パクチョイとは?特徴/栄養とおすすめの食べ方・レシピを紹介

パクチョイという名前の中国野菜を知っていますか?聞いたことがないという方も多いマイナー野菜ですが、実は驚くほど豊富な栄養を持ったスーパーフードなんです。そこで今回はパクチョイの特徴や、栄養による効果、おすすめの食べ方、アレンジレシピ、保存術まで知りたい情報を徹底リサーチしました。似ていると言われるチンゲンサイとの違いについても紹介します。この記事を読み終わる頃にはパクチョイについて詳しくなっていること請け合いです!

パクチョイとは?特徴/栄養とおすすめの食べ方・レシピを紹介のイメージ

目次

  1. 1パクチョイという中国の野菜を知っている?
  2. 2パクチョイの特徴
  3. 3パクチョイの栄養と効果
  4. 4パクチョイのおすすめの食べ方
  5. 5パクチョイのおすすめレシピ
  6. 6パクチョイの保存方法
  7. 7パクチョイとチンゲンサイとの違い
  8. 8パクチョイを使った料理を作ってみよう!

パクチョイという中国の野菜を知っている?

シャキシャキとした食感が特徴のパクチョイ。一見、チンゲンサイにも見える葉野菜のひとつです。日本ではあまりメジャーではありませんが、中国ではレストランでも一般家庭でもよく食べられていて、クセがない味わいで使いやすいうえ、栄養価が高いので、とても重宝されています。

今回はそんなパクチョイについておすすめの食べ方や保存法、パクチョイを使ったおいしいレシピまでたっぷりとお届けします。この記事を読んで少しでもパクチョイを身近に感じていただければ嬉しいです。
 

パクチョイの特徴

早速今回の本題、中国料理ではおなじみのパクチョイの特徴について紹介します。まだパクチョイを見たことがないという方も、パクチョイについてしっかりと詳細をお伝えしていきます!

別名「広東ハクサイ」

パクチョイは中国から伝わったアブラナ科の野菜で、チンゲンサイと同じタイサイの一種に当たります。チンゲンサイが青い軸が特徴なのに対し、パクチョイは軸が白色をしているのが特徴です。

パクチョイを漢字で「白菜」と書きますが、冬の鍋につきもののハクサイと間違われることから、広東白菜や、小白菜と呼ばれることもあります。また、チンゲンサイを中国語で「青梗菜」と書くのに対し、パクチョイを「白梗菜」と記載されます。

パクチョイが日本にはじめて輸入されたのは、1970年代以降の日本と中国の日中国交正常化以降のことで、同時期にチンゲンサイも入ってきたのですが、当時は青々として栄養がありそうなチンゲンサイが日本人に受け、白い軸のパクチョイは一般に浸透せず一部の中国料理店か漬物の品種として使われるマイナー野菜となってしまいました。

そんなパクチョイも珍しい野菜としてファーマーズマーケットに出品されたり、栄養が高いということでスーパーフードとしてテレビや雑誌などで紹介されて徐々に知名度を上げ、最近では大きなスーパーでも置かれるようになっています。まだパクチョイを食べたことがない方は、スーパーで見かけたらぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?
 

原産地

パクチョイの原産地はもともと中国で、今でも中国の広い地域で栽培されています。特に中国の華中から華南にかけて周年栽培され親しまれています。日本でのおもな産地は埼玉県で、国内で生産される実に7割のパクチョイを出荷しています。埼玉に次いで生産が多いのは神奈川県、福岡県と続きます。

旬の時期

パクチョイの生産は地域によって大きく2種類に分かれ、寒冷地では5月~9月にかけて種をまき、7月~10月が収穫時期、一般的な地域では3月~10月に種をまき、5月~12月にかけて収穫が行われます。最も栄養価の高い食べごろの旬は初夏から晩秋にかけてで、気温が下がる晩秋は甘みが増して最もおいしくなる一番の旬の時期となっています。

パクチョイの栄養と効果

チンゲンサイに比べて軸が白いのが特徴のパクチョイ、見た目では栄養価で劣っているように感じられる方もいると思いますが、実はそうではありません。ここからパクチョイにどのくらいの栄養が含まれているのか、またその効果について解説します。

βカロテンの含有

パクチョイに豊富に含まれる代用的な栄養素がβカロテンです。βカロテンの特徴はなんといっても強い抗酸化作用で、ストレスや乱れた生活習慣、食品添加物などの影響で増えすぎた活性酸素を除去する働きがあると言われています。

活性酸素が増えすぎると身体の老化を早めるばかりか、動脈硬化などの生活習慣病の原因になることもあり、さまざまな病気の引き金になっています。βカロテンはそんなさまざまな病気の予防に役立つということが研究で解明され、にわかに注目を浴びています。

また、βカロテンは活性酸素の除去を促すことでアンチエイジング効果があり、お肌のシミ、しわを防止したり、肌荒れを改善するなどの効果もあるので、特に女性は積極的に摂取するのがおすすめの栄養素です。
 

ビタミンC

パクチョイには私たちの体に有効な栄養素、ビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける働きがあることから、骨や血管、筋肉を丈夫にしたり、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用やストレス、風邪などの病気に対する抵抗力を強める働きもあります。

また最近では研究が進みビタミンCに白血球の働きをよくする働きで免疫力を高め、がんや動脈硬化の予防に有効であることもわかっています。逆にビタミンCが不足すると歯ぐきから血が出たり、傷が治りにくかったり、骨粗そう症の原因になることもあるので、きちんと摂取するのがおすすめです。
 

ビタミンK

パクチョイにはビタミンKもたくさん含まれています。ビタミンKはほかの栄養に比べるとあまり知られていませんが、けがなどで出血した時に止血する働きのある血液凝固作用や、カルシウムの骨の沈着を促すことで骨を丈夫にする働きがあります。そのため骨粗そう症の治療薬に栄養素ビタミンKが含まれることもあるそうです。

ちなみにビタミンKの1日の摂取目安量は150㎍なのですが、調理したパクチョイには100g中34.0㎍も含まれています。調理したパクチョイを100g食べるだけで実に1日に必要なビタミンKの栄養が1/5も摂取できるので見逃せません。特に鼻血が出やすい方、骨粗そう症の疑いがある方は気を付けて摂取して欲しい栄養素です。
 

ミネラル

パクチョイには、ほかにもカルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラル類も豊富に含まれているのが特徴です。カルシウムは骨を生成するうえで欠かせない栄養素で、骨を丈夫にし、健康を維持したり、イライラの解消、神経の働きや筋肉運動など生命の維持活動にも重要な役割をしています。

鉄分は呼吸で取り込んだ酸素と結びつき、酸素を肺から体のすみずみまで運んだり、骨や歯を丈夫にする働きもあります。カリウムはには高い利尿作用があることから、むくみを解消、血液の低下、脳卒中の予防、骨密度の増加など幅広く作用する頼れる栄養素です。パクチョイは豊富な栄養素がたっぷりと含まれたまさしくスーパーフードなのです。
 

パクチョイのおすすめの食べ方

ここまでの記事を読んでパクチョイに興味がわいた方へ、おすすめの食べ方を紹介します。基本的にはチンゲンサイと同様淡白な味わいなので、煮ても焼いてもどんな食べ方でもおいしくいただけますが、特におすすめしたい食べ方をピックアップしました。

炒める

パクチョイをまずはじめに食べるなら、ぜひ試してほしい食べ方が炒め物です。少量のにんにくと一緒にシンプルに炒めてもおいしいですし、牡蠣やきのこなどと一緒に合わせるのもおすすめです。炒める際はパクチョイの特徴でもあるしゃきしゃきとした歯ごたえを壊さないように、高温でさっと炒めるのがポイントです。

餃子の具

パクチョイを細かく刻んで入れた餃子もぜひやってみてほしいおすすめです。一般的には白菜やキャベツが使われますが、パクチョイだと歯ごたえが良くジューシーに仕上がります。いつもの餃子に飽きたら餃子の食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか?

スープ

パクチョイを中華風スープでさっと煮込んだスープもおすすめです。シンプルにパクチョイだけでも良いですし、コーンやたまねぎ、溶き卵を入れてふわふわに仕上げても絶品です。クセがないので野菜嫌いの子供にもぴったりの食べ方です。

サラダ

火を通す食べ方が普通と思われがちなパクチョイですが、実は生でも食べることができるので、サラダとしてもおすすめです。生でも意外に甘くて食べやすく、カリカリの茎とやわらかな葉のコンビネーションが最高です。また、少量のオイルでパクチョイをさっと炒めて作るホットサラダもおいしい食べ方なので、ぜひお試しください。

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パクチョイのおすすめレシピ

パクチョイを使ったアレンジレシピを紹介します。まだ食べたことがないという方は、ぜひこちらのレシピから始めてみてください。

豚肉とパクチョイの春雨ポン酢炒め

  • 春雨 50グラム
  • パクチョイ 5枚
  • 薄切り豚肉 80グラム
  • Aにんにく 1かけ
  • A鷹の爪 ひとつまみ
  • Aごま油 大さじ1
  • Bポン酢 大さじ3
  • Bオイスターソース 大さじ1
  • B梅酒 大さじ1
  • ラー油 小さじ1
 
  1. 春雨はお湯で戻しておきます。
  2. フライパンに材料Aを入れて香りが出たら、豚肉を入れて炒めます。
  3. お肉をいったん取り出しパクチョイを軽く炒めます。
  4. お肉を戻し、材料Bを加えてさっと炒め、最後にラー油をかけたら完成です。

パクチョイと豚肉を合わせたボリューミーなおかずレシピです。ごはんのお供にはもちろん、ビールのおつまみにもぴったりなレシピなのでおいしいです。材料を炒めていくだけの超簡単なレシピなので、覚えておくと便利です。

パクチョイのニンニク生姜炒め

  • パクチョイ 2株
  • にんにくの薄切り 1片分
  • 赤唐がらし 小1本
  • A丸鶏がらスープ 小さじ1/2
  • Aこしょう 少々
  • ごま油 大さじ1/2
 
  1. パクチョイは葉を4~5cm、茎は縦に4~6等分に切ります。
  2. フライパンにごま油を熱し、材料Aを入れて炒め香りが立ったら、パクチョイの茎、葉の順に加え強火で炒めます。
    材料Aを加えたら完成です。
     

シンプルながらパクチョイの美味しさが味わえる絶品レシピです。パクチョイをまだ食べたことがない方も、たちまちトリコになるくらいおいしいレシピので、一度は試してみて下さい。しゃきしゃきの歯ごたえとにんにくの香ばしい香りがたまりません!

パクチョイの保存方法

パクチョイは葉の色が濃い緑色をしていて、葉の軸に厚みがあってしっかりしているもの、株の根元付近がふっくらとしているものが甘みがあっておいしいと言われています。スーパーなどで見かけたらぜひしっかりと見極めておいしいものを手に入れて下さい。その上で新鮮な状態を少しでも長く保つための保存方法を紹介します。

新聞紙とポリ袋に包む

パクチョイは葉野菜なので、基本的には早めに食べきりたい食材ですが、一度に食べられない場合、保存時は新聞紙などで包んで保存してください。調理するまで保存期間がある場合は、乾燥を防ぐために濡れた新聞紙などで包み、さらにポリ袋などに入れて包んで保存するとよいでしょう。

冷蔵庫の野菜室

パクチョイだけでなく葉野菜の保存は、冷蔵庫の野菜室を活用して保存しましょう。野菜室以外で保存すると保存する温度が高すぎたり、逆に低すぎたりして、おいしい状態意をキープすることができません。

立てて保存

パクチョイを野菜室で保存する時に気を付けて欲しいのが、なるべく育成していた状況に近づけるように立てて保存するとよいです。植物は上へ上へ向かって伸びるのが特徴なので、保存時も植物の特徴を生かして保存してあげるとストレスがかかりません。立てて保存する際は牛乳パックを半分に切ったものなどに入れると倒れにくいです。

冷凍保存の方法

パクチョイを一度に食べきれないと思ったら、冷凍保存しておくことも可能です。その際は生のまま冷凍保存するのではなく、一旦茹でて調理したものを保存します。保存方法としては、全体量の2%の塩を入れた水を沸騰させ、肉厚な根元部分を10~15秒ほどつけ、次に葉全体を浸して固めに茹でます。

茹で上がったら冷水に入れて水気をよく絞り、小分けにラップに包んだ後、保存袋に入れて冷凍してください。解凍する時は自然解凍か、スープなどのレシピでは凍ったまま入れても構いません。

パクチョイとチンゲンサイとの違い

どちらも中国料理に使われ、見た目がチンゲンサイと似ていることから混同されがちなパクチョイですが、それぞれのどんな違いがあるのか詳しく見てみましょう。

見た目

パクチョイとチンゲンサイはぱっと見似ています。ふたつを見分ける方法はチンゲンサイの軸が緑から薄い黄緑色をしているのに対し、パクチョイの軸は真っ白な色をしています。白い軸の部分と緑の葉の部分のコントラストがチンゲンサイよりもより鮮やかなので、炒め物などにするとパクチョイの方がより彩りが良いです。

パクチョイもチンゲンサイもクセのない淡白な味わいが特徴です。またほんのり甘みもあるため、野菜類が苦手な方も抵抗なく食べることができます。食感は加熱してもシャキシャキとした歯触りが残るので、食べ応えがあっておいしいです。

栄養価

パクチョイとチンゲンサイの栄養価は結構似ているのですが、それぞれ含まれている量に違いがあります。カロテンの量はチンゲンサイより1割程度少ないのですが、逆にビタミンCやビタミンKなどのビタミン群はパクチョイの方がより多く含まれています。どちらも栄養に優れた野菜なので、積極的に摂取するのがおすすめです。

パクチョイを使った料理を作ってみよう!

パクチョイの豊富な栄養や保存術、おすすめレシピまで紹介してきましたが、いかがでしたか?素晴らしい栄養が含まれているうえ、クセがなくて食べやすいので、ぜひ献立に加えて欲しいと思います。スーパーで見かけたら手に入れて、パクチョイ料理を楽しんでみて下さい!

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