ゴマの食べ過ぎに注意!栄養の摂りすぎにならない?適切な摂取量は?

ゴマを使った食品の1日の摂取量と影響を調べました。ゴマは人気商品ですが、食べ過ぎには注意したほうが良い食材のひとつとも言われています。ゴマの食べ過ぎで摂取量をオーバーすると太るだけでなく、栄養過多になる可能性が指摘されています。

ゴマの食べ過ぎに注意!栄養の摂りすぎにならない?適切な摂取量は?のイメージ

目次

  1. 1ゴマの食べ過ぎで起こる体への影響とは?
  2. 2ゴマの食べ過ぎは太る原因に?
  3. 3ゴマの食べ過ぎによる体の不調
  4. 4ゴマの食べ過ぎは他にも体に良くないことがある?
  5. 5ゴマの健康・美容効果とおすすめ摂取方法
  6. 6ゴマは食べ過ぎることなく適量を守ろう

ゴマの食べ過ぎで起こる体への影響とは?

スプーンですくったゴマ

料理からスイーツに至るまで使われているゴマですが、こちら健康食品としても知られています。近年ではゴマ由来のサプリメントも非常に人気です。しかし、どんなに健康食品であっても摂取量を多くすれば良いというわけではありません。むしろ1日の摂取量がオーバーすることで、体にとってマイナスの影響が出ることもあります。

では、実際にゴマを食べ過ぎると体にどのような影響があるのでしょうか?そこでゴマの適正な摂取量から、おすすめの食べ方までをリサーチしました。食べすぎを防ぐため、この記事を参考にしてください。

ゴマの食べ過ぎは太る原因に?

ゴマはプチプチとした歯ごたえと、濃厚な旨味が特徴です。実はこのゴマに含まれている旨味成分のひとつである脂質が、食べ過ぎると太る原因になるといわれています。ここではゴマのカロリーや、太るのを避けるため1日の適正摂取量などを調べてみました。

ゴマ100g当たりのカロリー

一言でゴマと言ってもその種類は3000にも及びます。そんな中で一般的に知られているゴマといえば白ゴマや黒ゴマ・金ゴマなどですが、これらはカロリーや栄養価の面から見るとほとんど違いはありません。あえて違いを表すなら白ゴマより黒ゴマのほうが香り高く、白ゴマのほうが脂質が多いという点です。

これらゴマの中でも最も料理に使われているのは炒りゴマです。この炒りゴマの100gあたりのカロリーは599kcalで、むきゴマなら603kcalにもなってしまいます。このカロリーだけを見ても高カロリーの部類に入っていることが明らかです。

厚生労働省によると、成人女性が1日に必要とするカロリーは1400kcalから2000kcal。そのためゴマを1日に100g摂取すると、1/4以上のカロリーに相当してしまうのです。この摂取量はあきらかに食べ過ぎで、太る原因になってしまいます。

ゴマの1日の適切な摂取量

ゴマの一日単位における適正な摂取量とは一体どれくらいでしょうか?調査したところ、ゴマの1日における適正摂取量は大さじ2杯といわれていることが分かりました。

一般的な炒りゴマの場合、大さじ1杯当たり重さ1杯9gでカロリーは52kcalです。すりゴマなら1杯あたり重さ約10gでカロリーは59kcal、むきゴマなら10gで60kcalとなります。炒りゴマなら大さじ2杯で104kcal、むきゴマは120kcalですりゴマでも118kcalです。

ダイエット中などカロリーを意識している場合、他の料理とのカロリーの兼ね合いを考えなければいけません。1日に大さじ2杯程度なら料理のカロリーを意識しなくて良さそうです。食べ過ぎて太るのを防ぐためにも、ゴマは1日あたり大さじ2杯を越えないよう意識しましょう。

ゴマの食べ過ぎによる体の不調

ゴマの食べ過ぎは高カロリーで太ること以外にも、さまざまな影響を齎す可能性があります。ゴマには様々な栄養素が含まれているため、食べ過ぎることで体の不調を引き起こす原因になることがあるのです。ここでは1日の適正摂取量である大さじ2杯を超える量を食べた場合に、引き起こる体の不調や原因となる栄養素の特徴を説明します。

ゴマの食べ過ぎは食物繊維の過剰摂取に

ゴマの食べ過ぎは太る原因になるだけではありません。一般的な炒りゴマには100gあたり12.6gの食物繊維が含まれています。むきゴマの場合は皮が剥かれているため、含まれている食物繊維量は炒りゴマより少なくなってしまうのです。

厚生労働省によると、食物繊維は1日18g以上摂取することが望ましいとされています。ゴマには食物繊維がたっぷり含まれているダイエットにも効果的ですが、だからといって過剰摂取はよくありません。食物繊維を多く含んでいるゴマを過剰摂取すると、体に様々な弊害が出ることも明らかになっています。

食物繊維の摂り過ぎによる症状

憂鬱そうな女性

ゴマに含まれている食物繊維は不溶性食物繊維と呼ばれるものです。不溶性食物繊維は腸の中で水分をたっぷり含んで、便の量を増やします。そのため食物繊維を過剰摂取すると胃腸への負担が増えてしまい、結果として体が必要とする栄養素まで排出され下痢が起きてしまうのです。

食物繊維による弊害はこれだけではありません。食物繊維の過剰摂取は下痢の原因になるだけでなく、腸内で膨張して便の量を増やし便秘になることもあります。これは便の量が増えることで便が固くなることで、便が出にくくなり便秘を悪化させてしまうため起きる症状です。便秘は太る原因にもなるため、過剰摂取は避けたほうがよいでしょう。

ゴマの脂質・マグネシウムも下痢の一因

現在の日本人は食生活が欧米化しているせいで、日ごろから脂質が過多になり気味です。そのため、日ごろから脂質の取りすぎに注意が必要です。炒りゴマ100gには54.2gの脂質が含まれていますが、厚生労働省が提唱している脂質の適正量は1日あたり55g。炒りゴマを100g摂取し、通常通りの食事を摂ると脂質は摂り過ぎになってしまいます。

また炒りゴマにはマグネシウムが360mg含まれているのですが、これは厚生労働省が推奨する290mgをはるかに超えています。これら脂質やマグネシウムは、摂取量が多いと下痢の原因になる可能性が高い栄養素です。マグネシウムにいたっては、下剤にも使用される成分なので下痢になってもおかしくありません。
 

ゴマの食べ過ぎは他にも体に良くないことがある?

ゴマの食べ過ぎは、下痢を引き起こすだけではありません。ゴマはとても栄養が豊富で、食物繊維や脂質・マグネシウム以外の栄養素が含まれています。1日の摂取量をオーバーすると、これら栄養素も過剰気味になってしまう可能性があるのです。

すると、下痢以外の症状が体に出ることが考えられます。ここでは下痢以外で起きる可能性がある体への悪影響について説明します。

栄養の過剰摂取による危険性

体重計に乗っている

ゴマを過剰摂取することで食物繊維や脂質、マグネシウム過多になってしまうことがわかりました。しかし過剰摂取になる栄養素はこれだけでありません。ゴマは多くの栄養を含んでいるため、上記3つの栄養素以外で過剰摂取となる栄養素にも食べ過ぎによる体への悪影響が考えられます。

その栄養素がカルシウム・亜鉛・銅・リンです。適正量を摂取していれば、どれも体に有益な栄養素ですが、食物繊維や脂質・マグネシウムと同じく過剰摂取は避けたほうがよいでしょう。

ゴマの食べ過ぎで過剰摂取になる栄養素①カルシウム

元気な女性

カルシウムは骨を形成するために必要な栄養素ですが、過剰摂取すると鉄や亜鉛・マグネシウムの吸収が悪くなってしまいます。鉄の吸収が落ちると貧血を起こしやすくなるだけでなく、めまいが起きてしまうことも。さらに、疲れやすい体になりかねません。

さらにカルシウムの血中濃度が上がると腎不全や腎臓結石などの原因や、心血管障害のリスクが上がるという研究結果も出ています。骨粗しょう症が心配される高齢者は、カルシウムの摂取が推奨されていますが、摂取量をオーバーすると体にとってマイナスになりかねません。

ゴマの食べ過ぎで過剰摂取になる栄養素②亜鉛

鏡見る女性

亜鉛は摂取量が少ないと味覚障害などの症状が出ますが、過剰摂取すると亜鉛中毒になる可能性が指摘されています。亜鉛中毒になると吐き気・めまいをはじめ、発熱や胃痛などの症状が出てしまい常に体調不良となってしまうのです。

100gあたりには5.9mgの亜鉛が含まれているゴマは、亜鉛が多い食材のひとつです。厚生労働省が推奨する1日あたりの摂取量は成人男性で10mg、成人女性で8mgで、耐容上限量は成人男性で40mg~45mg、成人女性は35mgです。この数値から考えると、ゴマにはかなりの亜鉛が亜鉛が含まれていることが分かります。

亜鉛中毒は1日あたり2g以上を定期的に摂取すると起こる症状のため、ゴマに含まれている亜鉛量で亜鉛中毒になる心配はほとんどありませんが、気をつける方がよいでしょう。

ゴマの食べ過ぎで過剰摂取になる栄養素③銅

ゴマには100gあたり1.68mgの銅が含まれています。1日における銅の摂取量上限は10mgなので、こちらに関してはほとんど心配しなくても良い量といえます。しかし、銅はミネラル成分の一種です。ミネラル成分が多くなるとミネラルの吸収を妨げるだけでなく、体に悪影響を与えてしまいます。

その悪影響が吐き気や下痢です。さらに銅の摂取量が多い日が続くと、中毒症状が出る・溶血性貧血となるといった症状が出る可能性があります。1日で摂取量が超える心配がほとんどないとはいえ、過剰摂取に対し注意しておいた方がよいのが間違いありません。

ゴマの食べ過ぎで過剰摂取になる栄養素④リン

リンはミネラルの一種で、カルシウムと結合し骨や歯を作るもととなる栄養素です。またエネルギーを蓄えたり、細胞のもとになります。リンはカルシウムと同量の摂取量が望ましいと言われていて、摂取量が多くなると、カルシウムの吸収率を下げてしまいます。

カルシウムの吸収率が下がるとホルモンバランスの崩れが起き、骨密度の低下や腎臓に負担を与えてしまうことに。結果、腎機能の低下につながってしまうのです。もともとリンは加工食品の添加物に使われているため、過剰摂取されやすい栄養素のひとつと言われています。そのためできる限り摂取量のオーバーを避けたい栄養素です。

ゴマの健康・美容効果とおすすめ摂取方法

太る原因となったり下痢を引き起こすなど、食べ過ぎると体に悪影響が出る可能性があるゴマですが、摂取量が適正であれば健康効果や美容効果が期待できる食材です。ゴマの健康効果や美容効果をはじめ、効果的な摂取方法を知っていきましょう。

ゴマの健康効果

ゴマには多くの健康効果が期待されていて、特に中高年齢層には大きな効果が発揮されることが期待される食品のひとつです。ゴマにはゴマリグナンという抗酸化物質が含まれています。ゴマリグナンは体内で発生した活性酸素の働きを抑えてくれる働きがあるとされているのです。

体内に活性酸素が増えると、肝機能の低下や体がだるくなるといった症状をはじめ、悪玉コレステロールが増えて生活習慣病にかかりやすくなるとされています。また、血液中の余分な悪玉コレステロールの生成を抑え、動脈硬化や心筋梗塞を予防をするともいわれています。

さらに活性酸素が溜まってしまうとガンの要因になるともいわれるなど、健康への害が大きいのです。しかしゴマリグナンの働きによりこれら症状を抑えてくれるという働きも期待できます。また更年期の女性の場合、ホルモンバランスを整え更年期障害を改善してくれるともいわれています。

近年の研究では「インスリン分泌を正常値に戻す作用があるのではないか?」といった期待もされているようです。過剰摂取すると太るなどの心配がありますが、適性量を摂取することで多くの健康効果が期待できます。

ゴマの美容効果

食べ過ぎると太る原因になってしまうゴマですが、人の体の細胞に含まれる脂質を分解する物質を活性化する成分を含んでいます。それが近年話題のセサミンです。セサミンは、体の細胞に含まれる脂質を分解する物質の動きを活性化し、代謝を高めるといわれています。

また、ゴマに含まれているアントシアニン・ビタミンEなどはアンチエイジングに効果があるといわれています。アントシアニンは抗酸化作用が非常に高く、シミやシワの予防・たるみなど加齢による肌トラブルを改善してくれるといわれています。

またビタミンEは血行をよくするため、髪の毛にいたるまで栄養が行き渡り白髪予防になるとされているのです。

ゴマのおすすめ摂取方法

ゴマのおすすめの摂取方法は2種類あります。ひとつはむきゴマでの摂取です。むきゴマは皮を剥いているので、栄養成分を効率よく摂取することができるのです。もうひとつのおすすめの摂取方法がすりゴマです。

炒りゴマやむきゴマは粒のまま摂取するのが一般的ですが、よく噛まないと消化されず体外に排出されていまいます。これでは豊富な栄養も体外に出てしまいます。

そこで、栄養を最大限に摂取できるのがすりゴマにする方法です。すりゴマはゴマが細かくすりつぶしているため体内で栄養が効率よく吸収されるという特徴があるのです。またすりゴマにすると香りが高まるため、食欲がそそられるだけでなく、使える料理の幅も広がります。

ゴマは食べ過ぎることなく適量を守ろう

ゴマすり

栄養が豊富で健康や美容への効果が期待できるゴマですが、食べ過ぎると太るだけでなく下痢や便秘など体への影響があることがわかりました。どれだけ体に良いとされる食品も食べ過ぎすことで、体にとって毒となるため食べ過ぎないようにすることが大切です。

食品が持つ有益な栄養素を最大限に摂取するためにも、1日の適切な摂取量を知っておきましょう。

Thumbゴマのカロリーと糖質量!ゴマを使った低カロリー・糖質制限中のレシピも紹介 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbしいたけの食べ過ぎに注意!1日の摂取量目安は?アレルギーも解説 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumb胡椒に塩分は含まれている?食べ過ぎは良くない?胡椒に期待できる健康効果も | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

関連するキーワード

新着一覧

最近公開されたまとめ