生姜は冷凍保存がベスト?すりおろし・カットの冷凍方法や上手な解凍を紹介
生姜は家庭料理によく使う香味野菜で、和食、中華料理をおいしく仕上げるために、なくてはならないものです。毎日の料理に大活躍の生姜ですが、冷凍保存できることを知っていますか?すりおろしたり、刻んで冷凍保存することで、使いたいときにパッと使えて調理の手間を省くことができます。この記事では、冷凍保存する方法、どのように解凍すればいいのかについて詳しく紹介します。栄養たっぷりで料理を美味しくしてくれる生姜を、冷凍して便利に活用しましょう!
生姜は冷凍保存がベスト?
@mikan71860106 今は生姜の加工中…これが終わったら柿もと、収穫の秋は忙しいです。 pic.twitter.com/ITgjFOvWEu
— リリィー (@jasmine0227t) November 3, 2014
生姜といえば薬味や肉・魚の臭み消しに、料理の隠し味や風味付けに大活躍する香味野菜です。冷え性の予防効果や殺菌作用もあり、栄養効果が高いのも特徴です。
そんな生姜ですが、皆さんはどのように保存しているでしょうか?買ってきてすぐに冷蔵庫の野菜室で保存する場合が一般的かと思いますが、実は冷凍保存可能な野菜でもあります。
すりおろしたり、刻んだり、調理方法に合わせて冷凍しておけば使いたいときにパッと使えてとても便利です。生のすりおろし生姜は、チューブにはない風味と美味しさがあります。一手間かければ、毎日の調理がちょっと楽になる冷凍生姜。
今回は、簡単便利で重宝する、冷凍生姜の保存方法を詳しく紹介します。気になる生姜の栄養についても併せてみていきましょう!
冷凍
冒頭でも説明した通り、生姜は冷凍保存可能です。しかも、千切り、すりおろし、みじん切り、丸ごとと使う料理に合わせて冷凍可能です。
生姜を買ったけれど使い切る前にダメにした経験、誰にでもあるのではないでしょうか?生姜はきちんと保存しないと冷蔵庫の中でひからびたり、カビたりと傷んでしまいます。
その点、冷凍保存なら1ヶ月から2ヶ月という長い期間保存可能です。使いたいときに好きな量を取り出して手軽に使えます。普段冷蔵庫の中で無駄にしてしまう、という人はぜひ冷凍保存して無駄なく使い切りましょう。
冷蔵
生姜を買ったら、まず冷蔵庫の野菜室で保存するという人が多いと思います。生姜は冷蔵でもすぐ傷む、ということはありません。しかし、きちんと保存することで長い期間楽しむことができます。冷蔵庫の中で、気づいたら傷んでいた、ということがないようきちんと保存しましょう。
生姜は低すぎる温度での保存は向きません。新聞紙に包むか、キッチンペーパーに包んでビニール袋に入れて、軽く口を閉じて野菜室で保存しましょう。一度に使い切れず、カットした場合も新聞紙に包むかラップで包んで置きましょう。この状態なら1〜2週間保存可能です。
生姜はすりおろして冷蔵保存も可能です。すりおろした生姜を密閉容器に入れて保存したものは、約1週間保存可能です。1週間ほどなら栄養成分も変わらず食べることができます。
実は生姜の保存の適温は赤ワインの適温と同じなのです。そのためワインセラーに入れておけばかなり長い期間保存が可能です。保存袋に入れてワインセラーに入れておけば、半年たってもまだまだ美味しく食べられる状態をキープできます。
常温
生姜は常温でも保存可能な野菜です。条件によっては野菜室に入れておくより長持ちします。生姜の保存に適した温度は15度湿度90%です。一般的な家庭ではこの条件下で保存することはなかなか難しい場合もあるでしょう。しかし、この状態をキープできれば生姜はとても長持ちします。
生姜を新聞紙に包み、冷暗所に置いておけば2週間ほど保存できます。11月から6月頃は密閉容器に入れて、常温におけば1ヶ月は持ちます。条件がよければ3ヶ月から4ヶ月もつ場合もあります。夏と冬以外は野菜室ではなく常温保存しておくのがいいでしょう。
乾燥
最後に紹介する生姜の保存方法は乾燥での保存です。乾燥した生姜は生姜パウダーとして市販もされていますが、自宅でも簡単に作ることができます。
生姜を綺麗に洗ったら皮ごと薄くスライスします。ざるに広げたら一日天日干しすれば感想生姜の出来上がりです。室内で7日干してもいいでしょう。
カラカラになるまで乾燥させれば3ヶ月保存可能になります。乾燥することで味が凝縮し、普通の生姜と同じように料理や飲み物に入れて使えます。
生姜のすりおろし・カットの冷凍方法
たくさんの保存方法がある生姜。皆さんはどの保存方法が気になりますか?数ある保存方法の中でも特に知っておくと便利な、冷凍保存の方法を詳しく紹介します。冷凍すればすりおろしても、カットしても長く保存できます。ぜひ冷凍保存で生姜を無駄なく活用しましょう。
冷凍するコツ
冷凍保存のコツといっても特に難しいことはありません。一点注意した方がいいのが、いつ保存したかわからなくなる、ということです。
冷凍保存すると長持ちする分、いつ入れたか忘れてしまう場合が多いのです。美味しく使い切るためにも冷凍するときは、保存袋に日付を書いて置きましょう。そうすることで使用期限の目安になりとても便利です。
また、冷凍するときは金属トレイを利用すると凍るのが早くなります。なるべく平らにして金属トレイの上で冷やすと美味しさを損なわず冷凍保存できます。
生姜は皮の下に香りの成分があります。冷凍するときも、すりおろす時も皮は剥く必要はありません。汚れているところだけこそげ取るようにし、そのまま切ったりすりおろします。皮が気になる場合は、スプーンを使ってこそげ取れば薄く皮を取ることができます。
使いやすい大きさにカットして冷凍
どんな料理にも応用可能な冷凍方法が「使いやすい大きさにカットして冷凍」する方法です。売られている生姜は物によって大きさはバラバラです。大きい塊の場合は、使いやすい大きさにカットしましょう。
まず生姜を綺麗に水洗いします。水気はキッチンペーパーでよく拭き取り、1回の料理で使い切れるくらいの大きさにカットします。ラップにひとつずつ包んだら、保存袋に入れて冷凍します。使うときはお好みでスライスしたり、みじん切りにしたり、すりおろして使います。
千切りやみじん切りしてから冷凍
生姜は、「千切りやみじん切りにしたものを冷凍」することも可能です。先ほどと同じく、綺麗に洗った生姜を千切り、みじん切りにします。
適当な量をラップに乗せ綺麗に包んだら、保存袋に入れて冷凍します。料理でよくみじん切りや千切りにして使う場合は、初めからこのようにして冷凍しておけば手間が省けて便利です。
すりおろしてから冷凍
生姜はすりおろして使う場合がとても多いものです。「すりおろした生姜を冷凍」しておけば、色々な料理に重宝するので、ぜひ時間のあるときにまとめてすりおろしておきましょう。
よく洗い水気を拭き取った生姜をすりおろします。すりおろした生姜は軽く水気を絞り、ラップの上に適量乗せます。スプーンでなるべく薄く平らにしたら包んで、保存袋に入れて冷凍します。
生姜を冷凍した後の上手な解凍方法
冷凍した生姜を調理で使うときはどのように解凍すればいいのでしょうか?それぞれの保存方法にあった解凍方法を見ていきましょう。
冷蔵庫で解凍
生姜は解凍せず凍ったまま使うこともできますが、もしも使いやすい大きさに切って冷凍したものを解凍したい場合は、冷蔵庫に入れて解凍しましょう。
常温などで解凍するのは水分が出てあまりお勧めできません。衛生面から見てもよくないので冷蔵庫に入れて解凍するのがいいでしょう。冷蔵庫でゆっくり解凍すれば、水分が出るのも抑えられ味や食感も悪くなりにくいというメリットがあります。
凍ったまま料理に使う場合
冷凍した生姜は凍ったままでも料理に使うことができます。生姜といえば臭み消しにも活躍します。魚を煮るときにはスライスした冷凍生姜をそのまま煮汁に入れます。出来上がった煮魚の上には冷凍した千切り生姜を乗せてもいいでしょう。
豚汁やスープに生姜を入れたいときは、すりおろして冷凍した生姜をそのまま仕上げに入れるだけです。今、健康意識が高い人たちの間で話題の生姜紅茶や生姜ココアには、冷凍した生姜をそのまま入れるだけです。生姜を薄く平らに冷凍していれば、ひとかけら分をパキッと折って入れる、なんてことも可能です。
解凍の手間なく、使いたいときに使いたい分だけ料理に使用できるのが冷凍生姜最大のメリットといえます。
凍ったまますりおろす
すりおろしたり切っていない生姜は、冷凍したまますりおろすこともできます。使いやすい大きさに切って冷凍した生姜は解凍の時間がない場合はそのまますりおろしてしまいましょう。
冷凍しているので手は冷たいのですが、特にやりづらいこともなく、普通の生姜と同じようにすりおろすことが可能です。冷凍したまますりおろすことで、水分が出ることなくすりおろすことができます。すりおろした生姜は料理に加えればすぐに解凍されます。
千切りは前日から
千切りした生姜は解凍せず、そのまま料理に使ってもいいのですが、トッピングに使う場合は冷蔵庫で解凍するのがおすすめです。
生姜を煮魚、煮物、汁物、角煮などの料理のトッピングとして使う場合があるでしょう。その場合、冷蔵庫で一晩かけて解凍することで、より食感がよく美味しく生姜の風味を感じることができます。
もしも次の日に作るメニューが決まっている場合は、前の夜から冷蔵庫に出して解凍しておきましょう。次の日に料理で使う頃にはちょうどよく解凍されていることでしょう。
生姜は冷凍すると栄養が変化する?
生姜といえば栄養効果が高いことでも人気がある食材です。冷え性や殺菌効果があり、その栄養価の高さから食生活に取り入れる人も多くいます。生姜を冷凍することで、生姜の栄養成分はどのような変化があるのでしょうか?
冷凍しても栄養成分に変化なし
喉に癒しを与える、生姜湯 pic.twitter.com/qjw9ht8DcA
— ちはる (@tuha30ir1) November 11, 2019
血行を良くし、冷え性改善に効果がある生姜。そのほかにも殺菌作用があり、その栄養価の高さは皆さんもよく知っていることでしょう。
生姜を冷凍することで栄養に変化があるのかはとても気になるところですが、実は冷凍しても生姜の栄養価は変化がありません。冷凍する前のものと冷凍したものでは同じように栄養を摂取できるのです。
しかし、中には栄養価に違いが出てくる場合もあります。美容や健康のために生姜を摂り入れたい方は知っておきたい、生姜の栄養の違いを見ていきましょう。
ジンゲロールの効果
生姜に含まれる栄養素「ジンゲロール」は、生姜の辛味成分の素となる成分です。冷え性改善効果が高く、殺菌作用もあります。
血管拡張効果があり、血の巡りをよくしてくれるほか、免疫力アップ効果もあります。この、ジンゲロール、実は酸素に触れることで効果が薄まってしまうと言われています。そのため、すりおろしたり、みじん切りや千切りにすると栄養価は低くなってしまうのです。
特に多く含まれているのは生の状態で、すりおろした直後に多く含まれているといいます。生姜の栄養を摂り入れたい場合は、食べる直前にすりおろすのがおすすめです。
ショウガオールの効果
「ショウガオール」は、ジンゲロールと同じく、生姜の辛味の素となる成分です。冷え性改善効果、抗酸化作用、体温をあげることで新陳代謝を促すダイエット効果も期待できる栄養成分です。
実はこのショウガオール、生姜を加熱することではじめて生まれる成分で、生や冷凍した生姜には含まれない栄養成分なのです。生姜を加熱することでジンゲロールがショウガオールに変化するのです。
生姜焼や煮魚など加熱した場合に生まれる栄養素で、煮汁まで食さないとその効果は得られないといいます。冷凍生姜でショウガオールの効果を得ることができないのは残念です。
もしもショウガオールの栄養を効果的に摂りたい場合は、生姜を乾燥させて作る生姜パウダーがおすすめです。生姜パウダーは生姜を加熱乾燥させてパウダー状にしたもので、効果的にショウガオールの栄養を摂取することができます。
ジンゲロンの効果
「ジンゲロン」も実は生の状態の生姜には含まれていない栄養素になります。ジンゲロンもまた、加熱乾燥することで生まれる成分で、血流促進効果が高いのが特徴です。
抗酸化作用も強く、生活習慣病や美容効果に特に高い効果が期待できます。ジンゲロンは末端の血流をよくするだけではなく、体の内部の血流をよくする効果があります。そのため、冷え性改善にも高い効果があります。
しかし、残念ながらジンゲロンも生の冷凍した生姜には含まれていません。乾燥した生姜パウダーに含まれている成分なのです。
生姜は冷凍保存で使いやすく
生姜をほりました。
— なやカフェ (@naya_cafe) November 8, 2015
生姜は植えつけたときの種生姜もおいしいひね生姜として収穫できるのでとくした気分。
芋の場合は種芋くさっちゃうもんね。
葉っぱはお風呂にいれて生姜風呂にしました。ほかほか。
生姜は主にチャイ用にそだてています。 pic.twitter.com/QHbOABP5z9
毎日の様々な料理に大活躍する生姜。普段冷蔵庫で保存する場合が多い生姜ですが、調理方法に合わせて冷凍しておけばとても使い勝手が良く便利です。
すりおろして冷凍したり、千切りにして冷凍したり、時間があるときにまとめて冷凍しておきましょう。そうすることで使いたいときに使いたい分だけ、サッと料理に加えることができて重宝します。
冷凍方法も特別難しいこともなく、簡単にできます。加熱したものと冷凍したものとでは、差がある栄養素もありますが変わらない栄養素もあります。それぞれのライフスタイルに合わせて、上手に冷凍生姜を活用してみてください。