生クリームの賞味期限切れ!未開封なら使える?ホイップの日持ちは?

料理の隠し味にほんの少し使って余ってしまった生クリーム。まだ賞味期限はあるけど開封してからだと何日くらい使えるのか気になったことはありませんか?また何かを作ろうと予定して買ったのに結局使わずいつの間にか賞味期限が切れてしまった未開封の生クリームの場合、美味しさはなくなってしまっても安全に食べられるのはいったいいつまでなのか?や、消費期限はいつになるのか?また正しい保存方法や賞味期限の切れた生クリームの上手な使い方など、生クリームの賞味期限切れのについて調べてみました。

生クリームの賞味期限切れ!未開封なら使える?ホイップの日持ちは?のイメージ

目次

  1. 1生クリーム誕生のひみつ
  2. 2生クリームの基本
  3. 3生クリームの種類について
  4. 4ホイップ済みで便利なクリーム
  5. 5生クリームの上手な保存方法
  6. 6生クリームの賞味期限とは?
  7. 7賞味期限切れの生クリームはどうするの?
  8. 8ホイップした生クリームの賞味期限は?
  9. 9生クリームの色々な保存方法
  10. 10余ってしまった生クリームを使い切るおすすめのレシピ
  11. 11まとめ:賞味期限切れの生クリームには気をつけよう

生クリーム誕生のひみつ

生クリームの歴史

生クリームの歴史は、ケーキの歴史と深い関係があります。甘さの原料はもちろん砂糖ですが、その砂糖が10世紀ごろのヨーロッパに伝わってから、砂糖を使う甘いお菓子が作られるようになりました。その後13世紀のフランスでタルトが生まれ、さらに17世紀頃に今現在よく見かけるバターや生クリームをたっぷり使った様々なケーキが生まれています。生クリームをホイップする技術もこの頃開発されました。

生クリームと日本人

日本にはじめて伝えられたケーキはカステラです。1543年に種子島に漂着したポルトガル船から伝わりました。生クリームを使ったショートケーキと呼ばれるケーキは、1922年に不二家の創設者によって日本人に合うよう、スポンジを使ったケーキを考案し販売されるようになりました。ちなみに海外でショートケーキといえばビスケットと呼ばれるパンに苺をはさんだものの上に生クリームが乗っているお菓子のことです。

生クリームの基本

生クリームとは?

生クリームは牛乳から脂肪分だけを取り出したもので、白、または薄い黄味を帯びた白色の液体です。牛乳から採取するので牛乳成分に由来するものになります。使用する用途によって種別があり、脂肪分が18%~30%のものはコーヒー店などでコーヒーと一緒に提供されるクリームで「ライトクリーム」と呼ばれコーヒー用とされます。一方脂肪分が30%~48%のものは「ヘビークリーム」と呼ばれホイップ用に分類されます。

生クリームの定義「乳等省令」って?

日本では生クリームと呼べるものは食品衛生法に基づいた「乳及び乳製品の成分規格等に関する法令」によって、牛乳や乳製品やそれを主原料とした食品について成分規格や表示方法などが細かく決められています。

生クリームの種類について

生クリームにも種類がある

一言で生クリームといっても実は数種類あります。スーパーなどで生クリームが並んでいるコーナーを見ると、値段の高いものと安いものがあります。大きく異なるのはそのクリームが「動物性」なのか「植物性」なのかという点です。

クリーム

牛乳を原料にしたクリームのことで、中でも脂肪の割合が高く添加物を一切使用していないものを種類別では「クリーム」と呼びます。風味がよくコクがあります。賞味期限が短いのが特徴です。添加物が入っていないので賞味期限は未開封の状態の場合だけです。開封した瞬間に酸化がはじまり劣化がすすみます。傷みやすいので開封後は速やかに使い切ってください。

乳又は乳製品を主要原料とする食品

乳脂肪クリームはクリームと同じように牛乳から作られていますが、乳化剤や安定剤などの添加物が加えられたもののことです。未開封の状態ではクリームよりも賞味期限が長くなっています。

乳脂肪クリームと植物性油脂などの植物性脂肪を合わせたものはコンパウンドタイプと呼ばれます。乳脂肪だけのものとちがい少しさっぱりした感じのクリームになります。乳脂肪を含むため風味がよいうえに値段がお手頃です。

植物性クリームは乳脂肪を一切含まずパーム油やヤシ油、なたね油などに安定剤や乳化剤を加えて作ります。フレッシュと呼ばれます。泡立てるとさっぱりとした風味のクリームで値段はかなりお手頃価格になっています。開封前の賞味期限は乳脂肪を使用したクリームより長くなります。

ホイップ済みで便利なクリーム

生クリームを泡立ててケーキのデコレーションなどに使う場合、わざわざ生クリームを泡立てる作業をしなくてもすでにホイップした状態で販売されているものがいくつかあります。

トーラク「らくらくホイップ」

らくらくホイップは脱脂粉乳を使用していて主な材料は植物油脂です。賞味期限は製造日から30日と長くキャップ付き、口金付きなので軽くもんでそのまま使えます。冷蔵保存品です。

各社から出ているフローズンホイップ

1000ml入りなのでケーキ作りにはこれ一つあれば十分な量がある上に、冷凍なので未開封で保存されていれば賞味期限も長くなりますが、解凍は冷蔵庫で解凍して早めに使い切ります。

ベルギー産のスプレータイプの便利なホイップクリーム

これはヘアームースのように缶に入っているタイプのホイップクリームです。これも容量が250mlあり、泡立てて使うタイプの生クリームより若干多めで、手作りのケーキ1つくらいに十分足りる量が入っています。要冷蔵です。こちらは種類別が乳または乳製品を主要原料とする食品のクリームです。この状態で賞味期限は2ヵ月から長いもので9ヵ月など種類によってたくさんあります。飲み物にちょっとずつ使うなど大変便利な商品です。

スープなどの仕上げには少量で便利なポーションタイプ

スープや肉料理を飾るクリームだけのためにパックのクリームを買う必要はありません。仕上げの飾り用ならポーションタイプ(一人分)のコーヒーフレッシュが便利です。コーヒーフレッシュなら使う分だけ開封するだけでよく、一人分ずつ使い切れて賞味期限も長いのでおすすめです。

生クリームの上手な保存方法

冷蔵庫なら安心?注意したい保存場所

生クリーム(ここでは生クリーム=動物性、植物性区別なくホイップできるタイプ全般のこと)は当然のことながら要冷蔵(10℃以下)なのですが、できれば5℃前後が望ましいです。高い温度で保存していると品質の低下やホイップしたときの泡立ちが悪くなります。

そのためにも注意したいのは冷蔵庫の中でも生クリームを保存するのに最適な位置です。温度を出来るだけ低く、温度変化の少ない冷蔵庫の下の段の奥寄りがベストで、開閉するたびに温度変化が起きるドアポケットでは保存しないようにしましょう。ホイップして使うなら温度管理は一番重要になります。

生クリームは取扱注意!

植物性や混合タイプの生クリームは強い衝撃をうけると乳化状態が壊れ脂が浮いてしまうことがあるので、特にこのタイプの生クリームはドアの開閉で衝撃のあるドアポケットでの保存は避けましょう。買い物帰りの自転車のカゴなどに入れているとその振動などでも変化する場合があるようです。

生クリームの賞味期限とは?

パックに記載されている賞味期限

日本で販売されている生クリームはほとんどが牛乳パックが短くなったような形状の紙パックに入っています。賞味期限はメーカーによって様々ですが、牛乳と同様に上部の注ぎ口あたりに記載されています。ちなみに賞味期限とは「食べられる期限」ではなく「美味しく食べられる期限」のことで、中には消費期限「食べられる期限」が記載されているものもありますので注意しておいてください。

乳脂肪の入った生クリームは日持ちしないので、購入する際はできるだけ期限が長いものを選ぶようにしましょう。

開封した場合の賞味期限は?

生クリームに限らず賞味期限がどんなに先であっても大抵は「開封後は賞味期限にかかわらずお早めにお召し上がりください」などと開封後の取り扱いには注意事項が書かれています。賞味期限は未開封で、なおかつ適切な保存の状態で美味しく食べられる期限であって、開封してしまったり保存の方法とは異なった状態で保存してしまうと何が起きても自己責任になってしまいますので、開封後の生クリームの見極めは必要です。

賞味期限切れの生クリームはどうするの?

生クリームとして使える限界の見極め

賞味期限の切れたものや開封後の生クリームの使用については購入者の判断となるとはいえ、いつまでも食べられるわけではありません。未開封とはちがい開封後は酸素に触れることで一気に品質の低下がはじまります。気を付けないと食中毒や食あたりの原因になる可能性もあり危険です。生クリームの使用できる限界の目安はいくつかあります。

賞味期限切れの生クリームの見極め方

乳脂肪性の生クリームの未開封のものの賞味期限はほとんどのメーカーで製造日から平均10日ほどのものが多く、反対に乳脂肪に添加物を加えたものはそれより少し長く、植物性の生クリームの賞味期限は約1ヶ月半となっています。しかし開封後の生クリームは一日も早く使い切ることが前提で、長くても2日以内が食べられる期限と考えておく方がよいでしょう。

しかし見た感じや臭いに異常がない場合なら加熱すれば安心して使用できます。生クリーム(ホイップする前)を使う料理のレシピはたくさんあります。

豚キムチ味に生クリームをほんの少し足すことでコクのあるおいしい豚キムチうどんの完成です。生クリームで料理に風味とうまみが出ます。

これは危険!賞味期限切れの生クリーム

未開封の場合でも開封した場合でも、種類がなんであれまずは使う前に見た目や臭いで確認します。まずは臭いですが、酸っぱいような臭いや変な臭いがするものは当然使えません。見た目の状態では色が元の色より黄色味が出ている場合や、カビが発生していたり、クリームが分離して塊のあるものなどはすぐに処分してください。また表面に膜が張っているものも使用しないようにします。

ホイップした生クリームの賞味期限は?

ホイップした生クリームもお菓子や料理で使うことがあります。しかし必ずと言って良いほど全量をきれいに使い切ることは難しいため、絞り袋に入れた状態やボウルに残ってしまう生クリームは保存に困ります。

冷蔵庫で保存した場合の賞味期限は?

ホイップしてしまった生クリームを冷蔵庫で保存する場合は、しっかり密閉できる容器に入れて空気を遮断します。臭い移りしやすいので臭の強いものなどの近くに入れないようにします。そしてウインナーコーヒーやフルーツサンドなどに使用して翌日中には使い切るようにします。

冷凍庫で保存した場合の賞味期限は?

余ってしまったホイップクリームは、熱伝導の早いアルミのトレーなどにラップを敷いて絞り器でグルッと絞り出し、完全に凍ったら保存バッグなどに入れ替えれば冷蔵庫で保存するより長い約1ヶ月ほど保存することができます。このままポンとホットコーヒーやココアなどに浮かべれば美味しくいただけます。

生クリームの色々な保存方法

賞味期限が切れる前におすすめの冷凍保存

生クリーム(特に乳脂肪タイプ)の生クリームは料理にコクを出したり風味を良くしてくれます。そのためほとんどの場合、レシピにある大さじ数杯や50ccなど販売されている量より少量のために購入して余らせてしまいます。そこでおすすめしたいのが、製氷器を使ってキューブ状に保存しておく方法です。

一旦製氷器に大さじ1杯量分ずつ入れてキューブ状に凍らせたら、あとは冷凍保存用の保存バッグなどに移しておけば場所も取らず、冷凍庫特有の臭い移りも防げるほか、少量だけ使いたい場合に欲しいだけ使えるので大変便利です。ただし冷凍保存したクリームを解凍すると分離してしまうためホイップには向きません。料理用として使用しましょう。

余ってしまった生クリームを使い切るおすすめのレシピ

無糖でホイップしたものならおすすめ!「ホイップバター」

生クリームで余ってしまって一番困るのが、お菓子ではなく料理に使用するため無糖のまま(砂糖を加えずに)ホイップした場合に余ってしまったときです。そんな時にバターがあれば簡単にコクがあって美味しいホイップバターが作れます。ホイップバターはトーストに塗っても美味しいですが、おすすめはパンケーキです。

溶き卵と砂糖で簡単!濃厚で美味しい「アイスクリーム」

ケーキ作りなどで砂糖で甘く味付したホイップクリームは、溶き卵を加えて冷凍庫で凍らせればミルク感たっぷりの濃厚なアイスクリームの完成です。乳脂肪タイプの生クリームならぜひアイスクリームに変身させてみてください。バニラビーンズなど加えるとさらに本格的な味が味わえます。生クリーム100gにつき卵1個が目安です。

まとめ:賞味期限切れの生クリームには気をつけよう

賞味期限が切れる前に

あらかじめ生クリームを使う量がわかっていて、余ることもわかっている場合は、開封した時点で保存用に準備しておくときれいに使いきれるだけでなく、未開封の状態から開封した瞬間に始まる生クリームの酸化が一番少ない状態で保存できます。

賞味期限をまず確認しよう

一番大事なのは未開封の状態ならきちんとした状態で保存することですが、賞味期限が長いものを買うことも重要です。生クリームに限らず乳製品は傷みやすいうえに傷んだものを口にすると食中毒や食あたりの原因になりやすいので、すぐに使うことがわかっていてもできるだけ賞味期限の長いものを購入してそしてなにより早く使うことです。おすすめは使う当日に買うことです。

賞味期限が切れてしまったら

未開封ならひとまず生クリームを使うレシピを見つけて取り入れ、早いうちに状態を確認して使用しましょう。また開封してしまったものならば、賞味期限はないものと考えできるだけ加熱する料理に取り入れるようにして早く使い切りましょう。いずれも使用前の見た目、臭いの確認は十分してください。

生クリームは基本要冷蔵です。きちんとした保存方法を守ってできるだけ新鮮なうちに開封仕立ての状態を使うことで(クリームの場合)牛乳のコクを料理やお菓子にいかせます。食品全般にいえることですが、特に乳製品は成分が変化してしまうと食中毒などおこす危険がありますから賞味期限には十分注意して使用してください。

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