ヒラメの捌き方と刺身の切り方を解説!寄生虫についても調査!

ヒラメは、ここのところますます高級魚化してきました。そんな高級魚ヒラメですが、捌いて刺身を作るにはどうしたらいいのでしょうか?今回は、ヒラメの捌き方を詳しく紹介していきます。最近、ヒラメに寄生する寄生虫による食中毒もクローズアップされています。そんな寄生虫のことも調査しています。ヒラメの捌き方、切り方、ヒラメ料理などについて知ることで、手に入れた高級魚ヒラメを、自分で捌いて、料理して、食べるという醍醐味をぜひ味わってみてください。

ヒラメの捌き方と刺身の切り方を解説!寄生虫についても調査!のイメージ

目次

  1. 1ヒラメを自分で捌いて食べてみたい!
  2. 2ヒラメはどんな魚?
  3. 3ヒラメの捌き方をマスターしよう
  4. 4ヒラメを5枚おろしにしよう
  5. 5ヒラメの刺身の切り方
  6. 6ヒラメ料理に挑戦しよう!
  7. 7ヒラメは自分で捌いて料理しよう!

ヒラメを自分で捌いて食べてみたい!

老若男女問わず、誰もがヒラメを、美味しいと思うのではないでしょうか?特に、天然のヒラメの新鮮な刺身は、わさび醤油でよし、もみじぽん酢で食べてもよしです。もちろん、ムニエルとか煮魚にしても、言うことのない旨さです。刺身ばかりでなく、お寿司のネタとして、酢飯との相性も抜群といえます。難点は、やや高めの高級魚ということです。今回は、高級魚ヒラメについて調査しました。

漁獲量の問題だけではなく、ヒラメ自体の、あの扁平な体型にも理由があります。ヒラメの捌き方は、5枚におろすのが通常です。経験のある方なら知っていると思いますが、5枚になった身と中骨を比べると、頭や中骨の大きさや重さは、かなりのウエイトを占めます。だからこそ、そんな高級なヒラメが手に入ったら、自分の捌き方で、自作の料理を食べてみたいと思いませんか?

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ヒラメはどんな魚?

ヒラメは、千島列島から南シナ海に至る、太平洋西部地域に分布しています。大きなものは、体長1m、重さは10kgにおよびます。夜行性の魚で、沿岸の砂泥地を好み、昼間は砂泥中に身を潜めて顔だけを出しています。砂泥に潜らない時は、ヒラメの背側の色を、背景の海底と同じ色の保護色に変えて、じっとしています。カレイとの比較では、よくいわれる「左ヒラメに右カレイ」というように、画像を見てもすぐに判別できます。

ヒラメの餌は小魚が主体で、体全体を使った動きは俊敏です。寿命も、カレイの寿命は比較的長く、数十年に及ぶものいます。ヒラメは、逆に長くても数年程度で、そのため成長速度はカレイより早く、このことが、ヒラメの養殖が可能な理由ともなっています。

カレイとヒラメが、日本ではっきりと区別されたのは、それほど古いことではなく、江戸時代中頃からのことであって、それ以前は大きなものをヒラメ、小さなものをカレイと呼んで区別していたようです。

ところで、高級魚のヒラメは、近年ますます高級化してきたことから、ヒラメの養殖にも拍車がかかっています。そのヒラメの見分け方を紹介しておきます。通常、ヒラメの下向きになっている腹側を見てください。ただ、白いのが天然物で、黒い文様が散らばって入っているのが養殖物です。ただし、稚魚放流されたヒラメが、海で成長し天然で捕獲されても、腹側の黒い文様が消えません。そのヒラメは「パンダヒラメ」と呼ばれています。

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ヒラメの捌き方をマスターしよう

鱗を落とす

ヒラメの鱗を落とす場合の、捌き方を紹介します。ヒラメの鱗を落とすには、梳き引きという方法があります。これは、柳葉包丁などで行うやり方です。けれども、これは慣れた技術を必要とします。包丁の角度をひとつ間違えると、残さねばならない皮ばかりか、身まで削ってしまいかねません。貴重な高級魚である、ヒラメで試すようなことではありません。ここは、鱗落としか金タワシで確実に鱗を取り切りましょう。

鯛などの魚もそうですが、鱗取りというのは、思ったほど簡単ではありません。特に家庭では、作業を終えた後に予想もしないほどの量の鱗が、予想もしない広範囲に飛び散ってしまいます。それを防ぐために、ヒラメの鱗取りを、溜め水のなかで行う方法もありますが、美味しいヒラメを食べるためにはあまりいい方法とは言えません。まな板の下に、新聞紙などを大きく広げて敷き、作業を行う方法が手軽でおすすめと言えます。

鱗落としでにしろ、金タワシでにしろヒラメの鱗を落とす際の捌き方は、ヒラメの尾の方から頭に向かって梳いていきます。ヒラメの黒い背側を終えたら、白い腹側も同じようにして鱗を梳き取ります。梳き取り終えたら、水洗いしてから、水分をよくふき取っておきます。ここで、留意しておかなければならないのは、鱗取りの作業は、生のヒラメだからこそです。冷凍物などは、いろいろな事情もあって、鱗取りの必要はありません。

頭と内臓を落とす

これからは、ヒラメの頭と内臓を落とす際の、捌き方です。ヒラメの白い腹側を上にして置きます。切り方は、ヒラメの目の外側から胸ビレの外側に向けて、包丁を入れます。反対側の切り方も、顎下から胸ビレの外側に、同じように包丁を入れます。ヒラメの口先から見た時に、切り口がV字型になればOKです。ヒラメを反対に返して、同じような切り方をします。そして、最後に中骨を断って、頭と内臓を切り離します。

切り離した頭と内臓のうち、肝だけは別に取り置いてください。後ほど、これで美味しいタレを作ります。この方法とは別に、大胆な捌き方もあります。しかしこの方法は、まな板の跡片付けなどの手間が、少しばかり増えることを厭わない方に限ります。頭と思われる部分を、一気に切り落とす捌き方です。しかし、これは内臓がつぶれたりして、味に影響がある場合があるので、最初に紹介した捌き方が一番おすすめの捌き方です。

血合いを取り洗う

ヒラメの捌き方で、頭と内臓をはずした後に大切なことは、中骨の部分にある血合いを、完全に取り除いておくことです。中骨の上にある薄皮を、包丁で切り離します。蟹スプーンか硬めの歯ブラシなどで、中骨の周りの血合いを、掻き出すようにして取り除きます。血合いを掻き出した部分は、流水で丁寧に洗い流しておきます。この血合いを完全に除去しておかないと、ヒラメの刺身が生臭くなったり、食中毒の元になる可能性もあります。

ヒラメを刺身にするための、下ごしらえとしての捌き方を、ここまで紹介しました。特に血合いの除去は、重要な工程です。初めの鱗取りも、後ほど紹介する「ヒラメ皮ぽん酢和え」という一品のために、欠かせない作業になります。そして、下ごしらえを終えたヒラメは、しっかりと水気をふき取って、刺身にするための、次なる作業に移ります。

ヒラメを5枚おろしにしよう

下準備を終えたヒラメは、頭を左、尾を右にして、エンガワに沿って柳葉包丁などの切っ先で、切れ込みを入れます。反対側のエンガワに沿っても同様にします。続いて、ヒラメの背身と腹身との間に側線が見えますから、それに沿って中骨まで切れ目を入れます。ついで、尾の近くにも、縦に切れ目を入れておきます。この後、ヒラメの黒い側を上身といいますが、この上身の女節つまり腹側から下ろしていきます。

この時の切り方は、包丁を一気に入れてはなりません。中骨に沿って包丁の刃先でなでるように、切り開いた身を左手でめくり上げながら、じわりじわりと切り進めます。そして、エンガワにまでたどりついたら、中骨と切り離します。これが、ヒラメの5枚作りの切り方です。同じようにして、上身の男節も切り離します。ヒラメの身を返して、白い腹側の下身も、同様の捌き方で切り分けておきます。

こうして下ろしたヒラメの4つのうち、二つの女節には腹骨が残っていますから、これを小さな包丁を使用して、骨だけを取り除きます。これで、ヒラメの5枚下ろしができました。いや、もうひとつ5枚下ろしのための作業が残っていました。ヒラメの皮引きです。ヒラメの皮を引く場合の、捌き方は二通りあります。ヒラメの一番美味しい部分であるエンガワを、皮を引いてから身と切り離すか、身と切り離してから、皮を引くかです。

容易なほうの方法を紹介しておくと、ヒラメの節の皮を先に引いておいたほうが切り方としては楽です。エンガワまで付いたヒラメの皮を一緒に引いた後、エンガワを切り離すことです。細いエンガワだけの皮を引くのは、けっこうやっかいです。ヒラメの皮の捌き方は、ヒラメの節の、尾に近い部分の皮と身の間に切れ込みを入れます。

左手で、少しはがれた皮を押さえながら、包丁で切り進めます。感覚としては、包丁で切るというよりは、皮の方を引っ張って、切り離すという感じです。皮を引くという言い方も、たぶん、このあたりから出たように思います。ここで、引いた皮を肝同様に、捨ててはなりません。以前の章でも触れましたが、この皮を霜降りして、もみじぽん酢で和えたら、絶妙に一品となります。肝と皮は、ヒラメの珍味なので、ぜひ味わってください。

ヒラメの刺身の切り方

ヒラメの刺身の切り方は、薄切りでもそぎ切りでも、使用する包丁の種類がなんであろうと、とにかく切れ味の良い包丁が絶対条件です。できれば片刃である、柳葉包丁がのぞましいです。包丁の切れ味によって、仕上がった刺身の断面がまったく違うからです、当然それは、舌触り、味につながります。刺身というのは、切り方ひとつで味が変わるほど、繊細なものです。そのため、包丁の切れ味にもぜひこだわってみてください。

刺身にするなら寄生虫に注意!

寄生虫によるヒラメの食中毒が注目されてきています。ヒラメに寄生する、クドア・せプテンプンクタータという寄生虫です。この寄生虫は、冷凍したり加熱することで死滅します。そして、この寄生虫はそれを摂取した場合に、全員が発症するという、強い毒性をもった寄生虫ではありませんん。この寄生虫によって、症状が重篤化するということもありません。ただ、刺身でヒラメを食べる際に、この寄生虫にたいしての注意が必要です。

ヒラメ料理に挑戦しよう!

バターソースで濃厚なヒラメのムニエル

ヒラメの切り身は、塩、胡椒をふり、小麦粉をまぶしておきます。フライパンを熱し、オリーブオイルと薄切りのニンニクを加えて炒めます。ニンニクの香りが立ったら、ヒラメを入れて、両面がキツネ色に焦げ目がつくまで、弱火で焼き上げる。ヒラメを器に取って、フライパンにバター、白ワイン、レモン汁、醤油をひと煮立ちさせて、ヒラメに回しかける。刻んだパセリを散らし、野菜をあしらったら「ヒラメのムニエル」の完成です。

切り身で簡単ヒラメの煮付け

煮汁を作ってから切り身を入れるだけの簡単な煮つけを紹介します。みりん、酒を同じ割合いで合わせ、さらに少なめの薄口醤油を加えて、鍋で煮立たせ煮汁を作ります。煮汁の量は、ヒラメの切り身が半分かぶるくらいです。落とし蓋をして、ヒラメに火が通ったら、香りづけに少々の濃口醤油を回しかけ、火を止める。器に盛って、煮汁をかけ、青いものを添えたら白いご飯がすすむおいしい「ヒラメの煮付け」のできあがりです。

ヒラメの肝醤油

取り除いておいたヒラメの肝で、「ヒラメの肝醤油」を作ります。清潔なまな板の上で、肝を叩くようにして、つぶします。これを醤油と和えるだけです。簡単にできる、この肝醤油が、ヒラメの白身をいっそう引き立てます。また、醤油ではなく、ぽん酢と和えても美味です。こちらは、よりあっさりした味になります。

ヒラメの皮ぽん酢和え

生のヒラメが手に入った時には、どうしても食べたい一品が、この「ヒラメの皮ぽん酢和え」です。ヒラメの皮を熱湯にサッとくぐらせて、冷水に取り、水気をしっかりと除きます。切り方は、細切りが適当でしょう。ダイコンをすりおろし、水気を切り、一味を和えて、もみじおろしを作っておきます。できたら、ぽん酢も、柚子などの香りが生きている、自家製ぽん酢がおすすめです。ヒラメともみじぽん酢を和えたら完成です。

ヒラメかぶら鮨

「ヒラメかぶら鮨」の作り方は、握った鮨飯にワサビをのせます。薄くスライスした、赤カブ甘酢漬けをのせたら、さらにヒラメの刺身を重ねます。海苔で帯を巻いて、塩とレモンの搾り汁を一振りしたら、できあがりです。ぜひ握りたてを一気に頬張ってください。

鮨飯の甘さや赤カブの酸味、ヒラメの脂がのったねっとり感や塩、レモンが口中で一体となって、味のハーモニーを奏でます。しばらくしただけで、振りかけたレモン汁が苦みに変わりますので、握ったら即座に食べるのがベストの鮨です。まあ、立ち喰いの鮨は、もともとそういうものでしょうが。とにかく、活きの良いヒラメが入ったら、この「ヒラメかぶら鮨」は、一押しの食べ物です。

ヒラメは自分で捌いて料理しよう!

ここまで、ヒラメの捌き方や刺身の切り方、調理法など、あるいは寄生虫の問題にいたるまで、いろいろ紹介してきました。活きの良いヒラメを、釣り上げたり、購入したりして手に入った時には、是非とも、参考にしていただきたいと思います。ヒラメは高級魚です。どう料理して食べても、美味しいのも間違いありません。しかも、ヒラメは捨てるところがほとんどありません。残った頭や中骨からも、旨い出汁が取れます。

そんなヒラメを、食べる楽しみはもちろんのこと、紹介した捌き方を参考にして、自分で捌くことの楽しさも味わってみてください!自分で捌いて、切ったヒラメを、自分で料理して、自分で食べることで得られる、醍醐味もさることながら、ヒラメにたいする例えがたい愛着も湧いてくるはずです。

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