ズッキーニが苦いのはなぜ?原因や現れる症状・見分け方を解説

ズッキーニが苦い理由をご存じでしょうか。この記事ではズッキーニが苦い理由とその見分け方のほか、苦いズッキーニを食べた時に現れる症状や、食べてしまった時の対処法についても説明しています。ズッキーニについて知り、安全においしく食べられるようになりましょう。

ズッキーニが苦いのはなぜ?原因や現れる症状・見分け方を解説のイメージ

目次

  1. 1ズッキーニが苦い原因は?食中毒になる?
  2. 2苦いズッキーニを見分ける方法
  3. 3加熱しても苦いズッキーニは食べられない
  4. 4苦いズッキーニを食べてしまった時の対処法
  5. 5ズッキーニが苦い時は食べるのをやめよう

「ズッキーニってどうして苦いの?」
「苦いのと苦くないズッキーニがある理由は何?」
「苦いズッキーニを食べたら、病気になったりするの?」
このように、たまたま口にしたズッキーニが苦いことに不安を感じて、その理由や健康に害があるのかを知りたいと思っている人もいるのではないでしょうか。


この記事では、ズッキーニが苦い理由や、苦いズッキーニを食べた時に現れる可能性がある症状について紹介していきます。さらに、苦いズッキーニの見分け方や、うっかり苦いものを食べてしまった時の対処法についても説明します。


この記事を読むことで、苦いズッキーニの見分け方や、苦いズッキーニを食べてしまった時の対処法がわかるでしょう。


ズッキーニはあっさりとしたクセのない味わいで、様々な料理に合わせやすく、生でも加熱調理してもおいしく食べられる野菜です。ぜひ料理に取り入れて、安全にズッキーニを味わうための参考にしてください。

ズッキーニが苦い原因は?食中毒になる?

春から夏にかけて旬を迎えるズッキーニは、ゴーヤやカボチャと同じウリ科カボチャ属の野菜です。しかし、カボチャと違って皮が剝きやすいため調理しやすく、加熱しなくても薄切りにすれば生でも食べられるといった特徴があります。


ズッキーニはほんのり甘くあっさりとした味わいですが、中には苦味やえぐ味を強く感じるものもあります。そんなズッキーニに当たった時、古いのではないか、大量に食べない方がいいのではないか、食中毒になるのではないかなどと心配になる人もいるでしょう。


ここからは、ズッキーニが苦い原因、苦いズッキーニを食べると現れる症状、ズッキーニの苦味と鮮度の関係について説明するので、参考にしてみてください。

ズッキーニが苦い原因

ウリ科の植物には「ククルビタシン」という成分が含まれていますが、これがズッキーニを苦いと感じる原因です。


ズッキーニに含まれる「ククルビタシン」の量は少ないため、通常であればほとんど苦味を感じないでしょう。苦味やえぐ味を強く感じる時は「ククルビタシン」の含有量が多いことが理由で、そのまま食べ続けると嘔吐や下痢などの症状が現れる危険性があります。


ちなみに、同じウリ科カボチャ属の野菜であるゴーヤの苦み成分は「モモルデシン」といって、ズッキーニの苦み成分とは別のものです。この「モモルデシン」は、食べても腹痛などは引き起こさないとされています。


出典:ズッキーニに、苦み(えぐ味)が強い物が稀にあるのですが、原因はなんですか。また、食べても問題ないですか。|農林水産省
参照:https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1106/01.html

苦いズッキーニを食べると現れる症状

苦いズッキーニを食べることで、腹痛、嘔吐、下痢といった消化器系の食中毒症状を引き起こすことがあります。これは、前述したズッキーニの苦味成分である「ククルビタシン」を大量に摂取したことが原因です。


「ククルビタシン」はステロイドの1種で、メロンやキュウリなどのウリ科植物のヘタ近くに多く含まれると言われています。本来あっさりとした味のズッキーニに強い苦味を感じた時は、食べるのが危険なことを知らせるサインであることを覚えておくと良いでしょう。


出典:食品安全関係情報詳細|食の安全、を科学する - 食品安全委員会
参照:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04330460314

ズッキーニの苦味と鮮度の関係は?

ズッキーニは古い方が苦いということはなく、苦味と鮮度の間には、実は何の関係もありません。品種や育成条件によって「ククルビタシン」の濃度が高まり、苦いズッキーニになると考えられています。


「ククルビタシン」による食中毒は、最悪の場合命に関わる危険なものです。安全にズッキーニを楽しめるように、食べられるかどうかの見分け方をしっかり押さえておく必要があるでしょう。

苦いズッキーニを見分ける方法

苦味成分の「ククルビタシン」は、もともとズッキーニに含まれている自然なものです。それを人が食べても大丈夫なように品種改良して、現在の苦味が少ないズッキーニとなりました。


しかし稀に、とても苦いズッキーニを食べてしまうことがあります。苦味成分が自然のものとはいえ、大量に摂取すると様々な症状を引き起こす原因となることから、苦いズッキーニの見分け方を知っておくことは大切です。

調理する前に舐めて確認しよう

ズッキーニが苦いかどうかの見分け方は、調理前に生のズッキーニを舐めてみることでチェックできます。味付けした後では、他の味に紛れて苦味に気づけないことがあるため、生の状態でチェックするのが大切です。


ヘタ付近をひと口舐めてみて少し苦い気がする程度であれば、含まれる「ククルビタシン」は微量でしょう。しかし、びっくりするほど苦いと感じたのであれば、そのズッキーニは食用には適さないと判断できます。

ズッキーニの苦味はどのくらい?

食用に適するように品種改良されていたり、しっかり育成管理されて栽培されたりしたズッキーニの苦味はごく僅かです。食用に適さないズッキーニは、ひと口食べた段階でそれとわかるほど強い苦味を感じるでしょう。


ズッキーニの傷みと苦味は無関係です。苦いズッキーニかどうかは見た目からはわかりませんが、傷んでいる場合は皮にぬめりがあったり、手触りが変に柔らかかったり、鼻にツンとくる匂いを放っていたりするため、すぐに食べてはいけないとわかるでしょう。

加熱しても苦いズッキーニは食べられない

苦いズッキーニでも、加熱してしまえば食べられるかもしれないと思ってしまう人もいるでしょう。しかし、苦味成分の「ククルビタシン」は熱に強く、調理で加熱しても分解されないことが知られています。そのため、苦いズッキーニは食べないように注意しましょう。


加熱ではズッキーニの苦味は取り除けませんが、「ククルビタシン」は水溶性であるため、30分程度水につけておくことで、ある程度アク抜きが可能です。しかし苦味が強いズッキーニは無理に食べようとせず、避けた方が安全でしょう。


出典:大きな目 小さな目|独立行政法人 農林水産消費安全技術センター
参照:http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/back_number/201507-41.pdf

苦いズッキーニを食べてしまった時の対処法

うっかり苦いズッキーニを食べてしまった時は、その後の体調の変化に注意が必要です。


ズッキーニの苦味成分は腹痛、嘔吐、下痢といった消化器症状を引き起こし、場合によっては命の危険もあります。苦いズッキーニを食べた後にこれらの症状が見られたら、我慢せず早めに病院を受診しましょう。症状が強い時は、救急車を要請することも必要です。


診察時には、苦いズッキーニを食べたことやその量、何時間前に食べてどのような症状があるのかなどを医師に伝えることで、診察がスムーズに進むでしょう。

ズッキーニが苦い時は食べるのをやめよう

ズッキーニの苦味はゴーヤとは異なり、食べると食中毒を引き起こす危険があるものです。傷んでいるズッキーニは、皮がぬめるなど見た目から判断可能ですが、苦味の場合は口に入れてみるまでわかりません。調理前に少しヘタ付近を舐めて、苦いかどうか判定しましょう。


うっかり苦いズッキーニを食べてしまった時は、その後の体調の変化に注意して、状況に応じて病院受診が必要です。ズッキーニが苦い時は食用には向かない証拠なので、食べずに処分するようにしましょう。

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