2018年07月11日公開
2024年07月20日更新
ピルクルの効果やカロリーは?ヤクルトと違う?値段や成分を徹底比較
乳酸菌飲料はたくさんのメーカーから様々な種類が販売されています。その中でも2大巨頭といえるのが、容器の形もそっくりなヤクルトとピルクルです。ピルクルって、ヤクルトに似ている飲み物でしょ?という認識の人も多いかもしれません。今回は日清ヨークから発売されているピルクルについて、気になるカロリーや成分、ヤクルトとの違い、そして効果的な飲み方にも迫りました。おいしいだけじゃないのはわかってる。でも具体的にはどういうところがすごいの?トクホにも認定されている乳酸菌飲料、ピルクルを紹介します。
乳酸菌飲料ピルクルはヤクルトと違う!?
ピルクルとヤクルト、どちらが好き?と聞かれたら、「なにが違うの?」と思う人も多いかもしれません。ピルクルには「甘さを抑えてゴクゴク飲めるコクのある乳酸菌飲料」を作りたいという開発者さんの願いが反映された飲み物です。ピルクルとヤクルトの違いを含めて、ピルクルの特徴を確認します。
ピルクルとは?
乳酸菌飲料のピルクルは、甘さは控え目で程よい酸味とスッキリした後味で子供から大人まで人気のある飲み物です。1993年に誕生して以来のロングセラー商品になりました。今やほとんどのスーパーやコンビニで売られています。
乳酸菌飲料というだけありピルクルに乳酸菌が入っていることは、ほとんどの方がご存知でしょう。ピルクルに入っている乳酸菌は名前を「ガゼイ菌」と言います。このガゼイ菌は、他の乳酸菌が胃酸や胆汁の攻撃で死んでしまうのに対し、耐性が強く生きたまま腸まで届くと言われています。
これにより2001年には消費者庁から特定保健用食品、いわゆるトクホの許可も受けました。つまりピルクルは国からもお墨付きを受けた飲み物です。
ピルクルの特徴
ピルクルが半年間の研究と試行錯誤の末に発売されたのは1993年のこと。開発にあたった研究員は、子供の頃に初めて飲んだ乳酸菌飲料の味に感動して、「思い切りゴクゴク飲める乳酸菌飲料が欲しい」と強く思っていたのだとか。
そのためでしょうか。1993年に最初に発売されたピルクルのサイズは、いまも販売が続いている1000mlサイズです。1935年から販売されている乳酸菌飲料として先輩のヤクルトが、ずっと65mlサイズで売られていることと比べると、「ゴクゴク飲みたい」という開発者の熱い思いが、容量にも現れてしまっていたのかもしれません。
発売開始の翌年、1994年には、サイズ展開がは65ml、500mlと増えました。様々なシチュエーションで乳酸菌飲料を飲みたいという消費者の希望に応えたサイズ展開と言えます。今では多くのコンビニエンスストアやスーパーでも定番商品として並べられています。ピルクルはもっとも身近な乳酸菌飲料のひとつです。
ピルクルの種類
スタンダードのピルクルには、小さいプラスチックボトルに入った65ml、紙パックの500mlと1000mlと3つの容量の製品があります。サイズ展開の豊富さもピルクルの魅力です。加えて、バリエーション製品として常時販売されているピルクルライトとピルクルマルチビタミンもあります。
ピルクルライトは、スタンダードなピルクルより一層すっきりとした飲みやすいピルクルです。脂肪分がゼロで、カロリが30%も少ないため、ピルクルは好きだけど、カロリーが気になるという人に向けた商品です。
こちらはピルクルマルチビタミン。7種類のビタミンが含まれていて、普段の食生活にプラスして栄養バランスを考えてピルクルを飲みたい人に向けた商品です。
ピルクルファンなら素通りできない限定発売のピルクルもしばしば登場しています。2015年5月には、もっと濃いピルクルが飲みたいという声に応えた濃いピルクル1.3倍が発売されました。1.3倍なのは乳酸菌の量かと思いきや、原材料の乳製品の量でした。しかしカロリーは普通のピルクルと同じ。濃く深い味わいの違いのあるピルクルでした。
2018年2月には、無脂乳固形分を8%にまで高めたピルクルのむヨーグルトが販売されました。滑らかなコクを特徴として、のむヨーグルトとピルクル、両方のファンを魅了しました。
ピルクルの効果やカロリーは?
ピルクルといえば、生きたガゼイ菌が腸まで届くといわれていることから、お腹の調子を整える効果を期待して飲んでいる人も多いことでしょう。果たして、お腹への影響はどれぐらいあるのでしょうか?
ピルクルは腸内環境を良くする
ピルクルのパッケージを見ると、「150億個の生きた乳酸菌(65mlあたり) カゼイ菌 (NY1301株)」と大きく印刷されています。このカゼイ菌が生きたまま腸まで届き、腸内の環境を改善し、おなかの調子を良好に保つとされています。
出典: http://fulala.jp
またパッケージには特定保健用食品、いわゆるトクホのマークも目に入ります。特定保健用食品の許可は、消費者庁による厳しい審査結果によります。とくに最近はいろいろなトクホの飲み物が発売されていますが、一体なにが消費者庁から許可されているのでしょうか?
トクホの許可とは、有効性や安全性等に関する国 (消費者庁) の審査を受け許可された内容を表示してもいいです、いうことです。ピルクルが許可されているのは、「カゼイ菌 (NY1301株) の働きにより、腸内の環境を改善し、おなかの調子を良好に保ちますので、毎日のおなかの健康が気になる方に適した飲料です。」という表示です。
国からのおなかの健康が気になる方に適した飲料とお墨付きをもらったピルクルは、どういう状況からお腹の健康をサポートするのでしょうか?
テストや大事なプレゼンの前にお腹が痛くなったり、逆にお通じが悪くなるという経験がある人も多いでしょう。忙しい現代の生活では食生活が乱れてしまったり、予期せずストレスを受けることが多く発生します。こういったストレスなどが下痢や便秘という症状としてお腹の調子にも悪影響を及ぼすと考えられています。
ピルクルに入っている乳酸菌、カゼイ菌を毎日継続して摂取することで、こういった思わぬ事態に対して備えることが出来るというわけです。
ピルクルは花粉症にも効果的
ピルクルにも含まれている乳酸菌は花粉症に効果があるという研究結果があります。花粉症といえば、多くの現代人を悩ませる辛い症状です。この花粉症に乳酸菌が効果があるのはどのような理由なのでしょうか?
乳酸菌には主な働きである整腸作用に加えて、免疫力を向上させる効果があるという研究結果が発表されたことがあります。免疫力の向上によって、花粉症の症状を緩和させる効果があるというわけです。おいしいピルクルを飲むことで、お腹の調子が整うだけでなく多くの人が悩む花粉症の症状が和らぐ効果があるならば、一石二鳥と言えそうです。
毎年、花粉症が辛すぎて春が憂鬱でたまらない!と悩んでいる人は、乳酸菌を65ml当たりに150億個以上含まれているピルクルを継続して飲んでみてはいかがでしょうか。
ピルクルとヤクルトの違い
乳酸菌飲料の2大巨頭、ピルクルとヤクルト。よく似ています。ピルクルは日清よーく、ヤクルトはヤクルトという別々のメーカーから販売されています。しかしボトルだけを比べてみても、サイズ、キャップ、パッケージの印刷に使われている色に至るまで、正直なところ「そっくり」です。
2つの乳酸菌飲料の味や成分やカロリー、そして継続して飲むためには無視できない価格など、両者の違いを見ていきましょう。
ピルクルとヤクルトの成分の違い
ピルクルとヤクルトは、どちらも含まれる生きた乳酸菌が腸まで届く乳酸菌飲料です。どちらもお腹の調子を整えるとして、トクホの許可を受けています。同じような効果が期待できる飲みものと思われがちですが、成分の違いはあるんでしょうか?60ml入りのパックの成分表を見比べてみましょう。
ピルクルもヤクルト、どちらにも生きたまま腸に届く乳酸菌が含まれています。ピルクルに含まれる乳酸菌の名前は「カゼイ・NY1301株」と言います。それに対してヤクルトに入っている乳酸菌は、「シロタ株」という名称です。どちらも乳酸菌の1種ですが、種類が異なります。
菌?株?と、まるで理科の教科書のようで難しそうですが、乳酸菌は微生物の1種です。実はほとんどの乳酸菌は、体内に入ってから腸まで届くまでの間に、胃酸や胆汁などの働きによって死んでしまうことが多いことがわかっています。つまり、ピルクルとヤクルトに含まれる乳酸菌のように生きたまま腸に届くことがとても価値があり、お腹の調子を整えることにも効果があるのです。
ピルクルとヤクルトのカロリーの違い
ピルクルとヤクルトの違いを決定づけるのは、カロリーです。もう一度、60ml入りの成分表を見てみましょう。ピルクルは44kcal、ヤクルトは50kcalと表記されています。つまりヤクルトに比べてピルクルの方が、カロリーが低いということです。
もうひとつ成分表で差がある項目がありますが気づきましたか?炭水化物の量です。炭水化物はヤクルトが11.5gに対して、ピルクルは9.8gです。実は、炭水化物は、糖分と食物繊維に分けられます。この1.7gの差はピルクルがヤクルトより甘さ控えめである大きな要因と考えられます。
ピルクルとヤクルトの味の違い
ピルクルとヤクルトのカロリーの違いを生み出しているのは、甘みの強さと言えます。ヤクルトの方が甘く、ピルクルは少し甘みが控え目です。
そして乳酸菌飲料を飲んで感じる味覚として忘れてはいけないのは、酸味です。比べて飲んでみると、ヤクルトの方が酸味を強く感じます。また、ヤクルトが少し舌に残るような後味があるのに対し、ピルクルは滑らかで後味がスッキリしています。さすがピルクルは「ごくごく飲める」ことを目指した乳酸菌飲料です。
ピルクルとヤクルトの値段の違い
お腹のためには続けて飲みたいトクホの乳酸菌飲料ですが、毎日飲もうと思えば思うほど、価格も気になるところです。
あるネットスーパーでピルクルとヤクルトの値段を調べました。ヤクルトのNewヤクルト65ml×10本パックが358円(税別)。一方ピルクルは、同じ65ml×10本パックが148円(税別)で販売されています。1ヶ月で30本飲むとすると、630円も差が出ます。
確かにヤクルトの方が歴史もあり、含まれる乳酸菌の数も多いですが、値段に倍以上の差が出るとは驚きです。ピルクルが目指した「ごくごく飲める乳酸菌飲料」の意味は、甘みを抑えた味のことだけではなく、お財布にもやさしい価格設定も含まれていたのかもしれません。
ピルクルの効果的な飲み方
お腹の調子を整える効果が期待できるピルクルですが、やっぱり朝起きてすぐ飲むのがいいのかな?と思ってしまいますが、本当のところはどうなのでしょう?
ピルクルは食後に飲もう
お腹が減っているときにピルクルを飲むと、お腹を整える効果があまり期待できません。一般的な乳酸菌は、胃酸や胆汁によってやっつけられてしまいますが、カゼイ菌は胃酸や胆汁への耐性が高いと言われています。
しかし、お腹の中に他に何もない時にピルクルを飲むと、胃酸や胆汁がカゼイ菌を直接攻撃します。いくら胃酸や胆汁への耐性が高いカゼイ菌も、直接攻撃を受ければ、大きく減ってしまい、わずかしか腸まで到達できないのです。
つまりピルクルは、食後に飲むのが効果的です。しかも3食の中でも特に朝食後に飲むと効果があります。朝は腸が最も活発に動く時間帯です。その時間帯を狙って、たくさんの乳酸菌を腸に送りこめば効果が得られやすいというわけです。
ピルクルの飲みすぎに注意
ピルクルは、ヤクルトに比べてカロリーが少し低いということはお伝えした通りです。また、ピルクルはゴクゴク飲める乳酸菌飲料として開発され、500ml入り、1000ml入りのパッケージでの販売もされています。ピルクルはおいしいし、体にも良さそうだからたくさん飲めば飲むほど、お腹の調子が整えられるというわけではありません。
ピルクルのパッケージにも記載があるように、メーカーの日清ヨークによる1日の摂取量の目安は65mlです。つまり、小さいボトル1本分が1日の適量ということです。しかし、これはあくまでも目安。65ml以上飲むと体に悪いというより、トクホで謳っているお腹の健康への効果的な乳酸菌は、65ml中に含まれているといえます。
一方でピルクルを500mlを飲んだ場合、摂取カロリーは338kcalです。オレンジジュースは、500mlで210kcal、コーラは500mlは225kcalです。実はピルクルは、他の飲み物と比べるとかなりカロリーが高いことがわかります。お腹の調子を整えてくれ、ぐびぐび飲めてしまう味と値段でも、ダイエットを気にしている人は、飲みすぎには気をつけた方がよさそうです。
ピルクルを飲んで健康をサポートしよう!
トクホの許可も受けているピルクルは、おいしいだけでなく、乳酸菌が腸に生きたまま届くことで、健康をサポートしてくれる飲み物だということがわかりました。ピルクルに含まれる乳酸菌、カゼイ菌は、お腹の調子を整える効果や、免疫力をアップして花粉症の症状も緩和してくれる頼りになる存在です。
思わぬストレスを受けやすい現代社会で、ぐびぐび飲めて、お財布にも優しいピルクル。お腹の調子を整えるための頼もしい味方になってくれること間違いなし!です。