グラスジェムコーンは虹色に輝くトウモロコシ!?違いや育て方など!

グラスジェムコーンという名の、虹色をしたカラフルなトウモロコシを知っていますか?グラスジェムコーンはそのカラフルな見た目から人気を集め始めています。そんなグラスジェムコーンは単なる観賞用ではなく、いろいろな食べ方もできるトウモロコシなのです。グラスジェムコーンと普通のトウモロコシとの違いや、その種の入手方法や育て方、ポップコーンを始めとしたおすすめの食べ方やその味などたっぷりと紹介していきます。

グラスジェムコーンは虹色に輝くトウモロコシ!?違いや育て方など!のイメージ

目次

  1. 1グラスジェムコーンはどんなトウモロコシ?
  2. 2グラスジェムコーンと普通のトウモロコシとの違いは?
  3. 3グラスジェムコーンのおすすめの食べ方
  4. 4グラスジェムコーンの育て方
  5. 5グラスジェムコーンの種や苗の販売について
  6. 6グラスジェムコーンはジュエリーようなトウモロコシ!

グラスジェムコーンはどんなトウモロコシ?

グラスジェムコーンという名前のトウモロコシを知っていますか?最近になって人気を上げてきている、まるで宝石のように美しいカラフルな粒が並んで、虹色に見えるトウモロコシです。そんな美しいトウモロコシであるグラスジェムコーンについて、まずは基本的なことから紹介していきましょう。

グラスジェムコーンはアメリカで開発

グラスジェムコーンを開発したのは、アメリカのオクラホマ州で農業を営んでいた、ネイティブアメリカンのカール・バーンズ氏です。バーンズ氏は元々さまざまな色の種類があるネイティブアメリカンが栽培していたトウモロコシを、長年に渡って品種改良を続けることで遺伝子組み換え操作をすることなく、カラフルなトウモロコシの開発に成功したのです。それがこのグラスジェムコーンでした。

グラスジェムコーンは、国家機関や種苗会社の開発部門が作り出した品種ではなく、一介の農家が開発したというのですから驚きです。そんなグラスジェムコーンは現在、2010年に亡くなったカール・バーンズ氏から生前に栽培方法を教わった、友人で同業者のグレッグ・ショーン氏が引き継いでいます。さらにアリゾナの「ネイティブシーズ(NativeSeeds)社」が、グラスジェムコーンの生産拡大を積極的にすすめているのです。

虹色のカラフルな粒が特徴

グラスジェムコーンの一番の特徴は、その虹色と例えられるカラフルな見た目です。透明感のある宝石のような色とりどりの粒が、びっしりと並んでいるさまはまさに虹色といえるトウモロコシです。そんなグラスジェムコーンはカラフルな虹色の見た目そのままに、別名「レインボーコーン」とも呼ばれます。色の種類や濃淡もさまざまで、1本1本異なったカラフルさを楽しめます。

日本でこのグラスジェムコーンが話題になったきっかけは、2012年に種の販売業者である「シーズ・トラスト社(seeds trust)」がFacebookでグラスジェムコーンの公表をしたことです。グラスジェムコーンのまさに宝石を散りばめたようなカラフルで虹色をした見た目で、一気に評判となり人気が上昇していっているのです。

味わい

グラスジェムコーンもれっきとした食用トウモロコシなので、通常のトウモロコシと同様に食べることができます。ですがその見た目の美しさと違い、味のほうの評判はイマイチのようです。グラスジェムコーンを味わうときには、粉末にしたり乾燥させてポップコーンにするのが一般的で、甘みも薄く茹でる食べ方には向いていないのです。

食感

グラスジェムコーンは、フリントコーン(硬粒種)に分類されるトウモロコシです。そのため茹でる食べ方をしようとすると硬くなってしまうといわれ、1粒ずつに分けても違和感を感じるほどだそうです。茹でたグラスジェムコーンが硬く感じる理由は、その周り全体に硬いでんぷん質が付いているからです。そのため日本のトウモロコシの一般的食べ方には、あまり合っていないトウモロコシといえます。

ではグラスジェムコーンを、枯らして乾燥させてから茹でたらどんな食感になるのでしょうか?今度はねちねちとした糊(のり)のような食感になるようです。グラスジェムコーンは生の状態でも乾燥させた後でも、日本で一般的な茹でる食べ方では美味しく食べられないようです。後々品種改良されて、茹でて食べても甘くて美味しいグラスジェムコーンが出てくるのを待つしかありません。

グラスジェムコーンと普通のトウモロコシとの違いは?

グラスジェムコーンと私たちが知っているトウモロコシの違いは、一体何なのでしょうか?見た目の違いの他にどんな違いがあるのか、あるいは見た目以外は全く同じなのかをまとめてみました。

味そのものに違いはない

グラスジェムコーンと、私たち日本人が知っている一般的なトウモロコシとでは、味は全く違います。ですがフリントコーンと呼ばれる種類のトウモロコシとしては、他の品種との差は全くなく同じ味をしています。なぜなら元々グラスジェムコーンは、食用トウモロコシの改良品種であることに変わりはないからです。そのためフリントコーンに合った食べ方をすれば全く問題なく、美味しく食べることができる食用トウモロコシなのです。

食感の違いは?

グラスジェムコーンは、元々加工を前提とした食べ方をするトウモロコシです。そのため粉末にして小麦粉の代わりに使ったりポップコーンにして食べれば、他のフリントコーンと食感の違いもありません。違和感もなく美味しく食べることができます。あくまで茹でる食べ方には合わない、とだけ覚えておけば問題はないでしょう。

一緒に栽培はNG

もしグラスジェムコーンの栽培に興味を持ったのなら、一度育ててみるのもおすすめです。ですがその際にひとつ注意したいのが、他の品種のトウモロコシとこのグラスジェムコーンを一緒に栽培するのはNGということです。なぜなら他の品種のトウモロコシの花粉を受粉してしまい結果としてカラフルな虹色にならなかったり、他のトウモロコシがカラフルな虹色になってしまう可能性もあるといわれているので要注意です。

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グラスジェムコーンのおすすめの食べ方

グラスジェムコーンの味や食感について紹介したところで、今度はおすすめの食べ方を紹介します。グラスジェムコーンは、日本ではなじみの薄いタイプのトウモロコシです。そのため食べ方はちょっとした工夫が必要になるのです。簡単に楽しめるグラスジェムコーンのおすすめの食べ方を見てみましょう。

そのまま食べるのは不向き

グラスジェムコーンは先にも紹介した通り、加工してから食べるのを前提とした品種のトウモロコシになります。そのためそのまま茹でたり焼いたりして食べるのには不向きなトウモロコシです。通常は粉末にしてから加工して食べるのですが、日本では馴染みのない食べ方でもあります。そんなグラスジェムコーンのおすすめの食べ方はどんなのでしょうか?

おすすめはポップコーン

グラスジェムコーンを食べて楽しむのであれば、実をばらしてよく乾燥させてから炒って食べるポップコーンがおすすめです。元々グラスジェムコーンは原種系と呼ばれる小柄なトウモロコシでもあります。房も実も小さいのです。実際普段日本のスーパーで売られているスイートコーンとグラスジェムコーンを比べてみると、粒の大きさは半分ほどにもならないのです。

そのためグラスジェムコーンは食べられる量も少ないトウモロコシになります。実際原種系のトウモロコシのポップコーンと、品種改良済みのトウモロコシのポップコーンでは、大きさにも大きな違いがあることがわかります。粉にしてトルティーヤにしても良いのですが、ポップコーンが一番楽しみやすい食べ方であることは間違いありません。

グラスジェムコーンをポップコーンにしたときの色は、通常のポップコーンと同じく白くなります。残った皮にわずかに色味が残っているくらいで、ちょっと寂しく感じるかもしれません。ポップコーンの色はあくまで実の中身の色なので、どのトウモロコシで作っても残った皮に元の皮の色身が残るだけで、ポップコーン全体は白く出来上がるのです。

観賞用もおしゃれで人気

グラスジェムコーンはカラフルな虹色をしているのを利用して、ドライフラワーにしてオブジェとして使う方法も人気があります。むいた皮を取らずに乾燥させた後、複数のグラスジェムコーンを束にして飾ったり、房の小ささを利用してリースの飾りに使うなど、さまざまなアレンジ方法があるのも人気の理由です。乾燥させた粒をポプリに入れて、色合いの調節に使うのもおすすめです。プレゼント用にも人気が高い利用方法です。

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グラスジェムコーンの育て方

元々トウモロコシ自体が世界のさまざまな国や地域で作られていることでもわかるように、原種系で丈夫なグラスジェムコーンは育て方も簡単です。グラスジェムコーンの育て方を順を追って紹介していきます。

種まきの時期とポイント

地域によっても気温が異なるため時期にもずれはありますが、暖かい地域では4月、寒い地域でも5月には種まきを行います。種は直まきもできますが、鳥に食べられてしまうのを防ぐためにポットにまくのがおすすめです。種は尖ったほうを下にして1cmの深さにまくと、発芽率が良くなります。直まきするときには30cmの株間で1ヶ所に3粒ずつまき、丈が15cmほどになったところで一番育ちの良い苗を1本だけ残すようにします。

種の発芽を促すのには先に紹介したまき方の他に、種をまく1ヶ月前から水に浸しておくより発芽しやすくなるといわれています。より確実に発芽させるために、まく日を決めたら1ヶ月前から水を吸わせたスポンジの上に並べておくなど、十分に給水させておくと良いでしょう。

苗の植え付けの時期とポイント

暖かい地方であれば4月下旬から苗の植え付けができるようになります。涼しい地域でも5月までが適しているといわれているので、遅くなりすぎないよう植え付け時期を決めて種まきをするのがおすすめです。直まきと同様に植え付けの株間は30cmあけるようにします。さらに育て方のポイントとして、2列に植えると実りが良くなります。ただし3列にすると日当たりが悪くなってしまうので、2列までで止めるようにしましょう。

肥料と育て方のコツ

実を充実させるためには、追肥などの管理もとても大切な育て方のポイントとなります。追肥は基本として2回与えます。1回目は本葉が6枚~8枚になったころにあげます。2回目は穂が出たときにあげるようにします。1株あたり化成肥料を10g、プランター植えの場合は縁に沿ってまいたら、軽く土と混ぜ合わせて馴染ませるようにします。

特にプランター植えの時には、支柱立てとわき芽かきも大切な育て方のポイントになります。プランターの場合は支柱を立てて支えてあげるようにします。また露地植えでも穂が出るころから特に成長が旺盛になるので、プランター植えでなくともわき芽を取り除いて余分な栄養を取られないようにし、実を充実させるようにしましょう。

もうひとつ実つきを良くするための育て方のポイントとして、雄花の花穂を切り取って雌花に受粉をさせましょう。虫の食害などで実に被害が出たときのことを考えて、雄花は全部使わずにいくつかは残すようにします。また夏場は特に土が乾かないように水やりをしっかりと行い、水切れしないように注意しましょう。

収穫の時期

グラスジェムコーンの収穫時期は、受粉してからおよそ20日~30日後が収穫時期といわれています。目安としては、実の外側の皮を少しだけむいて実のふくらみ具合を確認すればわかります。収穫時期を過ぎてしまったグラスジェムコーンは、実が硬くなってしまって食味が落ちます。あえてそのまま完熟させて、観賞用として育てるのであれば、収穫時期にこだわらずにそのまま枯れるまで放置する育て方もおすすめです。

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グラスジェムコーンの種や苗の販売について

グラスジェムコーンは、その虹色をしたカラフルな見た目から人気は高まり続けていて、種もネット通販でかなりの高額で取引されています。人気の種だけに売り切れもよく目にしますが、購入する際にはその人気の高さゆえに注意も必要といいます。グラスジェムコーンの種や苗の購入方法とその注意点を調べてみました。

ネット通販が便利

グラスジェムコーンの種は、一般ではなかなか手に入りません。たまたま知人で育てている人がいて種を分けてもらえればともかく、通常はネット通販での購入が多いようです。ですがグラスジェムコーンの人気の高さに目をつけた偽物の取り扱いも多く、グラスジェムコーンに似たデントコーンという品種もあるので、やはりちゃんとした種の販売会社からの購入が安心です。有名どころではマルシェ青空などの販売店がおすすめです。

栽培キットもおすすめ

アマゾンや楽天で聖新陶芸の栽培キット(税込み1,070円~1,080円・送料別)を取り扱っています。こちらはグラスジェムコーンの種4粒にポットと培養土、育て方の説明書がセットになっています。説明書の内容が伝わっていないのかアマゾンのレビューでは失敗談も目立ちますが、植え替え前までなら十分に対応できるセット内容になっています。興味のある人はぜひ一度試してみても良いのではないでしょうか。

Amazon | 聖新陶芸 レインボーコーン 栽培セット GD-655 | 野菜

グラスジェムコーンはジュエリーようなトウモロコシ!

グラスジェムコーンはそのカラフルな見た目から、これからもますます人気になっていきそうなとうもろこしです。食べ方としては物足らないと感じるかもしれませんが、観賞用としても使えるかわいいトウモロコシです。興味のある人はぜひ一度、自分の手で宝石のようなトウモロコシを育ててみてはいかがでしょうか。

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