2019年02月05日公開
2024年09月02日更新
カステルフランコとは?気になる味や食べ方・レシピも【イタリア野菜】
カステルフランコという野菜の名前を耳にしたことはあるでしょうか?カステルフランコはイタリア原産のチコリーの一種で、バラの花びらのような見た目が美しく日本では大変珍しい高級野菜です。ここではカステルフランコの気になる味わいや食べ方、栄養効果などを詳しく調査しました。簡単に作れるレシピも紹介しているので、カステルフランコを知らないという方も是非参考にしてください。
カステルフランコの詳細を見てみよう
カステルフランコはバラのような見た目が特徴
バラのような見た目の「カステルフランコ」という食材を知っているでしょうか?花のような外見をしているカステルフランコですが、実は野菜の一種でチコリ―の変形種です。高級野菜としても知られており、明るい色の葉にワインレッドのような斑点が入った見た目が特徴です。ここではバラのように美しいカステルフランコの気になる味や食べ方、栄養成分について詳しく紹介します。
カステルフランコの原産地
日本では見かけることの少ない珍しい野菜カステルフランコですが、原産地は一体どこなのでしょうか?カステルフランコは、イタリア北部にあるヴェネト州カステルフランコヴェネトとその近郊が発祥の地と言われています。
バラの花のような見た目のカステルフランコですが、イタリアでは人気の野菜としてなじみがあります。特に冬のイタリアでは欠かせない食材で、食卓を華やかにしてくれる見た目から「冬の花」や「食べられるバラ」という呼び方をされることもあるようです。
カステルフランコの歴史や名前の由来
カステルフランコは、1800年代にチコリーの一種である「ラディッキオ」と「アンディーヴ」を組み合わせて生まれた野菜です。正式名称を「ラディッキオ・ヴァリエガート・ディ・カステルフランコ」と言い、イタリアのカステルフランコが発祥であることからこの名前が名付けられました。
チコリーの中でも特別珍しい見た目をしている野菜で、IGP(保護指定地域表示)を得ており、特定の地域で栽培されたものだけがカステルフランコという名前を名乗ることができます。
カステルフランコはどんな味?
カステルフランコは、チコリー独特の苦みとほのかな甘みが合わさったバランスの良い味わいが特徴です。レタスが花開いたような見た目の葉は、なめらかで柔らかい口当たりを楽しむことができます。いろんな食べ方ができるカステルフランコですが、あえて食卓にそのまま出して、ダイレクトに葉を取りながら食べるという楽しみ方も面白いでしょう。
カステルフランコはチコリーの女王と言われている
チコリーの種類は様々で、ワインレッドが美しいラディッキオ、白菜のような白さのアンディーヴなど、イタリアの原産地によって見ためも大きく変わります。その中でもバラの花びらのようなカステルフランコはひときわ目立つ存在で「チコリーの女王」とも言われており、上品な気品を感じさせる品種です。日本ではまず見かけることのない野菜ですが、レストランなどで食べる機会があれば是非味わってみることをおすすめします。
カステルフランコは日本ではまだ珍しい野菜
イタリア野菜は日本ではまだ入手困難で希少のため
日本で手に入るイタリア原産の野菜というと、ズッキーニやバジル、イタリアンパセリなどが挙げられます。それでは、なぜカステルフランコは日本で食べることができないのでしょうか?それはカステルフランコがイタリア原産の野菜であることに理由があります。
日本で栽培されること自体が少ないカステルフランコですが、日持ちが良くないため輸入することが難しいと言われています。またカステルフランコはチコリの変形種であるため、希少で珍しいからというのも入手困難な理由の1つのようです。
カステルフランコを日本で栽培するのが難しい理由
カステルフランコは、虫がつきにくく苗が強いため比較的育てやすい野菜だと言われています。しかし、美しい色味を出そうとすると結構な手間がかかります。またイタリアと日本の気候は異なりイタリアと同じように育てようとしても中々上手くいきません。
日本で食べられている海外原産の野菜は育てやすいように品種改良されているものが多く、一般的に普及させようとするとカステルフランコもそれなりの改良が必要になってくるようです。よってイタリアと同様の味わいを楽しむのは現時点では困難だと言えるでしょう。
カステルフランコの栄養価とは?
カステルフランコは低カロリー
ここからはカステルフランコの栄養成分についてみていきましょう。日本では珍しいカステルフランコですが、実はカロリーが低いためダイエット中の食事にもぴったりな野菜です。食物繊維やカリウムなど栄養も豊富に含まれているので、栄養バランスが気になる方にもおすすめの食材と言えます。カステルフランコを食べることで期待できる栄養効果を詳しく見ていきましょう。
食物繊維
カステルフランコに含まれる栄養で、まず挙げられるのが食物繊維です。食物繊維は、腸内環境を整えたり腸に刺激を加えることで、便通の改善に役立つ栄養成分です。整腸作用があるため、体内にたまった悪いガスを排出するデトックス効果も期待できます。腸の状態が良くなると肌荒れも改善すると言われていることから、美肌効果もあると言えるでしょう。
カリウム
カステルフランコにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは体内の細胞の浸透圧を維持するほか、塩分を摂り過ぎた際に余分なナトリウムを体外へ排出するための役割も担っています。濃い味の食事が好きな方は特に摂取を心がけたい栄養成分で、高血圧を予防する働きも期待できます。カリウムは熱に弱いため、生で食べられるカステルフランコはカリウム摂取に理想的な食材と言えます。
ビタミンA
皮膚や目の健康を維持し、発育促進に関わるビタミンAも、カステルフランコに含有する栄養成分の1つです。ビタミンAは、のどや鼻の粘膜に働きかけて細菌やウイルスから体を守る役割も果たしています。
また目の中の光を感じる物質を作り出す働きもあり、暗い場所でも目が見えやすくなる効果も期待できます。体のサビや老化に影響を及ぼす活性酸素を除去する作用もあるため、ビタミンAの摂取はアンチエイジングや生活習慣病予防にもつながるようです。
鉄分
カステルフランコに含有している鉄分には、貧血を予防する働きがあります。鉄分は赤血球を生成するのに欠かせない栄養成分と言われており、不足するとイライラや免疫力低下を招く恐れもあります。また男性の場合、鉄分不足によるうつの関係も指摘されているため、体と心を健康に保つためにも鉄分は意識的に摂取した方が良いようです。
カステルフランコの食べ方やレシピ
カステルフランコの食べ方はサラダが一番
日本では珍しいカステルフランコは、どのように調理するのが一番美味しいのでしょうか?生で食べられるカステルフランコは、優しい苦味と上品な甘みを活かした.シンプルな食べ方がおすすめです。最適なのがサラダで、柔らかい口当たりのカステルフランコを存分に味わうことができるでしょう。
また本場イタリアでは加熱調理をして食べることも多いようです。リゾットに入れたり油でくたくたになるまで炒めるという使い方もメジャーで、加熱すると甘みが引き立つため苦味が気になる方にもおすすめの食べ方です。ピューレ状にしてデザートに使われることもあるようで、カステルフランコが手に入った際は、是非いろんな食べ方で味わいを楽しんでみると良いでしょう。
カステルフランコのアンチョビサラダ
カステルフランコにアンチョビの塩味をきかせたサラダレシピを紹介します。オリーブ油と塩でシンプルに食べても美味しいですが、こちらのレシピではレモン汁で酸味を加えてさっぱりした後味に仕上げています。苦味のあるカステルフランコは、マヨネーズとケイパーで作ったドレッシングにも非常によく合います。食べる直前にドレッシングと和えるのが美味しく作るポイントです。3~4人分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。
- カステルフランコ1/2個
- アンチョビフィレ2切れ
- オリーブ油大さじ3
- レモン汁大さじ1/2
- 塩こしょう適量
- カステルフランコは水洗いし、2~3cm角にざく切りします。しっかり水気を切り、食べるまで冷蔵庫で冷やしておきます。
- アンチョビを刻んでボウルに入れ、オリーブ油、レモン汁を加えて混ぜ合わせ、塩こしょうで味を調えます。
- 食べる直前に1のカステルフランコを2のドレッシングと混ぜ合わせ、皿に盛りつけたらレシピの完成です。
カステルフランコは見た目も美しいイタリア野菜!
日本では珍しいカステルフランコは、生でも加熱しても美味しいイタリア野菜です。見た目もバラのように美しく、イタリアの冬の食卓を鮮やかに彩る魅力的な食材でもあります。めったに日本では見かけることのないカステルフランコですが、通販で販売されることもあるため、気になる方は一度試してみると良いでしょう。ほのかな苦みと甘みを併せ持つカステルフランコを、是非味わってみてください。