ジャムの賞味期限は?切れるといつまで大丈夫?おすすめ保存方法も

ジャムの賞味期限や消費期限を調査しました。ジャムの糖度やメーカーによって、日持ちする期間は7日~2年と大きな開きがあります。ジャムの賞味期限を延ばせる保存方法や、ジャムは賞味期限切れで腐るとどうなるのかも解説します。

ジャムの賞味期限は?切れるといつまで大丈夫?おすすめ保存方法ものイメージ

目次

  1. 1ジャムの賞味期限ってどのくらい?
  2. 2ジャムの賞味期限の目安【市販品・自家製】
  3. 3ジャムの賞味期限のメーカーごとの違い
  4. 4ジャムの賞味期限切れはいつまで食べて大丈夫?
  5. 5ジャムの賞味期限が切れて腐った時の特徴
  6. 6ジャムの賞味期限を延ばす保存方法
  7. 7ジャムの賞味期限に気を付けてジャムを長く楽しもう

ジャムの賞味期限ってどのくらい?

保存食にもなるといわれるジャムの賞味期限について調査しました。市販品ジャムの場合、賞味期限は最長で2年ほどのようです。では、手作りジャムの賞味期限はどれくらいなのでしょうか?ジャムの賞味期限や消費期限、保存方法についてもチェックしましょう。

ジャムの賞味期限の目安【市販品・自家製】

市販品ジャムの賞味期限の目安

賞味期限は、開封前のものについて設定されているものです。

びん詰(高糖度・中糖度)2ヵ年以内

びん詰(低糖度)    18ヵ月以内

紙カップ入り      1ヵ年以内

(日本ジャム工業組合)

市販品ジャムの賞味期限の一般的な目安では、瓶詰めの日持ちが最も長く、紙カップのものが最も短くなるようです。あくまでも一般的な日持ちの目安なので、瓶詰めであっても紙カップよりも賞味期限や消費期限が短い商品もあります。

乾燥を防ぐ事ができて密封率が高い商品ほど、日持ちが長いようです。それでは、どれくらい賞味期限や消費期限が違うのか、未開封状態の容器別で賞味期限をまとめていきます。

瓶詰(高糖度:糖度65%以上、中糖度:糖度55%以上65%未満)

瓶詰めのジャムの中でも高糖度や中糖度といわれる、砂糖が多く使われている商品の賞味期限は、未開封で2年程度です。高糖度で2年程度、中糖度のものは1年半~2年ほどの日持ちになります。

瓶詰(低糖度:糖度45%以上55%未満)

瓶詰めの商品で甘さが控えめといわれる低糖度ジャムの場合、日持ちは1年から1年半程度です。砂糖が使われている量が少ない場合は、もっと賞味期限が短いものもあります。

紙カップの場合

ジャムが入っている紙カップは内側にプラスチックがラミネートされていて、中身が乾燥しにくいカップの作りになっています。未開封の状態であれば高い密封性もあるので、日持ちは1年程度です。

ポーションパック

手を汚す事なく片手でも使う事ができると人気があるのが、ポーションパックの商品です。1食使い切りタイプで、日持ちは半年ほどになります。

小袋入り

値段が手頃で購入しやすいのが小袋入りの商品です。開封後はすぐに乾燥してしまい保存する事はできませんが、未開封であればポーションパックと同様に半年ほど日持ちします。

缶詰

缶詰の商品はだいたい業務用です。1缶に大量のジャムが入っています。缶詰に入っている商品は、未開封の状態であれば3年ほど日持ちするでしょう。

市販品ジャムの賞味期限を延ばすコツ

ジャムの保存に適した場所は開封前と開封後で異なるので、以下に簡単にまとめて記載いたします。

  • 開封前:直射日光、高温多湿を避けた常温の場所
  • 開封後:冷蔵庫

市販品ジャムは開封前と開封後で保存方法が異なります。状態によって保存方法を変える事が、市販品ジャムの賞味期限を延ばすコツです。基本的には開封前は常温で、開封後は冷蔵庫に入れます。では、どのように保存をすると良いのか詳しくみていきましょう。

未開封の場合は常温で大丈夫

市販品は未開封の状態であれば密封されて容器の中が真空状態になっているので、空気に触れるという事がありません。そのため、常温でもカビが生えにくく腐りにくい状態になっています。未開封の商品を冷蔵庫に入れる事は構いませんが、結露で傷む事があります。風通しの良い冷所暗所の常温で保存した方が良いでしょう。

開封済みの場合はしっかりと冷蔵保存

未開封の商品は真空状態になっているので常温保存できますが、開封後には容器の中に空気が入ります。空気に含まれる菌でカビが発生する事もあるでしょう。腐るのを防ぐために開封後はしっかりと蓋をして、冷蔵庫に入れておきましょう。また、冷蔵庫に入れる事で商品が乾燥するのも防ぐ事ができます。

自家製ジャムの賞味期限の目安

砂糖には防腐効果があるので、使われている砂糖の量によっても賞味期限は異なってくる。まず、ジャムの糖度には4段階あることを覚えておきたい。糖度65%以上は高糖度、55~65%は中糖度、40~55%は低糖度と呼ばれている。

賞味期限はジャムが入っている容器で変わるだけではなく、どれくらいの砂糖が使われているのかでも変わってきます。甘いジャムほど日持ちは長く、甘さ控えめであるほど日持ちは短くなるのです。

自家製の場合は最も甘いジャムで糖度50%。市販品よりも砂糖が使われる量が少ない事がわかります。そのため、自家製の場合の賞味期限は4か月ほどで、最も甘さ控えめの砂糖不使用の自家製ジャムは3日程度で食べきった方がよいでしょう。

糖度50%のジャム

市販品の糖度は65%以上が高糖度といわれる事から糖度50%のジャムは、ジャムの中では糖度は低めです。そんな糖度50%のジャムは、常温で4か月ほどで賞味期限切れになります。市販品と同じように真空に近い状態にしても保存料が入っていない分、消費期限は短くなります。開封後は冷蔵庫で保存して、2週間程度で食べきりましょう。

糖度34%のジャム

糖度34%のジャムは使われている果物本来の甘さを感じる事ができる人気の糖度で、手作りされるジャムはこの糖度を目指して作られているものが多くあります。糖度34%のジャムは2か月程度賞味期限切れになります。保存状態によってはもっと早く腐る事もあるので、開封後は冷蔵庫に保存して1週間程度で食べきるようにしましょう。

砂糖不使用のジャム

砂糖不使用のジャムは、フルーツスプレッドという名前で販売されている事もあります。ジャムの賞味期限や消費期限が長いのは、砂糖が使われているからです。その砂糖が使われていないので、長期保存をするという点では良いとはいえません。砂糖不使用のものを手作りしたら冷蔵保存をして、3日以内には食べきるようにしましょう。

自家製ジャムの賞味期限を延ばすコツ

我が家はジャム類は自宅庭の果物で手作りしていますが、2~3年前のものでも全く心配ありませんよ。

手作りのジャムの賞味期限を延ばすコツは糖度を高める事と、徹底した煮沸消毒をする事が大切です。ジャム作りに使う鍋などの調理器具や、保存する容器もしっかりと煮沸します。また、市販品のものに近づけるために、作ったジャムや容器からも空気を抜く、脱気をする事もポイントです。

糖度を高めて瓶から調理器具まで煮沸消毒

自家製のジャムでは甘さを控えて作る事ができますが、長期保存をしたい時には砂糖をたっぷりと入れて糖度を高めます。また、調理器具や保存する容器は煮沸消毒をしましょう。

食中毒を引き起こす菌は30度程度で活発になり、火を通す事で死滅します。腐るのを防ぐためにも、しっかりと煮沸消毒をしましょう。洗剤やお湯で洗った程度では菌を死滅させる事はできません。少しでも調理器具に菌がついていると腐るため、お湯に浸けてグツグツと煮ていきます。

調理器具などをよく洗ってから大きめの鍋に入れましょう。フキンを底に敷いておくと入れた容器などが安定させる事ができます。水が沸騰してから、さらに5分ほど煮沸します。火を切って熱いままの状態で容器を取り出し、1つずつ清潔なフキンで水分を拭き取りましょう。容器が熱いうちに自家製ジャムを詰めてしっかりと蓋をしていきます。

脱気をよくする

さらに、自家製ジャムの賞味期限切れを延ばしたい時には脱気をする方法もあります。煮沸消毒した熱々の容器にジャムを9分目まで入れます。容器の蓋はゆるめにして、さらに煮沸していきましょう。鍋にフキンを敷いて、その上に容器を並べていきます。別で沸かしておいた熱湯を、容器が半分くらい浸るまで入れていきましょう。そのまま20分ほど弱火にかけます。

20分経ったら火傷に注意しながら取り出し、水分を拭き取りながら熱いうちに蓋をしっかりと閉めます。しっかりと締めたら、瓶を逆さまにして常温で冷ましましょう。完全にが冷めたら冷暗所で保存します。常温保存で問題ありませんが、冷蔵庫に入れるのもおすすめです。

ジャムの賞味期限のメーカーごとの違い

メーカーごとのジャムの賞味期限一覧

メーカー名 賞味期限目安
チップトリー 36か月
フォション 24か月
サンクゼール 18か月
サラベス 18か月
アヲハタ 12か月
沢屋 9か月
ソントン 8か月
三宅商店 6か月
千疋屋 6か月
みすず飴 7日

最も賞味期限の目安が長いのはイギリスで作られたチップトリーのジャムです。また、最も目安が短いのは日本で作られているみすず飴のジャムでした。

長持ちしやすいメーカーのジャム

紹介した中で長持ちしやすいのは、イギリスで作られたチップトリーのジャムです。1911年に王室御用達となっています。ストロベリーやマーマレードなどシンプルなフレイバーから、ジンジャージャムやオレンジマーマレード&モルトウィスキーなどもあります。

昔ながらの製法で作られているジャムで、高糖度の商品になります。賞味期限切れまでの期間が36か月もあり、調査した中ではダントツで長持ちするメーカーです。

日持ちしないメーカーのジャム

紹介した中で最も賞味期限が短かったのが、みすず飴のジャムです。製造日より7日が賞味期限であり、消費期限になっていました。みすず飴というのは大正時代から作られているゼリー菓子で、その菓子にも使われている果物を使ったのがみすず飴のジャムです。糖度60%以上のジャムにも関わらず、賞味期限が切れるのは早い商品になります。

ジャムの賞味期限切れはいつまで食べて大丈夫?

食べられる期間の計算

ジャムの賞味期限というのは美味しく食べる事ができる期間で、食べられなくなるのが消費期限です。ジャムがいつまで食べる事ができるのか、食べられる期間の計算方法をチェックしましょう。

消費期限の計算は賞味期限が基準になります。賞味期限から1.5倍の期間が消費期限です。例えば、賞味期限が3か月のものであれば3か月×1.5で4.5か月になるため、消費期限は4か月15日程度。4か月を過ぎたら処分した方が良いでしょう。

保存状態による

ジャムの消費期限は賞味期限に1.5を掛けた期間になりますが、あくまでも目安である事を忘れてはいけません。保存状態によって賞味期限切れ前に腐る場合もあります。

ジャムの賞味期限が切れて腐った時の特徴

水が分離している

ジャムは腐る事が少ないといわれますが、賞味期限が切れれば腐る事もあります。賞味期限が切れているジャムは、水が分離している事があります。腐る事で容器の上の方が水っぽくなり、下の方がカチカチに固まっている事もあるようです。

ただし、完全に水分と果実が分離してしまっているのではなく、部分的に水っぽいのは腐っているわけではありません。部分的に水っぽいのは、ジャムをゼリー状にする原料の保水性が弱くなっているだけです。腐っているわけではないので、分離しているところを混ぜ合わせて食べて問題ないでしょう。

変色している

ジャムを作った時や購入してきた時よりも、色がくすんでしまう事があります。ジャムは腐ると変色します。変色してしまうのは、腐る事で原材料が酸化してしまうためです。空気に触れて化学反応を起こし、傷んでいく事で使われている果汁や果肉が変色します。

果実の色が抜けて白くなっているのは問題ありませんが、黒ずんでいる場合や緑・茶色になっている場合は腐っているかもしれません。

カビが生えている

カビが生える事が原因で腐る事もあります。ジャムが緑っぽく変色していたり表面に白い斑点があったりするのは、カビが生えている可能性があります。表面にカビが生えている場合は表面のカビを取り除いても、すでに内部に菌糸が張り巡らされています。見た目に問題がなくても、処分した方がよいでしょう。

高温多湿なところに置いておくとカビが生えやすいので、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。また、ジャムを使う時のスプーン等に水分がついていると、その水分がジャムに移ってカビを生やす原因になる事もあります。水分には十分に注意しましょう。

カビ臭さや腐敗臭がする

容器を開けた時にカビ臭さや腐敗臭がする、青臭さを感じるという場合があります。見た目では腐っているようにみえなくても、異臭がするなら腐っているかもしれません。異臭がする時は色や状態を確認して、購入した時と違うようなら早めに処分しましょう。

甘みがなくなり、苦みを感じる

賞味期限が切れて腐った時には、味も変化します。不味くなるだけではなく甘みも感じなくなり、ただのドロっとした液体になっています。さらに腐ると、苦みを感じる事もあるでしょう。

ジャムの賞味期限を延ばす保存方法

市販品ジャムの保存方法

市販品ジャムの保存方法は、未開封であれば常温で、開封後は冷蔵庫に入れるのが基本です。未開封の時には冷所暗所で保存をするとよいでしょう。開封後は冷蔵庫で保存をする事がおすすめですが、結露には注意が必要です。結露の水分でカビが生える事もあります。

市販のものに限らずジャムを使う時には、清潔なスプーンを使う事も大切です。舐めたりしたスプーンをそのまま使ってジャムをつけると、ジャムに口の中の菌が移ります。その菌がカビの原因になる場合もあるのです。

手作りジャムの保存方法

手作りジャムは市販品の商品とは違い、保存料が使われていません。そのため、長期保存に適した瓶詰めにするのがおすすめです。瓶詰めにする時に脱気しておくと、さらに賞味期限を延ばす事ができます。

手作りジャムの場合は瓶詰めにしても冷蔵保存した方が安心です。結露には十分注意をして、市販品よりも早めに使い切るようにしましょう。

冷凍保存

たっぷりジャムがある場合には、冷凍保存をしておく方法もおすすめです。冷凍保存をする時は1回で使い切れる量に小分けをするのがポイントです。ラップなどに適量を包み、それを密封できる袋に入れて冷凍していきます。

常温や冷蔵では瓶の方が賞味期限を長くする事ができますが、瓶を冷凍庫に入れると割れてしまいます。瓶をそのまま冷凍するのは危険なので、冷凍できるラップや袋に移してから保存しましょう。

ジャムの日持ちを徹底調査!賞味期限切れはいつまで食べられる?

ジャムの賞味期限に気を付けてジャムを長く楽しもう

ジャムの賞味期限についてまとめました。ジャムは商品によってそれぞれ賞味期限が異なりますが、その期限設定には7日〜2年程と大きな開きがあります。自家製ジャムはさらに賞味期限が短くなるようです。消費期限にも気を付けながら、美味しいジャムを楽しみましょう。

Thumbコンフィチュールとジャムの違いとは?違いは語源? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbジャムのカロリーと栄養は?ジャムの意外な栄養素を解説 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbレモンジャムの簡単な作り方!人気の美味しいアレンジレシピも紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

関連するキーワード

新着一覧

最近公開されたまとめ