あんこうの栄養を解説|選び方や保存方法・食べるときの注意点も

あんこうにどんな栄養素が含まれているのかご存じでしょうか。この記事ではあんこうの栄養素や効果効能をまとめました。高級食材として知られているあんこうは、実は栄養満点の健康食材なのです。健康や美容に興味のある方はぜひこの記事をチェックしてみてください。

あんこうの栄養を解説|選び方や保存方法・食べるときの注意点ものイメージ

目次

  1. 1あんこうはどんな魚?
  2. 1あんこうの栄養価
  3. 1あんこうの美味しい食べ方
  4. 1新鮮なあんこうの選び方
  5. 1あんこうの保存方法
  6. 1あんこうを食べるときの注意点
  7. 1栄養豊富なあんこうを食べてみよう

「あんこうってどんな栄養があるの?」
「どうやって食べるの?」
グルメや健康に興味のある方で、このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。


この記事ではあんこうに含まれる栄養素や食べることによって得られる効果、また美味しい食べ方についてまとめています。


見た目はグロテスクな魚ですが、実はさまざまな栄養素を豊富に含んでおり古くから高級食材として扱われています。この記事を読むことであんこうは体に良く積極的に食べるべき食材であることがわかります。


また、あんこうに含まれる栄養素の中には過剰摂取すると危険なものもあります。それについても詳しく解説してあり、知っておくことで安全にあんこうを楽しむことができます。


まだあんこうを食べたことがないという方は、この記事を読んだあとぜひ食べてみてください。

あんこうはどんな魚?

あんこうはタラの近縁種と言われている深海に住む海水魚です。


頭はかなり大きく幅が広いのが特徴で、正直見た目だけだと美味しい魚には見えませんが、江戸時代からあんこうは高級食とされており、さまざまな調理方法で食べられてきました。


あんこうの頭には2本のアンテナのようなものがついており、体を隠してアンテナを水面で揺らしてそれを餌だと思って寄ってきた魚を食べる捕食方法をとります。これはあんこうの1番の特徴と言えます。

あんこうの産地と旬の時期

あんこうは全国各地で水揚げされていますが、特に山口県の下関漁港や島根県の浜田漁港、青森県の八戸漁港での漁獲量が多いです。また、茨城県で水揚げされたあんこうは質が高いとされており、あんこう料理が食べられる専門店がたくさんあります。


あんこうが最も美味しく食べられるのは11~3月の寒い時期です。


特にあんこうのメスは産卵の準備をしている時期なので、栄養満点で特に美味いとされています。

あんこうの品種

日本で食用として使われているあんこうは主に2種類います。それはアンコウ科に属するアンコウとキアンコウです。あんこうはこの2種類を含み、約300種類存在しています。


特にキアンコウの方が多く流通しており、アンコウの流通数は少ないため、ややこしいですがあんこうというときは一般的にはキアンコウのことを指します。


また、この2種類は見た目がよく似ているので、市場では区別されていません。

あんこうの七つ道具って何?

「あんこうの七つ道具」という言葉をご存じでしょうか。


これはあんこうの可食部分を7つに分けた呼び方で、なぎ(身肉)、皮、肝(肝臓)、水袋(胃)、とも(ひれ)、ぬの(卵巣)、えらを合わせた総称のことです。


七つ道具を見てもわかるように、あんこう料理に卵巣は欠かせないものです。そのため、卵巣のないオスは市場に出回ることはありません。

あんこうの栄養価

あんこうの身は約85%が水分と言われており低カロリーです。そのため、ダイエット中でも気兼ねなく食べることができます。


また、あんこうはコラーゲンやビタミン類など栄養素が豊富に含まれているので、健康や美容にいい食材と言えます。主な栄養素について説明していきます。

80gあたりの栄養素
たんぱく質10.4g
ビタミンA10.4μg
ビタミンD0.8μg

たんぱく質

あんこうの白身に多く含まれている栄養素です。エネルギー産生栄養素の1つで、私たちの筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などを構成する重要な成分でなくてはならない栄養素とされています。


たんぱく質が不足してしまうと成長障害・体力や免疫機能の低下などが起こってしまいます。また、皮膚や髪の毛の美しさを損なってしまうので、特に女性には必須とも言える栄養素です。


出典・参照:たんぱく質|厚生労働省

コラーゲン

あんこうの皮に多く含まれているコラーゲンは、皮膚を若々しく保ち関節の痛みを和らげることでよく知られている栄養素です。


私たちの体に存在するたんぱく質の約30%を占める繊維状のたんぱく質で、皮膚や血管、軟骨などの組織を構成してくれます。


美容のためや関節痛を和らげるなど、幅広い年代の方に必要な栄養素で積極的に摂取していく必要があるでしょう。


出典・参照:コラーゲン|厚生労働省

ビタミンA

油脂に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンの1つで、あんこうの肝に多く含まれます。ビタミンAは紫外線から肌を守り、肌の土台となるコラーゲンやエラスチンなどの生成を促す働きがあります。


また目や皮膚、粘膜の健康維持に役立つ栄養素でもあります。視覚に働き視力を正常に保つ他、喉や鼻などの粘膜を外敵から守り免疫力を高める働きが期待できます。


出典・参照:ビタミンA解説|国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所

ビタミンD

あんこうの切り身や肝に多く含まれている栄養素で、カルシウムの吸収を助けることによって強い骨を維持してくれます。


またウイルスや細菌を排除したり皮膚のバリア機能を高めたりする免疫力アップを助ける働きもあります。そのため、感染症やガン予防、アレルギー症状の改善にも役立つでしょう。


もしもビタミンDが不足してしまったら、骨が軟化して細くなり、脆くなる病気を発症してしまう可能性があります。高齢者の方は特に積極的に摂取するべき栄養素といえるでしょう。


出典・参照:ビタミンD|厚生労働省

DHA・EPA

あんこうの肝に多く含まれる栄養素がEPAとDHAです。これらの栄養素は血管や血液中のコレステロール値を下げる働きをしてくれます。


血をサラサラにしたり善玉コレステロールを増やしたりする働きもあるため、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病予防にも役立ちます。


EPAには中性脂肪減少や血栓予防の効能も期待できるでしょう。


出典・参照:オメガ3系脂肪酸|厚生労働省

あんこうの美味しい食べ方

あんこうを美味しく食べる定番のメニューは、唐揚げや鍋です。唐揚げは白身魚特有のさっぱりした味わいで、ふっくらしていてとても美味しくあんこうを楽しめます。


あんこうは低カロリーなので罪悪感なく食べることができるでしょう。また、あんこう鍋は特に有名で、野菜と一緒に煮込むことで栄養がたっぷり詰まっていてスープまで美味しく楽しめます。


あんこうは背骨を除いてほぼ全ての部分を食べることができます。 部位ごとに味わいや食感が異なるため、どの部位を食べてもあんこうの魅力が感じられるでしょう。

新鮮なあんこうの選び方

スーパーではパックに詰められて販売されていることが多いあんこうですが、なるべく新鮮なものを選ぶには身の色をチェックしてください。


切り身の色に透明感があってピンク色をしたものは新鮮な証拠です。また、肝も一緒に販売しているものは、なるべく肝が大きいものを選びましょう。


もしもまるごと1匹購入する場合には、皮の表面に透明なヌメリがしっかり残っているものを選んでください。

あんこうの保存方法

購入したあんこうを冷蔵で保存する場合には、生臭さを取り除くために冷水をかけ汚れと水気をしっかりと拭き取って保存します。


また、冷凍で保存する場合には空気が入らないよう隙間なくラップに包み、密閉できる保存袋に入れて保存してください。冷蔵の場合は1日、冷凍の場合は2~3週間保存することができます。

あんこうを食べるときの注意点


ここまでであんこうは栄養素がたくさん含まれている健康食品であることがわかりました。
しかしあんこうを食べすぎることで危険を伴ってしまう場合があります。


安全にあんこうを楽しむために確認しておいてください。

妊婦は摂取量に注意

妊娠中の女性があんこうの肝を食べすぎると、お腹の中の胎児に悪影響を及ぼすことがあります。


肝にはビタミンAが豊富に含まれており、ビタミンAは適量を摂取することで美肌効果や目や皮膚の健康を保つことができます。


しかし過剰摂取することで胎児が奇形で生まれる可能性があります。


例えば毎日あんこう鍋を食べるようなことをしていれば、そのような危険性があります。一般的な食べ方をしていればビタミンAはちゃんと分解されるので問題ありません。


出典・参照:食事と先天異常|日本産婦人科医会

プリン体は痛風を引き起こすこともある

あんこうの肝にはプリン体が多く含まれています。このプリン体はあんこうの肝の他、レバーやたらこ、ビールなどにも多く含まれているものです。


プリン体を過剰摂取すると、本来体の外に排出されるはずの尿酸が血液の中に溜まり高尿酸血症を起こします。高尿酸血症によって起こる関節炎を痛風と呼びます。


痛風は風が吹いただけで痛みが生じるほどの強烈な痛みを伴う病気です。


また、放置することで関節が変形するなど、日常生活に支障をきたすようになります。


出典・参照:プリン体|厚生労働省

栄養豊富なあんこうを食べてみよう


この記事ではあんこうに含まれる栄養や効果効能を紹介しました。


部位ごとに含有する栄養素が異なるため、あんこうの七つ道具と呼ばれるいろいろな部位を食べて健康維持に役立てるとよいでしょう。


特に冬は風邪やインフルエンザ、冬季うつなどの病気になりやすい季節です。栄養たっぷりのあんこう鍋を食べ、健康で丈夫な体を手に入れて寒さの厳しい季節も乗り切りましょう。

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