2019年05月04日公開
2024年09月13日更新
ナツメグの食べ過ぎは中毒の危険!安全な摂取量と正しい使い方を解説
ナツメグはお肉の臭みを消したり、香りを豊かにしたりなど料理の際に欠かすことのできない調味料として、使用している方も多いことでしょう。ですが、そんな料理に活躍をするナツメグは過剰摂取することで危険な中毒症状を引き起こすといわれています。今回は、そんなナツメグの中毒症状がどのようなものなのか、ナツメグを安全な量で使用した際の健康への効果効能、料理の中でも代表的なハンバーグを始めとした料理への使い方を解明していきましょう。
ナツメグは食べ過ぎると中毒になる?
お肉の臭みを消すために使用されることのあるナツメグですが、適切な量を守って使用をしているでしょうか?ナツメグは香辛料になっていることから、大量摂取をすることで中毒症状が出るといわれています。主に使用されるのが、ハンバーグやお菓子ではないでしょうか?
ナツメグを使用する時に、摂取量を守らないと酷い中毒症状を巻き起こす原因にもなりかねません。今回は、そんなナツメグの中毒症状やナツメグに期待のできる人体への効果効能などを詳しく見ていきましょう。
ナツメグとは?
まずナツメグについて詳しく紹介をしていきましょう。ナツメグを料理に使用したことが無いという方も少なくありません。そのため、ナツメグがどのようなものなのかを知らないという方もいることでしょう。ナツメグの効果や中毒症状を知る前に、ナツメグがどのようなものなのかを知っていきましょう。
ナツメグの味と香りは?
ナツメグはインドネシアのモルッカ諸島が原産です。ナツメグは木になる実の中にある、種の中から取り出したものになり実と種の殻に包まれて大切に育てられているものになります。種の殻の方も、香辛料として使用されているのも有名な話でしょう。
種の中身のナツメグは、小さな木の実のような形をしていますが「ナツメグ」として販売されているものは、ほとんどがその姿形を残しておらず粉末状であることから、粉末のナツメグを思い浮かべる方も多いことでしょう。
ナツメグの香りは、ほのかに甘く香ります。甘い香りがすることから、味わいも甘いのでは?と思われがちですが、料理に使用をする前のナツメグは苦みの強いスパイスとなっています。
ナツメグは、加熱をすることによって苦味から甘味に変わってくるといいます。そのため、料理に使用する際にも仕上がり時には甘味に変化をしているので安心して使用できるのです。
賞味期限は?
ナツメグは、香辛料であることから賞味期限は長いといわれています。その他の香辛料などのスパイスも同様ですが、香辛料やスパイス系のものは基本的には1年ほどの賞味期限であるといわれています。特殊な加工をしている場合には、賞味期限が前後しますが1年を目安に使い切るようにするのが良いでしょう。
ナツメグの賞味期限が1年としているのは、保存方法も関係してきます。ナツメグを保存する際に直射日光や、高温多湿な場所で保存をしてしまうと賞味期限は短くなります。多くは、粉末状のナツメグになるため固まってしまったり、味が劣化すると考えて良いでしょう。
実のままの場合は、賞味期限が長くなる傾向にありますが、粉末状の場合には日に日に味は劣化していくことを頭に入れておきましょう。早めに使い切るのが先決です。
ナツメグの中毒症状と安全な摂取量
ここで今回の主題でもある、ナツメグの中毒症状について詳しく見ていきましょう。ナツメグは過剰摂取をすることで、さまざまな弊害のある中毒症状に襲われる危険性があります。ナツメグの過剰摂取によって引き起こされるとされている症状をまとめてみました。
中毒が起こる摂取量と安全な摂取量
ナツメグの摂取量の目安として、お肉1kgに対して0.5gまでが適切な量です。小さじでナツメグの粉末状のものを使用したとしても、1.5gほどになるので小さじよりも少ない量が適切な量であるといえるです。ナツメグは、過剰摂取をすることで中毒症状も出ますが、死亡した事例もあることから摂取時には注意が必要であるといえます。
中毒症状の出てしまう摂取量の目安は、5gほどになっています。5g前後のナツメグを一度に過剰摂取することでこれから紹介をしていく中毒症状がまれに出てしまう可能性が否めません。また、死亡する摂取量として発表がされているのがナツメグ2個分の約10gを一度に摂取した場合には死に至る可能性もあるといわれています。
肝機能障害
肝機能障害は、アルコールを常時摂取している人は健康診断などで引っかかるケースのある分野でしょう。アルコールが肝機能障害を引き起こすきっかけになることから、アルコールを飲む人がかかる病気と思われていますが、ナツメグを過剰摂取した際にもこの肝機能障害になる可能性が高いのです。
ナツメグによって、肝細胞が壊されて正常な肝細胞が減ってしまいます。肝機能障害の行く末は、肝硬変などの大きな病気に繋がりかねません。ナツメグの場合は、アルコールを摂取して徐々に肝機能が悪くなっていくのではなく、すぐに肝機能に障害が出ることから肝臓が壊滅してしまい、酷い場合には死に至ることもあります。
幻覚作用
ナツメグの中毒症状で一番挙げられるのが、幻覚症状です。幻覚症状とは、脳神経を刺激されることにより現実味を帯びないものが見えたり聞こえたりする現象を指します。ナツメグの幻覚症状は、マリファナに近いものがあるといいます。
そのためナツメグを過剰摂取することで、覚せい剤に近い幻覚症状を巻き起こす可能性があるといわれています。幻覚症状は主に幻覚や幻聴が主流ですが、多幸感を得る方の幻覚症状を引き起こす可能性もあるとされており、薬が効いている状態に陥るのがナツメグの中毒症状のひとつとして知られています。
その他の症状
肝機能障害や幻覚症状の他にも、ナツメグが引き起こす中毒症状として挙げられるのが呼吸が不規則になったり、長い時間めまいが続いたりなどの症状があります。肝機能障害や幻覚症状はナツメグの中毒症状でも重度の症状になり、ここで紹介をする症状はナツメグの中毒症状の中では軽度の症状といえます。
その他にも、頭痛や嘔吐など身体の器官全てに中毒症状が現れるのが、ナツメグの中毒症状の特徴といえるでしょう。
妊娠中の摂取は避ける
ナツメグは、中毒症状も懸念されるため妊娠中の摂取はなるべく避けるのが良いでしょう。摂取しても、適切な摂取量であれば問題はないですが、万が一のことを考えて摂取を避けるのが先決でしょう。少量のナツメグの含まれたハンバーグなどを一度食べただけでは、中毒症状などは出ることはありません。
ただし、継続的にナツメグを摂取したり、過剰摂取すると妊娠中には他の中毒症状などの危険性も高まりますので注意が必要といえるでしょう。
外食をすると、ハンバーグの中にナツメグが入っているか入っていないのかまで確認する必要まで出てきてしまいます。ストレスにもなりかねませんので、適正な量であれば摂取は可能であると覚えておきましょう。
中毒症状が出てしまった場合
ナツメグを過剰摂取してしまい、中毒症状が出てしまった時はまず一番に体内に取り込んだナツメグを取り出すことが必要です。そのため、体内に入ったナツメグを吐き出すようにして取り出しましょう。
軽度の症状であれば、1日もあれば回復するとは言われていますが、体内のナツメグを取り出した後は念のため病院を受診するのがいいでしょう。病院を受診する際には、ナツメグを摂取したことを必ず伝えるようにしましょう。
ナツメグの効果効能
ナツメグは過剰摂取をすることで、さまざまな弊害を引き起こすことが分かりましたが、危険性があるから食べない、というのはまた違うのです。ナツメグは適切な量を守って使用することで、健康効果を期待できる香辛料でもあります。
そのため、ナツメグを料理に使用することでここから紹介をする効果効能を期待することができます。過剰摂取には注意するようにして、適切な量を摂取して効果を得ましょう。
整腸作用
ナツメグの一番の効果として、整腸作用が期待できるでしょう。整腸作用があることによって、女性の悩みでもある便秘の解消効果やガスを溜めずに外部へ排出する効果が期待できます。そのため、便秘に悩んでいる女性はナツメグの適量の摂取は好ましいといえるでしょう。
また、胃腸を整える効果も期待できることから胃もたれに悩んでいる方も解決策として使用できるといえるでしょう。香辛料には整腸作用のあるものが多いため、ナツメグもその一つであるといえるでしょう。
口臭予防
ナツメグには、女性にも男性にも嬉しい口臭予防効果が期待できます。ナツメグに含まれている成分のひとつに、オイゲノールというものが存在します。このオイゲノールは香りの成分になっており、このオイゲノールが口臭を予防するといわれています。
香辛料であることから、口臭がきつくなるのでは?と疑問に思う方も少なくないですが、実際のところは口臭の改善に繋がることでナツメグを料理に使用する方も少なくありません。
発汗作用
香辛料ではどんなものでも期待のできるのが発汗作用でしょう。ナツメグも、もちろん発汗作用が期待できます。香辛料であるナツメグは、身体の中からポカポカした温かさを感じることができるでしょう。
また、発汗作用があることを前提に、血流の流れも良くなるといわれています。そのため、血栓などの予防にも役立つことでしょう。冷え性で悩んでいる方は、香辛料の中でも発汗作用の期待できるものを摂取するのが好ましいといえます。
快眠効果
最後に紹介をするナツメグの効果として、ナツメグには安眠効果が期待できます。ナツメグにはリラックス効果が期待できることから、就寝前にホットミルクなどに少量のナツメグを入れ溶かしてから飲むと、安眠効果をより一層期待することができるでしょう。
疲労回復の効果も期待できることから、日々の疲れをホットミルクなどで癒しながらナツメグを摂取することで、疲労も回復に向かうとされています。
ナツメグの正しい使い方
最後に、ナツメグの正しい使い方を見ていきましょう。ナツメグは正しく使うことで、力を発揮する調味料です。そのため、これまでナツメグの使い方を知らなかったという方もぜひここでナツメグの使い方を覚えていきましょう。今回は、ナツメグの使い方に合わせて基本のハンバーグやお菓子に使用する際の使い方も紹介していきます。
「少々」「適量」はどのくらい?
ナツメグを使用するレシピを見てみると、少々と適量の文字にどれくらいの量を使用したら良いのか迷ってしまった経験をした方も少なくないでしょう。レシピに記載のされている少々と適量の分量についてまずは見ていきましょう。
まず少々についてです。少々を記載のされている場合には、人差し指と親指でつまんだ時の量が少々であるとされています。こちらが定義になっているので、このつまんだ量を目安に、レシピに記載のされているナツメグを少々入れる際には参考にしてみましょう。
適量の場合は、そのまま適量になるためナツメグの過剰摂取にならない程度に適度な量を使用するようにしましょう。
ハンバーグ
ナツメグを使用する料理として代表的なのがハンバーグではないでしょうか?ハンバーグのレシピには、大多数でナツメグの使用が記載されていることが多くなっています。
ハンバーグにナツメグを使用することによって、肉の臭みがなくなる効果があることから、ハンバーグ作りには欠かすことのできない調味料、香辛料として多くの人が使用をしています。ハンバーグにナツメグを使用する場合は、300gのお肉に対して2つまみ程度のナツメグを使用するのが適量でしょう。
その他のひき肉料理
ナツメグを使うひき肉料理と聞くと、やはりハンバーグが浮かぶかもしれませんが、ハンバーグ以外のひき肉料理にもナツメグを使用することができるのです。例えば、ミートソースやロールキャベツのようなひき肉料理でも、ナツメグを適量入れることによってひき肉本来の臭みを取り除き、香りを引き立てるような料理が完成することでしょう。
ひき肉料理は、手軽に調理のできるものも多いです。そこへナツメグを使用することで、一段上の料理に変化をもたらすでしょう。ぜひ、ナツメグをひき肉料理にも使用してみましょう。
ドリンクやスイーツ
普段から飲んでいるドリンクに、ナツメグを入れることによって香りがアップするといわれています。ナツメグがおすすめなドリンクとして、コーヒーや紅茶が良いでしょう。お店で味わうような香り豊かなドリンクに変化します。また、安眠効果でも紹介したようにホットミルクにナツメグを入れて、効果を期待するのもいいでしょう。
スイーツでは、クッキーなどにナツメグを入れて作る方も多いといいます。スイーツ作りの際にナツメグを使用する場合は、入れすぎに注意しましょう。
ホワイトソース
ナツメグは、肉の臭みを消すだけではなく香りを豊かにする効果も持っています。中でも、乳製品との相性が良く、ホワイトソースに少量を入れることによって、クリームソースの香りをより一層引き立てることができるといわれています。
自宅でホワイトソースを作る際には、ぜひナツメグを使用して香り豊かなホワイトソースを作ってみてはいかがでしょうか?
ナツメグの摂取量に気を付けておいしい料理を作ろう!
ナツメグは摂取量さえ間違えなければ、料理の味わいをアップさせ、また健康への効果効能も期待のできる調味料です。ナツメグを使用する際には、今回紹介をしたナツメグの摂取量に注意して使用するようにしましょう。適量を守って、美味しい料理に活躍させてみましょう。