2019年02月02日公開
2024年09月02日更新
ドライフルーツの栄養とは?美容・健康効果や生の果物との違いも!
ドライフルーツは栄養がギュッと凝縮された、美容や健康におすすめの食品です。しかし、体にいいとわかっていても生の果物と違い、甘みが強くなるのでカロリーや糖質が気になります。この記事では、ドライフルーツの栄養と美容・健康効果について詳しく調べていきます。生の果物とドライフルーツの違い、気になる栄養・カロリー・糖質も併せて調べていきます。知らなかったドライフルーツの魅力を徹底調査していきましょう!
目次
ドライフルーツの栄養から見ていこう!
ドライフルーツは、味や甘さがギュッと濃縮され噛むごとにフルーツの美味しさを味わえる食品です。特に私たちに馴染み深いドライフルーツといえば、「レーズン」です。レーズンは、お菓子やパンなどによく使われる、ドライフルーツの代表的存在です。その他に日本人に馴染みがあるドライフルーツといえば「プルーン」「干し柿」などでしょうか?
最近では、さまざまなフルーツがドライフルーツとして販売され、栄養豊富だとヘルシー志向の方を中心に人気が高まっています。シリアルやヨーグルトに入れてもOK、そのままつまんでも美味しい、栄養満点なドライフルーツの魅力を徹底的に調べていきましょう!
食物繊維
ドライフルーツに多く含まれる栄養素が「食物繊維」です。食物繊維は、生の果物よりドライフルーツにした方が増えるといわれています。食物繊維は、便秘解消にいいのは皆さんご存知でしょう。実はそれ以外にも、美容・健康にいい効果がたくさんある栄養素なのです。
食物繊維を摂ると、小腸での栄養素の吸収を穏やかにするので血糖値の急上昇を防いでくれます。血糖値の急上昇を抑えることは、糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果的です。また、コレステロールを吸着し排出してくれたり、ナトリウムを排出して高血圧予防にも効果があります。
また、便通が良くなり、腸内環境を整えてくれるので善玉菌が増えます。腸内環境がよくなることは、免疫力の向上、美肌効果などが期待できます。ドライフルーツには体に嬉しい食物繊維が、生の果物より多く含まれているのです。現代の日本人は、食物繊維が圧倒的に不足しています。ドライフルーツは、そんな日本人にぴったりの食品といえます。
ビタミン類
水分が抜けることで栄養価が高くなるドライフルーツですが、生のままの方が高い栄養素もあります。実はビタミン類はドライフルーツにすると失われてしまう栄養素なのです。特に「ビタミンC」は失われやすい栄養素といわれ、ドライフルーツにはほとんど含まれていないといいます。ビタミンCといえば、果物に多いイメージがある栄養素です。しかし、実際はドライフルーツにはほとんど含まれていないのです。
ドライフルーツは市販のものは、熱風で水分を飛ばします。ビタミンCは熱に弱い栄養素です。また、生の果物に多い「酵素」も残念ながら熱に弱い栄養素です。栄養が凝縮されるドライフルーツですが、残念ながら失われる栄養素もあることを覚えておきましょう。ビタミンの中では、「ビタミンA」は比較的減りにくいといわれる栄養素です。
ミネラル類
ドライフルーツは、水分が抜けて栄養が凝縮されるのでカリウム、カルシウム、鉄、リン、亜鉛、マグネシウムなどの栄養素が効率よく取れるといわれています。これらの栄養素は普段の食生活では不足しがちでなものです。生の果物では毎日摂取が難しいミネラル類の栄養素も、ドライフルーツを食べることで効率よく摂ることができます。
ドライフルーツの栄養素や生の果物との違い
生の果物は80%以上が水分
フレッシュな生の果物は、その80%が水分といわれています。そのみずみずしさが美味しい反面、栄養素を効率よく摂れないともいわれています。ドライフルーツは、水分を天日干しや熱風乾燥で飛ばしています。そのためドライフルーツの水分は20%以下にまで減少します。ドライフルーツは乾燥することで、長期保存が可能になる、味が濃くなる、体積が小さくなって効率よく栄養が摂れるなどのメリットがあります。
水分を抜くドライフルーツには種類があります。「天日干し」は干し柿などが日本ではおなじみです。ですが、湿度が高い日本では管理が難しくあまり向かない方法です。「機械乾燥」は一般的なドライフルーツに多い、乾燥方法です。衛生面など比較的安心できる乾燥方法です。「砂糖漬け」は、砂糖で水分を抜いてから機械乾燥させたものです。ドライフルーツの糖分と砂糖の糖分で、糖質の取りすぎに注意が必要です。
「フリーズドライ」は特殊なドライフルーツです。特殊な方法で果物の水分をほとんど乾燥させることで、独特の食感になります。サクサク軽い口当たりで、お菓子などに利用されています。
栄養素の違いは?
ドライフルーツと生のフルーツの栄養素の違いは、先ほど説明した通りかなり違いが出ます。ドライフルーツ は乾燥させて水分が飛ぶことで、同じグラム数でも栄養素に違いが出るのです。
例えば、ドライフルーツの代表レーズンと生のぶどう100gで違いを見ていきましょう。ぶどうは、タンパク質0.4g、ビタミンC2.0mg、カリウム130.0mg、カルシウム6.0mg、マグネシウム6.0mg、リン15.0mg、鉄0.1mgが含まれています。
ドライフルーツのレーズンは、タンパク質3.0g、ビタミンC0mg、カリウム750.0mg、カルシウム50.0mg、マグネシウム33.0mg、リン97.0mg、鉄1.7mg含まれています。
栄養素のビタミンCは減ってしまいましたが、ほとんどの栄養素がドライフルーツの方が多く含まれていることがわかります。栄養素が何倍にも増え、ドライフルーツでは凝縮されていることがわかります。特にミネラル類の増加は見逃せません。
また、ドライフルーツはほとんどが皮ごと乾燥されています。ぶどうも柑橘類もりんごも、普段は皮を食べないフルーツもドライフルーツでは皮ごと食べることができます。果物は皮にも栄養が多く存在します。果物の栄養を皮ごと美味しく食べられるのも、ドライフルーツと生の果物の違いです。
カロリーの違いは?
ドライフルーツと、生の果物ではカロリーに違いが出るのでしょうか?先ほどと同じように生のぶどうと、ドライフルーツであるレーズン100gで比べて見ましょう。ぶどうがカロリー50Kcalなのに対し、レーズンは300Kcalです。なんと約6倍もドライフルーツである、レーズンの方がカロリーが多くなっています。
ドライフルーツは、水分が飛び栄養素がギュッと凝縮されるかわりに、同じ重さではカロリーも多くなるということを覚えておきましょう。ドライフルーツは、重さに対してカロリー・栄養素が多くなるため、トレイルミックスにも利用されるほどカロリーが高くなるのです。トレイルミックスとは、登山やアウトドア、サバイバルなどで簡単に必要なカロリー、栄養を補給するための携帯食です。
ドライフルーツが美味しくて栄養が摂れるからとバクバク食べると、あっという間にカロリーの摂りすぎになってしまいます。ドライフルーツは、適量を楽しむ程度にしておきましょう。ドライフルーツは、カロリー80Kcal〜100Kcalほど、量にすると1日に30gほどが適量といわれています。
糖質の違いは?
ドライフルーツのカロリーが高いことがわかりましたが、糖質に違いは出るのでしょうか?こちらもレーズンで比較してみましょう。生のぶどうの糖質は100g15gほどです。それに対して、ドライフルーツであるレーズン100gの糖質量は83.4gもあります。
この数字は驚異的な数字です。水分が飛ぶことで同じ100gでもこれほどまでに、糖質が多くなってしまうのです。ダイエット中の人は知っておくべき数字です。その他、マンゴー77.0g、パイナップル85.3gと、どの果物も、ドライフルーツにすることで糖質がかなり上がります。栄養が凝縮されるのは嬉しい反面、糖質には要注意です。
ドライフルーツの効果【美容編】
カロリーや糖質が高いドライフルーツですが、女性には嬉しい栄養もたくさんあります。美容・健康にいい栄養がたっぷりのドライフルーツ。栄養成分とその効果をみていきましょう
美肌効果
ドライフルーツはその栄養価の高さから「自然のサプリメント」ともいわれています。その効果のひとつに美肌効果があります。ドライフルーツの栄養素ではビタミンCが失われてしまいますが、ビタミンAは残りやすいといわれています。ビタミンAは、目の粘膜や皮膚を健康に保つ働き、肌のターンオーバーをスムーズにする働きがあります。
また、ビタミンEを多く含んだドライフルーツは、シミやシワに効果が期待できます。ドライフルーツの栄養成分は、美容に興味がある、美肌になりたい人におすすめです。
便秘解消でダイエット効果
ドライフルーツには食物繊維がたっぷり含まれていると、先ほど説明しました。ほとんどのドライフルーツには、食物繊維がたっぷり含まれているので整腸効果が期待できます。また、便通を整えるだけでなく、食物繊維は小腸で栄養の吸収を穏やかにしてくれます。そのおかげで、血糖値の急上昇を防ぎ太りにくくしてくれます。
また、腸の中を整えてくれる食物繊維にはデトックス効果もあります。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす食物繊維は美容・健康のためにもダイエット中には積極的に摂りたい栄養成分です。
抗酸化作用で若々しく
ドライフルーツには、アンチエイジング効果の高い「抗酸化作用」を持つ栄養素が含まれています。特にアントシアニンという栄養素に多く含まれています。体を錆びさせる原因である活性酸素は、ストレスや睡眠不足、過労などで増えます。抗酸化作用のある、栄養素がたっぷりのドライフルーツは若々しさを保つ美容効果が期待できます。
ストレスが多い、仕事や育児が忙しい、睡眠不足、紫外線を多く浴びる、飲酒喫煙をする人に特におすすめしたい栄養素となっています。ドライフルーツの自然な甘さは、ストレス解消にも効果的です。
ドライフルーツの効果【健康編】
美容に嬉しい効果のあるドライフルーツの栄養素ですが、健康にもさまざまな期待が持てるのです。ドライフルーツの栄養素が持つ、健康に嬉しい効果とは何なのかみていきましょう。
抗酸化作用で老化防止
ブルーベリーなどのドライフルーツに多い「抗酸化作用」ですが、健康にも嬉しい効果が期待できます。抗酸化作用がある栄養素アントシアニンは眼精疲労、視力の回復に効果があるといわれています。パソコンなどで目を酷使する人におすすめの栄養素です。
また、体を錆びさせる活性酸素はガンや脳卒中、動脈硬化など怖い病気を引き起こすといわれています。ドライフルーツにはアントシアニンなど抗酸化作用の多い栄養素が含まれています。
貧血予防や解消
ドライフルーツには貧血に効果がある鉄分が多く含まれているものがあります。プルーンや、レーズンなどは特に鉄分が多いドライフルーツです。普段の生活では摂りにくい栄養素である鉄分も、ドライフルーツなら手軽に摂取できおすすめです。
ドライフルーツの効果別のおすすめ!
さまざまな栄養素を含むドライフルーツですが、果物によって多い栄養素、少ない栄養素が違います。どのドライフルーツに、どの栄養素が多く含まれているのか詳しくみていきましょう。
美肌にはマンゴーやレモンなど
美肌におすすめのドライフルーツは「マンゴー」や「レモン」です。マンゴーはドライフルーツの中でも人気が高く、好きな人も多いでしょう。マンゴーは美肌効果のある栄養素、ビタミンA、C、Eをバランスよく含んだドライフルーツです。ビタミンCはドライフルーツにすることで失われますが、マンゴーには比較的残っているといわれています。
美肌に効果的なドライフルーツは、黄色いものがおすすめと言われています。おすすめのドライフルーツは、レモン、柿、キンカン、あんずなどです。
貧血にはプルーンやマンゴー
貧血には鉄が欠かせない栄養素です。ドライフルーツの中でも特に鉄が多いのが「プルーン」「レーズン」です。鉄は、ビタミンCを一緒に摂ることで、吸収がさらによくなります。そのため、ドライフルーツでも比較的ビタミンCが多いマンゴーを、一緒に摂ると効率的に栄養素が吸収されます。
さらに、マンゴーには造血ビタミンと言われる「葉酸」が多く含まれています。マンゴー、プルーン、レーズンは組み合わせて食べることで貧血予防効果が期待できます。貧血は女性の5人に1人とも、10人に1人とも言われています。マンゴー、プルーン、レーズンは女性におすすめしたいドライフルーツです。
便秘やダイエットにバナナやアプリコット
出典: https://tenki.jp
食物繊維には、水溶性、不溶性があります。「バナナ」のドライフルーツには2つの食物繊維が含まれています。バナナはドライフルーツにすることで、6倍にも食物繊維が増えると言われています。「アプリコット」はなんと10倍にも増えるといわれ、効率よく食物繊維を摂取するのにおすすめのドライフルーツです。
眼精疲労や視力回復にブルーベリー
「ブルーベリー」などのベリー類に多く含まれる栄養素、アントシアニンは眼精疲労や視力回復に効果があるといわれています。この栄養素はブルーベリーなどの色素に含まれ、クランベリー、レーズンなどのドライフルーツにも多く含まれています。目を酷使する人に特におすすめしたいドライフルーツです。
冷え性改善にアプリコット
女性に多い冷え性に効果的な栄養があるドライフルーツが「アプリコット」です。アプリコット(あんず)は比較的、日本人にも馴染みのあるドライフルーツで、甘酸っぱい味が人気のドライフルーツです。アプリコットには冷えに効果的なミネラルなどの栄養が豊富で、体を温める効果が期待できます。
生の果物は水分が多く、体を冷やすといわれています。ドライフルーツにすることで、体を冷やさなくなり手軽に果物の栄養を補うことができます。このようにドライフルーツを上手に摂ることで、冷え性解消に効果が期待できます。
ドライフルーツの栄養を美容や健康に役立てよう!
ドライフルーツの栄養素について調べてきましたがいかがでしたか?ドライフルーツは栄養豊富で、美容・健康に嬉しい効果があることがわかりました。その反面、カロリー・糖質も多いので摂りすぎには注意しましょう。ドライフルーツを適量摂って、美味しく栄養補給しましょう!