肉の解凍方法は?常温やレンジを使った時短のコツなど解説!

冷凍した肉を解凍して料理に使うのは、最近ではメジャーになっている時短方法です。安売りで買ってきたけれど、使う用途がなかった、多く買いすぎたといって冷凍庫にしまわれてしまう肉を冷凍するの誰しも考える方法です。けれど、冷凍した肉を簡単に解凍するにはどうしたらよいのでしょうか?流水に浸したり、冷蔵庫で解凍したり、レンジを使ったりと色々な方法がありますが、今回は常温やレンジを使った解凍方法や時短できるコツなどを詳しく解説していきます。

肉の解凍方法は?常温やレンジを使った時短のコツなど解説!のイメージ

目次

  1. 1肉の解凍で失敗しない方法とは?
  2. 2肉のおすすめな解凍方法
  3. 3肉を短時間で解凍する方法
  4. 4肉の解凍の裏技方法はある?
  5. 5肉の解凍で注意するポイントは?
  6. 6肉を上手に解凍して美味しくいただこう!

肉の解凍で失敗しない方法とは?

冷凍庫に眠っている大量の肉をいざ使おうとしたとき、上手く解凍できるか不安になる人も多いのでは?解凍方法を間違ってしまうと肉の旨味も半減してしまいます。

肉を冷凍するとどうなるのかというと、冷凍すると肉の細胞内には氷の素ができます。この氷の素は周りの細胞の水を含んで大きくなっていきます。目には見えないですが、冷凍していく間に肉の細胞内では水が結びついてくのです。そうして、大きくなった氷の素は、肉の細胞を押しつぶしていきます。これが、冷凍された肉の状態の内部です。

そして、解凍する時に押しつぶされていた肉の細胞は氷の素が解けていくことで水分と肉の細胞のバランスを取り戻します。バランスが崩れると水分が多く出すぎて赤汁になって出て行きます。この中には肉の旨味も入っているので一緒に出てしまうことになります。

冷凍された肉の解凍方法を失敗すると、旨味のなくなったパサパサの肉ができあがります。こうした状況にならないように、肉の解凍方法を紹介していきます。

あせらず低温でじっくり解凍する

肉の旨味を押さえて上手に解凍したいならば、焦らずに低温でゆっくりと時間をかけるのがよいです。なぜなら、レンジで解凍するよりも肉の旨みの肉汁が出ないからです。ここで言う肉汁とは解凍した時に出る赤汁、ドリップのことです。スーパーなどで売られている肉も赤汁が出ていることはありませんか?あれは、肉の旨味が出ている状態です。

スーパーの肉は解凍したものが置かれていることが殆どです(○○肉(解凍)の表記があるもの)。1度冷凍して解凍したものが並んでいるので、購入して冷凍して解凍すると、ドリップが出る可能性が高く、ますます旨味を逃がす原因ともなります。時間がかかる方法ですが、準備時間に余裕がとれる時は品質を保つためにも低温解凍が一番最適です。

煮込み料理なら半解凍がおすすめ

シチューや煮物、鍋などの煮込み料理の場合は、どうのように解凍したらよいでしょうか?常温まで解凍したらよいのか迷うところですが、上手に調理するコツは「半解凍になったら調理する」ことです。

解凍される時に肉の細胞は冷凍状態から再構築されて生肉の状態へ変化していきます。そのため、煮立った鍋に冷凍のまま投入すると、急激な温度変化で細菌が増えてしまったり、細胞がうまく構築されずにパサついたりします。

半解凍状態ならば、急激な温度変化もなく解凍されているため、肉汁が出て旨味が逃げてしまう心配もありませんし、煮込んでいる煮汁に旨味成分が溶け込むので、美味しく調理できます。

肉のおすすめな解凍方法

冷凍した肉の解凍方法は、じっくり時間をかけて解凍したり、レンジで解凍したりと色々な方法があります。調理方法によって解凍の仕方も常温から半解凍までと多様です。適切な解凍をすれば肉の美味しさを損なわないで調理ができます。ここからは、解凍後の調理のしやすいおすすめな解凍方法を紹介します。

前日の晩から冷蔵庫で解凍する

冷凍されたものはすぐには溶けないため、翌日に使うならば前日の晩から解凍する為に冷蔵庫に移動させるのがベストです。寝る前だと忘れてしまうこともあるので、夕飯を作ったついでに明日使う冷凍肉は冷凍庫から移動させておくと安心できます。

ポイントとしては、徐々に肉が解けていくので肉汁が他のものにつかないように、ラップをしてビニール袋に入れたり、ビニール袋を2重にしたり、ラップ+ジップロックなどのようにしっかりと密閉してあげることです。

冷蔵庫で一晩かけてゆっくり解凍され、肉の厚みや冷凍の度合いによっては、夜ご飯ぐらいの時間に丁度よく調理できる具合に解凍できます。冷凍状態から解凍するまでの温度変化も少なくて、ドリップも出にくく細菌の増殖も予防できる方法です。

氷水につけて解凍する

おすすめの解凍方法として、もう一つ挙げたいのが氷水につけて解凍する方法です。やり方は至って簡単で、必要なものは、密封された冷凍肉、水、水を張るボウル、氷です。密封された冷凍肉とは、ここではラップで包んだ状態で冷凍した肉やジップロックに入れて空気を抜いて冷凍した肉です。

まず、ボウルに氷を入れます。そこに保存袋に入った食材を浸して水道水を流します。水道水はボウル一杯になったら止めてもよいですし、流したままでもよいです。この際、食材が直接水にかからないように冷凍された肉はしっかりと密閉しておくのがポイントです。

氷だけでなく、氷水につけるのは、水道水がボウルの水を動かすことで食材に熱が伝わりやすくなって、すばやく解凍できるからです。そのため「氷を入れること」が重要なポイントです。水温は常温に近く、肉が温まるのが早くなってしまいがちです。食材の傷みを防ぐために氷を入れることで、じっくり解凍することが可能になります。

肉を短時間で解凍する方法

忙しくて料理にも時間がかけられない人って結構多いのでは?確かに、朝の忙しい時間だったり、冷凍庫から肉を出し忘れていたり、急に献立が変更になって使いたいのに常温に戻っていなかったりと、どうしても時間が取れない場合もあります。

そんな時に簡単でスピーディーに調理できる時短ワザを知っていたら便利です。忙しい人におすすめな時短で出来る肉の解凍方法について紹介します。

流水で解凍する

短時間で肉を解凍するには、流水で解凍するのがおすすめです。流水の解凍方法は、至って簡単で「水を流して解凍する」というものです。ただし、正しく解凍するにはいくつかポイントがあります。

ポイントの1つは、肉を水に触れさせないことです。ジップロックで冷凍している場合、水が染み込むこともあるため、薄手のビニール袋に入れて肉が水に触れないようにガードしてあげる必要があります。

2つ目は、水を流し続けることです。細く水を出しておくだけでOKです。水を流し続けるのは、もったいないと思う人がいるのは確かなことです。けれど、流水で解凍する時間は10~30分程度です。気温によって水の温度に差はありますが、水を通すことで熱伝導率がよくなるので早く解凍したい場合は流水解凍が最適です。

もし、水を流し続けることに抵抗がある人は、水を張ったボウルに冷凍肉を入れて、その水が冷凍肉と同じくらい冷たくなったら水を入れ替えるだけでも節水に繋がります。

電子レンジで解凍する

手をかけずに解凍するならば、電子レンジが一番楽です。冷凍の肉をレンジに入れて解凍ボタンを押すだけでは上手に解凍できないので、いくつかポイントを紹介します。

まず、「すばやくレンジに入れて解凍する」ことです。冷凍庫から出した肉は、出した瞬間から溶け始めます。水分が出てしまうと解凍にムラが出てしまい、肉汁が出てきてしまうこともあります。そのため、冷凍庫から出した肉はすばやくレンジに入れて解凍する必要があります。

次に、レンジの解凍ボタンは「おまかせ」や「解凍」だけ使うのはダメです。肉の分量によって手動であと何秒と目分量で時間計測すると上手に解凍できます。また、解凍している途中で肉の向きを変えたり、ひっくり返してあげると解凍のムラが少なくなります。

解凍時間は、厚切りの肉100gで150ワット(レンジ弱)約2分で、薄切り肉100gで、150ワット(レンジ弱)約1分が目安になります。レンジによって差があるので、家のレンジ性能も今一度確認しとくとよいです。

肉の解凍の裏技方法はある?

時間をかけて解凍したり、時短ワザで解凍したり、色々な方法がわることは分かってきたところで、解凍方法に裏技みたいなものはないのでしょうか?肉質にも問題がなく、そんなに時間もかからない裏技があったら試したい人、いつもとは違った肉の解凍方法を知りたい人におすすめの解凍方法を紹介します。

アルミ鍋とラップを使った解凍方法

一つ目の方法は、アルミの鍋とラップだけで肉が解凍できてしまう裏技です。用意するものは、アルミの鍋2つとラップです。やり方は至ってシンプルなので順を追って説明していきます。

最初に、1つ目のアルミの鍋を裏返しで置いて土台とします。この土台となったアルミの鍋の上にラップを敷きます。そして、冷凍庫から出してきた冷凍肉を置きます。

ここでポイントなのが、肉は保存袋から出しておく、あるいはラップなど包まれているものを剥いでおくことです。生肉の状態にしてアルミの鍋の上におくのが裏技成功の秘訣です。生肉の上にラップを被せます。最後に水を入れたもう一つのアルミ鍋を肉の上に置いて完成です。5分程放置すれば、1cm程度の肉なら解凍できます。

アルミ鍋+ラップ+冷凍肉+ラップ+水を入れたアルミ鍋の順番を忘れずにいれば、簡単に解凍できます。なぜ簡単にできるのかというと、鍋に入った常温の水がアルミを伝わって肉を早く解凍してくれるからだそうです。アルミの熱伝導率がとても強いから出来る裏技です。

フライパンを使った解凍方法

アルミ鍋以外でも、裏技的な解凍方法があります。それは、フライパンで肉の解凍です。どうやって解凍するのか、こちらも順を追って紹介します。

最初に、フライパンに水を70mlぐらい入れます(底が深いフライパンでなくても大丈夫です)。そこへ、冷凍した肉を入れます。肉はジップロックから出しておく、もしくはラップは剥いで肉だけの状態にします。最後にフライパンの蓋をすれば準備完了です。

準備が出来たら解凍していきます。強火で3~4分ほど加熱して火を消し、そのまま1分放置します。この間も蓋は取らないようにします。加熱することで、中に入れた水が蒸発して肉を解凍してくれるからです。

この方法で注意したいのが、肉に火が通り過ぎないように注意することです。肉に色がついてきてしまったときは、解凍を止めましょう。解凍ムラに繋がります。また、厚い肉の場合は、少々時間を長めにとったり、薄い肉の場合は時間を短縮したりと、それぞれ加熱する時間を自分で調整する必要があります。

肉の解凍で注意するポイントは?

肉を解凍する上で、注意したいポイントがいくつかありますが、その前に冷凍方法から注意する必要があります。それは、買ってきた肉をパックのまま、袋のまま冷凍するのはNGだということです。

ラップに包んだり、真空パックにしたりして肉の周りに水分がつかないようにする必要があります。ちょっとしたことですが、この手間を加えた上で冷凍して、解凍するとお肉の持ちがよくなります。このことを踏まえた上で、いくつか解凍するときのポイントを紹介します。

常温で解凍するのはNG

肉を解凍し忘れてしまい、調理するまで時間がないというときにやりがちなのが、常温解凍です。楽ちんで、他の食事の準備をしながら解凍できるので、よくやってしまう人もいるのではないでしょうか?実は、これが一番やってはいけない解凍方法なのです。

冷凍状態にあった肉が解凍されるまで、温度の上昇は緩やかであればあるほど肉の質を損なわずに解凍ができます。そして、急激な温度変化は肉に細菌が繁殖しやすいのです。大体の食品において5℃から60℃の間で菌が繁殖しやすいと言われています。

常温=室温程度であるので、大体20℃から22℃くらいです。ばっちり細菌の繁殖温度の間で、肉が汚染されてしまう可能性があって危険です。特に、肉の中まで常温で解凍するとなると表面部分にあたる肉は長い時間、常温にさらされることになるため、肉のためにも食べる自分のためにも良くない影響を与えてしまいます。

もし、常温で解凍してしまった場合、しっかりと肉に火を通すようにするのが必須です。全ての菌が死滅するかは分かりませんが、ある程度の菌は死滅できるはずです。けれど、万全ではないので細菌による腸炎などにかからないよう注意する必要があります。

調理前に肉を室温に戻しておく

解凍できた肉をすぐに加熱するのは、あまりよくないです。それと言うのも、解凍できたての肉の温度と加熱するフライパンや鍋との温度差が大きすぎるからです。加熱するフライパンや鍋の熱と差が出ると、肉の周りについた水分がすぐ蒸発され、肉自体がきゅっと硬くなってしまいます。

なので、解凍した肉はすぐに調理しないのがポイントです。解凍し終わって、5分程度置いて室温に戻してから使うのがよいです。また、調理までに時間がある場合は、一旦冷蔵庫に置いておきます。そして調理する15分前ぐらいに冷蔵庫から出して室温に近い状態にしてから使うとよいです。

肉を上手に解凍して美味しくいただこう!

解凍方法一つで肉の善し悪しが決まってしまいます。せっかく買った肉の鮮度を落とさないように、しっかり冷凍した上で肉の正しい解凍方法を知ることが大切です。いつも何気なく解凍していた人も自分に合った解凍方法を見つけて美味しく調理できるようにするのが肉の解凍方法をマスターする近道です。

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