クミンの使い方とは?スパイスの特徴・効能から代用品まで紹介!

クミンという香辛料を知っていますか?カレー粉などの配合スパイスにも良く使われる、使い方の多い香辛料の一つです。クミンは香辛料ならではのさまざまな栄養を持ち、健康はもちろんダイエットにも効果効能を持つ、おすすめのスパイスなのです。そんなクミンですが、人によっては副作用の危険も持っています。クミンの味や栄養、健康やダイエットへの効果効能を始め、副作用に関する情報や代用品まで紹介していきます。

クミンの使い方とは?スパイスの特徴・効能から代用品まで紹介!のイメージ

目次

  1. 1クミンとは?
  2. 2クミンの香辛料としての使い方
  3. 3クミンの栄養と効果効能【美容編】
  4. 4クミンの栄養と効果効能【健康編】
  5. 5クミンの副作用
  6. 6クミンを毎日摂取してダイエットや健康維持に役立てよう!

クミンとは?

スーパーの香辛料売り場で、クミンという名の香辛料を見かけたことがある人は多いのではないでしょうか?さらにカレー粉などの配合スパイスにもこのクミンが良く入っていることから、さまざまな使い方をされていることがわかります。このクミンについてまずは基本的なことから紹介していきます。

香辛料の一つ

クミンはエジプト原産とされる、セリ科の一年草になります。和名はウマゼリというちょっと残念な名前ですが、もっとも古くから栽培されている香辛料のひとつと言われ、紀元前16世紀の古代エジプトの医学書「エーベルス・パピルス」に記述があるくらいです。現在の最大の輸出国はイランですが、インドからヨーロッパにかけて広い地域で栽培される、とてもポピュラーな香辛料がクミンなのです。

クミンは古くから香辛料として使われているだけあって、カレーとスパイスの国であるインドでは欠かせない香辛料です。ガラムマサラやチャツネなどの調味料として使われるほかにも、エスニック料理でも頻繁に使われるスパイスです。中近東やヨーロッパではソーセージや肉料理、チーズやピクルスなどの臭み取りや香り付けとして、日常的にスパイスとして使われています。

味や香りは?

クミンは香辛料らしく、カレーを連想させる強い芳香があります。味は苦味とわずかに辛味があり、カレー粉やガラムマサラに使われているのも納得の香りと味です。インド料理では先に油の香り付けとして、クミンの種子であるクミン・シードを油で熱しますが、単独で使うと清涼感のあるスパイシーな香りといわれたり薬臭く感じるともいわれ、結果他の香辛料との併用が一般的であり、その代表格が日本ではカレー粉といえるでしょう。

スパイスとしての役割と特徴

元々スパイスとは、香りを甘くしたりスパイシーさを出す「芳香に特徴のあるもの」、辛味や酸味といった「味に特徴のあるもの」、料理に色を加える「色づきに特徴のあるもの」を総称して「スパイス」と言います。クミンには独特の芳香とわずかな辛味があることから、一番の利用目的は「芳香に特徴のあるスパイス」としてであると同時に、わずかではあるものの「味に特徴のあるスパイスということになります。

ただしクミンは広範囲にわたって栽培されているため、同じ種類の種をまいても栽培地によって香りが異なります。生育地の状況に応じて変化してしまうのです。クミンを購入する際にはその原産地を確認して、好みの香りのものを見つけておくのがおすすめです。

クミンの香辛料としての使い方

クミンの使い方としては、種子の状態で使う使い方と、種子を粉末にしてから使う使い方があります。どちらも目的に合わせて使い方を分けると、クミンの効果でより料理を引き立たせることができます。それぞれに適した使い方とその特徴をまとめてみました。

シードタイプ

クミンを種の状態のままで使う使い方です。素材を油で炒めたり焼いたりするときに、先にクミン・シードを油に入れて香りを出させる使い方をします。そのため先にクミンの香りを溶かし出した油まで、全て利用する料理に向いた使い方といえます。油に溶け出したクミンの香りを一番引き立たせることができるため、クミンの香りを楽しむ使い方では一番おすすめの使い方になります。

パウダータイプ

クミンパウダー

クミンの種を粉末状にして使う使い方です。料理の下ごしらえとして素材にクミンやそのほかのスパイスで香り付けや臭み取りをするときの使い方です。香りはシードタイプよりも抜けやすく控えめになりますが、最後の仕上げに加えるのであれば問題ありません。それでもクミンの香りを楽しむという点では、パウダータイプよりもシードタイプのほうがおすすめといえます。

代用できるスパイスはある?

クミンはスーパーでも見かけるポピュラーなスパイスですが、たまたま品切れだったり料理の段階になって切れていることに気が付くこともあるでしょう。クミンを摂らないほうがいい人もいます。そんなときに代用できるスパイスがあれば便利ですよね。クミンの代用品としてはナツメグがおすすめです。クミンの香りだと強すぎるというときにも代用が利くので、用意しておいて損はありません。

ただしナツメグを代用として使うときには、あくまで臭い消しとしての代用ということを忘れないようにしましょう。ナツメグ自体はほとんど味はありませんが、特有の甘い香りを持つ香辛料です。そのため香りを足すという点においては、スパイシーともいわれるクミンの代用は務まりません。そんなときにはおろした生姜や黒胡椒、にんにくなどを代用とするのがおすすめです。

特に黒胡椒は粒と粗挽き、粉末と揃って売っていることも多いため、スパイシーさを出したいときにはおすすめの代用品です。粒のまま先に油で炒めて香りを出しても良し、粉末で臭い消しとクミンと良く似た使い方ができます。ただしあくまでクミンと黒胡椒の香りは同じではないので、クミンがないときや使えないときの代用品として認識しておきましょう。

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クミンの栄養と効果効能【美容編】

香辛料は昔から薬としても重宝されてきたものが多数あります。クミンもその例に漏れず、先にも紹介したようにエジプトでは医学書に記述がある、薬としても使用されてきた歴史があります。薬として使われてきたものは当然豊富な栄養を持ち、美容効果も期待できます。クミンの持つ栄養と、美容への効果効能についてまとめてみました。

コラーゲンの生成をサポート

クミンに含まれているビタミンCの働きのひとつに、コラーゲンの生成があります。人の肌を構成する表皮・真皮・皮下組織の3層のうち、コラーゲンは真皮の中で網目状に存在して表皮を支えています。このコラーゲンが不足すれば表皮の支えがなくなり、しわやたるみの元となってしまいます。さらに紫外線から肌を守ってくれる効果もある、美肌のためのビタミンです。

糖質や脂質の代謝を促進

クミンに含まれているビタミンB2には、炭水化物などの糖質や脂質の代謝を促進する働きがあります。運動中に体内では、血液中の糖質や脂肪分を代謝してエネルギーに変えています。これにより運動をすることでダイエットできるわけですが、この代謝が上手にできなくなってしまうとダイエットどころではありません。クミンにはこのビタミンB2が含まれているので、ダイエットにも効果効能を発揮するのです。

活性酸素を抑制して美肌に

クミンには、シミやくすみの原因となるメラニン色素の生成を抑制してくれる効果もあります。メラニン色素は活性酸素が原因で生成されます。メラニン色素自体は紫外線から肌を守ってくれますが、活性酸素を放っておくと際限なくメラニン色素を作り出すのです。クミンにはそんな活性酸素から身体を守ってくれる、ビタミンC・Eなどの抗酸化成分が豊富に含まれているので、美肌にもとても効果的なのです。

リモネンで脂肪燃焼でダイエット効果

クミンに含まれるリモネンという成分には、さまざまな健康効果があることがわかっています。胃腸の調子を整えたり高い抗酸化作用があるほか、脂肪燃焼効果があるということが最近の研究でわかってきたのです。元々リモネンという成分は柑橘系の皮に多く含まれる成分ですが、クミンにも多く含まれています。このリモネンは血行を促進し、糖質のエネルギー変換を活発化させる効能がダイエットにつながると、注目されているのです。

食物繊維で便秘解消

クミンは種子を使うため、食物繊維がとても豊富です。クミンの豊富な食物繊維は、酵素の分泌を刺激することで胃腸の活動を活発化させる効果効能があります。さらにクミンに含まれる精油成分のチモールを始めとしたエッセンシャルオイルには、唾液腺を刺激するだけでなく消化器系も強化し、食物繊維との相乗効果でアーユルヴェーダでも認めるほどの消化器疾患の予防・改善効果があります。

胃腸の状態が改善されれば、ダイエットの天敵のひとつである便秘も改善することができます。便秘に悩んでいる人は、コップ1杯の水にクミンシード小さじ1を入れたものを沸騰させ、水の色が茶色く変わったところで蓋をして常温まで冷まして作ったクミンティーを、1日3回種ごと飲んでみてください。胃腸の調子が良くなるだけでなく、便秘も解消することでしょう。

クミンの栄養と効果効能【健康編】

先にも紹介しているように、クミンは単なるスパイスではなく、豊富な栄養を含むために薬としても利用されてきた香辛料です。美容に良いのであれば健康にも良い栄養も豊富で、さまざまな効果効能があることは容易に想像できます。クミンの持つ豊富な栄養素の、健康面での効果効能についてまとめてみました。

粘膜を強くして免疫力アップ

クミンには最近やウイルス、カビといった真菌類などに対して、高い抵抗力を持つビタミンAが含まれています。ビタミンAは皮膚や粘膜を強化し、病原菌の体内への侵入を防ぐ働きがあるのです。粘膜を強化することは免疫力のアップにつながります。風邪や喘息の予防や症状の緩和にも、とても効果的な栄養素なのです。

タンパク質の代謝を促進

クミンに含まれるビタミンB6には、アミノ酸の代謝を活発化する効果効能があります。人の身体は髪も皮膚も筋肉も、みなアミノ酸からできています。ビタミンB6は吸収されたたんぱく質を、体内で活用できる状態にするよう代謝を促し、身体が健康な状態を維持できるように働いてくれています。ただし適度な運動をしていないと、筋肉を不要なものとして分解してしまうので要注意です。

リラックス効果

クミンに含まれる香り成分であるリモネンには、先に紹介した脂肪燃焼によるダイエット効果のほかにも、脳をリラックスさせる効果が期待されている成分です。脳はリラックスしたときにアルファ波と呼ばれる脳波を出します。リモネンにはこのアルファ波を脳に発生させる作用が期待されているのです。

コレステロールの吸収を抑制

クミンに含まれる成分の中には、植物ステロールと呼ばれるものがあります。この植物ステロールはコレステロールが小腸で吸収されるとき、コレステロールが吸収されやすいままでいるのを阻害する働きを持っています。そのため適切な食事と合わせるだけでコレステロール値が下がり、ダイエット効果も期待できるのです。おすすめの食べ方はヨーグルトにクミンパウダーをかけて食べることです。乳酸菌と一緒に摂れて一石二鳥です。

豊富な鉄分で貧血予防

クミンには100g中、鉄分が66.36mg(成人1日の必要量の半分以上)も含まれています。他の栄養素とのバランスや食べ合わせを考えて、クミンだけで1日に100gは食べ過ぎになりますが、それでも少量のクミンで豊富な鉄分を取れるのは、女性にとっては嬉しいことです。特にスポーツをしている人にとっては、運動性貧血の危険性も高まります。毎日の食卓にクミンを上手に取り入れたいものです。

カリウムで血流の改善

クミンにはカリウムも含まれています。カリウムといえば美容効果としては体から余分な水分を排出するむくみ予防効果が有名ですが、健康面でも余分なナトリウムを排出して高血圧を予防し、血流が正常になるようにしてくれる効果効能があります。血圧が高めの人はその分心臓にも負担がかかります。クミンに豊富なカリウムは、心臓病予防にも効果的な栄養素なのです。

不眠解消

クミンは不眠症の改善にも効果があることがわかっています。寝る少し前に完熟バナナにクミンパウダーを振りかけたものを食べるだけで、睡眠ホルモンであるメラトニンが脳内で増加するのです。食べ物での治療であるため、薬のような中毒性がないのも安心できます。もし寝つきが悪かったり寝たのにすっきりしないという人は、バナナにクミンパウダーをかけたものを寝る前に食べてみてください。

クミンの副作用

クミンは薬になるほど栄養豊富な香辛料ですが、一方でその栄養価の高さゆえに副作用にも気をつけたい香辛料です。実際クミンの1日の摂取量の目安は、わずか3gと言われています。クミンを料理を始めとした生活に取り入れる前に、考えられる副作用を中心に、ここは注意しておきたいというポイントをまとめてみました。

妊娠初期は要注意

クミンは刺激のあるスパイスです。そのため妊娠初期に過剰摂取すると副作用として胃が荒れて胃痛や胃もたれの原因になることがあるのです。ただしこの副作用はその人の体質や食習慣でも大きく変わってきます。絶対に食べてはいけないというものではありません。スパイスを使ったものを食べたら胃腸の調子がおかしくなったという経験がある場合は、クミンなどのスパイスの副作用と思って控えるようにすれば問題ありません

乳幼児や授乳中も要注意

母親と赤ちゃん

妊娠中同様に、授乳時にもクミンの過剰摂取は副作用の元です。特にまだ抵抗力も粘膜も弱い乳幼児に離乳食としてクミンを与えてはいけません一方でクミンに対して問題がないのであれば、適量を食事に入れるのは栄養補助としてだけでなく、豊富に含まれる鉄分とカルシウムの効果で母乳の量を増やす効果があることもわかっています。クミンを摂る際には、体調に注意しつつ使うようにしましょう。

セリ科の食物アレルギーがある人は注意

セリ科の食物アレルギーがある人は、クミンの摂取は危険です。クミン自体がセリ科の植物なので、口にすると蕁麻疹などの発疹が出たり気道が狭まって呼吸困難になることもあります。もっとひどくなるとアナフィラキシーショックを起こして命に係る危険性があります

特に妊娠中や授乳期にクミンを口にする前には、家族や親戚にアレルギー体質の人がいないかを注意する必要があります。母親にアレルギーがなくても、お腹の中の赤ちゃんがアレルギー体質の可能性があるからです。授乳期にも同様のことが言えます。母乳を通してアレルゲンを与えてしまう危険性があるのです。妊娠中や授乳期には、母親もアレルゲンとなる食品はなるべく避けるほうが賢明です。

臭い

このほかのクミンの副作用として、体臭がきつくなるというものもあります。いくら栄養豊富でダイエット効果や美容効果があるからといって、食べ過ぎれば栄養過多になって毒になるのです。クミンの過剰摂取は副作用を招くだけなので十分に注意しましょう。

クミンを毎日摂取してダイエットや健康維持に役立てよう!

クミンはアレルギーさえなければ、適量を摂り続けることで副作用もなく、美容と健康に大きな効果が期待できる香辛料です。クミンを毎日上手に摂取して、美容効果も得つつダイエットや健康維持にぜひ役立ててください!

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