ズッキーニは体にいい?含まれる栄養やおすすめの食べ方も紹介
ズッキーニに含まれる栄養素や種類を知っていますか。この記事では、夏野菜の一つであるズッキーニについて調理方法やレシピ、保存方法について紹介しています。ズッキーニを食卓に取り入れるにあたり何か疑問点を持っている人は、ぜひチェックしてみてください。
「ズッキーニに含まれる栄養素にはどんな効果があるの?」
「ズッキーニを美味しく食べる調理方法やおすすめのレシピは何?」
「冷凍など、ズッキーニの保存方法はどうしたらいい?」
イタリア料理などで使われることが多いキュウリのような見た目をしたズッキーニですが、自分で調理したことがない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、ズッキーニの種類や栄養素から得られる効果、レシピ、保存方法について紹介しています。
この記事を読むことでズッキーニについての理解が深められ、実際にズッキーニを家庭料理に取り入れることで、レシピのレパートリーの増加や健康的な生活への助けが得られるでしょう。
ぜひ最後までチェックして、毎日の食卓の中にズッキーニを取り入れてみてください。
ズッキーニとはどんな野菜?
見た目はキュウリに似ていますが、ズッキーニはカボチャの一種です。ナスに似た果肉は、ほのかな甘味と苦味が調和した味わいが特徴で、フランスやイタリアなどではごく一般的に使われています。
日本で食べられるようになったのは80年代頃からと新しい部類になりますが、近年では人気が定着しつつある野菜です。
ズッキーニの種類
ズッキーニにはさまざまな品種があり、それぞれで見た目や味に特徴があります。一体どのようなものがあるのか、確認してみましょう。
一般的な長いズッキーニ
私たちにとって一般的なズッキーニとは、見た目と味がキュウリに似ているもので、緑と黄色のものがあります。
濃い緑色のものは、噛み応えのある外側と柔らかい内側の食感と、青臭さや苦味のある濃厚なキュウリに近い味わいが特徴です。黄色のズッキーニの食感は緑色と同様ですが、味はナスに近づきクセが少なくなって食べやすくなっています。
花ズッキーニ
花ズッキーニは、小さな実がついた雌花と花のみの雄花の2つがあり、どちらも食用として使われています。
鮮度がとても重要視される花ズッキーニは食べるとほのかな甘味とクセのないズッキーニ独特の風味が感じられ、カボチャのような甘い香りが特徴です。
丸ズッキーニ
球形や長楕円形の丸ズッキーニは、濃い緑色や薄い緑に縞模様が入ったもの、黄色のものと多くの種類があります。
緑色の丸ズッキーニは、一般的なものよりも果肉の白い部分が多く、味に大差はありませんが、より甘みが強いのはやや黄色がかった緑色をしているものです。ゴールディーと呼ばれる品種の黄色い丸ズッキーニも、味と食感は一般的なものと変わらないため、料理に幅広く使えます。
UFOズッキーニ
観賞用としてもふさわしい平べったい円盤型のUFOズッキーニは、他の種類同様に緑と黄色のものがあり、それ以外にも白やオレンジ色の品種があります。
どの色のUFOズッキーニも皮ごと食べられ、青臭さやクセのない味が特徴です。緑よりは黄色や白の方が柔らかく、あっさりした味わいを楽しめます。ただし、UFOズッキーニは育ちすぎると種が固くなるため、食べる場合には種をくり抜く必要があります。
ズッキーニの栄養素と効果
ズッキーニに含まれる栄養素は、「カリウム」や「ビタミンC」、「ビタミンB2」などさまざまあり、体に必要なものばかりです。以下の表で、ズッキーニで特に注目したい栄養素それぞれの200g(1本)あたりの数字を示します。その上で、それぞれの栄養素について見ていきましょう。
出典:ズッキーニ (つる無し南瓜)|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106116/
栄養素 | 200g(1本)あたりの量 |
---|---|
カロリー | 28kcal |
ビタミンC | 40mg |
カリウム | 640mg |
ビタミンB2 | 0.1mg |
食物繊維 | 2.6g |
疲労回復や美肌に「ビタミンC」
「ビタミンC」を摂ることで期待できる効果には、風邪予防、疲労回復、肌荒れの防止などがあります。ビタミンCを多く含むキウイやパプリカなどには及びませんが、ズッキーニは食品全体の中では多いと評価される野菜です。
ビタミンCは日焼けしやすい時期に積極的に摂取したい栄養素でもあります。メラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を助ける働きがあるためです。非ヘム鉄の吸収を助ける効果もあり、非ヘム鉄を多く含む食材とズッキーニを組み合わせると良いでしょう。
むくみや高血圧に「カリウム」
「カリウム」は、ナトリウムを排泄する役割を持った栄養素です。腎臓に機能障害があるなど、体質によっては医師から制限がかかることもある栄養素ですが、むくみや高血圧の予防効果が期待できます。
筋肉疲労や冷えなどが原因となるケースもありますが、日常的に足がつりやすい状態になりやすい人がカリウムを摂取してミネラルバランスが調節されることで改善する可能性もあります。
皮膚や粘膜を保つ「ビタミンB2」
「ビタミンB2」は、糖質・脂質・タンパク質の代謝を助ける水溶性のビタミンです。皮膚や粘膜、髪や爪などの細胞を再生させる以外にも、脂質の代謝を助ける働きもあるため、脂っこい食事が多い人や体重が気になる人には重要なビタミンでしょう。
疲れやすくなったり、口内炎ができやすくなったりすると、ビタミンB2の不足が原因の可能性があります。積極的に取っていきたい栄養素の一つと言えるでしょう。
免疫力や代謝を促進する「βカロテン」
「βカロテン」は、体のサビにつながる活性酸素の発生を抑えて取り除く抗酸化作用と、免疫力を高める働きを持った栄養素です。皮膚や粘膜を丈夫にし、アンチエイジング効果も期待できます。
ほうれん草やにんじんといった緑黄色野菜には劣るものの、ズッキーニはβカロテンを野菜の中では多く含んでいると言えるでしょう。
ブタクサアレルギーの人は注意が必要
ズッキーニはアレルギー症状を引き起こす野菜の一つであり、ブタクサアレルギーを持つ人は注意が必要です。ブタクサアレルギーを持つ人は、毎年8〜10月頃に目のかゆみ・くしゃみ・鼻水といった花粉症の症状に悩まされます。
ブタクサアレルギーの人が発症しやすい食物アレルギー反応の原因は、タンパク質です。ズッキーニを含む、キュウリやにんじんといった一部の野菜や果物は、ブタクサと似た構造のタンパク質を持っています。したがって、ブタクサアレルギーが疑われる人は、ズッキーニなどの野菜に気をつけた方が良いでしょう。
ズッキーニの効果的な食べ方
ズッキーニは生でも食べられますが、多く含まれる栄養素の一つであるβカロテンは、油と一緒に調理することでより吸収率が上がると言われています。調理方法次第では失われてしまう栄養素もあるので、それぞれの方法の特徴について理解しておきましょう。
焼く・炒める
ズッキーニを焼く、もしくは炒めると中がしっとりして甘味や旨味を感じられます。これらの調理の際に油を使うことで、ズッキーニの代表的な栄養成分であるβカロテンの吸収率を上げられるのも良い点です。
肉類と一緒に調理したり、パスタの具材にしたりするのもおすすめです。塩・こしょうでシンプルに味付けするだけでなく、和風や洋風にアレンジすることもできます。
生のまま
ズッキーニは、生のまま薄切りにしてサラダにするのもおすすめの野菜です。もし苦味が苦手なら、一度塩揉みしておくと余計な水分と一緒に雑味が抜けて食べやすくなるでしょう。
加熱に弱いビタミンCをズッキーニから無駄なく摂りたい場合には、生で食べるのがおすすめの食べ方です。
煮る
ズッキーニは、フランスの煮込み料理である「ラタトゥイユ」に欠かせない野菜であり、和風の煮物にしても美味しく食べられる野菜です。ただし、お湯で煮込む場合はズッキーニに含まれるビタミンCが流れ出てしまう点に注意しましょう。
揚げる
ズッキーニに含まれる栄養素のβカロテンと油との相性が良いため、揚げるのもおすすめの食べ方です。輪切りにして素揚げや、天ぷらなどの衣をつけて揚げると美味しく食べられるでしょう。
ズッキーニのレシピ
実際にズッキーニを使ったレシピを2つ紹介します。どちらもフランス料理やイタリア料理の定番レシピ以外で簡単に作れるレシピなので、ぜひ参考にしてみてください。
ズッキーニとひき肉のレンジ蒸し
☆豚肉…滋養強壮に、肌の乾燥に、喉の渇きに、便秘に、ビタミンB1を多く含み、疲労回復、脳神経の働きを正常に保つ ☆ズッキーニ…熱を取り、潤いを補う。喉の渇きに、空咳に、イライラに、お腹の張りに、肌を潤し美肌にも効果的。 ☆たまねぎ…滋養強壮に、血の滞りに、疲労回復に、生活習慣病予防に ☆トマト…体の熱を冷ます、口の渇きに、食欲不振に、消化を促進
滋養強壮や疲労回復効果などが期待できる栄養素が豊富な薬膳レシピです。ズッキーニ、ひき肉、玉ねぎ、ケチャップなどの調味料を刻んで混ぜて、レンジで加熱するだけでほぼ完成します。夏場の暑いキッチンで熱を加える料理を避けたい時にもおすすめです。
ズッキーニとトマトのオープンオムレツ
裏返さず、フライパンに流して焼くだけなので、かんたんです。
栄養たっぷりでボリューム感があるので、メインのおかずやお弁当にもどうぞ。
ズッキーニをツナ・トマト・チーズと一緒にオムレツにするレシピです。栄養とボリュームがあり、メインのおかずとしてもお弁当の一品としても使えるでしょう。また、刻んだ材料をフライパンに流し込んで焼くだけという手軽さは重宝します。
ズッキーニの保存方法
乾燥しやすく、水分が抜けると同時に味も抜けてしまうズッキーニに適した保存方法を知っていますか。新聞紙やラップで包んで常温保存すると1週間もちますが、冷蔵保存や冷凍保存も可能です。
ここでは冷蔵と冷凍で保存する場合、どうするとどれくらいもつのか紹介します。
冷蔵保存する
ズッキーニを野菜室に入れて保存する場合には、1本ずつ丁寧にキッチンペーパーで包んだ上でポリ袋に入れます。この時、ズッキーニの角をカットし表面が一切見えないように包むのがポイントです。
1週間から10日程度もちますが、あくまでズッキーニが新鮮なものという前提なので早めに消費するよう心がけましょう。
冷凍保存する
食べきれない場合におすすめなのが冷凍保存です。輪切りや細切りなどで食べやすいサイズにカットして、冷凍用保存袋に入れます。この時、重ならないように並べるのがポイントです。一度冷凍したズッキーニは1ヶ月以内に食べ切りましょう。
体にいいズッキーニを美味しく食べよう
ズッキーニについていろいろと紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。夏野菜の一つであるズッキーニは、暑い季節にこそ積極的に摂りたい栄養成分が多くあります。調理法も難しくないため、ぜひズッキーニを食卓に取り入れて美味しく健康的な食生活を送ってみてください。