2019年03月17日公開
2024年09月08日更新
断食後の回復食おすすめ10選!ファスティング後に必須な栄養まとめ
断食(ファスティング)を美容・健康・ダイエット目的で行う人が増えています。ファスティングの効果は大きく、断食を行った人は味覚が研ぎ澄まされ、体内から生まれ変わることができるといいます。今回は素晴らしい効果をもつ、断食(ファスティング)の後の回復食について調べていきます。胃腸に負担が少ない、おすすめメニューや食材を10選紹介します。注意点を守り、リバウンドしないよう回復食から上手く栄養を摂っていきましょう。
目次
断食の成功の鍵は回復食で決まる!
断食はダイエットや健康のために、日本のみならず世界中で実践されている健康法です。宗教的な意味を持ったものから、ダイエットのために行われるものまであり、昔から行われてきたものです。
ファスティングとは日本語で断食を意味します。胃腸を休ませ、体が消化などに使っていたエネルギーを細胞の活性化や修復のために使えるので、美容・健康にとてもいいといわれています。デトックス効果、もちろんダイエット効果もあります。
断食は胃腸に負担をかけないものを摂取しながら行う方法と、水しか飲まない素人が行うには危険なものまであります。一般的に行われているのは前者の断食でしょう。
そんな断食、回復食がとても重要です。断食が終わってホッと緊張感が緩んだところで口にする、回復食の選び方次第では断食した意味がなくなってしまうこともあります。普通食に戻るまでの期間食べる、回復食にはどんなメニューがおすすめなのでしょうか?
リバウンドしにくいおすすめメニューや、栄養を効率よく取り入れることができるメニューを10選紹介していきます。ファスティングの成功は回復食にあり!ということを覚えておいてください。
断食後に回復食が必要な理由
断食をした後に回復食がなぜ必要なのでしょう。まずは詳しい理由や注意点をきちんと知っておきましょう!
リバウンドを防ぐため
断食は健康のために行う人も多いですが、ダイエットのために行う人もたくさんいます。短期間で痩せることができる断食ですが回復食次第ではリバウンドしてしまいます。
まず、断食中は血糖値が下がった状態です。そんな状態で断食が終わって、回復食ではなく普通の食事をしたらどうなるでしょうか?
食事が入ってきたことで血糖値は急激に上がります。血糖値が上がることで体内ではインスリンが分泌され血糖値を下げます。この乱高下が体の大きな負担になるばかりか食欲が止まらなくなる原因になるのです。
急激に血糖値が下がることで、体は空腹感を覚えます。そのため、食欲が抑えることができずに暴飲暴食してしまうのです。
断食中の体はスポンジのようなものです。栄養を吸収しやすくなっているので、徐々に回復食で休ませていた体を回復させる必要があるのです。
胃腸に負担を与えないため
回復食には胃腸の負担をかけないため、という役割もあります。断食は普段、酷使している臓器を休めるために行うものです。休ませた胃腸にいきなり脂っこいものや、硬いものなど消化が悪いものを食べると負担がかかります。寝ている人を急に起こして、いきなり全速力で走らせるようなものです。
断食した後、食欲に任せてラーメンを食べて腹痛になり救急車で運ばれた、ロールケーキを1本食べてしまってやはり救急車で運ばれた、ということもあるようです。流石にそこまで食べないにしろ、胃腸に負担にならない量やメニュー、食材を選ぶ必要はあります。
休んでいた胃腸は急には今まで通り動きだせません。本来の働きができるまでは、徐々に時間をかける必要があります。断食した期間と同じか2倍の期間は回復食にかけるのが望ましいとされています。最初は胃腸に負担の少ないスープなどから始め、だんだん固形のものを食べて胃腸を慣らしていく必要があります。
食べ過ぎないようにするため
先ほど説明した通り、いきなり血糖値のあげるものを食べると危険です。断食後はどんな食事も美味しそうに感じることでしょう。しかし、断食は回復食を正しく摂ることが成功のために重要です。
血糖値が上がることでインスリンが出て、急激に低血糖になると自分の意思では抑えられないほどの食欲が出てしまいます。そうならないためにも、正しい食材・メニューで回復食を食べて、徐々に血糖値を上げていかなければいけません。
食べ過ぎてしまっては、せっかくの断食も意味がなくなってしまいます。ダイエットや健康のために行うファスティング、リバウンドしないためにも胃腸に負担の少ない回復食を食べて、徐々に体を慣らして行きましょう。
断食後の回復食おすすめ10選
回復食にはどんな食材やメニューがおすすめか、具体的な例を見ていきましょう。栄養があり、健康的な食材ばかりです。ぜひ参考にしてください。
消化酵素が豊富な大根
ファスティングの回復食で有名なものに「スッキリ大根」というものがあります。短冊切りにした大根をだし昆布で40分ほど煮て、白湯とたたいた梅干しと食べるというものです。「スッキリ大根」を回復食で食べると、驚くほどの宿便(胆汁)が出て、健康に嬉しいデトックス効果があります。
また、大根には食物繊維があるので回復食におすすめです。大根はおろすことで胃腸が荒れるのを防ぐ効果もあります。胃酸の分泌で胃痛が起こることがあるのですが、大根おろしはそれを防ぐ効果があります。
たんぱく質源になる豆腐
豆腐はカロリーも低く、消化もいいので回復食におすすめの食材です。植物性タンパク質も豊富なので体に必要な栄養素も摂ることができます。冷たいままでは体を冷やすので、湯豆腐や味噌汁の具にしましょう。
うす味の野菜スープ
野菜スープは回復食におすすめのメニューです。大根、キャベツ、ブロッコリー、かぶ、人参などを柔らかくなるまでよく煮込みます。余計な味付けをしなくても、野菜の美味しさが体に染みわたることでしょう。最初は具なしでスープだけ飲んで、徐々に具材も食べるようにするなど、体に合わせて摂っていきましょう。
鰹出汁の味噌汁
動物性タンパク質は回復食におすすめできませんが、鰹出汁なら体の負担になりにくいのでおすすめです。鰹出汁で摂った味噌汁は、具なしでも十分栄養も美味しさもあります。
鰹出汁のグルタミン酸は腸内菌の餌にもなります。鰹出汁の味噌汁はタンパク質も摂れ、健康にもよく美味しい一石二鳥のメニューです。もちろん昆布だしの味噌汁もおすすめです。出汁は市販のものは使わず、丁寧に取るようにしましょう。市販の顆粒出汁は添加物がたっぷりです。
栄養たっぷり玄米粥
玄米粥は血糖値が上がりにくく、食物繊維やミネラルが豊富で白米のおかゆよりおすすめです。消化をよくするために10時間以上浸水させてからおかゆにします。
玄米粥は白米よりGI値は低めですが、炭水化物です。そのためいきなり食べるのではなく、量に気をつけたり、回復食の後半に取り入れるなど工夫が必要です。よく噛んで、ゆっくり腹八分目食べるようにしましょう。
野菜のスムージー
野菜を生で飲みやすくしたスムージーも回復食におすすめです。生で取ることで酵素やミネラルなどの栄養が取れます。ここで注意したいのが、果物は入れないということです。果物の果糖は血糖値をあげる原因になるので注意しましょう。
飲む点滴 甘酒
甘酒は飲む点滴、と言われるほど栄養価の高い食品です。ビタミン、ミネラルのほか、発酵食品なので腸内環境にもいい効果があります。しかし、甘酒は糖質も高くいきなり飲むと血糖値が上がります。ダイエットでファスティングをする方は注意してください。
また、甘酒は麹の力だけで発酵した砂糖など余計なものが入っていないものを選ぶようにしましょう。
ミネラル豊富な蒸し野菜
蒸し野菜は野菜の美味しさと栄養をそのまま摂れる、おすすめのメニューです。大根、人参、ブロッコリー、さつまいもなどを蒸して、余計なものを付けずに食べましょう。野菜本来の美味しさを感じることができるでしょう。
発酵食品代表 納豆
納豆は発酵食品の代表です。良質な植物性タンパク質もとれ、食物繊維も含まれています。納豆についてくるタレとカラシは付けずに、少しの醤油で食べましょう。
アレンジもできる豆乳
豆乳も植物性タンパク質が摂れる、回復食におすすめな食品です。野菜スムージーに加えたり、豆乳スープにしたりアレンジもできます。豆乳は砂糖など加えていない、無調整豆乳を使うようにしましょう。
断食後の回復食で必須な栄養とは?
断食後の体は試運転状態です。胃腸や体に負担の少ない方法で栄養素を取り入れましょう。回復食で特に取り入れたい栄養素を見ていきましょう。
「食物繊維」は重要な栄養素の一つ
ファスティング後に摂り入れたい、おすすめの栄養素が「食物繊維」です。もずく、わかめ、ひじき、大根、人参、納豆、玄米などのには「食物繊維」が豊富に含まれています。
食物繊維は摂ることで、腸内の善玉菌の餌になります。腸内環境が整うことで腸内細菌がより活発に働き重要な栄養素を作り出してくれます。そのため体調がさらによくなるといわれています。
しかし、食物繊維の量やメニュー、食べる時期を気をつけないと胃腸の負担になる場合もあるので気をつけましょう。
「酵素」は断食後トラブルの緩和に
酵素は一生のうち体内で作られる量には限りがあるといわれています。そのため、なるべく食事で酵素を摂ることが望ましいのですが、酵素は熱に弱く40度以上で破壊されてしまいます。
そのため、生の果物や野菜、発酵食品を摂るようにしましょう。特に、大根の栄養素は胃を保護する役割があります。回復食を食べることで、胃液が多く出過ぎて胃酸過多の状態になることがあります。大根をすりおろして食べることで、こうした胃の負担を減らすことができます。
「植物性乳酸菌」による胃腸環境の改善
回復食に摂って欲しいのが「植物性乳酸菌」です。乳酸菌といえばヨーグルトやチーズを思い浮かべますがそれは「動物性」です。回復食におすすめなのは「植物性」なので気をつけてください。
「植物性乳酸菌」は食物繊維と同じで、腸内の善玉菌の餌になります。クリアな状態の体に「植物性乳酸菌」を摂ることで腸内環境の改善になるのです。ぬか漬けや味噌などで上質な「植物性乳酸菌」を取り込みましょう。
断食後の回復食に関する基本知識
断食後に食べる回復食は、ファスティングを成功させる重要なものです。回復食次第でファスティングがうまくいくかどうかがかかっている、と言っても過言ではありません。回復食の注意点を知って、健康効果・ダイエット効果を高めましょう。
回復期間は少しずつ食べて体を戻す
断食後の回復食の基本は、少しずつ食事を摂って徐々に体を戻すということです。胃腸が空っぽになった状態で休んでいる体に、いきなり今まで通りの量の食事を摂っても消化が追いつかず体調を崩す原因になります。
いきなり量を多く摂ることで消化にエネルギーを使うことにもなります。赤ちゃんが離乳食を消化のいいものから少しずつ始めるように、ファスティング後の回復食も少しずつ量を増やして体を慣らして行きましょう。
胃の負担にならない食べ物を選ぶ
胃に負担のかからないメニューを選ぶのも回復食の基本です。消化の悪いもの、脂っこいものは胃腸に負担をかけます。ファスティング後の胃腸は休んでいた状態ですから、いきなり今まで通りには働かないのです。
先ほども言ったように、赤ちゃんが離乳食を食べるように消化がいいメニューで体調を見ながら回復食を摂っていきましょう。消化が悪いものを食べると、消化不良で苦しむ、なんてことにもなりかねません。
低カロリーで健康的なメニューを心がける
ファスティン後の胃腸は空っぽでとてもクリアな状態です。カロリーの高いものは美味しそうですがやはり負担になります。また、いきなり高カロリーなものを食べることで食欲が止まらなくなり、リバウンドする可能性も高まります。
また、健康的なメニューもやはり回復食では必要です。ファスティングはデトックス効果もあります。毒素が排出され、クリアな胃腸にいきなり添加物や農薬たっぷりな食べ物を与えることは避けたいものです。砂糖や添加物たっぷりのコンビニ食品、インスタント食品も避けましょう。
回復食はよく噛んで食べる
回復食はよく噛んで食べましょう。胃腸の負担を減らす効果とともに、よく噛むことで満腹中枢を刺激し満足感を得やすくするためです。回復食は量も少ないため、ゆっくり食べるにはよく噛むことが必要になってきます。よく噛んで唾液を出して、体に負担にならないようゆっくり食べましょう。
ダイエットならお粥や重湯は避ける
ファスティングをダイエット目的で行う人も多いと思います。短時間で効果が出るファスティングは人気のあるダイエット方法です。もしもダイエット目的でファスティングする場合は、お米の取り方に注意点があります。
お米はみなさん知っての通り、炭水化物です。私たちの主食でもありエネルギーの源です。しかし、断食後の低血糖状態でいきなり重湯やおかゆを食べるとどうなるでしょう。断食後のおかゆの美味しさは格別で、今までに感じたことのない美味しさだと言います。
おかゆを食べることで血糖値が上がり、インスリンで血糖値が下がることで脳がもっと食べたい、と指令を出します。それがリバウンドに繋がるのです。
そのため、ダイエット目的でファスティングを行う場合はおかゆや重湯の摂り方には気をつけましょう。回復食の後半で、少しづつ取り入れたり、玄米のおかゆを食べるなどしてリバウンドしないよう気をつけてください。
断食後の回復食に不向きな食べ物
断食後の回復食に向いている食べ物やメニューを紹介しましたが、逆に向かない食べ物もあります。断食の成功は回復食にある、といわれるように回復食の取り入れ方でファスティングの成功か失敗かは決まります。
油分を含んだ食べ物
断食後の休んでいる体に油分たっぷりのメニューは、胃腸にかなりの負担になります。加工食品を見ると、私たちが普段食べている食品が、いかに油分たっぷりなものが多いかがわかります。
普段の生活でも、脂っこいものを食べることで胃もたれや胸焼けを起こすことがあります。ただでさえ胃腸への負担が多い油物は、回復食に食べるのはもってのほかです。スナック菓子や揚げ物、マヨネーズや生クリームの他、牛乳やチーズも要注意です。
動物性たんぱく質の食べ物
タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素です。筋肉、血液、骨、髪、爪に至るまで、体はタンパク質でできています。動物性タンパク質は重要な栄養素ですが、回復期に食べるのはおすすめできません。
なぜなら、動物性タンパク質を消化するのは体の負担が大きいからです。せっかく休ませていた内臓をいきなり、フル回転で動かすようなものです。動物性タンパク質はもう少ししてから、まずは植物性タンパク質から栄養を取り入れていきましょう。
糖分を多く含む食べ物
糖分を多く含む食べ物は、回復食には向きません。空腹状態の体にいきなり糖分の多い食材やメニューを摂ると、血糖値が急上昇します。休んでいた膵臓から勢いよくインスリンが排出され、血糖値を下げます。この血糖値の乱高下がリバウンドや体調不良の原因になります。
インスリンによって下がった血糖値によって、脳から「もっと食べろ」と指令が出ます。その結果、堪え難い空腹感に苦しむことになりリバウンドしてしまうのです。
また砂糖には中毒性がある、といわれています。砂糖を摂ることで食欲が抑えきれなくなりリバウンドを起こすのです。せっかく健康やダイエットのために断食したのに、回復食であっという間にリバウンドしないよう、糖分たっぷりの食品は控えましょう。
断食後の回復食の注意点
断食後の胃腸はとってもデリケートです。回復食を摂る際の注意点を守り、デリケートな状態から徐々に回復していきましょう。リバウンドや体調不良を起こさないための注意点を見ていきましょう。
肉や魚は避ける
まず注意点としてあげるのが、先ほども説明した「動物性タンパク質」をいきなり取らない、ということです。肉や魚などの動物性タンパク質は消化するのに体への負担がかかります。
赤ちゃんの離乳食でも、いきなり肉や魚などの動物性タンパク質は与えません。まず野菜や豆腐などで慣れてから動物性タンパク質へと移行していくのです。回復食もそれと同じで、休んでいた胃腸の負担になるものは取らないようにしなければなりません。
動物性タンパク質は植物性タンパク質などで体が慣れてから摂るようにしましょう。
カフェイン、添加物、グルテンはNG
断食をしてデトックスした綺麗な胃腸に、刺激物であるカフェインや添加物、グルテン(小麦)は避けましょう。グルテンや添加物は血液を汚す要因になります。グルテンを摂ることで食欲をコントロールできなくなったり、だるくなったり、ボーとするなどの症状が出ることもあります。
カフェインも刺激物なので取らないようにしましょう。コーヒーはもちろん、お茶にも注意してください。オーガニックのカフェインレスコーヒーは飲んでも大丈夫なので、どうしても、というときは摂っても構いません。これらの注意点を守って、回復食のメニューを決めていきましょう。
味付けはうす味にする
次の注意点は、塩分です。断食することで味覚が研ぎ澄まされ、回復食では余計な味付けをしなくても素材の美味しさを感じることができるはずです。塩分は体に必要なものではありますが、必要以上の味付けはいりません。
回復食のメニューで塩分を摂りすぎると、強いむくみの原因になります。また、必要以上の塩分は余計な食欲を起こすので控えましょう。注意点を守って、必要以上の塩分を摂らないよう気をつけましょう。
ファスティング後は食べ過ぎに注意
最後の注意点は食べ過ぎに気をつける、ということです。この注意点がもっとも難しいかもしれません。先ほどから何度も言っている「胃腸の負担」にならないメニュー。それを守っても食べ過ぎては意味がないのです。
断食後の空腹状態で食べすぎるのは危険行為だというのは誰が見てもわかることでしょう。血糖値の乱高下でリバウンドしやすくなったり、胃腸に負担がかかり体調不良になったりします。ダイエットのために断食したのに、たくさん食べては元も子もありません。
回復期間は特に食欲が出やすい期間になります。体の負担にならない食材を適量よく噛む、この注意点を守ってリバウンドや体調不良にならないようにしましょう。
断食をやるなら回復食のこともしっかり考えて
健康効果・ダイエット効果が期待できるファスティングは回復食が成功の決め手になります。せっかく断食をしても、回復食で失敗することもあるのです。リバウンドや健康被害が出ないよう、注意点を守って回復食を摂ってください。
断食をする効果は絶大で、体内が生まれ変わるような体験ができるという人もいます。しかし、同時に正しい知識がなければ危険でもあります。リバウンドもなく、健康で生き生きとした体に生まれ変われるよう回復食にも気をつけてください。