチンペーパーで包み野菜室へ
【プロの香草の保存法】
— 【料理家】ガンガン@料理教室開講❗ (@gngn_cooking) March 21, 2021
濡れたキッチンペーパーを容器に敷いて、香草を包み込みます
こうして保存するだけで、短くて1~2週間は香りがもちます!
大葉やパセリ、ミントなども同様です🙆♂️
ペーパーの水気は1日に1回は確認しましょう!
勉強になったらRTお願いします!#料理 #料理好きさんと繋がりたい pic.twitter.com/j4ykfrPQ4H
全体を包む方法では、1週間程度保存できます。まず、パセリを水洗いし、濡れたままキッチンペーパーで包みます。そのまま保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
先端を包む方法もあります。こちらは1~2週間程度保存できます。まずは茎の先端をカットし、水で濡らしたキッチンペーパーを切り口にぐるぐる巻きにします。そのまま保存袋に入れ冷蔵庫で保存しましょう。
乾燥しないように茎を水に浸ける方法も
こちらの方法も1~2週間程度保存できます。さらに長持ちさせたい場合は、水の中で茎の先を斜めに切ることで水揚げを良くします。手順は以下の通りです。
1.コップに適量の水を入れる(茎の先がつかる位)
2.パセリをコップにさす
3.葉の乾燥を防ぐためにラップかポリ袋をかぶせ、輪ゴムでとめる
4.冷蔵庫のドアポケットか、倒れなければ野菜室に保存する
長持ちさせるには乾燥させるのがおすすめ
乾燥パセリは1ヵ月ほど保存できます。新鮮なうちに葉をつむのがコツです。
1.葉の部分をむしり水でよく洗う
2.キッチンペーパーで水気をよく拭き取る
3.キッチンペーパーを敷いた耐熱皿にパセリを重ならないように広げる
4.ラップをせずに600ワットのレンジで3分加熱する
5.水分が飛ぶまで、10秒ずつ追加する(焦げないように様子を見ながら)
6.冷めたら保存袋に入れ、揉んで粉々にする
7.密閉容器に入れて保存する(冷蔵庫で保存すると色が持つ)
パセリは冷凍保存も可能
めぐみの里で無料だったパセリ
— キーコ♥Food365@kikorin (@kt0011jp) November 1, 2020
こんな感じで冷凍保存しました★彡 pic.twitter.com/SOAAEWuJII
パセリは使う分だけ取り分けたら、使わない分を洗ってすぐ冷凍しておきましょう。
パセリは水でしっかりとほこりなどを取り除き、水分をキチンペーパーなどで吸い取っておきます。茎と葉の部分を手でちぎり、保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。
凍ったパセリは簡単に手で崩せるため、料理などに振りかけるのに便利です。水分が残っていると崩しにくく、べちゃっとした感じになるので注意してください。
パセリは栄養価が高く体に嬉しい野菜
パセリの栄養価や効果、効率的に栄養を吸収する方法などを紹介しました。多くの栄養が含まれていることに驚いた人もいるのではないでしょうか。
調理方法や保存方法もたくさんあるので、自分に合う方法が見つかると、生活に取り入れやすくなります。
いろいろな栄養が豊富に含まれているパセリを、美味しく手軽に食べていきたいですね。