プディングとプリンの違いとおすすめレシピ7選!
プディングとプリンは一見どちらも同じスイーツのようですが、違いがあるのを知っているでしょうか?日本ではつるんとした食感で昔から愛されているプリンですが、実は日本語と英語では呼び方が違います。今回は、イギリスで伝統的な料理としてさまざまな種類のあるプディングと日本の定番スイーツであるプリンの違いを詳しく解説し、プディングとプリンそれぞれのおすすめレシピを厳選して7選紹介していきます。
プディングとプリンの違いが知りたい!
プディングとは?
プディングとはイギリスで生まれた料理で、小麦粉や米、ラード、肉、卵、牛乳、バター、果物などの材料を混ぜて調味料で味付けし、蒸したり焼いたりして固めた料理の総称です。プディングにはプリンなどのスイーツはもちろん、肉や野菜を使った料理のプディングも含まれています。
イギリスでは5世紀頃すでに卵と牛乳で簡単に作ったプディングが食べられており、その後貴族や修道院などでラム肉や果物を使用したプディングが好まれました。
プディングは蒸し焼き料理
現在ではプディングというと甘いデザートをイメージする方が多いですが、正式には蒸し焼き料理の呼び名であり、卵や牛乳を加熱した蒸したスイーツから、牛肉や豚肉、野菜などを使って調味料を加えた料理まで、すべてまとめてプディングと呼びます。プディングは昔からイギリスに伝わる伝統的な家庭料理で、肉料理の付け合わせやクリスマスなどに欠かせない料理です。
発祥地
プディングの発祥地はイギリスで、イギリスの船乗りが考えた料理がきっかけだといわれています。船上では限られた食材を有効に使って料理をしなければならず、肉や野菜の端切れやパンくずなど余った食材を集めて卵液と合わせて蒸した料理がプディングの始まりです。その後フルーツやナッツなどを集めて卵液で蒸すようになり、料理にもデザートにも利用することでいろいろな種類のプディングが生み出されました。
プディングが日本に伝わったのは18世紀ごろの江戸時代後期で、レストランを中心に人気が集まり、19世紀後半になると一般の家庭にも普及していきました。
プディングの種類
プディングの種類はデザートとしての甘いプディングはもちろん、食事としてのプディングもさまざまな種類があります。ローストビーフなどの肉料理に添えるヨークシャーププディングや、食パンにベリー類と砂糖の甘いソースを浸して冷やしたサマープディング、また秋にはベリーの代わりにリンゴや梨を使ったオータムプディングなども人気があります。
また、小麦粉や卵、ナッツ、ベリーなどを混ぜて蒸したプディングの代表格であるクリスマスプディングなどが有名です。もちろん日本でカスタードプリンと呼ばれているプリンも、牛乳、卵、砂糖を合わせて蒸したプディングの種類の一つになります。
プリンとは?
プリンは日本のスイーツ
プリンは日本の人気スイーツですが、プディングとの違いは、日本でプリンと呼ばれている牛乳、砂糖、卵を合わせて蒸したお菓子は、プディングという料理の種類の一つであるということです。日本では一般的に、プリンといえば甘いカラメルソースが敷いてあるカスタードプリンのことをいいます。程よく甘くてなめらかな食感は、昔から子供から年配の方まで愛されています。
日本語のプリンは造語
イギリスではプディングと呼ばれていますが、なぜ日本ではプリンと呼ぶのでしょうか?日本語のプリンは、日本人が作った造語です。日本にプリンが伝わったのは江戸時代後期から明治時代初期ですが、本来はカスタードプディングと呼ばれます。当時の日本人は「カスタードプディング」という英語の発音がよく聞き取れず、「カスタードプリン」と日本語で発音されて、そのままカタカナ表記されて日本語として定着しました。
プリンは日本語として浸透している言葉ですが、海外ではほとんど通じないようです。日本語でのプリンを指す言葉としては、クレームキャラメルやフランという言葉になります。
英語でのプリン
日本のぷるぷるとしたやわらかいカスタードプリンを指す言葉としては、本来英語では「フラン(flan)」が最も適した言葉になります。実際に英語圏では同じ名前のスイーツが存在していて、牛乳と卵、砂糖などで生地を焼き固めたスイーツです。
イギリス英語でのプリン
プリンはイギリス英語でいうと「プディング(pudding)」になります。プディングというと甘いカスタードプリンが主流ですが、甘くないプディングを表すなら「ヨークシャープディング」「パンプディング」などと、イギリス英語の場合はそれぞれの固有のプディングの種類の名称を伝えるようにしましょう。
プリンのおすすめレシピ5選
材料はこれだけ!基本のカスタードプリン
卵と牛乳、砂糖だけで作る基本のカスタードプリンのおすすめレシピは、卵と牛乳の優しい味が懐かしい素朴なプリンです。200mlの容器3個分の材料です。
- 卵2個
- 卵黄2個分
- 牛乳300ml
- 砂糖50g
- ボウルに卵と卵黄を入れたら、切るように混ぜて溶きほぐします。
- 小鍋に牛乳と砂糖を入れて、沸騰しないように混ぜて加熱します。鍋がふつふつとなる前に火を止めて、ボウルに静かに注ぎ入れます。
- 混ぜたらざると布巾などで一度漉したら、容器に流し入れて泡をつまようじでついて消します。
- 1cmくらい水を張ったフライパンに並べて加熱し、沸騰したら弱火にしてフタをして5分蒸します。
- 火を止めてフタをしたまま5分蒸らして、プリンの表面がぷるんとゆれるくらいになったら出来上がりです。粗熱を取って冷蔵庫で1時間以上冷やします。
日本と言えば抹茶のヘルシー豆乳抹茶プリン
牛乳の代わりに豆乳を使用してヘルシーな豆乳抹茶プリンのおすすめレシピは、簡単で美味しくとろける和風のプリンです。3~4人分の材料になります。
- 豆乳400cc
- 抹茶大さじ1
- 砂糖50g
- ゼラチン5g
- 水大さじ2
- ボウルにゼラチンと水を入れてふやかします。抹茶を少量のお湯で溶いておきます。豆乳を1カップほど温めます。
- 温めた豆乳と砂糖、抹茶をゼラチンの入ったボウルに入れてよく混ぜます。
- 残りの豆乳を入れて混ぜたら、器に流して冷蔵庫に入れます。
- 冷えて固まったら出来上がりです。
秘密にしたいほど絶品のとろけるプリン
秘密にしておきたいくらい簡単で美味しい、とろっととろけるプリンが作れるおすすめレシピです。ミニミルク瓶なら8個分の材料です。
- 全卵L2個
- 卵黄L2個
- グラニュー糖70g
- 牛乳300g
- 生クリーム100g
- バラニビーンズ1/2本
- キルシュ5~10g
- カラメルソース(別途用意)
- ミルク瓶にカラメルソースを入れて冷やしておきます。
- ボウルに卵、卵黄、グラニュー糖を入れてよく溶きほぐしておきます。
- 鍋に牛乳、生クリーム、種を取ったバニラビーンズとさやも一緒に入れます。沸騰し始める程度に温めたらキルシュを入れます。
- 2のボウルに温めた鍋の中身を少しずつ加えて混ぜたら、漉して生地を滑らかにします。
- ミルク瓶に生地を均等に入れていき、口をアルミで包んで深めの鍋に入れます。カラメルが浸かるくらいまで水を入れたら火にかけます。
- 少し沸騰したら弱火にして10分蒸して、火を止めて予熱で5分蒸します。冷蔵庫で冷やしたら出来上がりです。
ハチミツで懐かしい味のカスタードプリン
砂糖の代わりにハチミツを使って懐かしい味のプリンのおすすめレシピです。65mlカップに6個分の材料です。
- グラニュー糖60g
- 水大さじ4
- 牛乳220ml
- ハチミツ大さじ4
- 卵2個
- バニラエッセンス少々
- 鍋にグラニュー糖と水大さじ2を入れて混ぜ中火にかけます。焦げ色がついてきたら火から下ろし、残りの水を少しずつ加えて伸ばします。容器に均等に分けて入れます。
- ボウルに卵を溶いておき、牛乳にハチミツを加えて弱火で人肌に温めたら、卵を加えて混ぜます。裏ごししてバニラエッセンスを加えます。
- カラメルの上に流し入れ、泡を取ったらアルミホイルでフタをします。
- 大きめの鍋にキッチンペーパーを2重にして敷き、容器を置きます。熱湯を容器の2/3の高さまで入れます。
- フタをして弱火で加熱し、6分蒸し焼きしたら10分蒸らします。粗熱が取れたら冷やして出来上がりです。
レンジで簡単!マグカッププリン
マグカップを使えば、より簡単にレンジでプリンを作ることができるおすすめレシピです。レンジで作ってもプロ並みに美味しいプリンが作れて、チョコやミルクティ、生クリームを入れたりと簡単にアレンジすることもできます。
- 砂糖(カラメル)大さじ1
- 卵1個
- 牛乳130cc
- 砂糖(プリン)大さじ2
- バニラエッセンス2~3滴
- マグカップを温めておきます。砂糖大さじ1と水小さじ1/2を入れてレンジで加熱し、少し焦がしてカラメルを作ります。
- レンジで600W1分ほど加熱し、焦げて色が付き少し煙が出るくらいで止めます。
- 水小さじ1/2を加えて混ぜ、少し固まるまで置いていきます。
- 卵をボウルに入れて溶きほぐし、砂糖を入れたら牛乳を数回に分けて入れ混ぜます。バニラエッセンスはここで入れます。
- カラメルに入ったマグカップに注ぎ、レンジでラップをしないで2分加熱します。
- 表面がグツグツなってきたらレンジから取り出し、ラップをしてタオルなどで保温します。
- 粗熱を取って冷蔵庫で冷ましたら出来上がりです。
プディングのおすすめレシピ2選
イギリスでは有名なクリスマスプディング
イギリスの伝統的なクリスマスのデザートであるクリスマスプディングのおすすめレシピです。ドライフルーツをたっぷり使って濃厚なケーキに仕上がります。
- カレンツ、レーズン各150g
- サルタナ100g
- パン粉170g
- 牛脂またはバター150g
- レモンピール、オレンジピール各55g
- 三温糖110g
- ナツメグ、シナモン各小さじ1/2
- 卵4個
- 牛乳50cc
- ブランデー、ラム酒各60cc
- 牛脂、オレンジピール、レモンピールを細かく刻みます。
- 牛脂に三温糖を加えたら、残りの材料を加えて混ぜて1日寝かします。
- バターを塗った型に入れて、ワックスペーパーとアルミホイルを被せ蒸し器で5~6時間弱火で蒸します。
- プディングにブランデークリーム、もしくは生クリームを添えます。
イギリスの定番デザートサマープディング
イギリスの定番デザート、食パンと果物を一晩寝かしたサマープディングのおすすめレシピです。名前の通り夏の果物を使用し、主にベリー類を詰めます。
- 食パン8枚
- いちご250g
- ブラックベリー、ラズベリー100g
- ブルーベリー50g
- グラニュー糖80g
- レモンの皮、汁各1/2個分
- 食パンの耳を切り、直径6cmの円形を1枚、直径12cmの半円形を2枚作ります。
- 残りのパンは縦半分に切り、さらに斜めに切って台形にしたパンを12枚用意します。
- ボウルの底に円形のパンを置き、周りを台形のパンで少しずつ重ねながら敷き詰めます。重なったところにバターを塗ります。
- 鍋にラズベリー以外の材料を入れて、弱火で加熱します。
- ラズベリーを加えたらひと煮立ちして冷まします。ざるを重ねたボウルに入れて、実とシロップをわけます。
- ボウルに実を詰めて、シロップを少し残して流します。
- 残しておいた半円形のパンでフタをして、一晩冷蔵庫に置きます。
- 型を皿にひっくり返して、シロップを塗りベリーを飾ったら出来上がりです。
プリンはプディングの中の1種類だった!
いかがでしたか?プディングとプリンの違いについてと、それぞれおすすめレシピを7選紹介してきました。プディングはイギリスが発祥で、もともと料理やスイーツなど幅広い蒸し焼き料理のことを意味しており、プリンもプディングの種類の一つであったことがわかりました。プリンは日本語として浸透していますが実は造語で、海外では「フラン」「プディング」と呼ばれるものでした。
今回おすすめしたレシピを参考にして、家でも日本のプリンやイギリスのプディングを作ってみて、違いを楽しみながら美味しいプディングやプリンを堪能しましょう!